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2011年12月3日21時26分にmsn産経ニュースから、4日1時8分に日テレNEWS24から、また4日付の毎日新聞神奈川版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3日午後6時ごろ、川崎市の日清製粉鶴見工場の倉庫内の約3000m2の区画で、フォークリフトの排ガスを吸った18~43歳の男性作業員7人が頭痛や吐き気を訴え、病院に搬送された。
消防によると、いずれも一酸化炭素中毒とみられる。うち4人は入院が必要と判断されたが、命に別条はない。
当時は作業員15人がプロパンガスを燃料とするフォークリフト2台で小麦粉の袋を運ぶなどしていた。
倉庫は換気扇は回っていたものの、扉は閉め切っていた。
出典URL■■■
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(ブログ者コメント)
換気の悪い場所でフォークリフトを動かしていてCO中毒になった事故は、今年6月に別海町でも発生している。(本ブログ掲載済)
2011年12月5日付の新潟日報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京電力は5日、定期検査中の柏崎刈羽原発4号機で3日に関係企業の男性作業員(31)が顔面を切る事故が発生したと発表した。 同原発での作業中のけがは本年度2人目。
東電によると3日午後3時半すぎ、海水熱交換器建屋地下1階で配管の耐震強化作業中の作業員が、鋼材にグラインダーを当てたところ砥石が割れ、反動でグラインダーが顔に接触。右頬と鼻に2週間のけがを負った。
着けていたゴーグルと防じんマスクの隙間に当たったという。
出典URL■■■
2011年12月3日19時17分にmsn産経ニュースから、4日7時38分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3日午後2時ごろ、解体作業中だった大阪市の雑居ビルで、外壁が突然歩道側に崩れ電柱を倒した。
ビルの前を歩いていた女性(37)が逃げる際に転倒し、左膝に軽傷を負った。
警察によると、ビルは鉄筋コンクリート製の3階建て。壁は高さ約5m、幅約10mに渡って崩れ、接触したビルのそばの電柱や標識が傾いた。停電の被害はなかった。
警察によると、この日は午前8時半ごろから作業員8人で解体作業をしており、事故直前のビルは高さ7~8mの壁面を残すだけになっていて、2階の天井部分を支えていた仮の柱を外し、壁に立てかけたところ壁が崩れたという。
近くで食事をしていた男性会社員(34)は、「雷が落ちたときのように『ドドーン』という大きな音がした」と話していた。
出典URL■■■
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2011年12月4日2時7分に、msn産経ニュース兵庫から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3日午前11時ごろ、神戸市垂水区で、「ガスのような臭いがする」と119番があり、消防が現場を確認したが、ガスは検知されなかった。
その後、臭気は徐々に東に移動したとみられ、大阪ガスには同様の通報が神戸、芦屋、西宮各市の住民から午後4時ごろまでに100件以上寄せられた。けが人はなかった。
大阪ガスによると、ガス管などに異常はなく、空気中からガスが検知されなかったため、ガス漏れではないと判断。
国道2号と同43号に挟まれた地域からの通報がほとんどだったといい、大阪ガス広報部は「原因は不明だが、ガスのような臭いを発する物質を、車などの移動物で国道に沿って運んだ可能性がある」としている。
出典URL■■■
(ブログ者コメント)
ブログ者の住んでいる千葉県でも、過去に何度か同じような異臭騒ぎがあった。
その原因の一つと考えられたのが、タンカーからのガス抜き作業だ。
平成13年には、県から公害防止協定締結工場宛、船舶のガスフリー作業などで異臭が発生しないよう依頼する文書が発せられている。
以下、事例2件の概要を記す。
平成13年9月19日付 千葉日報 紙面
「千葉市の小学校 ガス臭 4人が入院」
18日午後4時ごろ、千葉市花見川区の小学校から、「ガスのような悪臭がして児童6人が気分が悪いと訴えている」と消防に通報があった。計8人が病院に運ばれ、うち4人が入院。
