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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20243152221分にYAHOOニュース(茨城新聞)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

核燃料研究会社「日本核燃料開発」(茨城県大洗町)15日、同町成田町の材料研究棟精密測定室内で、金属ナトリウムとエタノールを反応させる作業中に発火したと発表した。

施設は管理区域外で、環境への影響はないという。

同社によると、同日午後352分ごろ、社員1人が、冷却用の水が入った大きなバケツの内部にエタノール入りの小さなバケツを置き、エタノールの中に金属ナトリウム入れ、反応させた直後に発火した。

大きなバケツが倒れ、作業を行っていた試験フードの床面3カ所でエタノールが燃えたが、消火作業により延焼はなかった。

当時、社員計2人が室内で作業していたが、けがはなかった。

作業は、高速炉での事故発生時に冷却剤として用いるナトリウムが外部に漏れた際の現象を分析するために行っていた。

同社は「反応が想定以上に早く進んで発火したとみられる」と説明し、謝罪した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/c447ae9ebe34f0c926d2bcbef8ab9a102c59ef59

 

3152220分に毎日新聞からは、炎が発生した際に蓋を閉めたが、バケツが倒れたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

核燃料の研究や検査を行う「日本核燃料開発」(茨城県大洗町)は15日、精密測定室でエタノールにナトリウムを溶かす作業中、使っていたバケツから発火したと発表した。

放射線管理区域外で、放射性物質の漏えいやけが人はなかったという。

同社によると、午後350分ごろ、社員2人で作業用設備の中で水を張ったバケツにエタノールの容器を入れ、ナトリウムを加えた瞬間に炎が発生。

社員はバケツのふたを閉めたが、バケツが倒れて高さ10センチほどの炎が3カ所で上がった。

通報を受けて現場を確認した消防が火災と判断した。

同社は、原子力規制委員会から事業を請け、高速炉の事故時に冷却剤のナトリウムに起きる変化を調査。

事業の一環でナトリウムの処理作業をしていた。

https://mainichi.jp/articles/20240315/k00/00m/040/395000c

 

 

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20237282016分にTBS NEWS(あいテレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

28日午後4時ごろ、新居浜市の住友化学で爆発があったと通報があり、男性1人がケガをして病院に運ばれました。

消防によりますと午後4時ごろ、新居浜市惣開町にある住友化学愛媛工場の関係者から「爆発により1人がけがをした」と通報がありました。

通報を受けた消防が30代の男性1人を救急搬送しましたが、意識はあるということです。

一方、消火活動は実施しておらず、警察も周辺への避難の呼びかけは行っていないということです。

愛媛工場によりますと、爆発があったのは化学物質を使って実験をする建物で、実験中の事故と見られていて、爆発による化学物質などの建物からの流出はないということです。

住友化学愛媛工場では8日にも同市菊本町で、塩素ガスの漏えい事故が発生していて、けが人や周辺環境への影響はありませんでしたが、男性社員1人が一時体調不良を訴えていました。

https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/630454?display=1  

 

(ブログ者コメント)

8日の事故も本ブログで紹介スミ。

 

 

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2022161257分にYAHOOニュース(河北新報)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

6日午前8時55分ごろ、大崎市三本木音無山崎のR工業三本木工場から「爆発があった」と119番があった。

大崎地域消防本部によると、50代の男性従業員1人が顔や喉に大やけどをし、別の50代男性従業員が太ももに軽いけがをした。
2人とも命に別条はない。

R工業によると、現場は敷地内の高純度赤リン工場棟。

午前8時50分ごろに爆発があり、爆風と黄リンの発火の影響で、生産棟の外壁と設備の一部が損傷した。

建物内に計8人がおり、6人は無事だった。

消防本部は消防車など14台を出動させ、午前11時29分に鎮火した。  

同社や消防本部によると、工場では電子機器の生産に使う化合物半導体の原料を製造し、黄リンを硝酸で洗う機械を稼働させていた。

有害物質の漏出など、周辺への影響はないという。  

R工業は東京に本社がある化学メーカー。
同社は「近隣の皆さまをはじめ、株主やお取引先さまにご迷惑、ご心配をお掛けしたことを深くおわびします」とのコメントを発表した。  

現場は、同市三本木と宮城県大衡村の境界に位置する国道4号沿いの丘陵地帯。
三本木工場は1985年、電子材料関連の拠点として操業を始めた。

現場に散らばった黄リンなどの危険物を取り除いた後、県警古川署などが実況見分を行う見通し。

■住民13人一時避難  

「ドーンと大きな音がして自宅のふすまが揺れた」。

大崎市三本木のR工業三本木工場で爆発事故があった6日、現場近くの住民らは新年早々の異常事態に身を震わせた。  

工場は壁の一部が吹き飛び、赤い鉄骨があらわになった。

市などは同日午前、工場北側の住民らに避難を呼び掛け、5世帯9人と国道4号の拡幅工事のため事務所を置く建設会社員4人の計13人が、市三本木保健福祉センターに一時、身を寄せた。  

避難した70代の主婦は「ふすまが大きく揺れたが、何が起きたか分からなかった。とんだ一年の始まりになった」と顔をしかめた。  

同様に避難した建設会社員の男性(58)は「大きな音がしたので車が衝突したのかと思った。工場でけたたましく非常ベルが鳴っていた」と語った。  

同日午後2時15分以降、安全が確認されたとして避難者らは自宅に戻った。

70代の農業男性は「化学品を扱う以上、十分に気を付けてほしい」と工場に注文を付けた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/b2b40002e420a4f2193b2f3e2613866f7fe5d622

 

161730分にYAHOOニュース(東日本放送)からは、消防到着時に炎は上がっていなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

6日朝、宮城県大崎市三本木にある半導体の原材料を製造している工場で爆発事故があり、男性2人が病院に搬送されました。

消防が到着した時には炎は上がっておらず、屋内に煙が充満した状態だったということです。



 

https://news.yahoo.co.jp/articles/c40fa05815b44d393dd61232cde4a34d4a8083ea

 

(2022年1月18日 修正1 ;追記)

2022117127分にYAHOOニュース(東日本放送)からは、原料の黄リンから不純物を取り除く精製作業中だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

R工業によりますと、事故当時、工場では半導体の原材料になる赤リンを製造するため、原料の黄リンから不純物を取り除く精製作業をしていました。  

作業の過程で使っていた薬品と黄リンが反応して、爆発が起きたとみられるということです。  

爆発で飛び散った黄リンが発火し、制御盤や電線が焼けました。  

警察は、薬品の取り扱いを含めた当時の状況について、引き続き調べています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/bc081eef45db837caab2c6d88dae26494c1787ca

 

(2022年1月22日 修正2 ;追記)

20221191120分にYAHOOニュース(日刊工業新聞)からは、R工業は半導体原料などに用いられる高純度赤リンの世界的なメーカーゆえ供給不足が懸念されているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

化合物半導体やシリコンウエハーの製造に必要な高純度赤リンに、供給不足の懸念が生じている。

高純度赤リンは日本化学工業とR工業が世界的にシェアを二分するが、半導体市場の旺盛な需要により、同材料の需要も想定以上に高まっている。

日本化学工業が生産能力の増強を進める中、6日にR工業の三本木工場(宮城県大崎市)で爆発事故が発生し、影響が危惧されている。

原料となる黄リンの高騰も含め、今後の展開が注目される。

高純度赤リンは、化合物半導体材料のインジウムリン(InP)などの原料やシリコンウエハー製造のドーパント(機能向上のために混入する不純物)材料、光通信向けの受発光素子材料として用いる。

パワーデバイス市場や光通信デバイスにおける需要拡大に伴い、需要が高まっている材料だ。

 

【日本化学 急速な需要増に対応】

・・・

需要増加に対し、日本化学工業は20214月に福島第二工場(福島県三春町)に高純度赤リンの生産棟を新設・稼働した。
3億円の投資で生産能力を従来比2倍にした。

だが、想定以上の急速な需要増加により、8月に約8000万円の追加投資を開始。
7
割ほど稼働していた新生産棟の残りのスペースにも設備を導入し、22年春―夏ごろの稼働を目指して対応を急いでいる。  

しかし、活況を素直に喜べる状況ではない。

高純度赤リンの原料は黄リンだが、輸入価格が高騰している。
貿易統計によれば、黄リンが大半を占めるとされる「りん」の輸入単価は、2111月に1トン566368円と、2カ月前の9月と比べて約70%高騰した。
最大生産国の中国で供給量が減少し、急激に値上がりしている。

 

【ラサ工業 工場で爆発事故】

加えて、6日にラサ工業の高純度赤リンを製造する唯一の拠点である三本木工場で爆発事故が発生。

17日から在庫の出荷を再開するが、13日時点で生産の再開は未定。

シェア上位2社のうち1社の稼働が止まり、影響が危惧されている。  

日本化学工業の阿部営業本部第二グループリーダーは、「年明け以降、問い合わせの声は増える一方だ。キャパシティー不足の解消を進めているが、厳しい」と、不安の声を上げる。

さらなる生産体制を構築しようにも、「福島第二工場敷地内に余裕がないため、他製品含め生産関連設備を全体的に見直す必要がある」という。

https://news.yahoo.co.jp/articles/7446c4fc0de4a314ba420f05231a0fed20ddd6ad

 

 

   

 

 

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2021726190分に毎日新聞から下記趣旨の記事が、工場外観の写真付きでネット配信されていた。

