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2011年11月5日9時16分に秋田魁新報から、同日20時18分と7日19時5分にNHK秋田から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
仙北市民会館のホールで3日午後3時25分ごろ、地元中学校の吹奏楽部が演奏会を開催中、石こうボードの一部が高さ約6.8mの天井から落下し、観客席にいた同市の60代女性を直撃した。女性は左肩鎖骨骨折のけが。
同館はこの事故を,翌4日になって警察に通報した。
同市教育委員会によると、女性を直撃した石こうボードは長さ約50cm、幅約30cmとみられる。女性は会館の職員が車で市内の病院に運んだ。
ホールには当時、観客が300人ほどいたが、他にけが人はいなかった。
警察が石こうボード落下の原因を調べている。
市民会館は築30年ほど。職員が演奏会の前に天井を目視で点検した際、異常は確認されなかったという。
市教委は「当方の管理上の問題であり、被害に遭った方には大変申し訳ない」と陳謝。警察への通報が翌日になったことについては「被害者への対応に追われ、遅れてしまった」と釈明した。
事故当時、場内は騒然となったが、事故後も席を一部移動させただけで、演奏会は続けられたという。 館長は、「私がけが人を病院に運んでいる間に現場の職員の判断で続けたようだ」と話している。
7日に開かれた市教委臨時会議では、警察への通報遅れや安全確認せずに演奏会を続けたこと、責任者である館長が現場を離れたことなどを糺す意見が相次いだ。
市教委では、こうした事故の際の対応マニュアルを作る意向を示した。
また、東日本大震災対応は職員による目視確認だけだったことも明らかになり、市教委の所有する施設を至急点検せよとの意見も出された。
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(ブログ者コメント)
報道によると、この館長、「けが人の対応で頭がいっぱいで動揺していた」と話しているという。 まさかの事態に動揺したことはわかるが、館長たる者、非常事態発生時には現場で指揮命令することが職務であり、自分が動いてはいけない。
一方、このような施設だと火災非難訓練などが行われていて、非常時の役割分担など、明確になっている筈。館長や従業員は、それに準拠して行動すればいいだけの話しだ。
新たに対応マニュアルを作るらしいが、どんなマニュアルを作ろうというのだろうか?
(2011年11月10日 修正1 ;追記)
2011年11月9日16時49分に読売新聞から、今後は既存の「危機管理マニュアル」に個別対応などを盛り込んでいく旨、ネット配信されていた。
市教委は、事故後の判断や対応に甘さがあったとして、市教委の「危機管理マニュアル」を見直し、施設の種類ごとに具体的な対応方法を盛り込むことを決めた。
市教委には、既に学校、社会教育施設、社会体育施設などを対象にした危機管理マニュアルがあるが、職員の心構えや連絡体制などが中心となっている。
部長は、読売新聞の取材に対し、「施設の種類ごとに、危機発生時に個別・具体的な対応を盛り込む必要がある。近く作成を指示する」と話した。
出典URL■■■
(ブログ者コメント)
この報道からみる限り、火災対応など具体的なマニュアルは作られていなかったようだ。
火災以外、地震への備えも必要な筈。その辺、どう考えていたのだろう?