また、同日午後2時15分ごろから3時にかけ、千葉市や船橋、習志野市の住民から異臭がするとの通報が計57件寄せられていた。
同じような苦情は、県によると今年8回目。 県は、タンカーのガス抜きの可能性が高いとみて調べている。
平成7年5月12日付 朝日新聞千葉版 紙面
「浦安中心に異臭騒ぎ」
「変なにおいがする」。浦安市を中心とする広い地域で10日深夜から11日未明にかけ、異臭を感じた人からの通報が消防などに相次いだ。 発生源は特定されていないが、県は「似たような異臭は15年ほど前から問題になっている」という。
発生源の一つと考えられているのが、東京湾臨海部の工場などに化学物質を下ろしたタンカーが、タンク内に残ったガスを排出する「ガスフリー」と呼ばれる作業だ。
2011年12月4日付の朝日新聞岐阜全県版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3日午前8時50分ごろ、大野町の西濃環境整備組合のごみ処理施設「西濃環境保全センター」で、施設職員の男性(51)が床の開口部から約6m下に転落。全身を強く打って死亡した。
警察によると、男性は同僚と話しながら施設1階を歩いていて、地下1階に荷物を降ろすための開口部(1m×1.6m)から転落した。
別の作業のため、鉄製のふたが開けられていたという。
(ブログ者コメント)
作業に伴い開口部を作った場合、人が転落しないための対策をとることは、イロハのイの筈だ。
なぜやられていなかったのだろう?
数分現場を離れるだけなら大丈夫と考えた?
理由が知りたい。
2011年12月2日21時23分に、共同通信から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2日午後5時20分ごろ、大阪市営地下鉄御堂筋線の天王寺―動物園前間で煙が上がっているのを、通過した電車の乗務員が発見した。
連絡を受けた天王寺駅の職員が駆け付け、水をかけて煙を止めた。
御堂筋線は全線で約55分間運転を見合わせ、約9万人に影響した。
警察などによると、煙が上がっていたのは天王寺駅から約100m離れた地点。
警察は、電車の走行中に出る火花が線路上にたまったほこりに飛び、発煙したとみて詳しい原因を調べている。
出典URL■■■
(ブログ者コメント)
電気コンセントの隙間にたまったほこりが発火するトラッキング現象は、たまにテレビなどで紹介されることがあるが、このようなダダっ広い場所でほこりが発火したという事例は滅多に報道されることはない。
しかしながら、ブログ者の記憶では、産業現場でも同じような事故が過去に起きたことがある。
着火源のある場所付近では、ほこりを溜めないようにすることが大切だ。
2011年12月2日20時21分に、NHK富山から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2日午後4時過ぎ、富山市の北陸新幹線高架橋の建設工事現場で、建設作業員の男性(50)が、足場から4m下の地面に転落したと、一緒に作業をしていた人から消防に通報があった。
男性は、病院に運ばれ手当てをうけたが、死亡した。
警察によると、男性は、当時、高架橋の建設現場で、コンクリートを流し込むために使う、コンクリートパネルと呼ばれる建築資材を外す作業をしていたとみられるということで、警察は男性が、作業中バランスを崩して転倒したとみて、当時の詳しい状況を調べている。
その後、12月4日付の朝日新聞富山全県版からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察は、転落死したとみられる作業員は、司法解剖の結果、死因は病死だったと発表した。転落した可能性は低いとう。
(ブログ者コメント)
NHK記事の「バランスを崩して転倒」という表現、「転倒」は「転落」の誤字ではないかと思っていたが、朝日の記事を読んでみると、NHK記者が意識的に使った言葉かもしれないと思えてきた。
つまり、病気で死亡して転倒し、その後、転落したという状況を伝えるものだったのではないかということだ。
もしそうだとすれば、「バランスを崩して転倒、転落」というふうに書いてほしかった。
2011年12月3日付で毎日新聞山口版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2日午前10時20分ごろ、防府市の西部を中心とする約4600戸で、約3分間の停電があった。
中国電力宇部電力所によると、同市の変電所で、点検のために稼働停止中だった変圧器を再起動させる際、操作手順を誤ったという。
出典URL■■■
