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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2024424652分にNHK沖縄から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

有害性が指摘されている有機フッ素化合物の「PFOS」などについて、アメリカ環境保護局は、飲料水に含まれる濃度の新たな基準値を決めました。

日本の環境省による水質管理の暫定的な目標値より厳しいものとなっていて、県は今後、国の対応を注視していくことにしています。

有害性が指摘されている有機フッ素化合物の「PFOS」と「PFOA」についてアメリカ環境保護局は、飲料水に含まれる濃度の新たな基準値をいずれも1リットル当たり4ナノグラムに決めたと、今月発表しました。

日本では、環境省による水質管理の暫定的な目標値が、1リットル当たり「PFOS」と「PFOA」を合わせて50ナノグラムとなっていて、これを下回る厳しいものとなっています。

このほか、日本ではことし2月から規制対象に追加された有機フッ素化合物の「PFHxS」について、アメリカ環境保護局は、新たな基準値を1リットル当たり10ナノグラムと決めました。

「PFOS」と「PFOA」については、環境省が日本国内での正式な目標値などを設ける方向で検討を進めています。

沖縄県内では、アメリカ軍基地周辺の河川や地下水などで環境省による暫定的な目標値を超える値が相次いで検出されていることから、県は今後、国の対応を注視していくことにしています。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/okinawa/20240424/5090027559.html

 

ちょっと前、2024411189分に日本経済新聞からは、米国では水道会社に対し3年以内に測定し、基準を超えた場合には5年以内に削減を求めるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

米環境保護局(EPA)は10日、人体への有害性が指摘されている有機フッ素化合物「PFAS」について、飲料水における含有基準を決めた。

日本が定めた暫定基準値の1割未満に相当する厳しい水準にした。

米連邦政府がPFASを巡り、強制力のある基準を定めるのは初めて。

PFAS規制を巡る日本の議論にも影響を及ぼす可能性がある。

EPAPFASのなかで毒性が強い「PFOS」と「PFOA」の基準値を1リットル当たり4ナノ(ナノは10億分の1)グラムと定めた。

強制力のない目標値はゼロにした。

両物質の合算で同50ナノグラムとする日本の暫定基準を大幅に下回る。

PFNA」や「PFHxS」など他の3種類のPFASと、2種類以上のPFASの混合物質についても、基準値を1リットル当たり10ナノグラムと定めた。

新規制は全米66000の水道システムが対象となる。

水道会社には今後3年以内に飲料水中のPFAS量を測定し、情報を公開するよう求める。

基準を超えるPFASが測定された場合、5年以内に削減するよう対応を求める。

EPAは、新基準に対応が必要となる水道システムを全体の1割程度と推定している。

対応費用は全体で年間およそ15億ドル(約2300億円)と見積もった。

EPAは新規制で「PFASにさらされる人が約1億人減り、数千人の死亡を防ぎ、数万人の重篤な病気が減る」と理解を求めた。

水道を運営する州や自治体に対し、PFAS検査や対応を支援するため、約10億ドルを提供する。

水道事業者が加盟する非営利団体の米国水道協会(AWWA)は声明を出し、「公衆衛生を保護する強力な飲料水基準を支持する」と、規制の設定に支持を表明した。

新基準に対応するための費用負担はEPAの試算値の「3倍以上になる」と指摘し、多くの地方で水道料金の値上げにつながると懸念を示した。

バイデン政権は2021年の発足以来、PFASの規制強化に取り組んできた。

EPA2110月、飲み水や産業製品、食品などに含まれるPFAS量を調べたり、飲料水の安全基準を引き上げたりするなど、3年の工程表を公表した。

毒性が強い6種類のPFASを有害物質に指定し、規制の枠組みづくりを進めてきた。

直近では、PFAS汚染に企業の責任を問う動きも広がる。

23年には、公共水道システムのPFAS汚染の責任を問う訴訟で、製造元の米化学大手スリーエムとデュポンが相次いで巨額の和解金の支払いに合意した。

 

▼有機フッ素化合物「PFAS」 

4700種を超える有機フッ素化合物の総称。
数千年にわたり分解されないため、「永遠の化学物質」とも呼ばれる。

水や油をはじき、熱に強いなどの便利な性質から、消防署で使う消火剤や、フライパンの焦げ付き防止加工まで、幅広い産業品や日用品に使われてきた。

PFASのうち「PFOS」と「PFOA」は毒性が高いとされている。

自然界に流出すると、土壌に染み込むなどして広範囲に環境を汚染する。

環境省が国内の河川や地下水への含有量を調べた結果、2022年度は東京、大阪、沖縄など16都府県の111地点で国の暫定目標値を超えていた。

沖縄県では過去にも米軍嘉手納基地周辺の河川や浄水場などで検出されており、健康被害への不安が根強い。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN10EIA0Q4A410C2000000/