(2011年11月13日 修正2 ;追記)
2011年11月10日19時5分にNHK秋田から、その後の動きなどについて下記趣旨でネット配信されていた。
仙北市議会の教育民生委員会で、今月3日、事故について話し合われた。
この中で教育委員会側は、7日の会議で提出した報告書のなかで、「事故当時、周辺にいたのはけがをした女性1人だった」としていたが、実際には中学生7人にも石こうボードの破片があたったなどと、報告書の内容を修正したことを明らかにした。
また、建設業者が行った調査結果も報告され、今回の事故は、天井の石こうボードが劣化していたうえ、過去の地震が影響して落下したと見られるとしている。
これを受けて教育委員会側は、今後、すべての石こうボードを取り替え、万が一のときに備えて、石こうボードの下に金網を設置する予定だと明らかにした。
またこの日は市民会館のホールが公開され、天井の後方部分に長方形の大きな穴が開き、石こうボードが落下した周辺にはロープが張られていた。
市の教育委員会では今月19日に予定していたホールでの会議を予定通り開きたいとしていましたが、修理が終わるまですべての予定を中止するとしている。
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2011年11月4日12時10分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3日午後3時20分ごろ、足利市の昭和シェル足利大前給油所で、ガソリンタンクの補強工事中に突然発火し、作業していた男性(37)と、中国籍の作業員(22)が顔や首にやけどをし重症、店の経営者(35)も近くにいて軽いやけどを負った。
警察によると、男性らは地下に埋設したタンクの周囲を約1m掘り、電動ドリルで外側からタンクに穴を開けていた。
経営者は「一瞬、火柱があがった」と話している。
警察は、ドリルから飛んだ火花がタンク外で気化したガソリンに引火したとみて、安全管理に問題がなかったか調べている。
タンクはガソリンを抜き、水を入れていた。
出典URL■■■
一方、同日付の朝日新聞栃木全県版(聞蔵)からは、上記と若干異なる、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2人は老朽化したタンクの補修のため、FRP樹脂を注入していたところ、炎が上がったという。
タンクは縦約3.8m、横約1.2m、深さ約1.5m。 炎はすぐに消えたらしい。
ドリルでタンクに穴を開ける作業もしていたという。
警察は、何らかの理由でタンク内に残っていたガソリンに引火したとみて調べている。
(ブログ者コメント)
タンク内に水が入っていたこと(満水かどうかは不明だが)、もしタンク内火災であれば爆発現象を呈していたであろうことから、日経報道のとおり、タンク外で可燃性物質が燃えたものと思われる。
漏れて土に浸み込んでいたガソリンが気化し、掘った穴の中に滞留していた?
もしそうであれば、ドリルでの穴開けは火気工事に該当するのに、事前にガス検知していなかった可能性がある。
(2012年10月28日 修正1 ;追記)
2012年10月27日に、ブログ者名で下記コメントが書き込まれた。
ブログ者名でコメント欄に掲載すると誤解を招くので、ここに紹介する。
この事故は直前に循環作業で出ていたベーパーが掘った穴に滞留し、その後のドリル作業による引火。
作業前のガス検知はなかった。
※コメント記入時に「お名前」欄が空欄のままだと、ブログ者名での投稿になる模様。
2011年11月4日2時0分に、msn産経ニュース大阪から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3日午前2時45分ごろ、大阪市東成区の薬局「M薬品店」(鉄筋3階建て)から出火、1階店舗の天井や床など約20m2を焼いた。 けが人はなかった。
消防が出火原因を調べている。
消防によると、店舗内に置いていた商品のラベルを温めて剥がす機械の周辺がひどく燃えていたという。
出典URL■■■
(ブログ者コメント)
一般住宅火災のジャンルかもしれないが、火災報道にしては珍しく原因が推定できる記述があったので、参考までに掲載する。
2011年11月3日付で、朝日新聞茨城版(聞蔵)から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
茨城労働局は、2日、技能講習の講習時間が不足したまま修了させたとして、社)日本ボイラー協会茨城支部を1日から2ケ月間の業務停止処分にしたと発表した。
同局によると、茨城支部は少なくとも数年前から、本来は1時間実施すべき講習を50分程度に短縮。