2011年12月3日11時12分に千葉日報から、12月2日11時47分にmsn産経ニュースから、12月2日13時9分に朝日新聞から、また12月3日付の読売新聞千葉版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2日午前9時55分ごろ、千葉市の「JFEケミカル」で、硫酸タンク(直径6m、高さ16m、最大容量305トン)が爆発し、タンクの補修作業をしていた59~20歳の作業員男性3人が重傷を負った。
爆発の衝撃でタンクの上ぶたが約100m吹き飛び、周囲の建物6棟の屋根や窓ガラスが破損した。
警察や消防が詳しい原因を調べている。
警察などによると、重傷を負ったのは、タンクの修理を請け負っていた設備工事会社の作業員3人。いずれも熱風で顔面にやけどを負い、男性一人(59)は腰骨も骨折。近くで作業していた別の男性(38)も病院に搬送されたが、けがはなかった。
作業は、同日午前9時ごろから、高さ約8mの部分に穴が2ケ所開いて一部ににじみが出ていたタンクを修復するため、3人が補修に当たり、1人が下で監視していた。
重傷を負った男性(20)が高さ8~9m付近で、パテを埋めやすいように表面をグラインダーで研削した際、爆発したという。
研削作業で出る火花がタンク内に充満していた可燃性ガスに引火して爆発した可能性もあり、警察は慎重に捜査している。
タンクには硫酸が104トン入っていたが、外部への流出はなく大気に与える影響もなかったという。
硫酸は、化学肥料の原料として保管されていた。
出典URL■■■
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(ブログ者コメント)
「硫酸タンクが爆発した」・・・。ブログ者は、まず、この言葉にビックリした。
そして次に頭に浮かんだのは、硫酸蒸気が爆発する筈がない、硫酸は金属と反応して水素を発生するので、その水素が爆発したのではないか?ということだ。
爆発した硫酸タンクは、腐食防止上、タンクの内側にライニングしていたのだろうか?
もしそうなら、そのライニングが剥がれた部分に穴が開き、そこからの漏れを防止するために、今回、工事していた・・・・そういったことが考えられる。
とすれば、ライニングが剥がれた部分の鉄材と硫酸が反応し、発生した水素がタンク気相部に溜まっていた可能性も考えられるのだが、いかんせん、200m2ほどある気相部に爆発範囲(4~74%)の水素が溜まるには、相当量の水素が必要になる。
この点、とても局部腐食で発生した水素が原因とは思えない。
一方、該社のHPで見ると、この工場では、コークス炉ガス中のアンモニアを硫酸で吸収し、硫酸アンモニウムを製造しているとのこと。
そのような、原料として使う硫酸タンクに可燃性ガスの配管がつながっていたとも考え難い。
いろいろ考えたが、何が爆発したのか、推定することはできなかった。
(2012年3月8日 修正1 ;追記)
2012年3月3日付の毎日新聞千葉版ならびに東京新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。また3月2日付でJFEケミカルからプレスリリースされていた。
JFEケミカルは2日、濃度が80%未満の硫酸は、鉄と反応して水素ガスが発生するため注意が必要だったにもかかわらず、作業ミスでタンク内部の消泡板を希硫酸に浸してしまったことが原因だったと発表した。
もともと、タンクには濃度98%の硫酸が223トンあった。
そこに、設備停止で21%濃度の希硫酸8ンが発生した。
両者を混ぜても濃度は95%。
混ぜて問題ないと判断し、21%硫酸をタンクに入れたが、タンク内部にあった消泡板という鉄製の棚板が障害物となってうまく混じり合わず、またちょうど液面は消泡板付近にあり、消泡板自体が21%硫酸の層に浸ったことで、水素が発生したという。
このためタンク内にたまった水素に、補修作業時のサンダー掛け作業で発生した火花が引火、爆発したという。
同社は「作業時の危険予知が甘かった」と話している。
なお、当該タンクは当初、脱硫処理用の設備であり、消泡板が残ったまま硫酸貯蔵用タンクとして使用していた。
出典URL
http://mainichi.jp/area/chiba/news/20120303ddlk12040109000c.html
http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/20120303/CK2012030302000055.html
