2024年3月26日18時46分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
小林製薬の「紅麹」成分が入ったサプリメントを巡る健康被害問題を受け、にわかに関心が高まっている機能性表示食品は、過去5年で健康ブームにも乗って市場が3倍以上に急成長した。
多くの人が気軽に利用するようになった一方、安全性の担保は〝企業任せ〟の部分もあり、専門家は消費者にリスクを確認するよう呼び掛けている。
【目のピント調節も】
機能性表示食品は健康の維持や増進に役立つことが期待できるとされ、その内容は「脂肪の吸収抑制」から「精神的ストレスの緩和」、「目のピント調節作用のサポート」まで多岐にわたる。
形状も錠剤や食用油などさまざまで、脂肪や糖の吸収を和らげる「ノンアルコールビール」もある。
民間調査会社の富士経済などによると、機能性表示食品の市場規模は平成30年が2153億円だったが、令和5年は6865億円に上る見込み。
販売中の商品は3千種類を超える。
消費者庁への届け出制で、事業者は自らの責任で効能について科学的根拠を示すことが義務付けられている。
「審査は一切していない」(消費者庁の担当者)という。
【手軽さでトクホ逆転】
同種の制度として、先に設けられた消費者庁の審査・許可が必要な「特定保健用食品」がある。
富士経済によると、審査には時間やコストがかかるため、各社において規制緩和で誕生した機能性表示食品への切り替えが進展。
市場規模は新型コロナウイルス禍の2年に機能性表示食品が逆転して上回った。
ただ、機能性表示食品の申請経験がある北海道大の山仲勇二郎准教授(生活健康学)によると、申請段階で効能のエビデンス(根拠)に対する信頼性のチェックは厳しく、「3~4回は差し戻された」と話す。
その上で、「エビデンスは誰でも閲覧できる。年齢や性別など(効能の)対象が明記されているか、うたっている効能が申請内容を逸脱していないかの確認など、消費者にもできることはある」と指摘している。
https://www.sankei.com/article/20240326-NON65XOSFVKQTJB7TZ4BUVHQY4/
3月27日13時48分にNHK NEWS WEBからは、既知の毒成分「シトリニン」は検出されなかったが未知の成分が検出されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・
「紅麹(べにこうじ)」は米などの穀類に紅麹菌を繁殖させてつくられたもので、古くから食品の着色料などとして使われてきました。
紅麹の「ロバスタチン」という成分にはコレステロールを低下させる作用があるとされ、紅麹由来の健康食品などが多く販売されています。
一方、紅麹菌の中には「シトリニン」というカビ毒をつくるものもあり、腎臓の病気を引き起こすおそれがあるとされています。
国の食品安全委員会によりますと、ヨーロッパでは紅麹由来の健康食品による健康被害が報告されていて、EU=ヨーロッパ連合は健康食品に含まれる「シトリニン」の基準値を設定しているということです。
小林製薬によりますと、今回の報告を受けて成分を分析したところ、「シトリニン」は検出されなかったということです。
一方で、「シトリニン」とは別の未知の成分の存在を示す分析結果が得られたということで、「意図しない成分が含まれている可能性が判明した」としています。
・・・
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240327/k10014403771000.html
3月27日20時18分に産経新聞からは、平成28年にグンゼから事業を譲渡され伝統的な固体培養法で製造していた、食品用はサプリ用とは別種類で未知の成分は含まれていないなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・
小林製薬は平成28年にグンゼから紅麹事業の譲渡とともに譲り受けた紅麹菌株を使い、大阪工場(大阪市)でコメに紅麹菌を植え付けて培養する伝統的な「固体培養法」を採用。
紅麹を粉末状にして出荷していた。
液体の中で麹菌を繁殖させる「液体培養法」のような成分の濃縮が起こらないため、安全としてきた。
小林製薬は「シトリニンをつくらないことが確認できた菌株を選定した」としており、健康被害の報告を受けた原料検査でもシトリニンは検出されなかった。
ただ、一部で「未知の成分」が含まれていた。
「細かな構造が把握できないが、カビから生成されるものと似ている」という。
企業向けに出荷した原料のうちサプリメント用からはこの未知の成分を検出したが、食品用には別の種類の原料を出荷しており、この成分が含まれないことを確認した。
https://www.sankei.com/article/20240327-EG7RSTNXWZNGZCMDUFUC3QG5DE/
3月29日16時7分に産経新聞からは、グンゼから事業譲渡されるまで麹の製造をやったことはなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同社は29日の記者会見で、紅麹を含む麹の製造に関し、平成28年にグンゼから事業譲渡を受けるまで「やったことはない」と明らかにした。
グンゼの技術については、「長い間確立されており、手順書に落として引き継ぐことで継承できるだろうと考えていた」と説明した。
会見で、素人に近い状態で紅麹を製造する危険性をどう判断していたのかを問われた小林社長は、「技術者にも一緒に入社していただいたので、その点は大丈夫だと認識していた」と述べた。
別の幹部は、グンゼの製造工程に問題があったかどうかについて、「われわれが評価するものではない」と回答を控え、譲渡に際し、グンゼから健康被害を引き起こすリスクがあるとは聞いていなかったとした。
https://www.sankei.com/article/20240329-4FYU4HPXYRIQZKFGUTT5TALMTY/
3月29日19時19分にYAHOOニュース(FNN PRIME)からは、未知の成分として青カビから作られる「プベルル酸」が検出されたが原因物質かどうかは不明、現時点で5人死亡114人入院など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
「未知の成分」について小林製薬は、一般的に青カビからつくられる天然化合物で、毒性が非常に高いとされる「プベルル酸」の可能性があると、厚生労働省に報告していることが明らかになった。
「プベルル酸」は、一般的に青カビからつくられる天然化合物で、抗生物質の特性を持つことが知られていて、毒性が非常に高いという。
ただ、腎臓に対する障害は現時点では明らかになっていないとしていて、あらゆる可能性を検討し調査を進めことにしている。
小林製薬は29日の会見で「『プベルル酸』は『紅麹』から生成しにくい」と説明していて、製造過程でカビが入る所がないか、混入の可能性も含めて総点検を行っているとしている。
また、今後は小林製薬1社で判断するのではなく、国の研究機関にデータを提供しながら迅速な解明を進めていく方針だ。
これまでに、小林製薬の「紅麹原料」を使ったサプリ「紅麹コレステヘルプ」を摂取していた70代~90代の5人が死亡、114人が入院したことが明らかになっている。
因果関係は分かっておらず、小林製薬などが調査している。
「未知の成分」が含まれているサプリの製造時期は去年4月から10月、出荷時期は去年7月から12月だということだ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/8c2f8f048a8c013c56a743feeabdac525d7091cf
3月27日17時17分にYAHOOニュース(PRESIDENT Online)からは、アベノミクス規制緩和の一環として始まった機能性表示食品制度は制度創設時から問題点が指摘されていた、成分濃縮サプリを毎日長期にとると大量摂取につながる、有名なのは死者3人を出したアマメシバ事件、今回製品の安全データを筆者がチェックするとあまりにも低レベルだったなど、下記趣旨の記事(科学ジャーナリスト松永氏の寄稿文?)がネット配信されていた。
・・・
機能性表示食品は、国が審査するのではなく、企業が自身の責任で安全性を確認して機能性を表示する制度です。
2013年、当時の安倍晋三首相が規制改革の一環として「世界で一番企業が活躍しやすい国の実現」を高らかにスピーチして制度創設を宣言し、15年から制度が始まりました。
当初から安全性や機能性の根拠の弱さなどが指摘されていましたが、今回の“事件”は、問題点が端的に表面化したようにも思えます。
・・・
健康食品・サプリメントの場合に一般的な食品と決定的に異なるのは、摂取する量です。
たかだか1日に数粒でしょう……と思われがちですが、それは外見の印象に過ぎません。
特定の成分が抽出濃縮されている粒やカプセル状のサプリメントは、とくに大量摂取につながりがちなのです。
それに、一般的な食品なら、穀物にしても野菜にしても、食べる種類や品種、食べる量などが日々変わるのが普通です。
ところが、サプリメントは特定の製品を毎日、長期に摂取します。
その中に、有害性の高い成分が含まれていたら?
容易に過剰摂取につながります。
もっとも有名なのは、アマメシバ事件でしょう。
厚生労働省が2003年、アマメシバの粉末等を販売禁止にしています。
マレーシアなどで普通に野菜として炒め物などにして食べられていた野菜アマメシバが、乾燥濃縮されて粉末の健康食品として売られ、閉塞性細気管支炎を招きました。
最終的に日本で被害者8人のうち3人が死亡し、1人が肺移植につながりました。
普通の野菜が、粉末化と大量摂取により、極めてリスクの高い食品になってしまいました。
内閣府食品安全委員会なども、乾燥や抽出、濃縮して毎日食べる健康食品・サプリメントは容易に多量を摂ってしまいやすく健康を害するリスクが高まる、として注意喚起していました。
ところが、「天然だから」「健康によいとして売っているから」「医薬品に似ているから」などのイメージにより、消費者に安全性が高いと勘違いされがちです
・・・
消費者庁の「機能性表示食品の届出情報検索」を調べれば、同社が届け出た情報をだれでも見ることができます。
私は事件発覚後、チェックしてみて驚きました。
あまりにも低レベルの“安全性確認”でした。
・・・
安全性評価シートには、マウスに大量に投与した急性経口毒性試験や、ラット90日間反復投与毒性試験、遺伝毒性を調べた試験、ヒトでの臨床試験の結果が記載されていました。
しかし、これらの試験に用いた動物の数や、投与する量の設定などは、OECD(経済協力開発機関)が定めたテストガイドラインから大きく逸脱しており、信頼度の低い試験でした。
ヒト試験も行われていますが、被験者数は少なく、参考程度にしかなりません。
結局のところ、もし同じデータがトクホや農薬・食品添加物等の審査に出されていたら、安全だとは到底認められないような内容しか、提示されていませんでした。
・・・
https://news.yahoo.co.jp/articles/dcee2f82a51e637117bb29acbbca07ef9514028f
2024年2月28日21時35分に上毛新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
群馬県は28日、川場村の川場スキー場内のレストラン「P」で食事をした茨城、神奈川、埼玉の3県に住む20~40代の男女8人が腹痛や下痢などの症状を訴え、一部の客と従業員からノロウイルスが検出されたと発表した。
群馬県は同店が原因の食中毒と断定し、3月1日まで3日間の営業停止処分とした。
同スキー場では同じ時期に別の飲食店でもノロウイルスによる食中毒が発生しており、関連を調べている。
県食品・生活衛生課によると、14、15の両日に同店を利用した2グループ10人のうち、8人が発症した。
カレーやまぜそば、とんかつなどを食べ、15日正午ごろから症状が出始めた。
3人が医療機関を受診したが、入院した人はいないという。
同店はコース中腹にある。
県は22日、同スキー場の別の飲食店「T」で、計19人が不調を訴えるノロウイルスの食中毒が発生したと発表。
食事した日が同じ14、15日であることから、関連を調べている。
2店舗で発症が確認されたのは計27人となった。
https://www.jomo-news.co.jp/articles/-/425511
2月29日14時30分に読売新聞からは、2つの店舗は運営会社が同じで従業員同士の接触で感染が拡がったらしいなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・
飲食店「P」では、調理従事者と発症者の一部からノロウイルスが検出された。
同スキー場では15日以降、別のレストランの利用客も食中毒になっていた。
両店舗は運営会社が同じで、県は従業員同士の接触で感染が広がったとみて調べている。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240229-OYT1T50054/
※飲食店「T」の事例は下記参照。
(2024年2月23日11時30分 上毛新聞)
群馬県は22日、川場村の川場スキー場のレストラン「T」で食事をした東京都や前橋、高崎両市の10~40代の男女計19人が下痢や嘔吐(おうと)、発熱などの症状を訴え、一部の客と従業員からノロウイルスが検出されたと発表した。
県は同店が原因の食中毒と断定し、24日まで3日間の営業停止処分とした。
県食品・生活衛生課によると、14、15の両日に同店を利用した2グループの24人中19人が発症。
カレーやラーメン、唐揚げを食べ、15日午後5時ごろから症状が出始めた。
他に県外の複数の利用者について居住地の保健所が調査を進めている。
原因の食品は特定されていないが、共通していたのは同店の食事のみだった。
https://www.jomo-news.co.jp/articles/-/423014
2023年11月30日12時11分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
茨城県は29日、大子町小生瀬の観光果樹園「Tりんご園」で試食用のリンゴを食べた客12人が体調不良を訴え、腸管出血性大腸菌(O157)による集団食中毒が起きたと発表した。
このうち6歳の男児と70歳代の女性の2人が重症とみられ、集中治療室(ICU)に入院している。
残る10人は軽症だという。
県によると、試食用のリンゴは園で収穫されたもので、5日正午から午後3時ごろにかけて園内で提供された。
あらかじめ従業員がカットして紙コップに入れた状態だったといい、リンゴ狩りなどに来ていた客47人が食べ、3歳~80歳代の12人に腹痛や下痢、発熱などの症状が出た。
医療機関からの届け出を受けて13日に集団食中毒の疑いが判明。
収穫したリンゴを専用カッターで切って紙コップに入れるまでの作業中に菌が入り込んだ可能性があるといい、県は詳しい感染経路を調べている。
園内での感染拡大は確認されていないが、園は16日からリンゴの試食を中止しているという。
https://www.asahi.com/articles/ASRCZ3PZYRCYUJHB00C.html
11月30日11時6分にNHK茨城からは、16等分できるカッターで切り分けていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
今月5日、大子町の果樹園、「Tりんご園」で試食用のりんごを食べた観光客47人のうち、6歳から80代の12人が下痢や腹痛などの症状を訴えました。
このうち3人が入院していて、6歳の男の子は集中治療室で人工透析を受け人工呼吸器をつけていて、70代の女性も集中治療室にいるということです。
保健所が調べたところ、患者は、園の従業員がりんごを16等分できる専用カッターで切り分けたものを食べたとみられ、検査の結果、患者や従業員の便から腸管出血性大腸菌O157が検出されたということです。
Tりんご園では今月16日から試食としてのりんごの提供を取りやめたということです。
県はりんごを提供する過程が原因の食中毒と断定し、保健所を通じ、県内の観光果樹園に使用する器具の衛生管理や調理の前に手を洗うことなど注意を呼びかけています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/20231130/1070022869.html
2023年9月26日7時0分にYAHOOニュース(withnews)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
飲食店で漂白剤の入った水が提供され、客が中毒を起こしたことがニュースになりました。
誤って中毒を起こす物質を食べたり飲んだりしてしまったとき、どのように対応をするべきでしょうか。
専門家を取材しました。
【イラスト解説】食べたり飲んだり以外の危険な“中毒” 命にかかわる一酸化炭素、対処法は?