このため、計14時間の講習が必要なボイラー取り扱い技能講習の時間が100分不足するなど、3種類ある講習それぞれで計90~140分の不足が生じていた。
同局の調べでは、少なくとも880人の受講者が時間不足のまま講習を修了していたが、短いとはいえ、時間内に全てのカリキュラムが教えられていたため、補習は不要という。
(ブログ者コメント)
法律で定められた時間を守らないと法律違反になる、それはまったく正しい指摘だ。反論することはできない。
しかし、いかにも杓子定規、機械的な運用であり、そこにはココロがこもっていない。
産業安全を考える者として、決められたことを破っていいとは、口が裂けても言えないが、正直なところ、本件についてブログ者は、そう感じた。
なぜならブログ者も、自動車運転免許の講習を受けた際、講義が終わったのに、講師は、まだ所定の時間が残っているからといって、前に説明した内容について、どうでもいい補足説明をし始め、ウンザリした経験があるからだ。
講師が優秀で説明がうまく、その講義内容に1時間かける必要はなかった、というのなら、量より質、それでいいではないか。
茨城労働局には、各講習の実態を調べ、現状の法定時間が教える内容に対し長すぎるようであれば、法律を緩和するよう中央官庁に意見具申する、そのような動きもとってほしかった。
茨城支部に、講習を短縮した他の理由があれば、話しは別だが・・・。
2011年11月4日23時18分に、読売新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東日本大震災の際、「イオン郡山フェスタ店」のエスカレーターが落下した事故で、製造元の三菱電機が10月末、国土交通省に「施工ミスがあった」と報告していたことがわかった。
同店のエスカレーターは、同社子会社の施工で1996年に設置された。
2階と屋上を結び、重さは約8トン。震災の発生当日に落下したが、けが人はなかった。
同社などによると、2階の足元の鉄骨部分にエスカレーターを据え付ける際、鉄骨から突き出たボルトを鋼鉄製のカバーで覆い、その上にエスカレーターの端の金属板を乗せる作りになっていた。
しかし、カバーの設置の仕方を誤ったため、設計上は約15cmあるはずだったカバーと金属板との「のりしろ」が、本来の5分の1の約3cmしかなかった。
このため、地震で金属板が外れる危険性が高まっていたといい、同社では、「落下の一因となった可能性がある」としている。
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(ブログ者コメント)
11月2日20時50分にNHK NEWS WEBから、写真や設計図を使った、事故報告書と見間違うばかりの解説がネット配信されている。
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2011年11月2日19時4分にNHK秋田から、また3日付で毎日新聞秋田版から、一方、月日不詳だがNNNニュースから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ことし8月8日午前7時過ぎ、北秋田市の鷹巣駅で比立内発鷹巣行の1両編成の普通列車がオーバーランしてホームに止まらず、およそ13m先の車止めに衝突した。
高校生など乗客39人と運転士にけがはなかった。
警察の調べでは、通常使っているブレーキが動かないときは非常用ブレーキで列車を止めることになっているが、この運転士(61歳、嘱託職員)は、常用ブレーキの圧力が下がり、非常ブレーキをかけなければいけなかったのに、非常用ブレーキを作動させていなかったという。
運転士は「列車のスピードが遅かったので大丈夫だと思った」と話しているという。
警察は、運転士が非常用ブレーキを作動させなかったのが事故の原因だとして、2日に業務上過失往来危険の疑いでこの運転士を書類送検した。
秋田内陸縦貫鉄道は「書類送検の報告を受けていないためまだコメントできない。運転士の処分などは今後、事実に沿って真摯に対応したい」と話している。
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(ブログ者コメント)
途中で記事がキレてはいるものの、NNNニュースからは、運転士が「停止位置の70mほど手前で速度が落ち過ぎたため、一度加速した。再度ブレーキを・・・」と話していると報道されている。
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2011年11月2日19時21分にmsn産経ニュースから、同日19時25分に日本テレビから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2日午後1時55分ごろ、千代田区丸の内の「東京商工会議所」本部ビル8階で、エレベーターの定期点検作業をしていた男性会社員(43)がエレベーターのかごの上部と、壁の間に挟まれているのを同僚が発見し、119番通報した。