http://www.jfe-chem.com/news/20120302.pdf
(ブログ者コメント)
□いつ混ぜたかは明らかにされていないが、混ぜた時に231トン、事故時は104トンだったことから考えると、混ぜてからしばらく時間が経っていたのだろう。
それは、タンク気相部に爆発範囲に入るだけの水素が溜まるのに十分な時間だったはずだ。
□「危険予知が甘かった」・・・。
それは、消泡板の存在を知っていて混ぜたことに対する危険予知のことだろうか?もしそうなら、確かに「甘かった」の一言に尽きる。
□しかし、消泡板の存在を知らないで混ぜたのなら、それは、既存設備を他目的に転用する場合の変更管理の問題にもなる。
既存設備では必要だったものが、転用後は無用の長物となり、まれに今回のように事故の引き金になることがある。
設備転用時は、極力、余計なものは撤去しておくことだ。
転用にあたって検討した内容を知っている人が、いつまでも現場にいるとは限らない。
2011年12月2日12時9分にNHK甲府から、同日13時0分には読売新聞から写真付で、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2日朝7時頃、甲州市塩山の建設会社「A組」のコンクリート工場の砂置き場で、この会社に務める男性(58)が砂の上に登って作業していたところ、砂が崩れて埋まった。
近くにいた作業員が男性がいないのに気づいて消防へ通報し、男性は約40分後に救助されて病院に運ばれたが、まもなく死亡した。
消防によると、現場の砂置き場は高さ3.5mほどの山になっていて生コンクリートをつくる機械に砂を注入するための穴があり、当時は雨による湿気を防ぐためシートが掛けられていたという。
機械は稼働中で、男性はこのシートをとる際、穴に向かって砂が崩れ落ちていくのに巻き込まれたと見られている。
男性は立った状態で鼻のあたりまで砂に埋まっていたという。
警察は近くにいた作業員などから話を聞くとともに、現場の状況などから事故の原因を詳しく調べることにしている。
県内では年末年始に多い労働災害の発生を防ごうと、労働局などが1日からパトロールなどの運動を行っていた。
出典URL■■■
2011年12月2日15時30分に、朝日新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1日午後2時ごろ、品川区にあるオフィスや住宅などの複合施設「御殿山ガーデン」内のビル(地上25階、地下3階建て)の地下3階機械室で、「爆発があった」と119番通報があった。
消防などによると、室内で作業をしていた男性(35)が軽いけがをしたという。非常用発電装置の点検作業中に何かが爆発したらしい。
出典URL
http://www.asahi.com/national/update/1202/TKY201112020302.html
(ブログ者コメント)
原因不明だが、とりあえず「ガス爆発」カテゴリーに入れておく。
2011年12月2日付の毎日新聞北九州版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1日午前7時半ごろ、北九州市小倉南区の小倉鉄工団地事業部事務所の敷地内にある倉庫で、鉄筋加工会社員の男性(52)があおむけで倒れているのを出勤してきた同僚男性が見つけた。
男性は頭を強く打ち、間もなく死亡が確認された。
警察によると、男性は同日深夜に1人で作業していたといい、トラックの荷台に鉄筋(長さ約8m、直径約3cm)を積み込む作業中、誤って約2.5m下の地面に転落したらしい。
出典URL■■■
2011年12月2日付の毎日新聞山口版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR西日本広島支社は1日、山陽線埴生駅の下りホームで、天井からつり下げていたアクリル製の案内板(重さ約3.8kg)が落下していたと発表した。けが人はいなかった。
同支社は、管内の同様の設備について一斉点検する。
同支社によると、同日午前6時ごろ、駅の管理をしていた関連会社の男性社員が落下していた「厚狭・新山口方面」などと書かれた案内板を発見。
案内板は03年10月に設置されたもので、大きさは縦30cm、横1.8m、ホームから約2.2mの位置につり下げられていた。
固定していたボルトの腐食が原因とみられる。
出典URL■■■
2011年12月2日付の朝日新聞三河版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JESCO豊田事業所は1日、施設内でPCBを含んだ廃液が漏出したと発表した。施設外への漏出はないとしている。