【漂白剤の入った水が客に…】
9月初旬、東京都内の飲食店で、漂白剤の入った水を客に提供、飲んだ客が中毒を起こしたことがニュースになりました。
飲食店の運営会社の発表によれば、水に入っていたのは次亜塩素酸ナトリウムという化学物質でした。
中毒の原因になるような物質を摂取してしまったとき、どのように対応をするべきでしょうか。
主に家庭などで事故が起きた場合、公益財団法人日本中毒情報センターは、公式サイトの「中毒事故が起こったら(家庭でできること、やってはいけないこと)」で、「まず、何を飲んだのか、何を吸ったのか、中毒の原因物質を確認」するべきとしています。
これは、医療機関を受診する場合や同センターの運営する「中毒110番」(※)に相談する場合にも、必要な情報です。
※一般(非医療関係者)専用、電話で365日24時間対応。
利用料は無料。
化学物質や動植物の毒などによって起こる急性中毒について、実際に事故が発生している場合に限り情報提供。
大阪中毒110番 :072-727-2499
つくば中毒110番:029-852-9999
中毒事故が発生するところを見ていなかった場合、「散らかっている空き瓶や空き箱など、周囲の状況から原因物質を特定しなければならないこともあります」、「残っている量から飲んだ量を推定することも重要なポイントです」。
意識があり、呼吸も脈拍も異常がない場合に、応急処置を行います。
もし意識がない、けいれんを起こしているなど、重篤な症状がある場合は、「直ちに救急車を呼びます」と呼びかけています。
【吐かせてはいけないものも】
食べたり、飲んだりした場合の応急処置は、摂取した物質によってその方法が異なります。
同センターは、「中毒110番にご相談ください」とした上で、次のように説明しています。
まず、「慌てずに、口の中に残っているものがあれば取り除き、口をすすいで、うがいをします」
「難しい場合は濡れガーゼで拭き取ります」。
なお、「家庭で吐かせることは勧められていません」と注意喚起しています。
「吐物が気管に入ってしまうことがあり危険」だからです。
「特に吐かせることで症状が悪化する危険性のあるものの場合は絶対に吐かせてはいけません」とします。
吐かせることで症状が悪化する危険性のあるものとは、
「石油製品(灯油、マニキュア、除光液、液体の殺虫剤など)」
「容器に『酸性』または『アルカリ性』と書かれている製品(漂白剤、トイレ用洗浄剤、換気扇用洗浄剤など)」
「防虫剤の樟脳(しょうのう)、なめくじ駆除剤など」
が挙げられています。
石油製品は、もし気管に入れば肺炎を起こし、酸・アルカリは食道から胃にかけての損傷をよりひどくしてしまうことがあり、防虫剤等はけいれんを起こす可能性がある、ということです。
【何も飲ませてはいけない場合】
「刺激性があったり、炎症を起こしたりする危険性があるものの場合は、牛乳または水を飲ませます」と同センター。
これは、「誤飲したものを薄めて、粘膜への刺激を和らげる」ため。
「飲ませる量が多いと吐いてしまうので、無理なく飲める量にとどめます。
(多くても小児では120mL、成人では240mLを超えない)」
同センターが牛乳または水を飲ませた方がいいものの例として挙げるのは、
「容器に『酸性』または『アルカリ性』と書かれている製品(漂白剤、トイレ用洗浄剤、換気扇用洗浄剤など)」
「界面活性剤を含んでいる製品(洗濯用洗剤、台所用洗剤、シャンプー、石けんなど)」
「石灰乾燥剤、除湿剤」
など。
その他のものの場合は、「飲ませることで症状を悪化させる恐れがあるものもありますので、何も飲ませないようにします」。
牛乳や水を飲ませることで症状を悪化させる恐れがあるものの例は、
「石油製品(灯油、マニキュア、除光液、液体の殺虫剤など)」。
「吐きやすくなり、吐いたものが気管に入ると肺炎を起こす」
「牛乳に含まれる脂肪に溶けて、体内に吸収されやすくなる」
ため。
「たばこ、たばこの吸殻」も、「たばこ葉からニコチンが水分に溶け出し、体内に吸収されやすくなる」ためNG。
「防虫剤(パラジクロルベンゼン、ナフタリン、樟脳(しょうのう))」も、「牛乳に含まれる脂肪に溶けて、体内に吸収されやすくなる」ため、牛乳はNG。
水はどちらでもないということでした。
【外食時にできることはある?】
では、外食など家庭の外で、このような異変を感じた場合、どう対応すればいいのでしょうか。
中毒を専門にする、国際医療福祉大学成田病院救急科講師で医師の千葉拓世さんを取材しました。
千葉さんは、家庭のように原因を検索することが難しいシーンで起きた以上、「あまりできることはないというのが正直なところ」だとします。
「『おかしい』と思ったら、それ以上は食べたり飲んだりしない、口をすすぐ、無理に吐こうとするなどしない、ぐらいかと思います。
中毒情報センターの情報発信からもわかるように、原因物質によって対応は異なりますし、何が原因かわからない場合には対応は難しいです。
症状があれば、病院を受診するようにしてください」
家庭の中で中毒を防ぐための対策としては、
「何が毒になるのかを認識する」
「危険なものは子供の手の届かない鍵のかかる棚にしまう」
「もともとの容器にしまう(農薬を飲料用ペットボトルに入れたりしない)」
「食べ物と食べ物でないものを同じ棚に片づけない」
「子どもの前で薬を飲むことを避ける」
ことを紹介します。
また、中毒センターについて、その存在や電話番号を知っておくことも大事だとしました。
ちなみに牛乳については、飲ませるとかえって状態を悪化させる原因物質もあるため、千葉さんとしては「あまり積極的に勧めるものではない」とのこと。
原因も対策もさまざまであるため、あらかじめ相談先などの知識を身につけておくことが、一番の予防になりそうです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/a48783eb87badd676efbbab77b0745c82075ded9
2023年9月25日14時48分にYAHOOニュース(FNN PRIME)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
創業から130年を超える青森の老舗「Y屋」の弁当を食べた人が、腹痛や嘔吐などの症状を訴えている問題。
青森・八戸市保健所は、弁当から食中毒の原因となる菌が検出されたことなどから、食中毒と断定し、23日付で期限を設けず営業のすべてを禁止処分としました。
被害は全国に波及。
9月21日までに、八戸市保健所には21都県270人の被害が報告されており、他にも被害を訴えている人がいるため、今後さらに増えると見られています。
老舗店で起きた、食中毒問題。
一体、何があったのでしょうか?
【専門家「あり得ない話」食中毒の原因は?】
Y屋の弁当や、体調不良を訴える人から発見されたのは、黄色ブドウ球菌と、セレウス菌。
食品安全教育研究所代表の河岸宏和氏によると、この二つの菌が発見されることは、通常なら「あり得ないこと」だといいます。
河岸宏和氏:
「ブドウ球菌というのは、髪の毛、鼻の周り、手のケガとか爪の中に入っているのです。
弁当工場では、必ず帽子をかぶって、マスクをして手袋をしていますから、ブドウ球菌がお弁当の中に入るというのはあり得ないんですよ。
普通の工場だと、入りません。
それに反して、セレウス菌というのは、どうしてもお米を炊いたときには残ってしまうので、それを制御するというのが大事になります。
ご飯を炊いてからすぐに冷やす、盛り付けまでの時間、また販売までの時間。消費期限のうちにセレウス菌によってご飯が納豆のように糸を引くというのは、これもまたあり得ない話です。」
行政処分を受け、Y屋は、ホームページ上で原因について発表。
「当社は連休を前にして、注文に対応するべく、一部の食材(具体的には、米飯)を県外の委託業者より仕入れ、当該食材を用いて一部の弁当を製造いたしました。
その際、当社において、当該食材の受入れに当たって必要とされる作業を十分に行いませんでした。
その結果、当該食材に付着していた菌が増殖するなどして、製造された商品に含まれることとなったと考えております。」
――十分に作業をしていなかったとはどういう事が考えられますか?
河岸氏:
「お弁当にとって、ご飯というのは非常に大切な食材になります。
そのご飯を仕入れるにあたって、どんなところで作っているかという監査をまずすること。
次は細菌検査、保存検査、消費期限までの検査をしていく必要があります。
その検査さえ行われていれば、起きなかったと思います。
私は防げた事故だと思います。」
【自社の能力を超え、外部発注か】
実際に当該の弁当を食べた人によると、「弁当のご飯が納豆のように糸を引いていた」といいます。
河岸氏は、仕入れ業者とY屋それぞれ単体では問題が起きていない事から、業者からY屋へ運搬する際の、温度と時間に問題があったのではないかといいます。
【今回、Y屋が外部に委託したご飯は700㎏以上】
運搬時は、発砲スチロールの箱に袋を入れ、袋の中に10㎏ずつ米飯を詰めてトラックで運搬していました。
Y屋は、この際、30℃以下での運搬を依頼していましたが、河岸氏によると、一般的な弁当工場ではご飯を炊いたら真空冷却器で冷却してすぐ盛り付けるため、今回、炊飯から盛り付けるまでの保管温度が高く、時間も長すぎることが、問題につながった可能性も。
さらに、Y屋は普段、平日1日約6000個を製造していましたが、連休前日の15日はその約3倍の1万8816個が製造・納品されており、河岸氏は、「自社の能力を超えた発注を受け、生産管理のできない工場がいいかげんに作った結果ではないか」と指摘します。
【弁当59種中 回収したのは12種のみ】
食中毒の疑いが発生し、16日には流通を停止。
17日には弁当の製造を自粛していたY屋ですが、回収対象としたのは59種類ある弁当の内、12種類のみでした。
――調査結果が出る前から、Y屋は原因がご飯にあると分かっていたのでしょうか?