26日午前925分ごろ、兵庫県尼崎市南初島町の化学品製造会社「K化成」尼崎工場で爆発があり、3353歳の男性従業員3人が病院に搬送された。

3人はやけどなどを負ったが、いずれも軽傷とみられる。

県警尼崎南署や市消防局によると、3人は鉄筋3階建て工場の3階で作業。

タンクの中に塩酸を入れ、レアメタル(希少金属)を溶かしていたという。

署などが爆発の原因を調べている。

https://mainichi.jp/articles/20210726/k00/00m/040/227000c 

 

7261242分に朝日新聞からは、3人のうち1人は重傷、建物に被害なしなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

26日午前925分ごろ、兵庫県尼崎市南初島町の化学製品を扱う工場で、「薬品の混合作業中に爆発が起きた」と従業員から119番通報があった。

市消防局によると、従業員の男性3人が顔にやけどを負って救急搬送されたが、いずれも命に別条はないという。

市消防局によると、塩酸でレアメタルを溶解作業中に爆発火災が起きたとみられる。

搬送された3人のうち、40代は重傷、30代と50代の2人は軽傷という。

現場には消防車16台が出動し、約45分後に消し止められた。
建物に被害はなかったという。

https://www.asahi.com/articles/ASP7V43STP7VPIHB003.html

 

7261743分にNHK兵庫からは、タンクに入った薬品を混ぜていたところ爆発したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

工場では、3階部分でタンクに入った薬品を混ぜていたところ、爆発が起きたということですが、薬品に有毒性はなく、警察と消防は爆発や火災の原因を詳しく調べています。

現場は工場地帯で、薬品が工場の外に漏れ出すことや付近の人が避難するようなこともなかったということです。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/20210726/2020014555.html

 

 

 

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201810291240分に青森テレビから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

102910分にデーリー東北からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

28日の夜、青森県八戸市の金属粉末などを製造する会社の建物内で爆発があった。

爆発があったのは、青森県八戸市河原木の金属加工会社・EA。

 

警察によると、28日の午後8時過ぎ、作業室で爆発が起きて天井や壁など55m2を焼き、およそ4時間後に消し止められた。

 

この爆発で、作業室にいた八戸市の26歳の男性作業員が顔や両腕などにやけどをして病院に運ばれたが、意識はあり、命に別状はないという。

 

事故当時、工場には作業員7人がいたが、爆発があった部屋では、けがをした男性が1人で作業をしていたという。

 

警察は、29日の午前から実況見分をして事故の原因などを調べている。

 

出典

金属加工会社で爆発男性1人けが

http://www.atv.jp/news/?id=00005712 

工場で爆発 男性従業員が搬送 命に別条なし/八戸

http://www.daily-tohoku.co.jp/news/kita_ar/20181029/201810290P223530.html 

 

 

103010分にデーリー東北からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

事故当時、やけどを負った男性社員が工場1階作業室で1人で金属粉末と樹脂を混ぜる作業をしていたことが29日、同社への取材で分かった。

 

同社によると、この作業は金属部品の材料となる粒子を作る際の通常の工程だという。

 

警察は、安全管理に問題がなかったかも含め、爆発の原因を慎重に調べている。

 

出典

八戸の工場爆発 金属粉末と樹脂混ぜる作業中

http://www.daily-tohoku.co.jp/news/kita_ar/20181030/201810300P223609.html 

 

 

 

 

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20189251358分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

25日午前10時25分ごろ、栃木県那須烏山市興野のニコン関連会社「那須ニコン」の工場で爆発事故が起きたと、119番があった。

 

警察によると、化学物質が燃えて40~50代の男性作業員3人がやけどなどのけがを負ったが、いずれも意識はあるという。

当時の状況や負傷程度の確認を急いでいる。

 

警察やニコンなどによると、工場では眼鏡用のプラスチック製レンズを生産。

薬品を混合する過程で過剰な化学反応が起きたとみられ、作業員らが避難する際に爆発が起きたという。

約1時間10分後にほぼ収まった。

 

現場はJR烏山駅から約4km北の、住宅や田畑が点在する地域。

 

(共同)

 

出典

『那須烏山 「那須ニコン」工場で爆発 3人負傷情報』

https://mainichi.jp/articles/20180925/k00/00e/040/230000c 

 

 

925151分にNHK栃木からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

消防車6台が出て消火にあたり、火はおよそ2時間後に消し止められたが、5階建ての建物の一部が焼け、40代から50代の男性従業員3人がやけどや打撲などのけがをして病院に搬送された。
警察によると、3人とも意識はあるという。


この工場は従業員がおよそ120人で、眼鏡用のプラスチックレンズを製造していて、警察によると、薬品を混ぜて樹脂を作る工程で爆発が起きたとみられるという。

 

出典

眼鏡レンズ工場で火災 3人けが

https://www3.nhk.or.jp/lnews/utsunomiya/20180925/1090002945.html 

 

 

9251454分にテレビ朝日からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

火は約2時間15分後に消し止められたが、男性従業員3人が背中をやけどするなどのけがをした。

程度は軽く、命に別状はないという。

 

警察によると、出火当時、レンズの原料となる薬品を混ぜ合わせる作業をしていたが、薬品の温度が下がらなかったため従業員が避難しようとしたところ、爆発したという。

 

出典

『ニコン関連会社の工場爆発 男性従業員3人けが』

https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000136958.html

 

 

9251541分にTBS NEWSからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

警察によると、当時、複数の薬品を混ぜた際に過剰な化学反応が起き、従業員が避難している途中で爆発が起きたとみられるという。

 

出典

ニコン関連会社の工場で火災 栃木・那須烏山

https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3482179.html 

 

 

 

 

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2014325日に掲載した第3報がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第4報として掲載します。

第3報は下記参照。

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3773/

 

 

(2018年7月27日 修正8 ;追記)

 

20187192115分に神戸新聞から、業務上過失致死傷などの罪に問われた当時の課長らに有罪判決が下ったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

消防隊員ら37人が死傷した2012年の日本触媒姫路製造所の爆発事故で、業務上過失致死傷などの罪に問われた当時の同製造所化成品製造部製造第2課長・本藤被告(62)ら3人の判決公判が19日、神戸地裁であった。

 

小倉裁判長は、「会社全体で安全管理の意識が希薄。大きな問題があった」と指摘し、本藤被告に禁錮2年、執行猶予3年(求刑禁錮2年)を言い渡した。

 

このほか、判決では、

 

▽当時の同課主任技術員宗近被告(61)を禁錮1年6月、執行猶予3年(求刑禁錮1年6月)

▽当時の同課係員明神被告(49)を禁錮8月、執行猶予3年(求刑禁錮1年)

▽危険防止措置をとらなかったとして、本藤被告とともに労安法違反罪に問われた日本触媒(大阪市)を求刑通り罰金50万円

 

とした。

 

判決によると、12年9月29日、高温で滞留させると爆発の危険性があるアクリル酸のタンクが爆発。

 

3被告は、施設の能力向上テストでタンクにアクリル酸約60m3を貯留し、温度管理などの注意義務があるのに対策を怠って爆発事故を起こし、姫路市消防局の消防隊員山本さん=当時(28)=を死亡させ、作業員らを負傷させた。

 

小倉裁判長は、爆発したタンクでは、少なくとも1994年以降は内液の温度計がなく、09年以降に過剰加熱を防ぐ調節機器が取り外された情報が組織で共有されず、25m3以上の貯留で冷却効果を生む機器を稼働するルールも徹底されなかった点を問題視した。

 

本藤、宗近被告を「無関心といってよい程に何らの注意も払わず放置し続け、稼働の重要性を周知しなかった」と批判し、明神被告については「ルールの存在を忘れ、稼働させずにテストして過失責任があった」とした。

 

公判で無罪を主張した日本触媒は、「判決を厳粛に受け止める」「再発防止を徹底する」などとするコメントを出した。

 

出典

『37人死傷の工場爆発事故 日本触媒と3被告に有罪』

https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/201807/0011459525.shtml 

 

 

 

(2018年8月4日 修正9 ;追記)

 

2018832248分に神戸新聞から、有罪判決が確定したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

神戸地裁判決が3日、確定した。

被告、検察側の双方が期限までに控訴しなかった。

 

取材に対し、日本触媒は「総合的に判断し、控訴しないことにした」とした。

 

出典

『姫路・工場爆発 日本触媒と3被告、有罪判決が確定』

https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/201808/0011509351.shtml 

 

 

 

 

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20187370分に福井新聞から下記趣旨の記事が、穴の開いた屋根の写真付きでネット配信されていた。

 

7月2日午後1時45分ごろ、福井県若狭町の若狭テクノバレー内にあるPケミカル(本社東京都)の福井工場で、鉄骨平屋の化学工場が爆発したと119番通報があった。

 

化学製品の製造中に、何らかの理由で、薬品を混ぜていた容器が爆発したらしい。

 

この爆発により、同社社員の男性1人が死亡、男性1人が重傷。

近くの別会社の従業員や住民ら計10人が、目やのどの痛みを訴えるなどして救急搬送された。

 

警察は、業務上過失致死傷容疑を視野に、原因などを詳しく調べる方針。

 

死亡したのは同県小浜市の同社社員Mさん(男性、39歳)。

事故後、病院に搬送されたが、約1時間後に死亡が確認された。

 

同市内の同社社員男性(18)が、顔などにやけどを負う重傷を負った。

 

ほかに、同社の男性社員3人と、北側にある別会社の40~50歳の男女従業員5人、近隣に住む58歳と86歳の女性2人が搬送された。

 