同事業所によると、同日午前6時20分ごろ、清掃中の作業員が、トランスなどの電気部品の絶縁体を洗浄する「撹拌洗浄エリア」で漏出を発見。
廃液のPCB濃度は基準(0.5ppm)の約4倍の2.1ppmで、量は約30ℓだった。廃液は回収済という。
同事業所は昨年11月以降、漏出事故などが相次ぎ、今年1月から2ケ月間、操業を停止して作業手順や組織体制を見直したが、8月にも廃液の漏出事故が起きていた。
同事業所では「トラブルを繰り返し、申し訳ない」と話している。
(ブログ者コメント)
過去の漏出事例については、本ブログに掲載済。
(2011年12月11日 修正1 ;追記)
2011年12月9日付の朝日新聞三河版(聞蔵)から、漏洩原因などに関する下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JESCO豊田事業所を監視する市のPCB処理安全監視委員会が8日開かれ、事業所は、1日に見つかった施設内でのPCB漏出事故は、人為ミスが原因だったことを明らかにした。
事業所によると、11月の定期点検でトランスなどの絶縁体を洗浄するラインの排液バルブの弁を交換したが、バルブの組み立てが不適切だったため、30日夕から工程を動かしたことで弁の一部が破損し、PCBを含んだ液が漏れたという。
また、ポリタンクに亀裂が入り、保管していた高濃度のPCBを含んだ廃液約1ℓが漏れた8月の事故では、ポリタンクが2008年にリコール対象だったのに気付かず使用していた。
6月には、蒸留施設に熱を供給するボイラーの壁に穴が開き、操業を休止していた。
断熱材の施工が不適切で、ボイラーの壁が異常に熱せられたという。
2011年12月2日付の毎日新聞紙面に、下記趣旨の記事が掲載されていた。
東京電力は、1日、鹿島火力発電所4号機(定格60万KW)でボイラー内の配管に損傷が見つかったため停止したと発表した。
復旧までには半月ほどかかる見込み。
東電は11月後半に4号機の点検を実施。11月29日に発電を再開したところ、設備の巡視中にボイラー内の配管から蒸気が漏れている疑いのあることが分かり、発電を停止し、調べていた。
(ブログ者コメント)
本件、ネット検索結果、当の毎日新聞はおろか、どのメディアでもこの報道を見つけることはできなかった。
今年7月27日に起きた同じ鹿島火力4号機のトラブル(本ブログに掲載済)は報じられていたのだが、今回は、タイミング的に掲載する優先順位が低かったということだろうか?
2011年12月2日付の朝日新聞湘南版(聞蔵)と毎日新聞神奈川版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
文科省は1日、藤沢市の武田薬品工業湘南研究所で11月30日、遺伝子組み換えした大腸菌などを含む廃液約1000ℓが漏れたと発表した。
廃液は、建物外部には漏れ出していないという。
同省によると、同研究所から30日午後4時ごろ、「午前1時から約6時間、水道を止め忘れたことから、廃液を貯蔵しているタンクから廃液が溢れだした」と連絡があった。
同省が1日、現地調査したところ、廃液タンクがある1階の床面への漏出と、配管を伝わって地下1階の床面にシミができていたが、外部には漏出していなかった。
また、廃液を回収し、漏れた床面は薬品で処理する不活性化措置が取られていたことを確認したという。
今年2月に完成した同研究所は、製薬会社の医薬研究所としては国内最大といわれる。
同省によると、今回事故を起こした研究は、3段階ある拡散防止措置のうち、一番危険度の低いレベル(P1レベル)の実験で、廃液に含まれていた2つの菌とウイルスは哺乳類に対する病原性はないという。
藤沢市は1日、トラブルが先月30日に確認されていたにもかかわらず、市への報告が翌日だったとして研究所側に抗議するとともに、「環境保全に関する協定」に基づき、立ち入り検査を実施した。
改善対策書の提出を求め、さらに詳しい調査の実施と原因究明、再発防止策を報告するよう指導したという。
研究所稼働に反対する武田問題対策連絡会の副代表は「武田はヒューマンエラーは無いようにする、と言ってきたが、無理なことが分かった。そのエラーをチェックできる安全設備設置を、これからも要求していく」と語った。
武田薬品工業は「地域住民に多大な心配をかけ深くおわびする。再発防止策を導入・徹底していく」と話している。
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(2011年12月26日 修正1 ;追記)