男性は救助されたが、搬送先の病院で間もなく死亡した。
警察によると、男性は同日午前から、1人でエレベーターの定期点検作業をしていた。
男性からの連絡がなかったため、同僚が様子を見に行ったところ、最上階の8階部分で挟まれているのを発見したという。
下から上がってきたエレベーターと壁の間に挟まれたらしく、警察は事故の詳しい状況とエレベーターが動き出した原因を調べている。
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(ブログ者コメント)
毎日新聞によると、壁ではなく、天井とかごの間に上半身を挟まれたとのこと。 どちらが正かは不明。
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2011年11月2日18時16分にNHK和歌山から、また11月3日付の朝日新聞和歌山版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2日午前11時20分ごろ、和歌山市にある工業用の砥石を製造している会社の工場内で出火したと、工場から消防に通報があった。
消防車8台が出動し、火は約30分後に消し止められたが、鉄骨平屋建て工場延べ約100m2が半焼した。
この火事で工場内にいた従業員の男性2人が顔や腕などにやけどを負い、救急車で市内の病院に搬送されたが、命に別状はないという。
消防によると、工場内にある接着剤と小石を混ぜる機械付近の燃え方が激しいという。当時、工場は操業中だった。
近くにいた従業員から「煙が出ている」と119番通報があったという。
現場は周りに工場が建ち並ぶ場所で、従業員の1人によると、出火当時工場の中では5人が作業していたということで、消防が出火の状況や原因を調べている。
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2011年11月2日19時19分にNHK名古屋から、同日13時32分に中日新聞から、同日14時6分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2日午前10時10分ごろ、名古屋市科学館理工館4階の放電ラボで、空気中に電流を流す装置を使って稲妻が発生する仕組みについて実演していたところ、突然、装置の一部から火が出た。
担当の職員が、見学客60人を部屋の外に避難させ、その後、消火器を使って火を消し止め、けが人はいなかった。
同館によると、この放電ラボは6mほどの高さがあり、電圧をかけるコイルを通じて先端に取り付けた針から空気中に電流を流す構造で、高さ1.5m、直径76cmの2本の発電装置(テスラコイル)から120万ボルトの電気を放電させるもの。
火が出たのは、うち1本のコイルが巻かれた部分とみられる。
同日午前9時半の開館前点検では異常は見つからなかったという。
同館では、発電装置のショートが原因とみて、メーカーの担当者を呼ぶなどして原因を詳しく調べたうえで、対応策を検討する方針。当面、この装置の実演を取りやめることにしている。
放電ラボは、雷の稲妻のような放電の仕組みを学ぶ施設として今年3月、世界最大のプラネタリウムなどと同時にオープンした。
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(2011年12月2日 修正1 ;追記)
2011年11月3日付の中日新聞紙面に、出火原因に関する若干詳しい記事が、下記趣旨で掲載されていた。
科学館への取材で、放電部分にある導線を覆うカバーがはがれ、はがれた部分から火花が飛んで出火した可能性があることが判った。
館によると、導線のカバーは放電の際、何らかの原因で溶けてはがれた可能性がある。
2011年11月2日19時18分にNHK青森から、4日19時11分に青森テレビから、また11月3日付の毎日新聞青森版ならびに朝日新聞青森版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2日午前8時40分ごろ、蓬田村の北海道新幹線のトンネル入り口の工事現場で、クレーンで吊り上げていたおよそ20本の鉄パイプが落下した。
この事故で、建設会社の社員(52)が鉄パイプの下敷きになり、病院に運ばれて手当てを受けたが、胸などを強く打っており、およそ2時間後に死亡した。 また、別の建設会社の社員(33)が左肩の骨を折るなどの大けがをした。
建設工事を発注した「鉄道・運輸機構青森新幹線建設局」などによると、鉄パイプは1本の長さが4m、重さは11kgあり、片付けのためクレーンでおよそ3mの高さまで吊り上げたところで落下したという。