河岸氏:
「これだけ大きなトラブルというのは、いきなり起きないと思います。
というのは、今まで炊飯能力を超えたときに、同じように仕入れたご飯を使っていた経験があると思うんですね。
そのときに、何か例えば糸を引くとか、異臭がするというクレームを受けていたはずなんですよ。
そうすると、今回もこういうクレームが来たときに、外から仕入れたご飯が危ないというのは、その瞬間に気づいたと思うんです。
ご飯が糸を引くというのは、温度と時間のかけ算なんです。
700㎏たまるまで、仕入れ業者で炊く時間がある。
トラックの時間がある。
盛り付ける時間がある。
普通の弁当工場では、ご飯を仕入れるというのがあり得ないんです。
炊いたご飯をすぐ冷却して、すぐもりつける。
それで消費期限ギリギリまで持たせる。
これが基本ですから、注文があるからといって、一番大切なご飯・酢飯・炊き込みご飯を仕入れるというのは、私は違うのではないかと思います。」
(めざまし8 9月25日放送)
https://www.fnn.jp/articles/-/591024
2023年10月17日7時56分に読売新聞からは、岩手の業者から27~28℃で納品予定のところ45℃で納品された、配送外箱を殺菌せず盛り付け室に搬入した、製造記録や臨時従業員の健康記録を残していなかったため原因は断定できなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
Y屋の駅弁を原因とする集団食中毒は、市保健所が16日、「推定」と位置づけた原因を明らかにし、一つの節目を迎えた。
Y屋が岩手県の業者に製造を委託した米飯が、注文時の指示より高い温度で搬入されたにもかかわらず受け入れ、冷却までに菌が増殖した可能性がある――などとする「推定される主な原因」は、5点に及んだ。
市保健所によると、Y屋に9月14、15日、製造を委託していた岩手県の業者から計約1・5トンの米飯が搬入された。
事前の指示書では、茶飯27度、酢飯28度で納品予定だったが、14日は、搬入から3時間後の時点で45度と、15度以上も上回っていた。
翌日も搬入時点で約10度上回っていたが、自社で冷却し、弁当に使用した。
さらに、委託業者が配送で使った発泡スチロール製の外箱を、Y田屋が殺菌せずに盛り付け室に搬入したため、米飯や具材に菌が付着した可能性もあるとしている。
Y屋は、この米飯と自社炊飯分の冷却を同時に行った際の製造記録や、臨時従業員に対する健康状態の確認についての記録を残しておらず、手指の消毒や手袋の交換が適切に行われなかったり、衛生管理が徹底されていなかったりした可能性があるという。
市保健所は、同社から一部の販売店へ回収の連絡が届かず、16日製造分の一部が販売されたことも、患者増につながった要因の一つと指摘した。
事前に回収時の販売店への連絡方法を定めていなかった。
市保健所は、Y屋への聞き取りや検体の検査結果などを分析してきた。
16日に記者会見した市保健所の石井副所長は、菌が増殖した原因の断定にまで至らなかった理由について、記録が残っていないことや、原因菌が検出されていないことが、菌が付着していない理由にはならないことなどを挙げた。
9月23日から命じられている営業禁止は、今後、Y屋が改善報告書を保健所に提出し、立ち入り検査で改善が確認された後、解除される見通し。
Y屋は10月16日時点で、読売新聞の取材に応じていない。
市保健所は9月17日、福島県内の保健所から「Y屋の弁当を食べて体調不良を訴えている人がいる」との連絡を受けて調査を開始。
症状を訴えた人の便や未開封の弁当から、黄色ブドウ球菌とセレウス菌が検出され、弁当を原因とする食中毒と断定した。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20231016-OYT1T50257/
2023年9月8日19時3分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
漂白剤の次亜塩素酸ナトリウムが入った水を誤って客に提供したとして、東京都の中央区保健所は8日、百貨店「銀座M」内の天ぷら店「銀座T」を11日までの営業停止処分とした。
店は5日から自主休業している。
同保健所などによると、客は8月31日午後6時ごろ、同店で出された水を飲んだあと、のどの痛みなどを訴えて救急搬送された。
2日後に退院したが、次亜塩素酸ナトリウムによる食中毒と診断された。
店を運営する「T」(東京都中央区)は取材に対し、「天つゆを入れる容器を漂白剤で洗浄していたところ、飲料水と取り違えて提供してしまった」と説明。
営業時間中は漂白剤でつけ置きする洗浄作業をしない、というルールが守られていなかったという。
天つゆを入れる容器と飲料水を入れる容器はいずれもステンレス製で見た目が似ており、今回の取り違えを受け、運営する全店で飲料水の容器の素材を変更したという。
Tの担当者は「再発防止のため、指導を徹底していきたい。お客様の信頼を裏切ってしまい、申し訳ない」と話している。
https://www.asahi.com/articles/ASR9864L2R98OXIE039.html
9月16日6時2分にYAHOOニュース(FLASH)からは、飲んだ直後から客は異変を訴えたが店員らの対応はひどかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9月9日の土曜日。
東京・銀座は歩行者天国となり、外国人観光客で賑わっていた。
百貨店「銀座M」のレストラン街でも順番待ちの列ができていたが、天ぷらの老舗「銀座T 銀座Mレストラン店」は閉店したままだった。
その理由は、漂白剤が入った水を客に提供して食中毒を起こし、中央区の保健所が、9月8日から4日間の営業停止処分を科したためだ。
Tは1930(昭和5)年に創業。
作家の武者小路実篤ら白樺派がサロンとして愛用するなど、国内外の文化人、そして政財界の重鎮が御用達とした名門だ。
現在は銀座本店をはじめとして、帝国ホテルなどにも出店、全国で29店舗を運営している。
ランチのコースが1万円を超える高級店だ。
食中毒が起きたのは8月31日の夕方のことだった。
経営コンサルタントの男性が、席を予約した上で、午後6時ごろに夫婦で訪れた。
2人はカウンター席に案内され、まず男性の妻が、喉が渇いていたため氷なしの水を所望した。
水は届かないまま、夫婦は料理を注文して、さらに飲み物を注文した後、ドリンクメニューを持って厨房へ戻ろうとする中年の女性店員に、妻が再度、「お水が先ですよ、お願いします」と声をかけた。
この女性店員が水1杯とウーロン茶2杯を持って来て、妻が水を一気に飲んだが、この水に漂白剤が入っていたのだ。
夫婦を怒らせたのは、T側の対応だった。
「水を飲んだ妻がすぐに異臭に気づいて、カウンターの中の料理人(男性店長)に『これ、おかしいです!』と叫んだのに、何も反応しませんでした。
妻が振り向くと、水を持ってきた女性店員がいたため、女性店員にも再度『おかしいです』と言ったのに、女性店員も反応しなかったのです。
そして、妻が改めてコップの水の臭いをかぐと、明らかな刺激臭がしました。
私にそれを伝えているとき、女性店員が、あろうことか無言でコップを持ち去り、厨房へ向かったのです」
(経営コンサルタントの男性)
妻は、喉の痛みを感じ始めていたが、コップを持って行かれればコトがうやむやにされてしまうと思い、女性店員を追いかけて厨房に行った。
すると女性店員は、厨房入口の洗い場でコップの水を捨てようとしていたため、妻がコップを奪い返し、カウンターに戻って来た。
妻に促されて男性もコップの臭いをかぐと、強烈な塩酸のような臭いがした。
妻は、対処しない店員を横にして携帯電話で110番通報したが、ノドの痛みが激しくなったため夫に携帯電話を預け、指を口に突っ込んで吐こうとした。
「その時、別の女性店員が来て、『ここでやると迷惑なので、トイレに移ってください』と言ったのです。
妻はそれどころではありませんでした。
また、このやり取りを見ていたカウンターの料理人も、さも迷惑そうな顔で見ていたのです」
(コンサルタントの男性)
男性が電話で事情を説明し、築地警察署の警官が急行すると聞いて電話を切ると、妻のノドの痛みはさらに増し、カウンターにうつ伏せになって苦しむようになった。
ここでようやくT側も事態を認識して、テーブルポットの水をコップに入れて来て、ノドをすすぐように促し始めたのである。
しかし、コンサルタントの男性の怒りはさらに増した。
「私が、『この水はどこの水を注いだのか?』と男性店員に聞くと、『このテーブルポットの水を注ぎました』と答えましたが、テーブルポットには氷が入っていて水は冷たく、無臭。
妻が飲んだのは常温の水で、明らかに嘘でした」
憤慨した男性が立ち上がって厨房に向かうと、洗い場の脇にステンレス製のピッチャーが置かれ、フタを開けて臭うと強烈な刺激臭がした。
男性を追って来た女性店員を問い詰めると、このピッチャーの水を入れたことを認めたという。
こうして、男性にとってはT側の“証拠隠滅”の行為を追及した後、カウンターへ戻ると、妻は「喉が焼けるように痛い」と言って、氷入りの水を飲んでは吐くを繰り返していた……。
漂白剤入りの水を出した原因は、女性店員が容器を間違えたことだ。
T銀座M店では、ステンレス製ピッチャーに天つゆを入れており、洗浄する際には、業務用漂白剤を水で薄めて漂白していた。
女性店員は、飲料水が入ったテーブルポットと、無造作に置かれた漂白中のピッチャーを取り間違え、漂白剤の入った水をコップに注いでしまったという。
「しかし、ステンレス製ピッチャーは全面がステンレス製で、1.79リットル入り。
テーブルポットは、胴部はステンレス製ですが、上部と取っ手が黒のプラスチックで、0・5リットル入り。
この2つは、形状も大きさも明らかに異なるので、おいそれと間違えるとは思えないのです」
(男性)
午後6時45分ごろ、築地警察署の警官4、5人が到着した。
T側が呼んだ救急車が到着したのは、1時間近く過ぎた午後7時20分ごろだった。
妻は東京医科歯科大学病院に搬送された。
救急医の所見によれば、「漂白剤に含まれる次亜塩素酸ナトリウムの誤飲による急性中毒であり、腐食性食道炎や食道穿孔の危険があり、集中治療のうえ、経過観察のために3日~5日の入院を要する」とのことだった。
しかし、その後のTの対応は、男性をさらに呆れさせるものだった。
「これほどの重過失を起こしたのに、Tは翌日も営業していました。
『営業は構わない』と警察に言われたとのことですが、中央区の保健所に報告したのは、3日後の9月3日だったのです。
私たちはTの対応を許すことはできず、築地警察署に業務上重過失傷害等で被害届を出しました」
(コンサルタントの男性)
Tに、容器を取り違えた原因、店員の言動などについての認識を聞くと、運営会社である株式会社Tの社長が、こう回答した。
「このたびは大変申し訳ありませんでした。
今後、体調を崩されたお客様のご回復と心のケアを第一に、誠心誠意尽力してまいります。
飲料水は、テーブルポットのほかに、ステンレスピッチャーにも入れていました。
天つゆを入れているステンレスピッチャーと飲料水を入れているステンレスピッチャーの大きさは異なりますが、形状が似ているために取り違えてしまいました。
現在、飲料水はテーブルポットを専用として、置き場所を固定するなど、再発防止のための改善を実施しました。
また、店員の言動等につきましては、警察の捜査に全面協力しているところで、回答は差し控えさせてください。
銀座M店は保健所の許可を得て、9月13日11時から営業を再開しました」
Tのホームページでは、《このひと時を楽しむお客様と、もてなす側の心のハーモニー》と、ホスピタリティの高さを強調しているが、今回生じた不協和音は、容易に治まりそうにない。
https://news.yahoo.co.jp/articles/3da19c347b9dc36a2262a107d6009e39f1110e49
(ブログ者コメント)
本件と直接の関係はないが、ブログ者は銀座の有名天ぷら店2軒にランチしに入り、2回ともガッカリさせられた経験がある。
1軒は8丁目にある店。
「お昼天丼」を頼んだが、着丼まで5分程度という短さ。
天ぷらはネチャっとしていて、おそらくは作り置きだったのだろう。
もう1軒は3丁目にある店。
当時3300円のコースを頼んだのだが、サクサク感はなく油がしつこい感じだった。
まあ、今回の事例と併せ、銀座の有名店といってもこの程度か・・・という感を新たにした。
(2023年9月21日 修正1 ;追記)
2023年9月19日7時16分にYAHOOニュース(中央日報)からは、被害者は韓国の人、韓国人と知ってわざとやったと主張しているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
東京の飲食店で出された漂白剤入りの水を飲み、韓国人客が入院する事件が発生した。
飲食店側は「店員の間違いだった」という趣旨で釈明したが、被害を受けた韓国人客は「韓国人であることを知ってわざとやったこと」と主張し、飲食店を警察に通報した。
16日の日本メディアの報道によると、事件は東京の繁華街である銀座のデパート内にある高級飲食店で先月31日に発生した。