警察によると、Mさんと重傷男性社員の2人は工場の中2階で、機械で液体を混ぜ合わせる作業をしていた。

 

爆発により、工場の屋根などに穴が開き、オレンジ色の煙が周辺に拡散した。

警察による同社への聴取から、煙は窒素酸化物で、人体に大きな影響はないとみられる。

 

事故後、工場内を見た同町職員によると、建物内には爆発したとみられる樽形の攪拌設備があったという。

 

Pケミカル東京本社によると、爆発した福井工場はOEM(相手先ブランドによる生産)により、他社からの依頼を受けて、医薬品や電子材料の原料を生産している。

 

日によって製造品目が違うため、「事故当時、どういう薬品を使っていたか、現時点では分からない」と説明。

 

電気火花が飛ばない処理などが施された防爆施設で、混ぜて爆発するような薬品はないとし、「なぜ爆発が起きたのか見当がつかない。爆発原因を把握し発表したい」としている。

 

・・・・・

 

同町によると、同社は1999年4月に若狭テクノバレーに進出し、今年4月時点での従業員は23人。

警察によると、爆発当時は工場内に22人がいた。

 

出典

工場爆発、薬品を混ぜる作業中に 男性1人死亡、男性1人重傷

http://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/613682 

 

 

722150分に日本経済新聞からは下記趣旨の記事が、オレンジ色の煙の写真付きでネット配信されていた。

 

警察によると、Mさんと男性が化学材料をタンク容器に入れる作業中に爆発が起きた。

 

出典

『工場爆発で男性1人死亡 福井・若狭』

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3250676002072018000000/ 

 

 

73724分に読売新聞からは、近隣への影響に関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

近隣の工場の従業員らは流出した物質を体に浴び、「顔が痛い」と口々に訴えていたという。

 

「ドスーンという雷のような音で外を見たら、夕焼けのような色の煙が流れ出ていた」。

約100m北にある別の工場の従業員男性(66)は、異変に気づいた。

隣の工場の屋根に大きな穴が開き、ガラスや壁の一部が吹き飛んでいた。

 

しばらくすると、裏口のシャッターのすき間から粉のような物質が流れ込み、従業員の顔や衣服に付着。異臭が立ち込めた。

 

女性のパート従業員らが「熱い」、「目が痛い」と、体調不良を訴えた。

一部は救急搬送され、残る20数人はマスクを着けて近くの公園に避難。

「エアコンを止めてシャッターを閉め、被害が広がるのを防いだ」とパート女性(54)は振り返った。

 

出典

夕焼けのような色の煙、物質浴び「顔が痛い」

https://www.yomiuri.co.jp/national/20180703-OYT1T50008.html

 

 

74720分に福井新聞からは、混ぜ合わせていた3種類の化学物質名などに関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

Pケミカルの飯田社長(49)が7月3日、同工場前で取材に応じ、事故当時、硝酸とバナジン酸アンモニウム、ターシャルブチルシクロヘキサノールの3つの薬品を酸化反応させ、電子材料の原料となるものを製造していたと説明した。

 

飯田社長らによると、事故当時に行っていたのと同じ薬品を使った作業は、若狭テクノバレーに進出した1999年から800~900回続けており、これまで事故はなかったという。

 

ただ飯田社長は、「化学反応なので、加熱しすぎると中にたまったものがドンと出たりするような可能性は否定できない」とした上で、「そのためマニュアルにして、何℃以上には上げずに、そこから冷却するというようなことはしっかりしている」と説明。

「なぜこういう状況になったのか」、困惑した様子で話した。

 

有機化学に詳しい福井大工学部の吉見泰治准教授によると、爆発時に作業していた3種の薬品は、混ぜ合わせただけでは安定しており、火をつけても燃えるだけで、爆発はしないという。

 

ただ、一部の薬品に不純物が混じっていると硝酸と反応したり、圧力と加熱が過度になったりすると爆発する可能性はあるとしている。

 

出典

工場爆発で社長、同作業してきた 3薬品を酸化反応させ原料製造

http://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/614394 

 

 

74日付で中日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

飯田社長と警察によると、事故当時、死亡したMさんと大やけどを負った男性社員の2人が、円筒形のかくはん機(直径約2m)に、酸化作用が強い硝酸と、アルコールの一種の有機化合物、化学反応を促す触媒を手作業で入れ、半導体の材料を合成していた。

 

この工程について、福井大工学部の吉見泰治准教授は、「反応をコントロールできなくなった可能性もあるが、あれほどの爆発を起こすような化学反応ではない」と分析し、不純物が混入した可能性を指摘。

 

濃度の高い硝酸が不純物と反応すると、火薬のような物質ができたり、大量の二酸化窒素が発生したりすることがあるという。

 

出典

不純物混入の可能性、専門家が指摘 若狭工場爆発

http://www.chunichi.co.jp/article/fukui/20180704/CK2018070402000027.html 

 

 

    (2/2へ続く)

 

 

 

 

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(1/2から続く)

 

 

75710分に福井新聞からは、作業途中で人が交代していたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

爆発事故を受け、同社役員らが7月4日、同町歴史文化館で記者会見を行った。

 

渡辺工場長が作業の経緯について説明。

爆発現場では当日の午前8時ごろから、40代の男性社員と重傷を負った18歳の男性社員の2人が作業に当たっていたという。

 

通常、この作業は1人で行っているが、この日は18歳男性の指導を兼ね、2人で作業を進めていた。

 

昼ごろ、40代の男性が現場を離れることになったため、事故で死亡したMさんに作業の継続を依頼したという。

 

この作業は3種類の化学薬品を混ぜるもので、同工場ではこれまで800回以上の実績があり、Mさんは勤続16年で経験豊富だったと説明。

 

渡辺工場長は、「ベテランに作業を交代したことに疑問は感じていない。人員配置についても問題はなかった」と述べた。

ただ、作業の引き継ぎについて「どんなやりとりがあったかは把握できていない」とした。

 

また、会社独自で定めた作業マニュアルには注意事項などが書かれているほか、温度、時間などの作業記録を記す部分があると説明。

渡辺工場長は、「事故当日も傍らに置いて作業していたはず。だが、爆発で飛ばされたかで失われてしまった」と述べた。

 

出典

工場爆発、死亡男性に作業代わる Pケミカル記者会見

http://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/615120 

 

 

 

 (2021年3月14日 修正1 ;追記)

20213121030分にNHK福井からは、大やけどした従業員の作業ミスだったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

捜査関係者によりますと、大やけどをした従業員の作業ミスが原因だとわかったということです。

これを受けて警察は、この男性従業員と、従業員への指導を怠ったとして現場の責任者2人のあわせて3人を、11日、業務上過失致死の疑いで書類送検したことが関係者への取材でわかりました。

「Pケミカル」によりますと、福井工場では事故のあと化学製品の製造を中止し、現在は食品添加物などを製造しているということです。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukui/20210312/3050007434.html



(ブログ者コメント)

作業ミスとは、どのようなミスだったのだろうか?

投入順序間違い?投入量間違い?投入物質間違い?

調べてみたが見つからなかった。

ただ、これまで気付かなかった以下の過去記事が見つかった。

※2年前、201981日付で毎日新聞福井版からは、触媒投入後に事故が発生したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

男性の遺族が損害賠償を求めて福井地裁に提訴し、31日に第1回口頭弁論があった。

訴状によると、事故は希硝酸が入った釜に触媒の薬品を投入後に発生。
会社側の安全管理が不十分だったとして、逸失利益など約9300万円の損害賠償を求めている。

https://mainichi.jp/articles/20190801/ddl/k18/040/275000c 

 

※3年前の町議会議事録には、以下の記述があった。

P2/50 硝酸濃度は67.5%で事故は作業の引継ぎ段階で発生した。
地元周辺の杉山区と 堤区集落には、7月6日から7日の2日間にかけて、行政立ち会いのもと、第1回の会社側の説明会が行われました。

会社としては、社長、専務、工場長ら役員から、「製品を製造するため、67.5% の硝酸と2種類の化学物質及び触媒を混合反応中に爆発し、作業の引き継ぎ段階で発生、地域住民に迷惑をかけた」と陳謝をされました。

 

P7/50 反応生成物は有害性の低い3BHだった。
8月に入って、9日から10日の2日間にかけて、行政立ち会いのもと、 第2回の会社側の説明会が行われました。

そして、化学工場から専門的な第三者機関を通じて、爆発による飛散物質の分析をし、結果がまとまり、反応生成物3BH、いわゆる3・t・ブチルヘキサン二酸となるものと断定特定をされました。

これは、人または 生活、環境、植物へのリスク評価の対象外で、一般化学物質としては、有害性や安全性の低いもので、その放出で人体にさらされても、口や呼吸器、皮膚等から体内に取り込まれても影響はないということで、化学物質管理センターや大学理学部、農学部の教授からのお墨つきを添えてデータを示されたわけであります。

・・・

今回の事故で不信感を持ったのは、引き継ぎ社員がベテランで800回以上の実績があって、会社独自で定めた作業マニュアルで注意事項などがあり、温度、時間などの作業記録が爆発で失われたという弁明でした。

ベテランであろうがなかろうが、1回でもあってはならないし、爆発は結果的には化学反応で、急激な圧力に耐えられなかった現象は明白で、ほかの釜も同様の懸念をしているところです。

https://www.town.fukui-wakasa.lg.jp/file/page/1221/doc/66.pdf

 

(2021年7月22日 修正2 ;追記)

202172050分にdmenuニュース(中日新聞)からは、温度管理ミスが原因だったらしいと読み取れる、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