同局は、「クレーンで吊り上げ中、近くに置いてあった型枠に当たって荷崩れしたと聞いている」と説明した。
当時、鉄パイプが落下したトンネルの入り口付近には、およそ10人が作業にあたっていたという。
北海道新幹線は、新青森から新函館までのおよそ150kmの区間を結ぶもので、平成27年度の完成を目指して4年前から工事が始まっているが、死亡事故が起きたのは初めてだという。
ただ、現場付近では10月27日にもコンクリートと鉄パイプの間に作業員が指を挟み、骨折する事故があったばかり。 建設会社の安全品質環境部の職員などが現地に入り、2日に特別重点パトロールが行われる矢先の出来事だった。
4日に警察などが実況見分したが、警察によると、2日の予定にクレーンを使って鉄パイプを移動する作業はなかったという。
警察では、現場の責任者が周囲に作業員が入らないようにする指導や安全確認を怠った可能性もあることから、業務上過失致死傷の疑いもあると見て捜査している。
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(2012年7月10日 修正1 ;追記)
2012年7月4日付で毎日新聞青森版から、複数の鉄パイプを固定せずに吊り上げていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
青森労基署は3日、仙台市の建設会社「五洋建設東北支店」などを労安法違反容疑で書類送検した。
ほかに書類送検されたのは、共同企業体の現場代理人の男性(43)、下請けのK建設、現場の安全管理をする立場にあり、事故で死亡した同社の土木副部長の男性(当時52歳)。
容疑は、複数の鉄パイプを固定せずクレーンでつり上げて作業員らを鉄パイプの下に立ち入らせ、安全管理を怠ったとしている。
出典URL
http://mainichi.jp/area/aomori/news/20120704ddlk02040160000c.html
(2013年3月9日 修正2 ;追記)
2013年3月6日付で毎日新聞青森版から、関係者が今度は業務上過失致死傷容疑などで書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
外ケ浜署は5日、現場の安全衛生管理者ら作業員2人を、業務上過失傷害などの疑いで書類送検した。
書類送検されたのは、現場の安全衛生管理者で、事故で死亡した男性(当時52歳)=業務上過失傷害容疑と、鉄パイプを束ねる作業に当たっていた男性(45)=同致死傷容疑。
事故は、鉄パイプ20本をクレーンでつり上げて移動する作業中、鉄パイプが落下。下にいた安全衛生管理者の男性が胸を強く打って死亡し、別の男性作業員(当時33歳)が鎖骨を折る重傷を負った。
出典URL
http://mainichi.jp/area/aomori/news/20130306ddlk02040007000c.html
2011年11月2日6時57分に読売新聞から、1日17時49分にNHK高松から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
心身障害で入院していた男性(46)の介護服を誤って前後反対に着せ、窒息死させたとして、警察は1日、香川小児病院に勤務する男性看護師(23)を業務上過失致死の疑いで書類送検した。
発表によると、看護師は6月19日午後11時20分頃、男性が就寝前につなぎの介護服を着せる際、誤って前と後ろを反対に着せ、就寝中に窒息死させた疑い。
男性は正座して上半身を前屈させたまま寝る癖があり、のどが介護服の後ろ襟の部分で圧迫されたらしい。
翌朝、ぐったりしているのが見つかり、病院で蘇生処置したが、その後、死亡が確認された。
男性は自閉症や異物を口に入れる異食症などの治療のため1989年から同病院に入院しており、看護師は2009年から男性を担当。
男性が亡くなった際に着ていた介護服は、前に付いたファスナーで着脱させるようになっていた。
しかし、6月初めまで男性は後ろにファスナーが付いたタイプの介護服を使用していたため、看護師が勘違いしたらしい。
出典URL■■■
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また、11月2日付の四国新聞紙面には、下記趣旨の記事が掲載されていた。
事故当時は、購入したばかりの前面にファスナーがついたタイプを着ていた。
(ブログ者コメント)
□この事例からは、思い違い、勘違いというヒューマンエラーと、介護服の管理方法という2つの問題が浮かび上がる。
□この看護師、何かちょっとしたことがトリガーとなって、6月始めまでの記憶にリンクしてしまったのではないだろうか?