2011年12月23日付で朝日新聞湘南版(聞蔵)から、その後の対応状況に関する下記趣旨の記事がネット配信されていた。
藤沢市は22日、再発防止策を盛り込んだ報告書が提出されたのを受け、確認のため、同研究所に立ち入り検査した。
事故原因が水道の止め忘れだったため、今後は容器の水で実験器具などを洗い、エチルアルコールで消毒する。
また、廃液タンクがある1階から配管を伝って地下1階に漏出したため、漏水防止加工と防液堤を新設したという。
※本件に関し、武田薬品から12月22日付でプレスリリースされた資料は下記。 ソフト面も含めた対応が記されている。
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2011年12月2日付で朝日新聞関西から、また2日12時10分にNHK大阪から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪市東成区の駐車場で2009年に消火器が破裂して男児が大けがをした事故で業務上過失傷害罪に問われた元駐車場管理人(58)の判決が2日、大阪地裁であった。 裁判官は求刑通り罰金50万円を言い渡した。
判決によると、元管理人は消火器4本が老朽化していることを知りながら撤去せず、近くに住む当時10歳の男児が09年9月15日夕、4本のうち1本の消火器を作動させた際に破裂する事故を引き起こした。破裂した消火器は1989年製だった。
判決は、「消火器には5年を目安に点検することや老朽化したものは使用しないこと、また腐食した際の危険性を示す注意書きがあった」、「被告は駐車場の利用者から古い消火器の処分を求められていた」と指摘。
破裂が予見できたのに撤去しなかった過失があると判断し、被告側の「予見できなかった」とする主張を退けた。
そのうえで「駐車場の管理人として消火器を撤去したり、子どもが立ち入らないよう柵を設けるべきだった」と指摘した。
出典URL■■■
(ブログ者コメント)
消火器の破裂事故は、しばしば起きている。
この事故にからんで、東大阪市消防局から、破裂する理由や管理上の注意点などがネット配信されていた。
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(2012年9月12日 修正1 ;追記)
2012年9月4日付で読売新聞から、被害を受けた少年側が国などを提訴した、耐用年数を超えた消火器は全国に1000万本以上ある、といった記事がネット配信されていた。
一時重体となった少年(13)(当時は小学4年)が、老朽化した消火器の危険性についての注意喚起が不十分だったとして、国やメーカー、メーカー団体の日本消火器工業会などを相手取り、計約9200万円の損害賠償を求める訴訟を5日にも大阪地裁に起こすことがわかった。
消火器の破裂事故は各地で起きているが、代理人の弁護士によると、国の過失責任を問う裁判は初めて。
訴状によると、破裂したのは1989年製の「加圧式消火器」。
メーカー側は耐用年数をおおむね8年としていたが、屋外駐車場に置かれた90年5月以降、20年近く点検されず、野ざらしの状態だった。
現場で遊んでいて消火器に触れ、事故に遭った少年は、頭を骨折し、高次脳機能障害で集中力が続かないなどの後遺症があるという。
加圧式消火器は、レバーを握ると容器内にガスが一気に充満し、圧力で消火薬剤が噴出する仕組み。
容器内のガスの圧力が一定に保たれる「蓄圧式」に比べ、容器底部などに腐食や劣化があると急激な圧力上昇で破裂する危険性が高い。
総務省消防庁のまとめでは、88年末までに起きた57件の死傷事故の大半は加圧式だったという。
このため少年側は、国などは破裂の危険性を89年の製造時点で認識しており、事故を防止する義務があったのに、消火器本体に
(1)破裂についての警告
(2)点検・廃棄を促す具体的な注意書き
を表示させ、危険性を周知するなどの対策を怠った、と主張する方針だ。
国は、この事故を受け、11年1月に使用上の注意、廃棄時の連絡先などを具体的に表示するよう省令を改正。腐食がある場合は、点検業者らを通じて耐圧性能を確かめることも義務付けた。
破裂の危険性については、メーカーの判断で明記している製品もあるが、表示は義務付けられていない。
事故の起きた消火器には「さび、腐食があるものは危険」とする注意書きはあったが、破裂についての記載はなかった。
弁護士は「『破裂の危険がある』と大きく表示していれば事故を防げたのでは」と指摘する。