福井地検は十九日、業務上過失致死の疑いで書類送検された当時の工場長ら三人を不起訴とした。
処分理由は明らかにしていない。

三人はいずれも男性で、事故当時の立場はそれぞれ、爆発が起きた第一工場の工場長兼製造課長、製造課長代理、作業員。

事故は一八年七月二日午後一時四十分ごろ、化学材料を攪拌(かくはん)していた釜が爆発。
近くで作業中だった小浜市の男性作業員=当時(39)=が、肺の損傷などで死亡した。
不起訴となった作業員も顔などに重傷を負った。

書類送検容疑では、作業員は攪拌作業中に釜の温度管理などの注意義務を怠ったほか、工場長と製造課長代理は、作業員への十分な教育指導を怠るなどして爆発を起こし、男性作業員を死亡させたとされていた。

小浜署が三月十一日に三人を書類送検していた。

https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/chuplus/region/chuplus-294418?utm_source=dnews&utm_medium=article&utm_campaign=contentsmatch13

 

 

    

 

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201619日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。

第1報は下記参照。

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5544/

 

 

(2018年2月6日 修正1 ;追記)

 

2018130日付で埼玉新聞から、通常より濃い?多い?硝酸を加えたため大量にガスが発生したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。 (新情報に基づき、第1報ともどもタイトルも修正した)

 

タンク内に付着した銀を硝酸を使って洗浄作業する際、硝酸の濃度を確認しないなど適正な管理を怠って破裂事故を起こし、派遣社員2名を死亡させたとして、県警捜査1課と本庄署は30日、業務上過失致死の疑いで、同社の排水工程の担当課長(43)と、44歳と35歳の社員2人の男性計3人をさいたま地検に書類送検した。

 

同課によると、硝酸の濃度は10%程度で行うのが通常だが、このときは30%を超えていた。

3日から銀粉の製造工程が本格稼働するため、間に合わせようと、通常より多い硝酸を使ったという。

そのため、大量の有毒ガスが発生し、破裂事故が起きた。

 

事故当時、現場に不在だった担当課長は、事故を起こさないための具体的な指示を出していなかった。

 

出典

タンク破裂で2人死亡、本庄の工場 適正な管理怠る…大量の有毒ガス発生 3人を書類送検

http://www.saitama-np.co.jp/news/2018/01/31/02_.html 

 

 

1301458分にNHK首都圏からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

硝酸を使って洗浄していたタンクの一部が破裂し、作業員2人が漏れ出した有毒ガスを吸い込んで死亡した

 

警察が捜査を進めたところ、けがをした2人とは別の44歳と35歳の作業員2人が、タンクの洗浄作業で通常のおよそ3倍の硝酸を使ったために大量の有毒ガスが発生し、タンク内の気圧が上昇して破裂したことが分かった。


調べに対しこれらの作業員は、「タンク内に付着した銀がなかなか落ちなかったので、危険だとはわかっていたが大量の硝酸を加えた」と説明しているという。


また、43歳の担当の課長も、大量の硝酸を加えることが危険だと知っていたにも関わらず、事故を防ぐための具体的な指示を出していなかったという。

 

出典

化学工場破裂 作業員ら書類送検

https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20180130/0007249.html 

 

 

1301541分に朝日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

銀粉の製造過程で出た廃水を処理するタンクののぞき窓が破損し、窓前方の部屋で作業していた当時42歳と22歳の男性作業員が中毒死した。

 

捜査1課によると、書類送検した作業員2人はタンクを洗浄中、注入する薬品の分量を誤り、多量の窒素酸化物ガスを発生させてタンクを破損させた疑いがある。

 

作業していた2人は、タンク内に付着した銀粉を溶かすため、硝酸液を注入していたが、十分な化学反応が起きなかったため、多く注入しすぎて多量のガスが発生したとみられるという。

 

出典

有毒ガス中毒死事故、現場作業員ら3人を書類送検

https://www.asahi.com/articles/ASL1Y7SVWL1YUTNB01L.html 

 

 

130223分にFNNニュースからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

硝酸の濃度が高いままで使用すると危険だと知っていたにもかかわらず、マニュアルの3倍以上の濃度の硝酸でタンク内の洗浄するなどして事故を引き起こし、作業員2人を死亡させた疑いで書類送検された。


3人は、「作業を早めるために、高い濃度の硝酸を使ってしまった」などと容疑を認めている。

 

出典

タンク破裂事故で書類送検 作業員2人死亡

http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00383500.html

 

 

1311041分に産経新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

書類送検容疑は平成28年1月2~3日、同社でタンク内部に付着した銀を硝酸で洗浄する作業中、同社で規定した濃度を超えた硝酸を使ったなどとしている。

 

同社は再発防止策として、硝酸を使った排水処理の工程をやめた。

 

出典

『埼玉・本庄タンク破裂 労基署が会社と責任者を送検』

http://www.sankei.com/affairs/news/180131/afr1801310011-n1.html 

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

濃度10%の硝酸液を使うべきところ30%超の硝酸液を使ったことが原因か?

それとも、所定の量以上の硝酸液を加えたことが原因か?

あるいは両方?

報道された内容からは、いずれが正か不明だ。

 

 

 

(2018年2月12日 修正2 ;追記)

 

2018131日付で朝日新聞埼玉版(聞蔵)から、業績好調で洗浄を先送りしてきたことなどが背景にあるかもといった、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

通常、一度使った処理液は全て排出してから洗浄をやり直すが、事故時は半分だけ排出して新しい液を足していた。

 

タンクは事故まで462日間洗浄されておらず、銀粉が大量に付着して、廃水処理能力が通常の半分ほどに落ちていたという。

 

工場は正月の休み態勢で、3日朝から銀粉製造が本格的に再開する予定だった。

作業員の1人は、「翌朝までに洗浄を終わらせるため、硝酸を大量に投入した」と話しているという。

 

同社によると、銀粉はソーラーパネルの電極に使われ、世界シェアの約8割を占める。

捜査一課は、会社の業績が好調だったために製造ラインを止めず洗浄を先送りしてきたことや、急いで洗浄を終わらせようとしたことが事故の背景にあるとみている。

 

 

 

(2018年6月29日 修正3 ;追記)

 

20186261846分にNHK埼玉から、書類送検されていた3人が不起訴になったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

業務上過失致死の疑いで書類送検された担当の課長ら3人について、検察は不起訴とした。

不起訴の理由については明らかにしていない。

出典

工場事故で送検の3人不起訴

https://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/20180626/1100002597.html

 

 

 

 

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2015414日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第4報修正5として掲載します。

第3報は下記参照。

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/4773/

 

 

(2017年7月1日 修正5 ;追記)

 

2017623日付で毎日新聞東京版から、書類送検されていた当時の工場長らが起訴猶予になったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

623日付で朝日新聞(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

名古屋地検は22日、業務上過失傷害容疑で書類送検された石炭貯蔵施設の当時の工場長(46)とコークス課長(44)の2人を起訴猶予とした。

理由は明らかにしていないが、同社が再発防止策を実施したことなどを考慮したとみられる。

 

愛知県警は、起訴を求める「厳重処分」の意見を付けていた。

 

出典

『愛知・東海の新日鉄住金爆発 2人を起訴猶予 現場責任者』

https://mainichi.jp/articles/20170623/ddm/041/040/139000c

 

 

 

 

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201614日付で毎日新聞東京版夕刊から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

3日午前0時55分ごろ、埼玉県本庄市の金属化合物製造会社「D社」の工場内で、タンクのガラス窓が爆発音とともに破損した。

周囲にいた男性作業員4人が病院に搬送され、うち2人が死亡した。

有毒ガスを吸い込んだとみられ、警察は、詳しい経緯を調べている。

 

警察によると、死亡したのは、ともに派遣社員のSさん(男性、22歳)とNさん(男性、42歳)。

他の2人は、病院で治療を受けている。

 

警察や同社によると、タンクは直径約1m、高さ約2m。

事故が起きたのは、ソーラーパネルの電極に使う銀粉を製造する工程で、タンクに付着した銀を硝酸で溶かし、洗浄する作業を行っていた。

 

ガラス窓は、外側から内部を見るためにタンクに6つ付けられており、いずれも縦横約10cmの大きさ。

うち3つが、作業中に突然破損したという。

何らかの原因でタンク内の温度が上昇し、内部に強い圧力がかかったことからガラスが破損したとみられる。

窒素酸化物を含む有毒ガスが発生した可能性が高いという。

 

ホームページによると、同社の従業員数は約230人。

約10万m2の敷地内に工場があり、金属類の化合物製造のほか、自動車部品や電子部品などのメッキ加工を業務としている。

 

最近はソーラーパネルなどの受注が多く、1日から作業をしていたという。

 

出典URL

http://mainichi.jp/articles/20160104/ddm/041/040/043000c

 

 

以下は、その他の主だった報道。

 

(1月4日付&5日付 埼玉新聞紙面)

 

警察によると、タンクは銀粉の製造に使われていた。

直径約1m、長さ約2mで、ドラム缶を横にしたような形状。

 

4人は当時、タンクを洗浄するため、硝酸液を使って内部に付着した銀粉を溶かしていた。

硝酸液を入れると自動的に洗浄される仕組みで、いずれも防護服やマスクは着用していなかったという。

 

工場から「従業員が硝酸をかぶった」と119番があった。

警察は、作業中に何らかの原因でタンク内の温度が上昇して破裂。その際に硝酸液が化学反応を起こして窒素酸化物を含む有毒ガスが発生したとみている。

児玉郡市広域消防本部によると、この事故で消防や救急など、計29人の隊員が駆け付けた。
うち救急隊員6人が、喉と目に違和感を訴え、病院で検査を受けたという。
 

 