・・・
カンさんはJTBCのインタビューで、「高級レストランなので(お客がくれば)いすを引いてくれるが、私にはしなかった。顔付きや言葉のイントネーションで私が韓国人であることがわかっただろう」と主張した。
合わせてカンさんは「夫が厨房で確認したら、飲料水が入ったテーブルポットと漂白中のピッチャーは分けられていたため、間違いやすくはなかった」という立場も明らかにした。
現地警察は同店の故意性の有無などを含めて捜査中だ。
一方、日本の飲食店で韓国人を相手に問題のある料理を提供して騒ぎになったのは初めてではない。
昨年にも、銀座のある有名寿司店が韓国人客にわさびを大量に入れた寿司を出して炎上している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c38f4dcbe7c6eed1eac5a4cc1fc57df93b6d3d92
9月20日17時25分にYAHOOニュース(女性自身)からは、短期間で営業を許した百貨店にも厳しい目が向けられているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
「T」は13日付で、公式サイトに「化学物質による食中毒事故発生に関するお知らせとお詫び」と題する声明を掲載。
まず8日付で、所轄の中央区保健所から営業停止の行政指導を受けたと報告。
12日まで営業を停止していたが、13日から再開したという。
また再発防止策として、《漂白作業は営業終了後に行うこととし、漂白作業の場所を決めるとともに、作業中であることを一目でわかるようにしました》との対策をはじめとする6項目を発表した。
そして18日には、テナント先である百貨店「銀座M」が公式サイトで「食中毒事故発生に関するお詫びとお知らせ」と題するコメントを発表。
《体調を崩されたお客さまとそのご家族の方々には、多大なる苦痛とご迷惑をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます。銀座Mといたしましては、当該レストランはもちろんのこと、店内すべての食における衛生体制を一層強化し、安全・安心の確保に努めて参ります》と、謝罪した。
だが「T」及び「銀座M」が発表した声明には、客が告発した“不誠実な接客態度”についての説明はなされなかった。
そんななか、思わぬ側面から、“とある疑惑”が浮上したのだ。
韓国メディア「聯合ニュース」は19日、東京都内の飲食店で韓国人客に漂白剤が入った水が出されたとして、韓国外交部の当局者が現地警察に捜査を要請したと報じた。
被害者は6日に在日韓国大使館に連絡したという。
・・・
こうした続報にSNSでは困惑の声や、短期間で営業再開を許した三越にも「甘い」との指摘が寄せられている。
《銀座Mの対応にもガッカリだよ 何が食中毒だよ…》
・・・
https://news.yahoo.co.jp/articles/bb6bd94ed49734201b63d02a6c6163423b100c38
9月20日19時15分にYAHOOニュース(女性自身)からは、当該店は過去の口コミでも接客の悪さを指摘する声があったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
今回騒動のあった銀座M店の評判は――。
「’19年5月にオープンした銀座M店のGoogleマップの口コミの評価は3.6と、あまり高くありません。同じ銀座にある銀座本店の評価は4.2で、だいぶ差がついています。
『久々にうまい天ぷらを食べれて満足でした』と好意的なコメントもありますが、『焦げっぽく全く美味しくなかった』、『天一とは思えない、美味しくない』などの厳しい意見も……。
また定員の接客についても、『大人なお店なので、接客もよく静かな雰囲気でよかったです』といった声があがる一方で、『スタッフの愛想も悪く、上着も預からない』、『食べ終わったと同時にサッと下げに来る接客の非常識さにも驚く』といったコメントがありました」
(全国紙記者)
9月8日付けで所轄の中央区保健所から行政指導を受けて12日まで営業を停止し、13日から再開した「銀座 T」銀座M店。
再発防止策の徹底にくわえて、サービスも改善しているのだろうか――。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2b9fcc7f50973f21a18a5db5d837c387bcce90c4
(ブログ者コメント)
営業再開がスピーディーだった点は、ブログ者も感じていたところだ。
2023年9月1日19時25分にYAHOOニュース(テレビ朝日)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
絶景を眺めながら楽しめる「O流しそうめん」で8月中旬に食中毒が発生しました。
患者の数が少なくとも93人に上っていることが分かっています。
石川県には他にもおよそ500人から相談があり、調査が進められています。
【 “絶景流しそうめん” 93人食中毒】
高さ15メートルから落ちる迫力の滝。
石川県津幡町の観光名所の一つ、木窪大滝。
その滝を眺めながら楽しめるのが、湧き水を利用した「流しそうめん」。
これを目当てに年間1万人の観光客が訪れるほど人気だったといいます。
しかし、1日は川底に落ち葉が散乱し、辺りは閑散としています。
先月、この施設で食事を取った24人が腹痛や下痢などの食中毒症状を訴えた問題。
食中毒の原因について、保健所はそうめんやイワナの塩焼き、かき氷、ウィンナーなどの食事と判断しています。
その後も相談が次々と寄せられ、患者は93人まで増加。
さらに県は、相談があったおよそ500人についても調査しています。
【湧き水原水から「カンピロバクター」】
食品問題評論家 垣田達哉さん:
「100人、何百人規模の食中毒はあまり例がない」
そう話すのは、食品問題に詳しい垣田さんです。
今回、施設が使用していた湧き水の原水から検出されたのは細菌・カンピロバクター。
食品問題評論家 垣田さん:
「どこにでもいる。海とか川でも。食中毒菌はいると思っていただければいい」
調理に使用していたのは、山からの湧き水。
津幡町によると、この施設では普段は塩素で殺菌処理をしていて、これまでにカンピロバクターが検出されたことはなかったといいます。
なぜ今年に限って食中毒が起きたのでしょうか。 こ
れは食中毒が発生する2週間前にそうめんを食べた男性が撮影したものです。
そこには「滝の水に負けじとそうめんが流れてくる」というテロップと、勢いよく流れるそうめんの映像が。
流しそうめんを撮影した男性:
「滝のあった津幡町が豪雨で滝の水も多く…」
【湧き水で? 大雨被害で「検査せず」】
異例の集団食中毒。
石川県を襲った大雨の影響で、水質検査をしていなかったことが分かりました。
食中毒が起こる2週間前に家族とそうめんを食べたという男性は…。
流しそうめんを撮影した男性:
「(Q.体に変化は?)大丈夫でした。何回か食べたことがあり、大丈夫だと…」
また、コロナ禍を経て4年ぶりの再開だったこともあり、食べる箸とそうめんをすくう箸が違うなど、感染対策もされていたといいます。
そして男性は、こんな異変に気が付きました。
流しそうめんを撮影した男性:
「滝のあった津幡町が豪雨で滝の水量も多く…7月の豪雨で大変だったと思うと複雑な気持ち」
道中の道路も崩落していました。
施設側は食中毒の原因について、「年に1度以上、実施すべきである水質検査を、7月中旬に発生した線状降水帯による被害の影響から、営業開始前に行わなかったことが今回の事態を招いてしまった」と話しています。
7月12日、石川県内で発生した線状降水帯。
流しそうめんの施設がある津幡町でも甚大な被害が発生しました。
このため、水質検査をせず、例年より数日遅らせて7月23日から営業を開始したといいます。
施設がある木窪地区 加藤区長:
「本当に大雨の被害は相当ひどかったみたいなので。ぱたぱたと急だったせいもあるんですかね」
水質と線状降水帯の関係について、専門家は。
食品問題評論家 垣田さん:
「従来と水の流れ・水質が変わっている可能性が高い。大雨があった時ほど水質検査しなければいけないのに、今回それをしていなかったのは非常に大きなミス」
施設は現在、夏の営業を終了しています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/45204a334dd3c12720cbcf8ac977319215bcaf64
9月2日5時0分に北國新聞からは、8月11、12日の食事で発症した、いつどこから湧き水に侵入したかは特定できない、7月の大雨で塩素投入装置が被災していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・
県によると、8月11、12日に店で、そうめんなどを食べた2歳~50代の男女24人が腹痛や下痢、発熱などの症状を訴えた。
その後、店で食事をしたほかの人も同様の症状を訴え、患者は1歳~70代の93人に増えた。
石川県内のほか、富山、や長野、福井県から訪れていた。
入院者はおらず、全員既に回復している。
保健所が8月18日に実施した現地調査で、流しそうめんに使用している湧き水からカンピロバクターが検出された。
湧き水に細菌が混入した原因については「いつ、どこから侵入したかは分からず、特定できない」(県薬事衛生課)という。
湧き水は流しそうめん以外にも調理に利用していた。
・・・
店のホームページによると、7月中旬の線状降水帯による大雨の影響で塩素投入装置が被災し、復旧させたが、営業を優先して、営業開始前に水質検査を行わなかったという。
・・・
県内で発生した食中毒の患者数として、平成以降では、2002年11月に志賀町で確認されたウェルシュ菌での食中毒540人が最多。
過去10年間では、15年3月に金沢市でノロウイルスが原因の食中毒が発生し、94人が感染した。
★カンピロバクター
鶏や牛、豚など家畜の腸管内に生息する細菌で、食べ物を介して人間の体内に入ると、1~7日の潜伏期間の後、発熱や下痢、腹痛といった胃腸炎症状、倦怠感、頭痛、目まいなどを引き起こす。
まれに、呼吸困難に陥る「ギラン・バレー症候群」を発症することもある。
75度以上の熱を1分以上加えれば死滅するため、十分な加熱が予防となる。
https://www.hokkoku.co.jp/articles/-/1170069
なぜ涌き水に細菌が混入したのかを追跡すると、ある可能性が浮かび上がってきた。
【画像39枚】取水口の近くで出くわした檻にかかったイノシシ…湧き水の「管」を徹底追跡
【カンピロバクターによる集団食中毒】
「O観光流しそうめん」は、石川・津幡町で30年以上続く夏の名物だ。
週末には大行列ができるその賑わいをFNNが取材したのは、8月12日。
まさか、この日、そうめんを流す湧き水に危険が潜んでいたとは知る由もなかった。
・・・
細菌感染症に詳しい、東京医科大学の中村明子兼任教授は、「カンピロバクターの場合は、普通の食中毒よりも熱が出るということから言うと、症状が重いと言ってよろしいかと思います」との見解を示した。
【管から水が噴出…檻にかかったイノシシも】
本来、カンピロバクターは、野生動物や家畜などが持っている細菌で、鶏肉などを加熱が不十分な状態で食べた時などに下痢や腹痛、発熱などの症状を引き起こすという。
それがなぜ湧き水に混入していたのか。
現地を取材すると、流しそうめんの営業は終わっていたが、山から伸びている黒い管からは冷たい湧き水が出ていた。
管をたどっていくと、水が噴き出ている箇所を発見した。
現場の映像を東京医科大学の中村兼任教授に見てもらったところ、「ここから水が噴き出しているということは、ここに外部から菌が混入する場所だと考えてもおかしくない」と指摘。
「野生(動物)のふん便の中にカンピロバクターが存在していないと言えませんよね。小さなピンホールみたいなとこから菌っていうのは自由に出入りしますから」と説明した。
野生動物の腸内にいるカンピロバクターは、ふん便にも含まれる。
自然に24時間さらされた管の隙間から、細菌が湧き水に入り込んだ可能性が考えられるという。
また、地上に見えていただけでも約100mある湧き水の管についても、中村氏は「(管が)長いとそれだけリスクが大きい。地中に埋めた方が安全で、外に出してるとやっぱり野生の動物がかじったり。流しそうめんの場合は、水がやっぱり重要な一つの材料になるわけで、水の管理というのがちょっとお粗末な気がします」と疑問を呈した。
管が地中に埋まっていた地点から約500メートル山頂側に向かうと、湧き水の取水口だという場所にだどりついた。
その近くでは、檻にかかった3匹のイノシシに出くわした。
身近に野生動物がいることがわかる。
中村氏は、「やっぱり、こういった野生動物の腸には(カンピロバクターが)存在していると考えて間違いないと思います」と話した。
【営業優先し水質検査せず】
・・・
水質検査は時期を問わず、年に1回以上行えばルール違反にはならないという。
石川県健康福祉部・事業衛生の出雲担当課長も、「食品衛生法では、営業者は1年に1回以上、水質検査を含めた衛生管理を行う必要がある。(実施する時期の指定は)ない」としている。