訴訟では、駐車場管理者だった男性についても「消火器を撤去させるなどの防止措置を取らなかった」として被告に含める方針。
消火器はオフィスや家庭などで広く使われているが、老朽化した製品がどれだけ放置されたままになっているか、実態把握は困難なのが現状だ。
日本消火器工業会によると、消火器の年間生産数は約400万~500万本。このうち、安全性が高いとされる蓄圧式の割合は、大阪の事故当時(2009年度)は17%だったが、その後急増し、今年度は60%を超える見込みという。
また、老朽化した消火器の回収法は10年1月、各メーカーが自社製品を回収する方式から、自社製品に限らず一括回収できるよう改められ、回収窓口が販売店にも広げられた。
昨年度は事故前年度の1・5倍となる303万本が回収された。
現在、普及している消火器は約5000万本あるとみられ、このうち耐用年数を過ぎた製品は「1000万本を超えるのでは」と、ある消防機関の担当者は指摘する。
消防庁によると、大阪での事故以降も、死傷者の出る破裂事故が全国で8件発生。
10年2月、滋賀県の運送会社で、レバーを操作した男性所長が軽傷を負ったほか、昨年9月には、大分県で消火器を解体しようとした男性が死亡した。
8件とも加圧式で、製造年不明の1件を除いて20年以上経過していた。
出典URL
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20120904-OYO1T00950.htm?from=main3
(ブログ者コメント)
事例対応について考える場合、管理していたのに起きた事故と、管理していなかったために起きた事故とは、分けて考えるべきだ。
両者、おのずから、対策は違ってくる。
今回のケースは、明らかに後者。
屋外に設置する消火器ならば、雨に濡れないよう箱に入れ、かつ下に受け皿を敷いておき、また半年に1度は錆がないかなど外観チェックする・・・そういった管理をしておけば、問題はなかったはずだ。
・・・とまあ、訴訟とは別に、そのように感じた。
2011年12月2日付で読売新聞石川版から、1日20時15分にNHK福井から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
北陸電力は1日、敦賀火力発電所2号機で部品が破損したため、同日未明に運転を停止したと発表した。
2号機は定格出力70万KWで北電の火力発電設備10基のうち最大規模。 電力供給に大きな影響はないが、復旧までに7~10日ほどかかるという。
発表によると、破損したのは、粉末化された石炭をボイラーに送り込む金属製「石炭バーナー」(幅1m20cm)。
11月30日の運転中、ボイラー下部の灰処理装置で破片が見つかり、確認したところ、24本のバーナーのうち1本で先端部が40cmほど破損していることが判明した。
火力発電所は、2年に1回の定期点検が義務づけられており、昨年1月の点検時には異常はなかったという。
バーナーの耐用年数は4~10年で、破損したものは2004年12月から使われていた。
北電は今後、全体を点検してバーナーを取り換えるなどするといい、「安全性に大きな影響はないが、保安の観点から速やかに点検すべきと考えた」としている。
敦賀火力2号機は、今年7月にもボイラー配管に損傷が見つかり、10日あまり運転を停止している。
出典URL■■■
北陸電力からのプレスリリースには、バーナーの位置などを示す構造図が掲載されている。
■■■
(ブログ者コメント)
7月の事例は、本ブログに掲載済。
(2011年12月8日 修正1 ;追記)
2011年12月7日18時57分に、NHK福井から事故原因に関する下記趣旨の記事がネット配信されていた。
北陸電力の調べでは、バーナーの側面に亀裂があるのが見つかり、ここから漏れ出した燃料が発火してバーナーの先端を傷めたことが、脱落の原因と分かった。
北陸電力はバーナーを交換、2号機のほかのバーナーも点検したが、異常がなかったため、7日午前、約1週間ぶりに敦賀火力発電所2号機の運転を再開した。
出典URL■■■
(2011年12月10日 修正2 ;追記)
12月9日2時13分には、msn産経ニュースから下記趣旨の記事がネット配信されていた。
バーナー側面の亀裂は長さ約80cm。製造時の微小なヒビが運転で広がったとみられる。
出典URL■■■
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その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。