131915分 産経新聞、131812分 NHKさいたま)

 

警察によると、4人は円柱状のタンク(直径約1m、高さ約2m)の内部に付着した銀を、水で薄めた硝酸を入れて洗浄する作業をしていた。

 

タンクに設けられた約30cm四方のガラス窓から中を見ながら硝酸を入れていたが、何らかの原因でタンク内の温度が上昇し、突然、爆発したような音とともにガラスが破裂。

4人は、中から漏れた有毒ガスを吸い込んだとみられる。

 

現場周辺は、ガスのため一時通行規制が行われた。

 

http://www.sankei.com/affairs/news/160103/afr1601030013-n1.html

http://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/1106913381.html?t=1451852043597

 

 

141742分 NHK首都圏NEWS WEB)

 

警察のその後の調べで、破裂の直前には、タンク内の温度と気圧が通常より高くなってたことがわかった。

 

コンビナートや工場での化学物質を保管するタンクの安全管理が専門の、横浜国立大学大学院の三宅淳巳教授は、今回の事故について、「液体の硝酸が何らかの原因で、タンク内の温度などが上がって沸点を超えてガスとなり、圧力によって、タンクが破裂してしまったのではないか」と指摘している。


その上で三宅教授は、「タンク内の硝酸自体は、温度や換気をきちんと制御している限り非常に有効なものだが、取り扱いを誤ると発火や爆発が起きることが懸念される。温度などの基準は定められているはずなので、そこにおさまるよう、きちんとモニタリングをする必要があるし、自然災害や誤操作といった外的な要因で何か問題があったときにも安全が保たれるような防護対策を、進めていく必要がある」と話していた。

 

http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20160104/4766012.html

 

 

142022分 産経新聞)

 

4人が吸い込んだ有毒ガスには窒素酸化物(NOx)が含まれていた可能性が高いことが、4日、警察の調べで分かった。

 

事故当時、タンク内部を硝酸液で洗浄する作業が行われており、空気に触れた硝酸液が化学変化を起こし、NOxを含む有毒ガスが発生したらしい。

 

このガスを吸い込むと、気道や肺が壊死する場合があるという。

 

http://www.sankei.com/affairs/news/160104/afr1601040016-n1.html 

 

 

151751分 NHKさいたま)

 

会社側の説明によると、タンク内の温度が80℃前後に上がると、作業を中断する決まりになっていたという。


一方、警察のこれまでの調べで、破裂の直前、タンク内の温度は、これよりも高くなっていたことがわかっていて、警察は、タンクを含めた機械の整備や作業員の作業工程に問題があった可能性もあるとみて調べを進めている。

 

http://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/1106913981.html?t=1452026188526

 

 

 

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20151132038分にNHK首都圏NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

3日午後6時半ごろ、茨城県神栖市東和田にある三菱ガス化学の鹿島工場から爆発音がしたという複数の通報が消防にあった。
消防がかけつけたところ、工場の北側の設備から火が出ていて、消火作業の結果、これまでにほぼ消し止められ、けが人は出ていないという。
また、有害物質も発生していないという。


三菱ガス化学鹿島工場によると、工場敷地内の北側にある過酸化水素を製造する設備が爆発したとみられるということだが、詳しい原因は分かっていないという。


三菱ガス化学の鹿島工場は昭和52年に建設され、過酸化水素とポリカーボネート樹脂を生産しているという。


警察と消防で、詳しい原因を調べている。

 

出典URL

http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20151103/3220125.html

 

 

115日付で朝日新聞茨城版(聞蔵)からは、原因に関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

火災の原因について、同社は4日、精製した過酸化水素の不純物を取り除くタンク内で、異物が混入して急激な分解が起こったため、温度や圧力が上昇して爆発し、火災になったとみられると発表した。

けが人はいなかった。

同社は、「過酸化水素は分解すると水と酸素になり、有害ガスは発生しない」と説明している。

鹿島工場の幹部が、記者会見で明らかにした。

 

それによると、1日午後1時ごろ、過酸化水素の漏れを見つけ、そばにあるタンクを稼働停止にした。

消防に連絡して自主点検していたところ、3日午後6時28分に爆発、高さ約4m、直径約1.5mのステンレス製タンク上部が破損、飛散したという。

 

タンクは、6月に一部改修していた。

内圧上昇によるタンク破損を避ける安全弁はあったが、「作動したのか、しなかったのか、分からない」という。

 

過酸化水素は、異物が混入すると急激な分解反応が起きる特性がある。

同社は、「異物が混入したと思われるが、何かはまだ分からない」と説明している。

 

工場にある3系統の過酸化水素の製造設備は、すべて停止している。

 

 

 

(2015年11月13日 修正1 ;追記)

 

114126分にNHK水戸から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

115日付の茨城新聞紙面にも、同趣旨の記事が掲載されていた。

 

工場側が4日、記者会見を開き、工場で使用する過酸化水素を精製するタンク内にあった過酸化水素が、何らかの原因で異常に分解したため、温度や圧力が上昇して破裂(爆発)した。その衝撃で金属と金属がぶつかり、タンク内の吸着材に引火して火災が起きたとみられる、と説明した。

 

出典URL

http://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/1073221781.html?t=1446625524308

 

 

 

 

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2015610日付で朝日新聞静岡版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

9日午後0時35分ごろ、磐田市の「S社」工場で爆発があり、工場の屋根の一部が吹き飛んだほか、気分が悪くなった男性従業員(32)が病院に搬送された。

周りの家屋や道路に油状のものが飛び散ったが、延焼はなかった。

警察が原因を調べている。

 

警察によると、スレート製の屋根が約30m分、破損した。

工場内にある円筒タンク(高さ約4.5m、直径2m)で化学物質を合成していたところ、何らかの原因で温度が上がって内部の圧力が高まり、爆発したらしい。

工場では、当時、17人が働いていたという。

 

工場の担当者は朝日新聞の取材に、「潤滑油を造る過程で温度のコントロールが利かなくなり、タンクから吹きこぼれた」と話した。

 

この事故で、工場から東側約70mにある道路や住宅に異臭のする油状のものが飛び散った。

工場の従業員らが、油を吸い取るシートを広げて回収作業に追われた。

 

近くに住む女性(62)は、「トラック同士がぶつかったような『ドカン』という大きな音がした。外に出たら異臭がし、目やのど、鼻が痛くなった」と話した。

 

 

2015691911分にNHK静岡からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

9日午後1時前、磐田市にある「S社」の工場で、ナタネ油を原料にして工業用の潤滑油をつくるタンクから油が噴き出した。
この事故で、タンクの近くにいた30代の男性作業員が油と一緒に吹き出たとみられる水蒸気を吸い込み、気分が悪くなって病院に運ばれたが、命に別状はないという。


会社によると、タンクは油を熱するために使っていて、高さ3m、容量が7トンあり、ふだんは70℃から80℃で油を熱しているということだが、9日は何らかの原因で油の温度が上がり、タンクの中の圧力が高くなったのではと話している。


また、吹き出した油は屋根の一部を吹き飛ばして、工場の東側の住宅や道路に数10mの範囲にわたって降り注いだ。
このため、工場の従業員が出て、住宅や道路を洗剤やモップを使って油を取り除く作業を行った。


警察と消防でも、作業員から話を聞くなどして、なぜ事故が起きたか調べることにしている。
S社は、「周囲の皆さんを驚かせてしまい申し訳なく思う。原因を明らかにして再発防止に努めたい」と陳謝した。

 

出典URL

http://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/3035429331.html?t=1433884404322

 

 

691932分に静岡第一テレビからは、若干ニュアンスの異なる下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

9日昼過ぎ、磐田市の化学工場で爆発事故があり、従業員の男性が煙を吸って病院へ搬送された。

 

爆発事故があったのは磐田市の「S社」工場で、午後0時50分ごろ、付近の人から「ドーンという音がした」と警察に通報があった。

爆発したのは植物油を取り扱う化学工場で、爆発によってスレートの屋根の一部が吹き飛んだ。

この事故で道路に油が飛び散るなど、付近への影響も出た。

従業員の男性1人が煙を吸って病院へ搬送されたが、命に別状はないという。

 

化学反応をさせる炉の温度管理を行っていた従業員が目を離したすきに爆発したということで、警察では、水蒸気爆発を起こしたとみて原因を調べている。

 

出典URL

http://www.tv-sdt.co.jp/nnn/news8808468.html

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

NHKは、「爆発」という言葉を使っていない。

報道内容全般から考えると、「油が激しく噴出した」程度の現象だったのかもしれない。

 

 

 

(2015年6月21日 修正1 ;追記)

 

2015610日付の静岡新聞に、下記趣旨の補足的記事が掲載されていた。

 

警察によると、爆発したのはプラスチックに柔軟性を与える「エポキシ系可塑剤」を製造していたタンク。

脂肪酸などの材料を化学反応させた際、タンク内の温度が上昇し、内圧が上がって爆発が起きたとみられる。

 

従業員の1人は、「70℃に保たれるはずが、気が付いたら制御できなくなっていた」と話しているという。

 

 

 

 

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2014920日に掲載した第2報の元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第3報修正2として掲載します。

第2報は下記参照。

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/4285/

第1報は下記参照。

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/4253/

 

 

(2015年4月10日 修正2 ;追記)

 