 

 

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20244141441分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

猫が壁などにお尻を向け、しっぽを立てながらスプレーのように尿を吹きかける「マーキング」が、普段の放尿以上に悪臭を放つ仕組みを、岩手大の宮崎雅雄教授(生化学)のチームが初めて解明した。

研究室で猫を飼う地道な観察が実を結んだという。

どんな試行錯誤があったのか、その軌跡に耳を傾けたい。

マーキングは猫同士のコミュニケーション手段の一つと考えられている。

しかし強いにおいをまき散らし、飼い主にとって悩みの種。

住宅街での悪臭問題も引き起こしてきた。

宮崎さんによると、マーキングがなぜ臭いのかを調べた先行研究はなく、詳しい原因は分かっていなかった。

宮崎さんや大学院生の上野山怜子さん(26)らは研究室で常時15匹ほどの猫を飼育しながら観察を重ね、マタタビへの反応について論文を多数執筆するなど、ユニークな研究で知られる。

研究チームは、まず、猫が通常、地面に用を足す際の尿と、マーキングの際に放つ「スプレー尿」の成分が異なるのではないかと疑った。

スプレー尿になる際、肛門腺分泌物に由来するにおい成分が混ざり、通常の尿より臭いのではないか、という発想だ。

ところが、通常尿とスプレー尿から揮発する成分を比較した結果、ほとんど差がないことが分かった。

それぞれのにおいを猫に嗅がせる行動実験でも、違いはなかった。

研究は振り出しに戻ったように思われた。

しかし、ここで研究チームが長年猫を観察してきた蓄積が生きた。

宮崎さんのチームはこれまで、健康な猫の尿には特有のたんぱく質が含まれ、ビーカーなど実験容器にこびりつく性質を見いだしていた。

このたんぱく質の影響で尿が壁に付着しやすくなり、強くにおう一因になっているのでは、と、今度は考えた。

仮説を裏付けるため、たんぱく質を取り除いた猫の尿を垂直に立てたガラス板に吹き付けたところ、通常の尿より付着量が少ないことが分かった。

さらに実験を重ね、猫の尿をスプレーでレンガの表面に吹き付けた場合、直接地面の土に注いだ場合との間でにおいを比較。

レンガからはにおいが漂ったのに対し、尿がしみこんだ土ではにおいを感じなかったという。

レンガに付着した尿は比較的短時間で蒸発し、におい成分が空気中に放出されたと考えられる。

また通常の尿は液体のまま土の粒子にしみ込み、においが放出されにくかったとみられる。

こうして猫の尿に含まれる特有のたんぱく質がマーキングの悪臭に関与していることを突き止めた研究チーム。

しかしこの成果、一体何に役立つのだろう。

宮崎さんは「例えばたんぱく質を分解するような洗剤があれば、有効な消臭方法となるかもしれない」と、技術開発などに期待を寄せている。

研究成果は科学誌「ジャーナル・オブ・ケミカル・エコロジー」のオンライン版で論文が公開された。

https://mainichi.jp/articles/20240413/k00/00m/040/095000c

 

岩手大学のHPには、コーキシンと名付けたタンパク質が尿の表面張力を低下させるため、尿が壁などに付着しやすくなるなど、下記趣旨の記事が掲載されていた。

岩手大学は、ネコがにおい付けの目的でマーキングする尿が普段の尿より悪臭を放つのは、マーキング尿と通常尿のにおい成分に違いがあるわけではなく、ネコの尿が壁などの垂直物に付着しやすくする成分を含んでいるためであり、マーキングされた場所から地面に流れ落ちる過程で薄く広がることで、におい成分が周囲に放出されやすくなるためということを解明しました。

これは岩手大学農学部宮崎雅雄教授、上野山怜子大学院生らによる研究成果です。

・・・

ネコの尿に悪臭原因物質を作るコーキシンという尿タンパク質が大量に含まれていることは分かっていたが、今回新たに、コーキシンが尿の濡れ性を高め、垂直の壁にも尿を付着しやすくしていること、(成果3)スプレー尿は、約30㎝の高さから地面に流れ落ちる過程で尿の付着面積を広げ、広範囲からにおい成分を放出するので強力な悪臭源になるが、普段の尿は、直ちに土や砂で覆われてしまうので化学成分が土や砂の粒子に閉じ込められてしまい、悪臭源にならないこと、を明らかにしました。