【9月も食中毒に厳重警戒】
夏休み終盤を揺るがした集団食中毒。
しかし、専門家は8月以上に、9月こそが一般的な食中毒の危険な時期だと指摘する。
中村氏は、「真夏の暑い時は『食中毒を起こしちゃいけない』とすぐ残り物を冷蔵庫にしまうとか、室温に放置するなんてことはしないのに、9月ぐらいになると朝晩はちょっと涼しくなり、食品の扱いがちょっとずさんになる。(9月は)食中毒にむしろ気をつけなければいけない月」だと注意を促す。
やりがちなことで特に注意が必要なのが、カレーやシチューなどの煮込み料理の管理だ。
鍋に置いたままにしておくと、冷める際に食中毒の原因となる「ウェルシュ菌」が増殖する。
ウェルシュ菌は、100℃で1時間の加熱にも耐え、一度菌が繁殖してしまうと再加熱しても死滅しないため、作り置きのカレーなどを食べる際は、粗熱が取れた状態で小分けにし、冷蔵庫に入れることが大切だという。
(「Mr.サンデー」9月3日放送より)
https://news.yahoo.co.jp/articles/603b304037467ecb3dde5f0d055cbb8631423186
9月9日15時53分に毎日新聞からは、店は廃業するという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同店を経営する大滝観光は9日までに、損害賠償を終了した時点で廃業するとホームページで明らかにした。
ホームページは5日付で更新。
現在、損害賠償の支払いを進めており、終えた時点で廃業すると報告した。
その上で発症した人や関係者に「心より深くおわびするとともに、回復を祈念している」と謝罪している。
https://mainichi.jp/articles/20230909/k00/00m/040/144000c
キーワード;変更管理
2023年6月16日21時16分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
埼玉県警川口署に約9か月勾留された40歳代の男性が、留置施設の弁当の野菜が極端に少なく、ビタミン不足で脚気になったとして、県を相手取り1000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が16日、さいたま地裁であった。
沖中康人裁判長は男性の請求を一部認め、慰謝料など55万円の支払いを県に命じた。
判決などによると、男性は2017年11月に詐欺容疑で逮捕され、同署に勾留。
朝はパン、昼・夕は弁当を食べていたが、18年5~6月、筋力低下などを訴え、8月に入院。
一時は危篤状態となり、ビタミンB1不足による脚気と診断された。
県警は19年11月、同署で勾留された別の4人がビタミンB1欠乏症になったとして、納入業者との契約を打ち切った。
ただ、それ以前は栄養不備がわからなかった上、長期収容を想定しない留置施設では栄養よりもカロリー確保が求められるなどと主張し、争っていた。
判決では、ビタミンB1の不足が脚気の原因になることは広く知られているとし、「(県警が)注意義務を怠った」と結論づけた。
県警の佐藤・首席監察官は「判決内容を十分に精査し、関係部署と協議して対応したい」とコメントした。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230616-OYT1T50229/
6月16日 20時30分に朝日新聞からは、19年に外部機関の定期検査で複数回、ビタミンB1が摂取量目安を下回っていたことからB1不足を認識できたはずなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
埼玉県警川口署の留置場に勾留されていた東京都の40代男性が、留置場の食事が原因で脚気になったなどとして、県に損害賠償を求めた訴訟の判決が16日、さいたま地裁であった。
沖中康人裁判長(鈴木和典裁判長代読)は、食事に健康上必要な量のビタミンB1が含まれていなかったことを発病の原因と認め、県に55万円の支払いを命じた。
男性は2017年11月に詐欺容疑で逮捕され、川口署の留置場に勾留された。
18年7月の健康診断で手足のしびれを訴え、8月に病院で脚気と診断された。
一方、県警は19年11月、同署の留置場で20~30代の男性4人が栄養不足による脚気と診断されたと公表。
越谷市の弁当業者が3食を納めており、外部機関の定期調査で複数回、ビタミンB1が18~49歳の男性の摂取量の目安を下回っていたことを明らかにしていた。
判決は、食事を管理する県警の担当者について「食事に健康上必要なビタミンB1が含まれていなかったことを認識できたはずなのに、そうした注意義務を怠った」などと指摘。
県に慰謝料の支払いを命じた。
県警は判決を受け、「判決内容を検討し、関係部署と協議の上、適切な対応をして参りたいと考えております」とコメントした。
https://www.asahi.com/articles/ASR6J6R5TR6JUTNB00Z.html
6月16日21時20分にNHK埼玉からは、県は業者から弁当の試作品提出を受け、仕様書どおりの品質だと判断し契約していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
都内に住む40代の男性は、埼玉県警の川口警察署に勾留されていた平成30年の5月から6月にかけて手足のしびれを感じ、「かっけ」などを発症して、一時、危篤状態になったのは、出された弁当にビタミンB1が不足していたためだなどとして、県に1000万円の賠償を求めていました。
これに対し県は「業者から弁当の試作品の提出を受け、仕様書の内容の品質が順守されていると判断して契約した。ビタミンB1の不足が体調不良の原因だとは認識しえなかった」などと主張していました。
16日の判決で、さいたま地方裁判所の沖中康人裁判長は、「かっけは、過去に国民病と言われ、原因は広く知られている」としたうえで、「被告はビタミンB1が欠乏しないよう注意すべき義務を怠った結果、原告がかっけになったと認められる」として、県に55万円の賠償を命じました。
警察は、原告に弁当を提供していた業者とはすでに契約を解除しているということです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/20230616/1100016879.html
2023年3月20日19時55分に朝日新聞から下記趣旨の記事が、球根の写真付きでネット配信されていた。
茨城県は20日、阿見町の10歳未満~40代の男性3人がスイセンの球根を誤って食べて腹痛やのどの痛みを訴え、食中毒と断定した、と発表した。
県生活衛生課によると、家族のうち1人が、知人から観賞用としてスイセンの球根を譲り受けたが、その情報を共有していなかった。
18日午後0時45分ごろ、別の1人がタマネギと間違えてカレーの具材として調理し、家族4人で食べたという。
午後1時ごろに3人が腹痛やのどの痛みを発症。
保健所が残ったカレーや球根を調べたところ、有毒成分リコリンが検出された。
3人の症状はいずれも軽症で、既に回復しているという。
厚生労働省によると、スイセンは、タマネギの他にもニラ、ノビルと間違えやすく、食後30分以内で吐き気や頭痛などの症状が出るという。
2012~21年に62件の食中毒が発生し、死亡に至ったケースも1件あった。
同課の担当者は「確実に食用と分からないものは食べないでほしい」と話している。
https://www.asahi.com/articles/ASR3N5KJHR3NUJHB00M.html
(ブログ者コメント)
スイセンの葉をニラと間違えて食べてしまう事例は本ブログでも何回か紹介スミ。
その中には、スイセンの球根をタマネギと間違えて食べて中毒する事例も結構多いという情報もあった。
ただ、具体的な事例を紹介するのは初めてだ。
2023年1月7日17時3分に産経新聞から、下記趣旨の記事が売られていたフグの写真付きでネット配信されていた。
千葉県は7日、南房総市富浦町青木、Tマート物産館内「M総合水産」が有毒部分を除去していないフグを店頭で販売していたと発表した。
昨年9月ごろから今月6日まで販売した。
安房保健所長がフグを回収するなど指導した。
県によると、販売されていたのはコガネフグ。
同水産は「売ってはいけないことを知らなかった」、「安くておいしく、珍しいので売れた」と説明している。
近隣の市場から購入していた。
15~20センチの小さいものは20円、大きいものは100円で販売されていた。
6日に保健所に「(皮やヒレなどを除去していない丸のままの)丸フグが販売されている」との通報があり、店頭販売が確認された。
6日に7尾を販売したが、それ以前は販売記録がなく、わからないという。
同水産は、有毒部分を除去したものでなければ食用として販売してはならないとの県の「ふぐの取り扱い等に関する条例」に違反しているという。
県は「現時点で当該品による健康被害はない」としている。
フグの毒は、テトロドトキシンと呼ばれ、毒力が大変強い。
有毒部分を食べると20分~3時間後に口や指先のしびれが始まり、まひが全身に及び、呼吸困難で死亡することがある。
https://www.sankei.com/article/20230107-BYJZ4JWFXRLLRMOBUZ3BZE4MXA/
1月8日9時18分に読売新聞からは、コガネフグはシロサバフグの別名など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
千葉県は7日、南房総市のTマート物産館内にある「M総合水産」で、有毒部分を除去していないシロサバフグ(別名コガネフグ)が販売されていたと発表した。
県は同社に商品の回収を指示し、購入者には食べずに返品するよう呼びかけている。
発表によると、同社は昨年9月頃から、店頭で処理されていないシロサバフグを販売していた。
今月6日には7匹が購入され、いずれも未回収という。
同日、買い物客から安房保健所に「フグが丸ごと売られている」との通報があった。
県衛生指導課によると、今のところ健康被害は確認されていない。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230107-OYT1T50229/
(ブログ者コメント)
〇厚労省資料によれば、シロサバフグの場合、筋肉や皮、精巣は無毒だが、肝臓や腸、卵巣は有毒だ。
https://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/poison/animal_01.html
〇千葉県条例は下記。
鮮魚のプロなのに「処理していないフグを売ってはいけないことを知らなかった」というのは信じられない。
(取扱い等の制限) 第三条
ふぐは、処理したものでなければ、食用として販売してはならない。
ただし、販売にあつては、生ふぐをそのままの形体で、営業者又はふぐ処理師に販売するとき、及び食品衛生法第五十二 条第一項の規定による魚介類競り売り営業の許可に係る施設内において卸売業者、仲卸業者又は売買参加者に販売するとき、並びに加工され、又は料理されたふぐを販売するときは、この限りでない。
https://www.pref.chiba.lg.jp/eishi/tetsuzuki/350/documents/fugujourei.pdf
〇南房総市にしばしば鮮魚を買いに行くブログ者。
見かけていたら、鮮魚店で売られているのなら問題ないだろうと思い、買っていたかもしれない。
さすがに内臓は食べないだろうが・・・。
2023年1月6日19時0分にNHK埼玉から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3年前の6月、八潮市の小中学校で給食を食べた児童や生徒など3400人余りが下痢や腹痛などの症状を訴え、保健所が調べたところ、給食に出された海藻サラダから病原大腸菌「O7」が検出され、集団食中毒の原因とされました。
県などによりますと、海藻は乾燥した状態から戻すために加熱処理をする必要がありましたが、当時、水で戻していたということです。
捜査を続けた結果、警察は、給食を調理した八潮市の「協同組合東部給食センター」の60代の男性役員と50代の女性社員を、従業員に対し加熱処理するよう十分な指示をしていなかったなどとして6日、業務上過失傷害の疑いで書類送検したことが捜査関係者への取材でわかりました。
また、調理を担当していた30代の男性社員も、業務上過失傷害の疑いで書類送検されたということです。
書類送検について、「協同組合東部給食センター」は「詳細について確認中のため、コメントは差し控える」としています。
https://www3.nhk.or.jp/lnws/saitama/20230106/1100015833.html
※事故から5ケ月後、2020年11月16日付で埼玉新聞からは、当日調理が原則だが前日に水戻しし、加熱処理しなかったために菌が増殖したなど、下記趣旨の解説記事がネット配信されていた。
今年6月、民間業者に委託していた埼玉県八潮市の学校給食で3千人を超える児童生徒が食中毒を発症した問題で、4カ月にわたり停止していた給食の提供が10日、市内の小中学校で再開された。