2015472126分に毎日新聞から、事故調査結果が公表されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

新日鉄住金は7日、事故の調査結果を公表し、爆発の原因となった石炭貯蔵施設に温度計やガス濃度計、散水設備などを設置する対策をまとめた。

8〜14日、製鉄所近隣の自治会代表らを対象に説明会を開く。


外部有識者を交えた事故対策委員会の調査報告書によると、発熱した石炭を貯蔵施設から外へ出した結果、急激に流入した空気が、残っていた高温の石炭や可燃性ガスと反応して着火したことが爆発の原因と推定した。


石炭の発熱原因として

(1)乾燥させた「DAPS炭」と呼ばれる石炭が、貯蔵施設に通常より1日長く4日間ためている間に酸化した

(2)既に高温になった状態で貯蔵施設に投入された

の2つが考えられると指摘。

(1)(2)の両方またはいずれかにより、一酸化炭素を主とする可燃性ガスが発生したとしている。


対策として、

○DAPS炭の貯蔵は3日以内

○温度計、ガス濃度計、散水設備の設置

○石炭温度が60℃を超えた際は外に出す

などを挙げた。


報告書は、同製鉄所で2013年7月、9日間ためたDAPS炭が炭槽内でくすぶり、従業員が放水して収束させた事例があり、その後、貯蔵を3日以内とする暫定ルールを定めていたことも明らかにした。


対策委の持田勲委員長(九州大名誉教授)は記者会見で、「ルールの徹底が不十分だった」と指摘。

同様の事故が今後発生した場合は「名古屋製鉄所の存立にも関わりかねない」と述べ、再発防止を求めた。


新日鉄住金の進藤社長は7日、東海市の鈴木市長、愛知県の大村知事にそれぞれ会って陳謝した。

大村知事は、「住民に十分説明し信頼回復に努めてほしい」と話した。


愛知県警は、爆発事故について業務上過失致傷容疑で捜査している。

 

出典URL

http://mainichi.jp/select/news/20150408k0000m040084000c.html

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

新日鉄住金のHPに4月7日付プレスリリースとして報告書が掲載されていた。

 

http://www.nssmc.com/news/20150407_100.html

 

 ※20213月 プレスリリース記事は消えていた。以下は消防の報告書。

   https://www.fdma.go.jp/relocation/neuter/topics/fieldList4_16/pdf/03/20150327_14.pdf

 

 

 

(2015年10月10日 修正3 追記)

 

20151081945分にNHK東海NEWS WEBから、再発防止策が完了したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

8日、新日鉄住金の副社長などが愛知県公館を訪れ、外部の委員会が今年4月にまとめた爆発事故の再発防止対策が完了したことを、大村知事に報告した。


会社は、再発防止対策に約80億円をかけたということで、石炭の貯蔵施設の横に消火作業に使う水をためておくタンクを新たに設置した。
また、施設内に新たにスプリンクラーを取り付けたほか、これまで基準のなかった石炭を貯蔵しておく温度や貯蔵期間を決めたという。


さらに、去年、相次いだ停電や黒煙発生の対策も完了したことを報告し、事故があった施設について、10月19日から順次、操業を再開する予定だと説明した。


大村知事は、「立ち入り調査をことし6月から9月にかけて実施し、対策が行われたことを確認した。地元への説明を十分にして信頼を回復してもらいたい」と話していた。


一方、新日鉄住金の副社長は、「ハード面の対策は行ったが、社員教育や訓練については今後も緊張感を持って実施していきたい」と話していた。


新日鉄住金は、既に東海市の幹部に対策完了について説明していて、今後、住民に資料を回覧することにしている。

 

出典URL

http://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20151008/5432671.html

 

 

 

(2017年6月8日 修正4 ;追記)

 

201766239分に中日新聞から、責任者らが書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

事故防止の注意を怠り爆発を招いたとして、愛知県警は6日、業務上過失傷害の疑いで、出火元となったコークス工場の男性工場長(46)と、同工場の男性課長(44)の2人を書類送検した。

 

送検容疑では、2人はコークス工場内にある石炭貯蔵施設を安全に管理する立場にあったにもかかわらず、自然発火する可能性がある乾燥した石炭を施設内に取り残したまま作業を続けさせ、ほかの社員らに指導・監督する義務を怠ったなどとされる。

 

石炭の貯蔵状況が確認されずに作業が続いた結果、事故が起きた。

 

名古屋製鉄所では13年7月、別のコークス炉で発火事故があり、その後は事故防止のため、石炭貯蔵施設の石炭は3日以内に取り出すよう取り決めがあった。

 

しかし、14年9月の爆発事故では、石炭は4日間取り出されておらず、県警は、2人が事故を予見できたのに対応を怠ったと判断した。

2人は容疑を認めているという。

 

また、半田労基署も6日、労安法違反の疑いで、新日鉄住金本社と、43~55歳の社員3人を書類送検した。

 

3人は当時、県警が書類送検した工場長らの下で、現場責任者として石炭貯蔵施設の管理に当たっていたが、施設内の温度上昇を防ぐための石炭を取り出す作業を怠ったとされる。

労基署によると、3人とも容疑を認めているという。

 

出典URL

http://www.chunichi.co.jp/s/article/2017060690163547.html 

 

 

 

 

 

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2014910日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。

第1報は下記参照。

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/4253/

 

 

(2014年9月20日 修正1 ;追記)

 

 

複数日の中日新聞紙面に、設備の概要などに関する、より詳細な下記趣旨の記事が掲載されていた。

 

(9月5日夕刊)

 

同社などによると、石炭塔は高さ40m、幅20m、奥行き15mで、内部に4つの貯蔵槽がある。

 

午前10時半ごろに塔の温度が上がり、このうちの一つの貯蔵槽から煙を確認。

従業員らは、塔の外階段や周囲など数か所に分かれ、コークス炉につながる下部の扉を開けて、槽内にあった石炭100トンを排出する作業に当たっていた。

 

 

(9月6日朝刊)

 

同社によると、石炭塔の温度やCO濃度を測定し、内部状態は把握しているが、火災発生を想定したスプリンクラーや窒素封入設備などの消火設備は備えていなかった。

 

石炭塔には350トンの貯蔵槽が4つあり、計1400トンの保管が可能。

爆発は、100トンの石炭のあった槽で起こった。

火災への意識は低く、「保管施設だとの位置付けだった」と同社広報担当者は釈明している。

 

国内の別の大手製鉄メーカーは、コークス炉へ投入する石炭の一時貯蔵槽の屋根部まで送水管を引き、異常時には石炭に直接、水をかけられるようにしている。

 

岐阜大大学院の神原信志教授(石炭燃焼)は、「石炭が蓄熱して燃えるというのは知られている現象。温度やCO濃度を計測していれば、認識しているはず」と指摘。「窒素封入や消火設備などがあるべきだ。技術者の視点からは、手落ちと言わざるを得ない」と話す。

 

 

(9月8日朝刊)

 

名古屋製鉄所は、5日深夜から7日にかけ、3つのコークス炉と2つの高炉、製鋼設備などの運転を再開した。

 

同社によると、このうちの2つのコークス炉は1960年代に完成した設備で、爆発した石炭塔のコークス炉と、ほぼ同じ構造。

石炭塔に火災を想定した消火設備を備えていない。

 

2013年にできた最新のコークス炉は、炉投入前の石炭は酸素に触れないよう、窒素封入部を通り、燃えない対策が施されている。

同社は、「水分を多く含んだ石炭を使えば問題はない」と説明している。

 

今回の事故について同社は、石炭塔内に保管されていた水分の少ない石炭が過剰に発熱し、塔内のCO濃度が高くて近づけず、放水できなかったため、遠隔操作で石炭を塔から排出しようとした際、塔内の可燃性ガスと外部から流入した酸素が反応し、爆発したとみている。

 

岐阜大大学院の神原教授は、「水分が多く含まれた石炭を使えば温度が上昇しにくく、対策の一つとしては認められる」と受け止めるが、「石炭塔内のCO濃度や温度が上昇した時に適切に対応できるか疑問が残る。スプリクラーなどの消火設備を設置してから運転を再開すべきではないか」と指摘している。

 

 

2014991911分にNHK東海NEWS WEBからは、石炭の温度が通常より高かったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

会社側が警察に対し、爆発のあった設備で貯蔵されていた石炭について、通常より温度が高く、発熱しやすい状態で、冷まし方が不十分だった可能性があると説明していることが、捜査関係者への取材で分かった。

製鉄所でコークスにする一部の石炭については、通常加熱して乾燥させたあと、十分に熱を冷ましてから貯蔵設備に搬入することになっている。
専門家によると、石炭は、元の温度が高いまま貯蔵すると、さらに高温になりやすく、可燃性のガスも発生しやすいため危険だという。

 

出典URL

http://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20140909/4456401.html

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

9月8日付の中日新聞記事に思うこと。

 

水分の少ない石炭を使うのは事故の未然防止策。

しかし事故というもの、未然防止策のスキをついて起きるものだ。

よって神原教授の指摘どおり、スプリンクラーなどの拡大防止策も必要ではないだろうか?

その辺のことは、新日鉄住金ほどの会社であれば、十分に承知しているとは思うのだが・・・。

再稼働と平行して、拡大防止策の検討は進められているのだろうか?