・・・

スプレー尿のクサイ原因が通常尿との成分の違いでないと分かったので、視点を変えてネコ尿の濡れ性(固体に対する液体の付着しやすさ)について調べることにしました。

なぜ濡れ性に着目したかというと、実験中にネコの尿をプラスチックシリンジで移し替える作業を行っていたときに、尿がシリンジの内側に付着して残りやすいことに気になったからです。

別の研究で尿からタンパク質だけ除去した除タンパク尿を調整していたところ、シリンジの内側に尿が残る現象は見られませんでした。

宮崎らは、20年前に健康ネコの尿にはコーキシンと命名された尿の悪臭成分を作り出す反応で重要なタンパク質が大量に含まれていることを発見していました。

一般に、液体の濡れ性が高いのは、液体の表面張力(物質が表面をできるだけ小さくしようとする性質)が低いときです。

そこでネコ尿に高濃度含まれるコーキシンが、尿の表面張力を低下させることで、尿が垂直の壁にも付着しやすくなって、スプレー尿が臭くなる一因になっているという新たな仮説を立てるに至りました。

・・・

本研究では、ネコのスプレー尿がクサイ原因は、肛門嚢分泌物などから悪臭成分が混入しているわけではなく、通常尿と化学成分は同じであるが、タンパク尿依存的に液体の濡れ性が高まり、結果としてスプレーされた場所に悪臭源が残りやすく、まわりがくさくなっていることが分かりました。

特にネコのタンパク尿の原因となっているコーキシンは、悪臭成分を作り出す機能を有していることが私達の過去の研究で分かっていましたが、におい付けされた場所に悪臭成分を付着しやすくする機能も有していることが新たに分かり、哺乳動物の嗅覚コミュニケーションにおける尿中タンパク質の役割について理解が深まりました。

また、スプレー尿の悪臭問題を低減させる新たな消臭手法の考案にも役立つものと期待されます。

https://www.iwate-u.ac.jp/cat-research/2024/04/006178.html

 

(ブログ者コメント)

宮崎教授のマタタビ研究については、過去に本ブログでも紹介スミ。

2021128日掲載
2021121日報道 岩手大の宮崎教授らによれば、猫がマタタビに反応するのはマタタビに蚊を遠ざける物質が含まれているため、一方、脳内の幸せ感応物質濃度も上昇する
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/11361/

 

 

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2024451823分にYAHOOニュース(FNN PRIME)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

空から落下し、住宅の屋根を突き破った謎の物体。

その正体と今後に向けた展開が、アメリカで大きな話題となっている。

報じたのは、アメリカの科学技術系ニュースサイト「ライブ・サイエンス」。

38日、フロリダ州の住宅を、長さ十数cmの円筒形で重さ約900グラムの謎の物体が直撃し、屋根を突き破る事故が発生した。

この物体について、現地メディアは「日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)が国際宇宙ステーションに運んだバッテリーパレットの一部である可能性がある」と報じている。

バッテリーパレットなどを積んだJAXAのロケットが、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられたのは、20205月のこと。

その後、分離された無人補給船「こうのとり」がISS(国際宇宙ステーション)とドッキング。
バッテリーパレットや食料などを届けた。

ISSは、地上から約400km上空の宇宙空間に作られた実験施設で、これまでに若田光一さんや野口聡一さんなど、多くの日本人宇宙飛行士が滞在している。

そのISSでは2021年に、使用済みのバッテリーパレットなどを積んだ貨物パレットなど約2.6トンを船外に廃棄。

その一部が3月、大気圏で燃え尽きずに地上まで落下し、住宅を直撃した可能性があるという。

FNNの取材にNASA(アメリカ航空宇宙局)は、調査中だと回答した。

NASA
328日に住人の協力を得て回収し、ケネディ宇宙センターで物体を分析している」

住人は、物体がISSのものだった場合、関係機関に損害賠償を求めるとしている。

世界各国が批准している宇宙損害責任条約では、「宇宙物体が地表において引き起こした損害は、打ち上げ国が責任を負う」と定められている。

バッテリーパレットを捨てたのはISSだが、打ち上げたのはJAXAであるため、JAXAが責任を問われる可能性がある。

FNNの取材にJAXAは、「NASAから情報共有があり、NASAが実際にそういった物かどうかを調査している。NASAが主体で調査している」と答えている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/0da2ddb318a8c15415a97a1bdb54a8db4ff7c9bd