4日には市教委が設置した学校給食審議会が、現在の全面民間委託方式から公設方式に移行することなどを市に答申し、安全体制の整備を促した。
給食再開後も弁当を持参する児童生徒が見られる中で、保護者は「信じるしかない」という。
給食を提供するのは、市内にある民間の「協同組合東部給食センター」。
約40年にわたり、市内全15小中学校の給食を調理し提供してきた。
6月下旬、病原大腸菌O(オー)7による集団食中毒が発生し、児童生徒ら3453人が下痢や腹痛などを発症した。
管轄の草加保健所などの調査で、食材の海藻ミックスとワカメにO7が付着していたことが判明。
県食品安全課は「原材料を前日に水戻ししたことで病原大腸菌が増え、加熱処理をしなかったため滅菌できなかった」と分析した。
学校給食は、文科省が定める学校給食衛生管理基準に基づいて調理される。
食中毒を招いた調理工程に対し、関係者の目は厳しい。
県東部の自治体担当者は「当日の調理が原則。本当であればちょっと考えられない」と首をかしげる。
給食を民間業者が調理、提供する県内自治体は、八潮市や久喜市の旧久喜地域など。
久喜市で給食を提供する全国農協食品久喜工場の担当者も、「今回たまたまだったのかもしれないが、果物以外は必ず加熱するのは当然で、あり得ない話」とみる。
長期にわたり給食が中止となったことで、保護者からは給食再開を求める声が多く寄せられた。
市はPTA連合会や校長会と協議し、
▽前日調理を行わない
▽加熱調理を徹底する
▽調理後2時間以内の喫食に努める
などの改善策を講じながら再開を決定。
市が委託した第三者機関による衛生チェックも行うとした。
給食停止の期間中、保護者は不便を強いられた。
小学生と中学生の子どもを持つ母親は、再開について「保護者の負担も考えると良かったのでは」としつつ、「私たちは信じるしかない。市やセンターには最善の注意を払ってほしい」と注文する。
市によると、児童生徒の1割程度が、給食への不安などから弁当の持参を続けているという。
公設方式への移行を答申した学校給食審は、全面民間委託方式では栄養管理などを担う栄養教諭や学校栄養職員が配置できない点を指摘。
移行までの期間も市や同センターの取り組みをチェックし、指導や助言ができる第三者委の設置などを求めた。
市教委の担当者は、「審議会の答申を受けて課題点を整理し、関係部署と連携して検討を進めたい」と話している。
https://www.saitama-np.co.jp/news/2020/11/16/11_.html
※以下は埼玉県資料の主要点要約。
要因1)
海藻サラダの原料だった赤すぎのりから大腸菌が検出された。
ただ、他の流通先では問題なし。
要因2)
調理後、配送から喫食まで冷蔵保管されていなかった。
改善点)
前日に水戻しし、冷蔵庫で保管後、翌日に調理配送するようになっていたマニュアルを、当日に湯戻しし真空冷却した後に調理するよう改めた。
https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/000756179.pdf
(ブログ者コメント)
ネットで調べたところ、乾燥したワカメは水で戻して調理するのが一般的らしい。
その点、ならびに他の流通先で問題は出ていないことから考えると、今回の事例は6月下旬という気温の高い中、水で戻した海藻やワカメをマニュアルに反し、1晩、常温保存していたことが問題だったと思われる。
それなら対策としてはマニュアル遵守だけでよさそうなものだが、群を抜いた発症者の多さから、それだけではダメだと判断されたのかもしれない。
(2023年1月21日 修正1 ;タイトル修正)
読者の方からのコメントに応じ、タイトルを部分修正した。
旧タイトルは下記。
『[昔] 2020年6月 埼玉県八潮市で小中学生3400人がO157食中毒、給食食材の海藻を前日に水洗い後、マニュアルに反し冷蔵保管しなかったため菌が増殖した』
2022年12月23日20時56分にNHK岩手から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ゆで卵などを製造・販売する八幡平市の食品加工会社が、製造過程で使用が認められていない消毒剤を使っていたとして、県から無期限の営業禁止処分を受けました。
県は健康に影響はないとしていますが、会社は製品の自主回収を進めています。
処分を受けたのは、八幡平市の食品加工会社「I社」です。
県によりますと、この会社が製造・販売した「味付ゆで卵」を今月21日、保健所が検査したところ、卵の殻から食品添加物として認められていない「塩化ジデシルジメチルアンモニウム」が高い濃度で検出されたということです。
これは、畜舎などの消毒に使われる薬品で、殻にカビが生えるのを防ぐために使ったとみられるということです。
食べる部分からは検出されておらず、県は、健康への影響はないとしていますが、23日付で会社を無期限の営業禁止処分にしました。
「I社」は、この「味付ゆで卵」のほか、同じ加工場で製造した温泉卵や半熟卵など合わせて15品目、およそ90万個を自主回収し、電話で相談を受け付けています。
大川社長はコメントを発表し、カビを防ぐために使用し、使用が認められていないという認識も一部の幹部職員にはあったとしました。
その上で、「基本的な食品安全の意識に欠如があったと言わざるを得ません。お客様、関係機関の皆様の信頼を大きく損なう事になりましたこと、心からおわび申し上げます」としています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/morioka/20221223/6040016385.html
12月24日7時30分に読売新聞からは、動物用の消毒剤を茹で湯につかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
食品での使用が禁止されている動物用の消毒剤を味付きゆで卵の製造で使用したとして、岩手県央保健所は23日、食品衛生法に基づき、総菜製造会社「I社」(八幡平市)の製造所を無期限の営業禁止処分にした。
発表では、消毒剤「塩化ジデシルジメチルアンモニウム」が殻から検出された。
県は「通常の食べ方で健康被害は考えにくい」としている。
同社によると、味付きゆでたまごは1日約12万個製造しており、製造部門がカビを予防する目的でゆで湯に使用したという。
コンビニ店や飲食店などに出荷され、同社が自主回収を進めている。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20221223-OYT1T50319/
12月23日20時17分に産経新聞からは、責任者は指定外添加物であることを認識していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
岩手県は23日、「I社」(同県八幡平市)が製造する「味付ゆでたまご」から指定外添加物が検出され、同日付で無期限の営業禁止を命じたと発表した。
同社によると、全国のローソンなどに出荷。
この製品約60万個を含む全ての卵製品約90万個の回収を進めている。
県が21日に同社を立ち入り検査。
卵の殻から、農場などで消毒薬として使用される指定外添加物の「塩化ジデシルジメチルアンモニウム」が検出された。
卵本体からは検出されず、健康被害も確認されていない。
同社によると、殻に付くカビを抑制するため、卵をゆでる湯に添加していた。
責任者は指定外添加物であることを認識しており、詳しい経緯を調べている。
https://www.sankei.com/article/20221223-AOHGELNTDRIWNEEYFQ7YNBLRIA/
12月24日付で岩手日報からは、殻の部分から4.6ppmの消毒剤が検出されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
検出されたのは塩化ジデシルジメチルアンモニウム。
主に畜鶏舎の消毒や病気のまん延時に養鶏に噴霧、経口摂取させる消毒、殺菌剤として使用される。
県などによると、21日に同社工場の立ち入り検査などを実施。
ゆで卵の殻の部分から4・6ppmの塩化ジデシルジメチルアンモニウムが検出された。
https://www.iwate-np.co.jp/article/2022/12/24/131737
(2023年1月12日 修正1 ;追記)
2023年1月11日18時49分に読売新聞からは、会長と次長が逮捕されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ゆで卵を製造する際、食品で使用が認められていない消毒剤を使ったとして、岩手県警は11日、総菜製造会社「I社」(岩手県八幡平市)会長の田村容疑者(65)と生産部次長の荒屋容疑者(45)を食品衛生法違反の疑いで逮捕した。
発表によると、2人は昨年12月21日、消毒剤「塩化ジデシルジメチルアンモニウム」を入れた湯でゆで卵を製造した疑い。
消毒剤は鶏舎の消毒などに使われるもので、県の調査に対し、同社の担当者はカビを防ぐために使ったと説明。
健康被害は確認されていないという。
同社は1日12万個を製造し、大手コンビニなどに出荷していたが、県から昨年12月、無期限の営業禁止処分を受けた。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230111-OYT1T50160/
2022年11月30日13時25分にNHK青森から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
皮膚の下に寄生虫が入り込み、かゆみや腫れなどを引き起こす「顎口虫(がっこうちゅう)」による症状を訴える人が青森県内で確認されました。
同様の症状を訴える患者は三八上北地方を中心に急増し、その多くはシラウオを生のままで食べていたということで、県は、淡水魚を食べる際は加熱するよう注意を呼びかけています。
青森県によりますと、ことし9月から今月にかけて、三八上北地方を中心に、皮膚のかゆみなど訴え、医療機関を受診した人がおよそ130人に上り、一部の患者からは、寄生虫の一種、「顎口虫」が検出されました。
この「顎口虫」の幼虫が寄生した淡水魚などを加熱せずに食べた場合、幼虫が皮下組織に移動し皮膚のかゆみや腫れなどの症状が出るほか、最悪の場合、目や脳神経にまで移動し、失明やまひなどを引き起こす場合もあるということです。
治療については、一般的に虫を駆除する薬が用いられますが、外科的に虫を摘出する場合もあるということです。
また、患者の多くは、シラウオを加熱せず生のまま食べたということで、県はシラウオを含む淡水魚を食べる際には加熱するよう注意を呼びかけています。
また県は、ことし9月以降に加熱しないで淡水魚を食べたことがあり、かゆみや痛みを伴う皮膚の線状の腫れなど、体調不良を感じた場合は、速やかに医療機関を受診するよう呼びかけています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/aomori/20221130/6080018099.html
(ブログ者コメント)
〇顎口虫について調査したところ、平成13年に秋田市で起きた発症事例や顎口虫の生活環などについて、愛知県衛生研究所からわかりやすい情報がネット配信されていた。
ただ、生食かどうかの記載はなかった。
以下は当該情報。
外来種のブラックバス(オオクチバス)の刺し身を食べた秋田市内の女性(60)が、寄生虫病の一種「日本顎口虫(がっこうちゅう)症」を発症していたことが4日までに分かった。
ブラックバスによる寄生虫発症の確認は国内初。
確認した秋田大医学部寄生虫学教室によると、女性が食べたのは、昨年5月に秋田市郊外の農業用貯水池で釣られたブラックバス。
3週間ほどして腹部に幅2、3mmの数本のミミズばれができ、最長で約40cmほどになった。
駆虫剤を飲ませ、症状は約2カ月後に治まったという。
女性が自宅で冷凍保存していた残りの魚肉を検査したところ、寄生虫の幼虫を確認した。
その後、同じ池で釣った9匹のうち、6匹からも寄生虫が見つかった。
日本顎口虫は皮膚の下などを移動し、引っ掻いたような皮膚の炎症を起こす。
重症化するケースはないというが、同教室は「絶対に生で食べないで」と、注意を呼びかけている。
在来魚などを食べるブラックバス問題は各地に広がっている。
秋田県水産振興センターの杉山・内水面利用部長は「釣って、食べ、駆除しようという運動が全国で進んでいる。今後の駆除活動にどう影響するかが心配だ」と話している。
(Asahi.com,H14.4.4を一部改変)
https://www.pref.aichi.jp/eiseiken/5f/gnathostomiasis.html
〇生食用のシラウオはスーパーでも売られているし、鮎や岩魚などの刺身を出す店は全国にあまたある。
しかし、寄生虫で発症したという報道は、さほど聞いた覚えがない。
海水魚のアニサキス中毒は、よく聞くのに・・・。
海水魚の生食量は淡水魚の生食量にくらべ、はるかに多いから目立つ・・・ということだろうか?