記憶の検索間違いというもの、誰にでも起こり得るが、今回は最悪のタイミングで起きてしまった。
□こういったヒューマンエラーを完全に防ぐことはできない。
よって対策として、今回のケースでは、介護服の管理方法が重要なポイントとなる。
□その、介護服の管理方法だが、この病院では6月始めに「前」タイプの服に統一したのか、それともファスナー取り付け位置が異なる2種類の服を併用しているのか、それによって問題は違ってくる。
□ここで、四国新聞の「購入したばかり」という表現は、6月始めに「前」タイプの服に統一したことを示唆しているようだ。
とすれば、まだ変更後、日が経っていない。
ちょっと前の記憶にリンクしてしまったというのなら、それはしばしば起きる話しだ。
こういったヒューマンエラーは、管理方法をいくら厳格化しても防ぎきれるものではない。本人の意識に任せるしか手はないと、ブログ者は考える。
□一方、2種類の服を併用していたとなると、これは管理方法の厳格化で、ある程度防げた可能性がある。
□対策として考えられるのは、服に「前」とか「後」とか表示することだ。そうすれば、間違うことはない。
しかし、よくよく考えてみれば、今回は、たまたま男性が正座して寝る癖があったために起きた事故。
他の人であれば、ちょっと窮屈というだけで済んだ話しだろう。
実際、顕在化していない事例も、過去にあったかもしれない。
「前」「後」の表示は、「MUST」で対応が求められることではなかったのかもしれない。
□仮に、今回のような事態が危険予知できていれば、服に「前」「後」表示したのだろうが、はたして普段の介護業務の中で、このような危険が予知できただろうか?
ブログ者が、この介護師の立場だったとして、危険予知できていた自信はない。
□一方、「前」タイプと「後」タイプの服を、誰がどのように患者のもとに届けるようなシステムになっていたのか、その点も検証する必要があるだろう。
(2011年12月1日 修正1 ;本文追記とコメント一部修正)
2011年11月2日付の四国新聞紙面に「購入したばかり」という記事が掲載されていたため、その内容追記と、それに伴い、コメント要旨を一部修正した。
2011年11月2日2時38分に、msn産経ニュース茨城から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
男性従業員(23)がけがを負った労災事故を隠していたとして、水戸労基署は1日、労安法違反の疑いで、雇用主の建設業者の男(51)と派遣先の建設業、H建設、同社社長の男(36)を書類送検した。
容疑は、昨年11月3日午前8時半ごろ、従業員が茨城町の資材置き場で作業中、左足の骨の関節を折る重傷を負ったが、H建設は今年1月31日まで同署に報告しておらず、建設業者は報告しなかったとしている。
雇用主と派遣先の両方に報告義務があるが、2人は「法律を知らなかった」と話している。
同署によると、従業員が労災保険の手続きのため同署に相談して事故が発覚、H建設の報告はその後だった。
出典URL■■■
①2011年11月1日発表 上野の吉池で肝臓などがついたままのハコフグを販売
2011年11月1日22時58分にmsn産経ニュースから、同日22時36分に毎日新聞から、また、2日夕方放映のテレビ朝日スーパーJチャンネルから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京都は1日、上野の食料品店「吉池」鮮魚売り場で先月17日以降、肝臓などがついたままのハコフグが10匹以上販売されていたと発表した。
1日夜時点で健康被害の報告はないが、都は同店にフグ販売中止を指示、購入者へ食べないよう注意を呼びかけている。
都によると1日、店を通りかかった人からの通報で台東保健所が調べたところ、食中毒を起こすおそれがある肝臓や皮を取らずに販売していた。
先月17、18日に仕入れた約10匹が販売済みのほか、31日から今月1日に3、4匹が売られたという。
都によるとハコフグは肝臓などの内臓に毒があり、食べると呼吸困難や麻痺、けいれんを発症。重い場合は死亡例もあるという。
吉池 鮮魚市場は大正9年に創業した老舗で、専用のフグ売り場があり免許のあるスタッフが管理していた。
今回はハコフグが一般の売り場で販売されており、担当者はお客さんを楽しませる意味も込めて一般の鮮魚売り場に置いたと話している
都条例はフグの調理免許がない人への未処理フグの販売を禁じているが、同社は保健所に「条例を知らなかった」と話しているという。