 

 (2024年4月17日 修正1 ;追記)

2024416816分にYAHOOニュース(共同通信)からは、24年間、地球を周回した後に大気圏で燃え尽きると予測していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

今年3月、米南部フロリダ州の民家を金属の塊が直撃する事故があり、米航空宇宙局(NASA)は415日、回収し分析した結果、国際宇宙ステーション(ISS)から3年前に投棄した設備の一部だったと発表した。

大気圏突入時に燃え尽きるとの予想が外れた。

今後、加熱・分解の仕方を予測する手法を検証する。

NASAによると、落下した物体はニッケルを主体とした耐熱性の高い合金「インコネル」でできており、高さ10センチ、直径4センチほどの円筒状。
重さは約700グラムだった。

米メディアによると、家主の男性は当時不在で、息子は離れた部屋にいた。

ISSでは20213月、古い充電池を含む総重量約2.6トンもある荷物台をISSから放出。

当時は24年間、地球を周回した後に大気圏で燃え尽きると予測していた。

だが、電池を台に固定する部品が燃え残ったという。

宇宙ごみを監視する欧州宇宙機関(ESA)も「いくつかの部品が地上に到達するかもしれないが、人に当たる確率は非常に低い」としていた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/aade23441a45c5802af8ad6997ce6c8d447d5048

 

417814分にYAHOOニュース(中央日報)からは、宇宙ゴミは2年前にも豪州の牧場に落下していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

・・・

米メディアは、この物体に搭載されたバッテリーがNASAのものではなるが、日本宇宙航空研究開発機構(JAXA)が発射した貨物運搬台の構造物に付着しており、責任所在が複雑になる可能性があると報じた。

人間が作った宇宙ゴミが地球を襲った事件は2年前にもあった。

当時、スペースXドラゴンカプセルの一部がオーストラリアの羊牧場に落下した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/7580725d88d551389573cd766a6d0e218c852fe1

 

 

 

 

 

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2024328190分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

京都府亀岡市の桂川(保津川)で観光客向け川下り舟が転覆し、船頭2人が死亡した事故は、28日で発生から1年となった。

昨夏から運航が再開し、にぎわいを取り戻しつつある中、今月から乗船料が大きく値上げされた。

背景にあるのが、事故を教訓とした安全対策の推進と、400年以上の歴史と伝統を後世につなぐためのコンテンツ力の強化。

双方の両立を模索する保津川下りは、今、大きな転換期の中にある。

今月中旬、亀岡市の乗船場には国内外から多くの観光客が集まっていた。

話題になっていたのは、乗船料の大幅値上げだ。

運営する保津川遊船企業組合は1日から大人の乗船料を1500円値上げし6千円に改定。
小学生以下も4500円となった。

千円を超える値上げは過去に例がないという。

「値上げはしてほしくないが、安全対策のためなら理解でき、むしろ安心して舟に乗ることができる」。

乗船を待っていた岡山県の70代男性は、こう受け止めた。

値上げの背景の一つには、転覆事故を機に生まれた再発防止への強い意識がある。

昨年3月の事故以降、組合は約4カ月間運航を休止。

その間、専門家らとともに事故原因の究明や再発防止策の検討を重ねた。

組合に助言などを行った水難学会理事の斎藤秀俊・長岡技術科学大教授は、指導した船頭らについて「言葉では分かっていたが、訓練などを通して改めて客を安全に運ぶということを再認識した様子だった」と振り返る。

 

■安全徹底で厳しい制約

昨年7月の運航再開にあたり、組合は自らに厳しい基準を課した。

事故当日の状況を踏まえ、出航できる川の水位の基準を従来の85センチ未満から65センチ未満に引き下げたほか、客の救命胴衣を腰巻き型から自動膨張型などに変更。

こうした器具の装着や説明にかかる時間も増やすなどした。

出航水位の見直しなどにより、運航数の減少は避けられない状況にある。

組合によると、その数は事故前の年間約1万2千本から同8千~9千本となる見込みで、今回の値上げで収益減をカバーするねらいもある。

組合の豊田代表理事は、「事故を起こしたという反省の上に立ち、安全対策を軸に事業モデルを変えていかないといけない」と説明する。

 