2022年10月5日付で毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
魚介類に潜み、人体に取り込まれると激しい腹痛を起こす寄生虫「アニサキス」による食中毒について、患者数は推計で年間平均1万9737人に上るとの分析結果を、国立感染症研究所などのグループがまとめた。
2018、19年の診療報酬明細書(レセプト)のデータを分析した。
厚生労働省に報告された食中毒事例の統計では、患者数は18年が478人、19年が336人で、実際の患者数はこの統計よりも多いとみられる。
アニサキスは、体長2~3センチほどの幼虫がサバやアジなどの魚に寄生し、人が刺し身などを食べて生きたまま体に入ると、激しい腹痛や吐き気などの症状を起こす。
サンマへも寄生するため、秋の食中毒も多く確認されている。
同研究所の杉山広客員研究員らは、18、19年の診療報酬明細書(年約843万人分)のデータから、医療機関にかかったアニサキス食中毒の患者数を調べた。
この結果、18年は991人、19年は766人で、日本の全人口に当てはめて推計すると、18年が2万1511人、19年が1万7962人に上った。
杉山さんらが05~11年の診療報酬明細書を分析した結果では、患者数は推計で年間約7000人で、増加していることがうかがえる。
杉山さんは増加理由について、「輸送網が発達し生で食べる魚種が増えたことや、13年からアニサキスが食中毒の原因物質として個別に集計されるようになり、医療関係者の認識が高まった」と話す。
著名人がSNS(ネット交流サービス)などで自身の経験を紹介することで一般の人にも認知され、受診するケースが増えたことなども考えられるという。
厚労省の食中毒統計では18、19年とも、発生件数では原因物質の中でアニサキスが最も多い。
統計の患者数と診療報酬明細書から推計される患者数に開きがあるのは、保健所への届け出が必要との認識が十分に浸透していないためとみられる。
厚労省は、アニサキス食中毒の予防には、マイナス20度で24時間以上の冷凍か、60度で1分以上の加熱を推奨している。
https://mainichi.jp/articles/20221005/ddm/012/040/096000c
(ブログ者コメント)
診療報酬明細843万人分のデータを全人口に当てはめて推定したということだが、その方法とは、いかなるものだったのだろうか?
単純に日本の人口が1億人だからとスライド計算したとは思えない。
また、食中毒で腹が痛くなったが病院には行かず、我慢し続けた結果、アニサキスが腹の中で死滅した・・・そんな人の割合をどのように推定したのだろうか?
2022年10月4日22時0分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大分県は4日、県内のスーパーなどで有毒植物のクワズイモがハスイモ(テンジク)として販売され、11人が口の中の痛みなどの症状を訴えたと発表した。
食品・生活衛生課によると、臼杵市の青果仲卸業者から3日、「納入先でハスイモを9月29日に購入した客から口の中がかぶれた、別のものではないか、といった連絡があった」との通報があった。
残品などを調べた結果、ハスイモではなく有毒植物のクワズイモと判断。
食中毒と断定した。
11人は40代以上の男性3人と60代以上の女性8人で、臼杵市のCうすき店と県内のスーパーで購入。
このほか、大分市のW青果(D大分馬場店)でも販売されたという。
臼杵市内の出荷者は「テンジクと思って出荷した」と話し、この3店舗で販売されたという。
ハスイモは、茎の部分をみそ汁に入れたり酢の物にしたりして食べるが、クワズイモとは葉の形が似ており、茎だけだと見分けにくいという。
県は、体調に異常を感じたら保健所に連絡するよう呼びかけている。
https://www.asahi.com/articles/ASQB46R38QB4TPJB007.html
10月4日18時30分にYAHOOニュース(テレビ大分)からは、農家が自生していたものを収穫し出荷していたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県によりますと、9月29日から10月3日にかけて、県内3つの店舗で有毒なクワズイモがハスイモとして販売されました。
いずれも臼杵市の農家が自生していたものを収穫し、誤って出荷していました。
購入して食べた11人が食中毒の症状を訴えていますが、いずれも快方に向かっているということです。
販売された39袋のうち、臼杵市のCうすき店と大分市のW青果で販売された9袋が回収されていないということです。
県が注意を呼び掛けています。
https://www.fnn.jp/articles/-/426363
(ブログ者コメント)
クワズイモによる食中毒は、昨年に大分県佐伯市で、一昨年には宮崎県綾町で発生している。
(いずれも本ブログで紹介スミ)
ともに九州ということで調べてみたら、このクワズイモ、ウイキペディアによれば、四国南部から九州南部、琉球列島にかけて分布しているとのことだった。
2022年9月9日16時23分にNHK熊本から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
食中毒の原因となる魚介類の寄生虫「アニサキス」を瞬間的に電気を流して殺虫する技術を開発した熊本大学が、東南アジアのラオスで、がんのリスクにもなると問題になっている寄生虫の殺虫に応用できるか研究を進める方針であることがわかりました。
熊本大学の浪平隆男准教授らの研究グループは、生魚の身に1万5000ボルトの電圧を瞬間的に打ち込むことで、食中毒を引き起こす寄生虫「アニサキス」を殺虫する世界で初めての技術を開発しました。
この技術について、研究グループが東南アジアのラオスなどでまん延する「タイ肝吸虫症」の対策にも応用できるか、新たに国立国際医療研究センターなどと研究を進める方針であることがわかりました。
「タイ肝吸虫症」は、WHO=世界保健機関が「顧みられない熱帯病」の1つに挙げていて、胆管がんのリスクになり魚に寄生する「タイ肝吸虫」が原因となっています。
熊本市中央区の熊本大学では8日、研究者や企業の関係者が勉強会を開き、ラオスの家庭や市場でこの技術をどのように応用できるかなどを議論していました。
この技術を使った実験では、アニサキスを仕込んだアジの切り身を専用の装置に入れたあと、高電圧をかけ、アニサキスを殺虫できたかどうか確かめていました。
グループによりますと、この研究はAMED=日本医療研究開発機構とJICA=国際協力機構が開発途上国とともに進める研究プログラムに仮採択されていて、今後、ラオスとの実務協議を経て共同研究が開始される予定だということです。
浪平准教授は、「魚をおいしく、病気にならない状態で食べられるようにするのに役立ち、地球上から寄生虫による症状がなくなるような技術として発展させていきたい。今後はいかに小型で、安い価格で導入できるかが鍵になるだろう」と話していました。
「タイ肝吸虫」は、東南アジアのラオスやタイなどを流れるメコン川やその支流に生息するコイ科の淡水魚に幼虫の状態で寄生する、大きさが0.2ミリほどの寄生虫です。
ラオスの中南部では、魚を生の状態や発酵させて食べる文化があり、タイ肝吸虫が寄生した生の魚や発酵が不十分な魚を食べると、ヒトの胆管に寄生し、下痢を引き起こして最終的に胆管がんに進行することもあるということです。
WHO=世界保健機関は、開発途上国の貧困層を中心にまん延するフィラリアやデング熱、狂犬病などを「顧みられない熱帯病」として定義していますが、タイ肝吸虫症もその1つに挙げられています。
県によりますと、ことしに入り先月までに「アニサキス」による食中毒が4件、合わせて5人で起きています。
これは、去年の同じ時期を3人上回っていて、平成以降では最も多くなっています。
このうち、先月には水俣保健所管内で30代と40代の男女2人が腹痛やおう吐などの症状を訴え、体内からアニサキスが検出されました。
アニサキスは、サバやアジなどの魚介類に寄生し、生きたままヒトの体内に入ると、みぞおちや下腹部の激しい痛み、吐き気などを引き起こします。
厚生労働省は、新鮮な魚を選び速やかに内臓を取り除くこと、マイナス20度で24時間以上冷凍すること、70度以上、または60度なら1分間加熱することを呼びかけています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kumamoto/20220909/5000016885.html
(ブログ者コメント)
今年6月、この技術を使った装置を福岡市の会社が開発し実験機稼働中という記事を本ブログで紹介している。
2022年8月16日付でニューズウイークジャパンから下記趣旨の記事が、写真や動画付きでネット配信されていた。
8月6日(土曜日)、イタリアのピエモンテ州クーネオ県にある、人口約6,300人の自治体ソンマリーヴァ・デル・ボスコで50頭の牛が死亡した。
刈りたての新鮮な草を食べていた未経産牛と成牛が突然震え始め、地面に身を投げて窒息死したという、なんとも居た堪れないショッキングで凄惨な状況が写真や動画と共に報じられた。
一体、何が起こったのか、なぜ?