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②2011年10月30日 北九州市のスーパーで無毒といわれるシロサバフグのたたきを買って食べた男性が食中毒
2011年11月2日19時31分に、NHK北九州から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
北九州市のスーパーで販売されたフグのたたきを食べた男性がフグ毒による食中毒になっていたことが分かり、市はスーパーの鮮魚コーナーを3日間の営業停止処分にした。
処分を受けたのは小倉北区のスーパー「ハローデイ足原店」にある鮮魚コーナー。
先月30日、鮮魚コーナーでフグのたたきを買って食べた18歳の男性が唇や手のしびれ、足のもつれなどの症状を訴えて市内の病院に入院した。
男性は3日間入院したが症状は軽く、現在は回復しているという。
スーパーは「シロサバフグ」を5匹仕入れ、たたきにして10皿を販売し、このうちの5皿が売れたが、入院した男性以外、中毒が発生したという報告はないという。
また北九州市が売れ残った5皿を調べたところ、1皿からフグの毒が検出された。
市によると、「シロサバフグ」は一般に毒のないフグとして流通しているが、なかには毒のあるフグと交わるなどして、まれに内臓などに毒を持つものがあるという。
市はスーパーの鮮魚コーナーをきょうから3日間の営業停止にするとともに、残されたフグのDNA鑑定を行うなどして、フグの種類の特定を進めている。
「ハローデイ」は「お客様にご迷惑をかけて申し訳ありません。安全が確認されるまでフグの取り扱いは中止します」とコメントしている。
出典URL■■■
また、5日10時7分に、NHK北九州から続報として下記趣旨の記事がネット配信されていた。
DNA鑑定の結果、1皿のふぐは身の部分に毒を持つドクサバフグだったことがわかった。
ドクサバフグはシロサバフグと外見は似ているが、背中のトゲの数や体の色が異なっており、注意してみれば鑑別することは可能だという。
このため、市ではフグをさばいたスーパーのフグ処理師に改めてフグの取り扱い方法などの講習を受けさせるほか、フグを扱うほかの店にも講習会などを通して注意を呼びかけている。
出典URL■■■
③2011年10月28日 唐津市のマーケットで皮と肝がついたままのハコフグを販売
2011年10月29日付で、読売新聞佐賀版から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県は28日、唐津市の「JAからつファーマーズマーケット唐津うまかもん市場」で、食中毒を引き起こす恐れのある皮と肝がついたままのハコフグ5匹が販売されていたと発表した。
県は魚介類の販売自粛を指導し、購入者に注意を呼び掛けている。
県によると、28日午後3時頃、同店で1匹分を買って食べた人から「大丈夫か」との問い合わせが唐津保健福祉事務所にあった。
調べたところ、唐津産で29日が消費期限の4パック(5匹分)の処理が不十分で、皮と肝が取り除かれないまま売られていたことが分かった。
ハコフグは体長20~40cmで、硬い甲羅が特徴。
同店は、県の要綱に基づいたハコフグの処理・販売の届け出をしていなかったという。
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(ブログ者コメント)
□産業安全とは直接の関係はないが、危険なものを危険と認識せずに取り扱っていた事例として紹介した。
□3事例とも、ふぐ免許所有者と店の責任者の両方の管理責任が問われるところだ。
(雑感)
上野の吉池には、そんじょそこらの店にはない珍しい魚を置いてあることが多く、ブログ者も、遠路、何回か買いに行ったことがある。
確かにハコフグなど置かれていれば、目には楽しい。ただ、買っては帰らないとは思うが・・・。
2011年11月1日20時6分にNHK山形から、2日11時00分に山形新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1日午前11時前、山形市の工場の屋根に上って雨漏りの点検をしていた菓子製造販売会社の社員の男性(59)が、8m下のコンクリートの地面に転落した。
男性は腰などを強く打って病院で手当てを受けたが、午後になって死亡した。
警察によると、はしごで屋根から下りようとしたときに転落したとみられ、一緒に点検作業をしていた同僚の男性は、「『あっ』という声が聞こえ、振り向いたら屋根の端から男性の手が見えた」と話しているという。
会社によると、男性は設備の補修を担当するベテランの社員で、屋根の上での作業にも慣れていたという。命綱やヘルメットは着けていなかった。