 

 

 

 

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201493233分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

3日午後0時35分頃、愛知県東海市の新日鉄住金名古屋製鉄所で小規模の爆発事故があったと、同製鉄所から119番があった。

警察によると、同社と協力会社の男性社員計15人が顔などにやけどを負い、うち5人が重傷。

 

同製鉄所では今年に入り4回、大量の黒煙が噴出するトラブルが発生している。

 

出典URL

http://www.yomiuri.co.jp/national/20140903-OYT1T50120.html

 

 

201494055分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

同社などによると、火災は、第1コークス炉で起きた。

 

コークス炉は石炭を蒸し焼きにするもので、ここで生産されたコークスは高炉に運ばれ、鉄鉱石と混ぜて鉄分を取り出す「還元剤」や熱源として使用される。

 

作業員が午前10時半ごろ、コークス炉内にある石炭の一時貯蔵施設「石炭塔」の上部から白煙が上がっているのを確認。

通報を受けた東海市消防本部がまもなく駆けつけたが、炎が出ていないため消火活動はせず、煙もほぼ収まったとして正午ごろには撤収した。


ところが午後0時35分ごろ、再び同じ石炭塔で異常燃焼が発生。

最初の発煙の原因などを調査するために石炭塔の近くにいたとされる同社と関連会社の社員計15人が顔などにやけどを負った。異常燃焼の際に爆発音を聞いたという負傷者もおり、5人は重傷で入院した。


その後も火災は収まらず、午後1時25分ごろには、第1コークス炉と第3コークス炉をつなぐベルトコンベヤーに延焼。消火活動は夜まで続いた。

 

出典URL

http://www.asahi.com/articles/ASG936SYXG93OIPE03T.html

 

 

2014941848分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

社長は4日、知事に謝罪した後、記者団の取材に答えた。

 

社長らによると、白煙が収まった際、従業員らが石炭塔にたまっている石炭を使い切ろうとコークス炉に移し替える作業をした。

その際、石炭塔に空気が逆流し、酸素が入り込んだため、燃え上がったという。

最初はシール効果で空気が逆流しないが、空気をまきこんだ。

 

通常、石炭塔内にある石炭は1日で使い切るが、この日は年に1度必要な工事のため、3日間、約100トンの石炭が滞留していたという。

石炭の事前処理工事をしていた関係で、ほぼ3日間、約100トンの石炭が滞留していた。普段は回転しており、1日以内にはける。

この工事は、事前処理設備を1年に1回止めてやる工事で、事前処理しないコークスと事前処理するコークスの切り替えが行われて滞留した。
毎年やっている工事につき、石炭は毎年滞留する。今回との相違点は、過去の定量的なデータを調べている。

 

 

出典URL

http://www.asahi.com/articles/ASG945HD6G94OIPE01R.html

 

 

2014941915分と951613分にNHK東海NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

942059分に共同通信からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

会社側によると、爆発が起きる約2時間前、この設備の温度が上昇したことから、内部を調べたところ、長時間にわたって保管されていた一部の石炭が、発熱して煙を上げていたという。


このため、石炭を使い切ろうと、緊急の措置として石炭塔下部にある扉を開け、煙を出していた石炭をコークス炉に落とす作業を行い、大半を落とし終えたところ、突然、爆発が起きたという。

 

会社側は石炭を排出したことで空間ができて空気が流れ込み、何らかの現象が起きた結果、爆発につながった可能性があるとみている。

出典URL

http://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20140904/4320821.html

http://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20140905/4358541.html

http://www.47news.jp/CN/201409/CN2014090401001851.html

 

 

201496112分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

新日鉄住金は5日夜、1基の操業を再開した。

事故原因は「水分の少ない石炭を長時間保管したため」と判断、水分の多い石炭に切り替えた。

 

所長によると、石炭の発熱・爆発は「まれな現象」なため、石炭貯蔵設備には消火設備がなく、安全マニュアルも整備していなかった。

 

出典URL

http://mainichi.jp/select/news/20140906k0000m020141000c.html

 

 

201496103分にNHK東海NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

会社側によると、社員らは設備の内部の温度が異常に上昇し、「ホッパー」と呼ばれる容器に入った一部の石炭から煙が上がっていたため、設備の周りで調査にあたっていたという。


このうち重傷の5人は、いずれも「ホッパー」の排出口側にいたところ、突然、爆発が起きて熱風を激しく受けたため、大やけどをしたという。
爆発の衝撃や爆風による打撲などはなかった。

 

出典URL

http://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20140906/4389241.html

 

 

 

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201452日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。

 

 

(2014年7月12日 修正2 ;追記)

 

201474日付の朝日新聞富山全県版(聞蔵)から、ガス爆発だったと消防は推測したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

氷見市消防本部は、「ガス爆発の可能性が推測される」とする報告書をまとめた。5月23日付で同本部消防長に提出した。

 

同本部予防課によると、集じん装置や炉内に設置された冷却用バルブに破損がなく、水蒸気爆発の可能性は低いと指摘。

そのため、炉内でガスが発生したことによるガス爆発の可能性を挙げたが、具体的な原因は「断定できない」とした。

 

また、軽傷者1人に聞き取りを実施。クレーン操作後に階段を降りている際、「ドーンという音を聞いた後、熱風を浴びて目の前が真っ暗になった」と話したが、事故の詳しい状況は見ていないという。

 

 

本件、2014613日付で中日新聞から、会社の事故調査委員会は炉内で発生した一酸化炭素が原因だったと推定しているという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

親会社の建設機械大手「コマツ」の事故調査委員会は12日、一酸化炭素(CO)が溶解炉内で大量に発生し、爆発につながった可能性があるとする中間報告を公表した。

 

爆発は4月25日に、炉内に自動吹き込み装置を差し込んで酸素を送り、溶けた鉄15トンの不純物を取り除くとともに、炉の壁に張り付いた酸化鉄(バリ)をはがす作業中に起きた。

 

中間報告によると、社員が送り込んだ酸素とバリに含まれる酸素が、溶けた鉄の中の炭素と結合。大量のCOが発生して溶けた鉄が沸き立ってあふれ、2カ所の開口部を一時的にふさいで密閉状態になった。

その後、開口部のわずかな隙間から入り込んだ酸素が、炉内にたまった大量のCOと反応し、急速燃焼が起きて熱風が生じ、開口部から鉄とともに外に噴き出したという。

 

調査委は、予想を超える大きなバリが落ち、溶けた鉄が沸騰したことが事故につながった可能性があるとみている。

 

爆発した炉は,昨年9月に導入した新型。同じ工場にある旧型の炉よりも開口部が狭く密閉性の高い構造で、調査委は、COが大量にたまりやすい状態だったとみて調べている。

 

調査委は鋳造工学の専門家ら6人でつくり、5月から3回の会合を開いた。7月に第4回会合を開く。最終報告の時期は未定。

 

県警は独立行政法人「労働安全衛生総合研究所」とともに原因を調べており、入院中の社員3人の回復を待って調べる。

 

出典URL

http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2014061302100007.html

 

 

61430分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

親会社コマツ(東京)の事故調査委員会(委員長=木口昭二・近畿大教授)は12日、中間報告を公表した。

原因として、溶解炉内で大量発生した一酸化炭素(CO)と炉外から流れ込んだ酸素が急速に反応し、生じた熱風が炉外に噴出した可能性を指摘した。


報告によると、事故のあった4月25日、工場では炉内で溶けた鉄(溶鋼)に酸素を吹き込んでガスを発生させ、不純物を取り除く作業などが行われていた。


その際、炉内に付いたバリ(酸化鉄)が溶鋼に落ち、酸化鉄と吹き込んだ酸素が、溶鋼中の炭素と反応して大量の一酸化炭素が発生した。
これにより、膨張した溶鋼が炉の開口部をふさぎ、炉内が一時、酸素不足の状態に。

その後、開口部にできた隙間から入った大気中の酸素と一酸化炭素が急速な燃焼反応を起こし、二酸化炭素とともに生じた熱風が一気に炉外に噴き出した可能性があるとした。


同社は「過去の事故を調べても同じような例が無く、予期せぬ事態が重なった」とし、今後も詳しい原因を調べて再発防止策を検討する。

報告書は、氷見署などにも11日に提出した。


同署は、独立行政法人・労働安全衛生総合研究所(東京)と協力して原因を調べ、負傷して現在も入院中の社員3人からも回復を待って事情を聴く方針。

出典URL

http://www.asahi.com/articles/ASG6F3VT1G6FPUZB002.html

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

○第1報は下記参照。

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3868/

 

○中間報告書には、『検証結果、水蒸気爆発や粉じん爆発の可能性は極めて低く、残る可能性はガス爆発』といった趣旨のことが書かれている。

詳細は下記参照。

http://www.komatsu.co.jp/CompanyInfo/press/pdf/kcx_report-2.pdf

 

 

 

(2014年12月9日 修正3 ;追記)

 

2014126日付で朝日新聞富山全県版(聞蔵)から、中間報告を踏襲した最終報告が公表されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

126日に毎日新聞富山版からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

事故調査委員会は5日、最終報告書を公表した。

 

報告によると、事故原因は、密閉状態となった溶解炉内で酸化鉄から発生した酸素などが鉄くずの中の炭素と反応し、大量の一酸化炭素(CO)が発生。炉内が一時、酸素不足となった後、炉外から一気に流入した酸素と急速に燃焼反応を起こし、二酸化炭素とともに生じた熱風が炉外に噴出した可能性を指摘。6月の中間報告を踏襲した。

同様な事故は、国内で前例はないとしている。

 

再発防止策は、COの大量発生の抑制と、炉内の密閉状態解消のための方策を明記。

さらに、事故発生時に被害を最小限にできるよう、炉前作業の無人化や、高温から体を守る防護具変更などの対策も挙げた。

 

