2018年10月29日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/8981/
(2018年11月21日 修正1 ;追記)
2018年11月13日12時0分に北海道新聞電子版から、結構大きな石を取り除き点検しようとした時に破裂したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
日高管内平取町の自動車整備工場で先月、大型トラックのタイヤが突然破裂し、風圧で吹き飛ばされた男性社長(60)が死亡した。
2本の左後輪タイヤの間に挟まった石を取り除き、点検しようとした矢先の出来事。
破裂事故は全国で相次ぐ。
大型タイヤに潜む危険性を探った。
【2m吹き飛ぶ】
捜査関係者らによると、事故が起きたのは10月22日午後6時半すぎ。
日が暮れたころ、10トントラックの運転手が「後輪に石が挟まった」と、自動車整備業F自工に駆け込んだ。
既に従業員は帰宅後で、社長と運転手が作業に当たった。
後輪は、直径約1mのタイヤが左右2本ずつ。
左側の2本のタイヤの間にある約10cmの隙間に、ラグビーボールより一回り小さい石が挟まっていた。
運転手が専用の器具で除去後、社長がのぞき込んだ瞬間、内側のタイヤが破裂した。
整備工場の近くに住む男性は、「車のドアを思いっきり閉めたような大きな音だった」と語る。
約10分後に外側のタイヤも破裂した。
大型タイヤは、重さが約100kgもある。
社長は約2m吹き飛ばされた衝撃で全身を強く打ち、服がボロボロに破れた。
社長とともに同社を経営してきた双子の兄(60)は、取材に「気持ちの整理がつかない」と言葉少なだった。
【年間30件前後】
タイヤメーカーでつくる日本自動車タイヤ協会(東京)によると、パンクの修理や空気の充填など、整備中にタイヤが破裂する事故は、2015~17年に全国で毎年30件前後、死亡事故も年1件ずつ発生している。
トラック用のタイヤは1本当たり最大3.5トンの重量を支えるため、大気圧の約9倍、乗用車の約3倍に圧縮した空気を充填する。
これら外部からの重量と内圧に耐えられるよう、内部にスチール製のワイヤを網目状に張り巡らし、形を整えている。
ところが、石が挟まるなど無理な力がかかった状態で走行すると、タイヤがたわんで変形し、負荷がかかって細かな亀裂ができる。
今回の事故でも,挟まった石に黒いタイヤ痕があり、タイヤが強い力で変形した可能性がある。
大手タイヤメーカーの広報担当者は,一般論として「タイヤの側面は接地面に比べて強度が低く、変形すると亀裂が徐々に広がり、破裂につながる恐れがある」と指摘する。
タイヤの損傷は外から分かりにくく、プロでも瞬時に判断するのは難しい。
【衝撃と戸惑い】
今回のように、異物を取り除いた直後に破裂した事例はあまりなく、関係者に衝撃と戸惑いが広がった。
日高管内の整備会社で10年の経験を持つ担当者は、「異物除去の際は、通常の点検や交換の時と同じく、タイヤの空気圧を徐々に減らすしか破裂を防ぐ対策はないのでは」と語る。
一方、タイヤ協会は、空気を充填する際の事故防止策として、万一、破裂した際の飛散を防ぐため、タイヤの周りを金属製の安全囲いで覆って作業することなどを推奨している。
プチプチといった異音が聞こえたら亀裂が広がっている可能性があるので、直ちに作業を中止して避難するよう、整備工場向けの安全ニュースなどで呼びかけてきた。
捜査中で事故原因に関する情報が少ない中、タイヤ協会の大山・道支部長は、「一層の注意喚起を図りたい」と話す。
北海道トラック協会(札幌)も、事故の3日後、加盟約2800社に文書で注意を促した。
出典
『大型車タイヤ 破裂の危険 平取の事故 強度低い側面で傷拡大か』
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/247609
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。