警察は、男性がはしごから足を踏み外したか、足を滑らせた可能性があるとみて詳しい原因を調べている。
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2011年11月1日15時52分に、NHK新潟から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1日午前11時40分ごろ、新潟市の「中嘉山公園」で、突然、高所作業車が倒れ、バケットに乗って木の剪定作業をしていた近くの造園業の男性(63)が投げ出されて病院に運ばれたが、死亡が確認された。
警察によると、男性は1人で高さおよそ10mの所で作業にあたっていたという。
事故が起きる直前には、作業車が斜面を移動しながら作業をしていたという目撃情報もあるということで、警察は当時の詳しい状況を調べている。
現場はJR白新線の豊栄駅からおよそ2km離れた住宅地にある公園で、当時は作業の関係者や近くで交通整理をしていた警備員以外は誰もいなかったという。
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一方、11月1日付で、新潟日報からは下記趣旨の記事がネット配信されていた。
この記事には現場写真が掲載されており、見れば確かに記事どおり、転倒した高所作業車のキャタピラーの向こうに築山が見える。
警察によると、男性は1人で作業車を操作し、約10mの高さで木の枝切りをしていた。
作業車はアームの先に付いた足場に乗り込んで高所で作業できる型式。
男性は作業車を園内の築山に上げて足場で作業している最中にバランスを崩して転倒したとみられる。
公園内には同じ会社の男性従業員1人がいたが、別の作業をしていたという。
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(2011年12月1日 修正1 ;追記)
2011年11月2日付の新潟日報紙面には、上記ネット記事以外、下記の内容も掲載されていた。
孫を遊ばせていた近所の女性(60)は、「斜面で作業しているのを見て危ないと思い、子供と一緒に移動した」と話した。
産業安全研究所の山隅氏の報文がネット配信されていたので紹介する。
記載内容(抜粋)は下記。
数年前、AlとMgの合金(マグアル合金)を材料とする電子機器用部品の加工工程で粉じん爆発が多発した。
その後、大きな災害は起きていないが、この合金は益々需要が伸びる傾向にあるので、依然として予断を許さない状況にある。
そこで、金属粉じんの危険性と静電気の関連について、事例とともに解説する。
□平成元年から13年までの金属粉じん爆発事例11件を一覧表で紹介。
□そのうち、教訓的内容を含んだ2事例について詳しく解説。
出典URL■■■
2011年11月1日付で、中国新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国交省広島国道事務所は、31日、広島市の国道2号の歩道2カ所で陥没が見つかり、原因は歩道に沿って路面の下を通る水路の改修工事を請け負った建設会社の施工ミスだったと発表した。
同事務所は、補修費など約300万円を同社に損害賠償請求した。
同事務所によると、1か所は6月末に縦5cm、横30cm、深さ約30cm、もう1か所は7月末に縦10cm、横20cm、深さ約30cmの穴が見つかった。
いずれも補修済み。けが人はなかった。
一帯の歩道では、昨年10月から今年3月末まで、雨水を流す路面下の水路の改修工事があった。
同事務所の調査で、陥没箇所では水路側壁が設計の高さを満たしていなかったことが判明。
工事を請け負った同社は工事に不備があったことを認め、「工期に間に合わせるため急いだ」などと説明したという。
出典URL■■■
(ブログ者コメント)
□報道では「施工ミス」となっているが、これは手抜き工事ではないのだろうか?
□工期に間に合わせるための手抜き工事、もしそうだとすれば、これは氷山の一角だろう。
東日本大震災でも、設計どおりに施工されていなかったために崩壊したとみられる建造物があった。
□しかし施工管理といっても、全てに目が行き届くわけもないし・・・。
小さな記事ではあるが、実態を垣間見た気になり、背筋が凍る思いがした。
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その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。