事故の起きた炉は現在も停止しており、復旧に向けて審議しているという。

 

出典URL

http://mainichi.jp/area/toyama/news/20141206ddlk16040574000c.html

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

2014125日付で親会社のコマツのHPに、報告書が概要版とともに掲載されていた。

 

http://www.komatsu.co.jp/CompanyInfo/press/2014120513101812023.html

 

 

 

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2014425234分にチューリップテレビから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

また、426日付で読売新聞富山版から、427日付で朝日新聞富山全県版(聞蔵)から、427167分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

25日午後6時すぎ、氷見市下田子のコマツキャステックス本社工場から、爆発があったと消防に通報があった。

同社によると、爆発があった工場では、ブルドーザーやダンプカーなどの部品を作るために鉄を溶かす作業をしていて、当時、5人の男性作業員が溶解炉の中から吹き出したおよそ1600℃の鉄や高温の熱風を浴びるなどしたとみられる。


5人はやけどを負っていて、従業員の男性(34)が27日朝に搬送先の病院で死亡したほか、4人が重軽傷を負った。

5人は、溶解炉周辺で成分分析や温度測定、スクラップを運ぶクレーンの操作をしていた。


爆発した溶解炉は去年9月に導入された省電力の最新型。毎朝点検し、事故当日も異常はなく、これまでにメーカーから不具合や欠陥の報告を受けたこともないという。

 

事故当時、炉の中には15トンの鉄が入っていた。

数トンの蓋を4か所のストッパーで止めていたが、事故後、蓋には数cmのすき間が空いて、6~7m離れた床まで溶けた鉄が飛び散っていた。

消防によると、溶解炉に溜まったガスが爆発した可能性があるという。
警察は26日午前10時から実況見分を行うほか、今後、工場内に設置された監視カメラの映像を分析するなどして、爆発の原因を調べることにしている

 

同社は、建設機械製造大手「コマツ」の子会社。

 

出典URL
http://www.tulip-tv.co.jp/news/detail/?TID_DT03=20140425230856

http://www.yomiuri.co.jp/local/toyama/news/20140425-OYTNT50593.html

http://www.yomiuri.co.jp/national/20140427-OYT1T50058.html

 

 

427日付で読売新聞富山版からは、続報として下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

約1600℃の溶けた鉄などが、高さ約4m、周囲は15m以上にわたって飛び散っていたことが26日、捜査関係者への取材で分かった。

警察は、炉の内部の圧力がガスや水蒸気など何らかの影響で急上昇し、中身の鉄が勢いよく噴き出したとみて、業務上過失傷害容疑を視野に、事故原因の特定を急ぐ。

 

捜査関係者によると、実況見分の結果、溶けた鉄や、精練によって生じた不純物が、一般住宅2階ほどの高さまで飛び散った跡が残っていたほか、炉の周辺の床にも付着していた。

酸素などを注入するための作業用ドア「スラグドア」や、溶けた鉄の流し口を中心に噴き出した形跡があった。

同社によると、5人はいずれも炉から10m以内で作業していたとみられ、噴出した鉄などを浴びたとみられる。

 

同社が同日開いた記者会見によると、溶解炉は直径約3m、高さ約4mで、約15トンの鉄くずを入れていた。

5人は、酸化反応により不純物を分離させるため、炉にパイプで酸素を吹き込む作業中だった。

同社の手井・生産技術部長は「通常、その作業で爆発は起こりえない。事故原因は分からない」と話した。

 

警察の発表などによると、県警は同日午前10時~午後5時まで消防、労基などと実況見分を実施。

高温のため炉の内部は確認できず、事故原因の特定には至らなかった。

警察は後日、専門家を招いて見分を再開する。

 

出典URL

http://www.yomiuri.co.jp/local/toyama/news/20140426-OYTNT50476.html

 

 

 

(2014年5月9日 修正1 ;追記)

 

2014427日付と29日付の北日本新聞紙面に、下記趣旨の補足的記事が掲載されていた。

 

事故発生時は、酸素を送り込む装置につないだ棒を炉に入れ、酸素を注入する工程中だった。

5人は炉の近くにおり、軽傷の1人はそばのクレーンで作業を終えた直後だった。

いずれも炉から10m以内にいたという。

 

爆発した炉は、2台の監視カメラがとらえていた。

映像を見た関係者によると、炉の横から酸素を注入しているとみられる様子が映り、赤いものが見えて一気に爆発し、画面が真っ赤になったという。

 

 

 

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201346日に掲載した「第2報修正5」の元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を「第3報修正6」として掲載します。

第1報は下記を参照願います。

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/2319/

第2報は下記を参照願います。

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/2775/

 

 

(2014年3月25日 修正6 ;追記)

 

20143181259分に時事ドットコムから、規定を定めず製造作業を行わせたとして副所長らが書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

兵庫労働局は18日、労安法違反の疑いで、同社(大阪市)と当時の同製造所副所長(55)、タンクを管理していた化成品製造部第2課長(58)の2人を書類送検した。


容疑は、爆発を起こしたタンクを含む五つのアクリル酸中間貯蔵タンクについて、事故のあった12年9月29日までの少なくとも1カ月間、爆発や火災を防止するために必要なバルブ操作や攪拌操作についての規定を定めずに製造作業を行わせた疑い。

 

出典URL

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2014031800372

 

 

3181927分にNHK神戸からは、下記趣旨の表現でネット配信されていた。

 

姫路労基署によると、工場では設備のテストを行うため、貯蔵タンクに通常の2倍を超える量のアクリル酸を入れていたが、発熱を伴う化学反応が急激に進み、爆発が起きたという。


一定の量を超えるアクリル酸を入れる場合、循環装置を稼働させてタンクを冷却させる必要があるが、会社には冷却の具体的な手順などを記したマニュアルがなかったということで、同署は2人を書類送検した。

出典URL

http://www.nhk.or.jp/lnews/kobe/2023052952.html?t=1395177436698

 

 

 

(2016年4月4日 修正7 ;追記)

 

20163311939分に神戸新聞から、当時の課長ら3人が在宅起訴された、タンクへのアクリル酸大量貯蔵は蒸留施設能力向上テストの一環だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

3311836分に産経新聞westから、41日付で毎日新聞西部版からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

(新情報に基づき、第1報第2報ともども、タイトルも修正した)

 

神戸地検は、31日、業務上過失致死傷の罪で、当時の同製造所化成品製造部製造第2課長(60歳、労安法違反の罪で公判中)ら3人を在宅起訴した。

ほかの2人は、当時、同課長を補佐した主任技術員(58)とアシスタントリーダー(46)。

 

起訴状などによると、課長と主任技術員はアクリル酸蒸留施設の能力向上テストを発案し、アシスタントリーダーは計画を策定、実施する立場だった。

 

2012年9月25日から、同施設にアクリル酸を供給するタンクに約60m3を貯留。

25m3を超える場合、冷却装置を適正に稼働させて高温での滞留による爆発を防ぐ注意義務があったのに、作業員らへの指示などを怠り、29日午後2時35分ごろ、タンクを爆発させて消防士(当時28歳)を死亡、作業員らにけがを負わせたとされる。

 

地検は3人の認否について、明らかにしていない。

 

業務上過失致死傷の疑いで兵庫県警に書類送検された当時の副所長兼化成品製造部長(57)と別の主任技術員(55)については、「テスト計画を具体的に把握しておらず、実施への関与も乏しい」として、不起訴処分(嫌疑不十分)とした。

 

出典URL

http://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/201603/0008946026.shtml

http://www.sankei.com/west/news/160331/wst1603310063-n1.html

http://mainichi.jp/articles/20160401/ddp/041/040/034000c

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

テスト中だったことは修正6版で記載しているが、テスト内容が報道されたのは、ブログ者の知る範囲では初めてだ。

見落としていたかと思い、最終報告書を確認したところ、以下の記述があったV-3138が爆発した中間タンク)

(最終報告書URLは、第2報修正3参照)

 

5.1.3. 事故要因の背景

3)要因 b)-2) 天板リサイクルバルブ閉(T-6701 能力アップテスト)

 

2009 年度テスト実施時

V-3138 へ液溜めを行う理由は、T-6701 能力アップテストのためであるが、 V-3138 へ意図的に液を溜める作業は、通常は行わない非定常作業であり、ま た、T-6701 能力アップテストは一時的な条件による運転マニュアル外の操作であった。

 

T-6701 能力アップテストの目的は留出品の品質を確保できる稼動条件の見極めであったが、T-6701 テスト条件は、蒸留塔の負荷としては過去に実績の ある範囲内であったこと、また、V-3138 の貯蔵液量も公称容量内であったこ とから、設備の能力範囲内における調整と認識されていた。

 

したがって、 T-6701 テスト方法・条件・予定等を記載したテスト実施計画書が作成されたが、 V-3138 液溜めに付随するリスクは未検討であった。

 

テスト計画書は課長承認を得て発行されたが、指示書は発行されていない。

ただし、この時は、V-3138 暫定使用方法の確認中でもあり、タンク液溜め後 に天板リサイクルが実施された。

 

2012 年度テスト実施時

T-6701 能力アップテストに対する基本的な認識は 2009 年度実施時と同様であり、V-3138 液溜めに付随するリスクは未検討であった。

 

また、V-3138 液溜 め作業は「V-3138 基本管理方法」に沿って実施されるべきであるが、本内容 はマニュアルに未反映であり、指示書も発行されなかったため、運転員へ再度 周知することができなかった。

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
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そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
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