クーネオ県のソンマリーヴァ・デル・ボスコ市で歴史と伝統を持つピエモンテ牛の飼育農家を営んでいるジャコミーノ・オリベロ氏(58歳)は、「放牧中に種まきされた穀物を食べていた牛たちが目の前で、酔いしれるように、そしてハエのように死んでしまいました。すべては数分間で起こりました。」と、語った。
オリベロ氏はすぐに警報を発し、地方保険公社(ASL)の獣医師とブラの森林警察へ連絡をした。
地上に息絶え絶え生き残った牛たちを救おうと、少なくとも30回の点滴を投与するなど試みたが、なす術がなく、その他に何もすることができなかったという。
牛たちが食べていたその草は、実際には牛の餌には適していなかったと付け加えた。
その5日後の8月11日(木曜日)午後、ピエモンテ州で2例目となる同様のニュースが報じられた。
近くの畑から刈り取ったばかりの新鮮な草を食べた後に6頭の牛が死亡したという。
約10頭の牛が突然地面に倒れ、6頭が死亡した。
4頭はクーネオ動物予防研究所のサヴィリアーノ氏、地方保険公社(ASL) のトーピ氏、バルベリス氏ら獣医チームによって救出された。
同日、さらに同県内で数時間のうちに2件の緊急要請が入った。
クーネオ県サルッツォ市モレッタの厩舎でも牛が倒れ出した。
獣医チームは、おそらく牛の死因は中毒死であるとみて、毒性物質の影響を中和するための硝酸ナトリウムを牛たちに投与したが、5頭の牛が死亡した。
その際、獣医師らが納屋で"ソルガム"に非常によく似た刈りたての草を見つけた。
モロコシが自分の土地で育っていないことを確信した農夫は、朝、160頭のほとんどが妊娠していた牛を厩舎から約1km離れた農夫の所有する畑に運ぶことにした。
ソルガムは、特に厳しい環境条件に適応でき、干ばつにも非常に強い植物だが、わずかな植物しか栽培されていなかった。
「ソルガムの種をまいたのは初めてです。 冬に使おうと思いました。 」と農夫は言った。
この2番目のケースから、数日以内に領土でより詳細なチェックが行われることとなった。
乳牛を育てている農家はソルガムとトウモロコシが水分ストレス下にあると毒素を生成する可能性があることをよく知っていると言う。
しかし、誰もが知っているわけではないし、ましてやこのような深刻な結果は想像もしていなかっただろう。
3番目の電話は、今度はクーネオ県ブラ市から。
町のすぐ外にあるピエモンテの牧場へ獣医師らは駆けつけた。
6頭が生き残り、4頭が死亡した。
報告によると、8月11日の夕方から12日の夜にかけ解毒剤を使用するなど、迅速な処置によりブラでは6頭、モレッタでは5頭が命を取り留め、ソンマリーヴァ・デル・ボスコ農場全体では、25頭の牛を救うことができた。
【原因分析と結果】
ロンバルディア州およびエミリア・ロマーニャ州の動物予防実験研究所Izsplvで分析が行われた。
牛の大量死の原因については、モロコシであったことに疑いの余地はない。
牛は「若い植物にのみ存在する有毒物質であるデュリンの摂取に起因するシアン化水素酸による急性中毒で死亡した」と結論づけた。
ピエモンテ州、リグーリア州、ヴァッレ・ダオスタ州の動物予防研究所から、「アレッポ・ソルガムを含むカットハーブを動物に与えてはいけない」とクーネオ県の飼育農家へ向け注意喚起がなされた。
【ソルガムとは】
セイバンモロコシ(学名:Sorghum halepense)単子葉植物イネ科モロコシ属の多年生植物である。
霜や乾燥などのストレスによりシアン化水素を植物体内に生産することや、硝酸塩を含むことから、日本では飼料としてほとんど栽培されない。
根茎、種子の両方で繁殖するため、畑地・牧草地の強害雑草となっている。
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https://www.newsweekjapan.jp/worldvoice/vismoglie/2022/08/50.php
8月19日23時41分にYAHOOニュース(AFP)からは、干ばつによってソルガムの成長が阻害され、有害物質の濃度が高まったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
イタリア北西部ピエモンテ(Piedmont)州トリノ(Turin)近郊にある牧場で今月、成長初期段階のイネ科の植物ソルガムを飼料として与えた牛が急性青酸中毒を起こし、約50頭が死んだ。
通常は起こりにくい事故だが、干ばつによって有害物質の濃度が高まったとみられている。
地元の動物愛護団体によると、ソンマリバデルボスコ(Sommariva del Bosco)の牧場で6日、イタリアのブランド牛の一つ、ピエモンテ牛約50頭が、急性青酸中毒でごく短時間のうちに死んだ。
ソルガムには、青酸配糖体であるデュリンが含まれているが、成長とともにその量は減少する。
だが現地では干ばつが続いているため成長が阻害され、デュリンの濃度が高まったとみられている。
同国北西部の動物予防試験所(IZS)の獣医師ステファノ・ジアンティン(Stefano Giantin)氏は、「干ばつによってソルガムに多量のデュリンが含有されていたと考えている」と述べた。
急性青酸中毒では、摂取から10~15分で呼吸や神経、筋肉などの障害が現れ、15~30分後に死に至る。
現地で採取したサンプルからは、高濃度のデュリンが検出された。
ピエモンテ州の他の3か所の牧場でも牛に同じ症状が現れたため、専門家はチオ硫酸ナトリウムを注射する治療を施し、約30頭の牛を救うことができた
https://news.yahoo.co.jp/articles/e76a0003fbc58852713075e3e9dbc49f474b549f
(ブログ者コメント)
〇ネットで調べたところ、ソルガムは世界5大穀物の1つ。
日本では「たかきび」とも呼ばれており、信州などで生産され、通販でも売られていた。
毒素の件については、「草丈1m以下では青酸含量が多いので避ける」という記事があった。
https://www.pref.oita.jp/soshiki/15087/saibaigijyutsusisin.html
〇一方、セイバンモロコシについては、「世界的に悪名高き草」、「国内でも急増」、「葉に含まれる青酸配糖体は分解すると青酸になるため、生乾きだと家畜に危険」と記されている記事があった。
https://www.city.noda.chiba.jp/shisei/1016739/1016740/kusakoho/kusazukan/1028191.html
〇牧草を表現するのに「青臭い」と言うことがあるが、あれは微量の青酸が含まれているからだろうか?
調べてみたが分らなかった。
2022年7月22日6時30分にITmediaビジネスから、下記趣旨の記事が器具などの写真付きでネット配信されていた。
サバやアジなどに寄生するアニサキスによる食中毒被害が後を絶たない。
2018年以降、食中毒の原因別で4年連続トップを占め、直近では元AKB48のメンバーでタレントの板野友美さんが被害に遭い、話題になった。
そんな中、和歌山県紀の川市の板金加工メーカー、エムテックが、魚の切り身に紫外線を当ててアニサキスを検出するハンディ型装置を開発した。
食中毒で苦しむ人を一人でも減らしたい――との思いがあるという。
同社が6月に発売したのは、「ワームチェッカー」という商品。
暗所で、魚の切り身に装置をかざして紫外線を照射すると、アニサキスが青い光を発する「キャンドリング法」という技術を用いて作製した。
価格は2万円で、飲食店やスーパーマーケットなどへの普及を目指している。
「親父が30年前にアニサキスにやられたんです」
こう話すのは、エムテックの初代社長で、現在は開発室長の根来さん(男性、75歳)。
現在は、内視鏡を使って簡単にアニサキスを除去できるが、当時は今ほど内視鏡の技術が進んでおらず、根来さんの父親は開腹手術を受けて、約1週間の入院生活を送ったという。
「その意味では、開発で、言わば父の敵討ちをしたわけです」と根来さんは話す。
同社は16年に、水産会社からの依頼を受けてアニサキスの発見を補助する装置のOEM(相手先ブランドによる生産)供給を始めた。
翌年には、操作性をより高めた「アニサキスウォッチャー」を開発。
同商品は、和歌山県が実施する、優れた技術や製品を登録する「1社1元気技術」に採用されるなど、高い評価を得た。
アニサキスウォッチャーは改良を重ね、今年に入ってからは大手スーパーが関東の店舗に100台導入するなど、販路を広げてきた。
一方で、これまで開発してきた商品は、いずれも据え置きタイプ。
調理場に「置き場所がない」という意見も寄せられていた。
そうした意見に応え、新たに開発したのが、今回のハンディタイプの装置だった。
コンパクトなハンディタイプであれば、調理場の広さを問わず使うことができる。
1990年創業の同社はもともと、ステンレスなどの板金加工に強みを持つ。
コロナ禍では、足踏み式の消毒液スタンドを作製・販売するなど、時代や顧客の要望に応じたものづくりを展開してきた。
根来さんは自身を「ものづくりバカ」と表現し、4年前に社長を長男(48)に引き継いだ後も、開発室長として日々、商品のアイデアを練っている。
昨年末以降、中国のゼロコロナ政策によるロックダウン(都市閉鎖)の影響で、部品調達が遅れるなど、厳しい局面もあった。
しかし、「世の中のためになるものづくりを続けたい」という思いが原動力になっているという。
「飲食店や小売店にハンディタイプの装置が普及し、食中毒で消費者を悩ますことなく安全な商売をしてもらえたらというのが私の思い」と根来さんは語った。
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2207/22/news047.html
2022年7月22日19時50分にYAHOOニュース(長野放送)から、下記趣旨の記事がジャガイモ残品の写真付きでネット配信されていた。
長野県千曲市の小学校で授業中に食べたジャガイモによる食中毒が発生しました。
県や千曲市、長野保健所によりますと、21日、千曲市内の小学校から「授業中にジャガイモを食べたところ、複数名が吐き気や腹痛、嘔吐などを起こした」という趣旨の連絡があったということです。
ジャガイモは学校で栽培したもので、21日、教職員が皮付きのまま茹で、児童と教職員あわせて98人が食べていました。
このうち教職員2人を含む45人に吐き気や腹痛、嘔吐などの症状があったということです。
症状があった人のうち11人は医療機関を受診しましたが、全員入院はせず、快方に向かっているということです。
調理したジャガイモは、芽のないものを選別していましたが、一部に未熟なものが含まれていたということです。
症状や、ジャガイモを皮付きのまま食べていること、食べたジャガイモの中に未熟なものが含まれていたことから、保健所はジャガイモに含まれているソラニンによるものと推定しました。
長野保健所は、「食べる際は皮をむくことや、未熟なもの、変色したものは食べないこと、日の当たるところで保存しないこと」など、注意を呼び掛けています。
千曲市教育委員会は、「今回の事態を重く受け止め、再発の防止に向け、各学校へ指導をしてまいります」とコメントしています。
ソラニンはジャガイモの発芽部分や日光に当たって緑色に変色した皮の部分に含まれる有毒物質。
ソラニンを含んだ未成熟の小さなジャガイモや、成熟していてもジャガイモの芽や緑色の皮を食べると嘔吐などの症状が起こり、子供は大人に比べると微量でも発症するといわれています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/fd6771e673f0fa8fc199184c7dbc0cc9e3dc4632
(ブログ者コメント)
また起きてしまったソラニン中毒事故。
本ブログ゙ではこれまで、ジャガイモによる食中毒事故の9割は学校で発生しているなど、、数多くの事例や情報を紹介している。
2022年7月11日7時5分にYAHOOニュース(ITmedia NEWS)から、下記趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。
シンガポール国立大学と韓国Yonsei Universityの研究チームが開発した「Detecting counterfeit liquid food products in a sealed bottle using a smartphone camera」は、スマートフォンのカメラのみで、開封前の密封されたボトル内の液体内容物に不純物が混入されていないかを検出するシステムだ。
密封されたボトルを逆さにし、それによって上昇した気泡の形や動きをカメラで捉え、機械学習で分類して、不純物かどうかを予測する。
オリーブオイル、はちみつ、アルコールなどの液体食品の偽造が多く報告されている。
世界保健機関(WHO)は、世界で消費されるアルコールの25%が偽造品であると推定しているという。
これらの事例の急増は、偽造者が粗悪品を混入したり、大量の正規の液体内容物をより安価な代替品に置き換えたりするため、経済的利益を得ることに起因していると考えられる。
混入される不純物は、しばしば死亡事故につながる有害な健康問題を引き起こす可能性がある。
しかし、偽造品は容易に入手できる本物の瓶に包装され、工場の基準に従って密封されているため、一般消費者が混入した液体内容を検出することは極めて困難である。
ボトルを開けることなく液体の内容物を分析しようとする最先端のソリューションもあるが、専門的で高価な装置を使用するため、一般に利用することはできない。
この課題に対して、ボトルの中に封入された液体内容物の情報を取得するために、一般的なスマートフォンのカメラを利用した液体偽造品検出システム「LiquidHash」を提案する。
LiquidHashの基本的な考え方は、ボトル内の気泡の形や動きから液体の性質を推測することだ。
これは液体の特性、特に密度、粘性、表面張力が、気泡の半径、縦横比、気泡が上部に上昇する際の終端速度に影響を与えるためである。
よって、観測された気泡からこれらの特徴を定量化することで、異なる液体製品を区別できる。
区別するために、ノイズの多い環境下でも気泡の特徴を抽出し、その特徴を利用して不純物混入の液体を分類するために機械学習モデルをトレーニングした。
ユーザーは、密閉されたボトルを逆さに回転させながら、スマートフォンのカメラで上昇する気泡を検出し、泡の形と動きをスローモーションで記録する。
この記録を分析し、画像を処理して、その液体製品が本物か不純物かを判断する。
実際にLiquidHashを実装し、エクストラバージンオリーブオイル、純粋な生蜂蜜、ウオッカの3種類の本物の液体と8種類の不純物を用いて、条件を変えた実環境実験を行い、その実現可能性を評価した。
複数の参加者に異なる液体の入ったボトルを回転させながら、スマートフォンのカメラで撮影してもらい、500分以上の録画データを収集した。
その結果、LiquidHashは最大で95%の検出精度を達成し、その有効性を実証した。
※テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。
新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1befd2b64f3ed616085746429106ae857f27bf61
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。