■伝統を守るための投資

ただ、値上げにはもう一つの側面がある。

それは、約400年前から続く保津川下りのコンテンツ力の強化だ。

コロナ禍の収束で外国人客が増えており、多言語で保津峡内の名所を紹介する音声ガイドの導入や、リクライニングシート付きの新型船の開発なども進める。

レジャーが多様化していく中、組合はこうした未来への投資が「不可欠」と判断。

豊田代表理事は、「伝統を残していくことが亡くなった2人の名前を残すことにもつながる。反省とともに伝統の継承者として安全運航を徹底していく」と力を込めた。

観光マーケティングに詳しい立教大観光学部の東徹教授(観光学)は、「低単価で運航を続けると安全面よりも集客が優先され、無理な運航につながる。安全を最優先にかじを切った中、採算性を確保するためには(値上げは)当然だ」と指摘。

値上げによる安定的な人材確保も可能になるとして、「(値上げが)将来的なコンテンツ力の強化にもつながる」との見方を示した。

https://www.sankei.com/article/20240328-ARJRRM3ZMJKLRMUIEXSFSJ4FE4/

 

(ブログ者コメント)

当該事故については本ブログでも紹介スミ。

 

 

 

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20243251917分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

山梨県富士河口湖町の自動車部品製造会社が、低周波音でクマを追い払う装置を開発した。

センサーでクマの接近を感知すると大きな音を出す仕組みで、実験ではクマが嫌がって近寄らなくなる効果がみられた。

冬眠明けなのか、このところ北海道や東京では、人里に出没するクマの目撃情報が相次ぎ、住民の間に警戒感が広がっている。

装置は既に北海道と岡山県で設置されており、問い合わせも寄せられているという。

クマよけ装置は、富士河口湖町の「T.M.WORKS」が開発し、岡山理科大(岡山県)や帯広畜産大(北海道)と共同で実証実験した。

クマが装置から1~7メートル程度に近づくと赤外線が感知し、80~120ヘルツの低周波の音を組み合わせて断続的に出す仕組み。

轟社長によると、80~120ヘルツは、クマが警戒している時に発するうめき声と同程度の周波数という。

北海道と岡山県で2020~23年に行った実証実験では、音が出るとクマは逃げ、その場所に近寄らなくなったという。

イノシシにも効果がみられたため、同社は装置を「いのドン・くまドン」と名づけた。

同社は18年、シカと車との衝突事故を防ぐ目的で、高周波音でシカを遠ざける車載装置「鹿ソニック」を発売。

その後、この技術を応用してイノシシ用装置の開発に着手。

併せてクマ用も開発することにした。

価格は、太陽光発電パネルなどとセットで25万3000円(税込み)で、既に北海道や岡山県のキャンプ場などで導入されている。

環境省によると、今年度のクマによる人的被害は2月末時点(速報値)で197件、218人で、このうち6人が死亡している。東北地方での被害が目立つ。

昨年10月には、伊藤環境相が「クマの生息域にむやみに入らない」、「柿などの果実やクマを誘引する農作物を適切に管理する」などと注意を呼びかけている。

轟社長は、クマとの遭遇を避けるため、機械を人が通る場所に設置したり、電気柵と組み合わせたりすることが有効としたうえで、「動物の行動や生活環境が変わっていると認識することが必要」と、機械に頼り切らず、人が注意することも重要と呼びかけている。

https://www.yomiuri.co.jp/science/20240321-OYT1T50263/

 

(ブログ者コメント)

20233月、同じ会社がバードストライク防止装置を開発したという記事を紹介。
その中でも「いのドン」「くまドン」に触れられている。

2022314日報道 益田市の石見空港にバードストライク防止のための高周波発信装置が、カモとカラスには効果ありということで設置された、全国の空港で初 (修正1)
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/13110/

〇バードストライク防止装置は、その後、他の空港でも採用されつつある。(都度の情報は紹介省略)

 

 

 

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20243181510分にYAHOOニュース(日刊工業新聞)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

エビスマリン(長崎市)が東京都下水道サービス(TGS、東京都千代田区)などと共同開発した羽根のない送風機「ホールエアストリーマ」(HAST)が土木関連業界で注目されている。

TGSが同製品を無償で2年間貸与するモニター調査を2023年夏に始めたのを機に、引き合いが急増した。

下水道工事などの作業効率が従来の換気装置より高まり、長時間労働の是正や人手不足の緩和につながるといった期待感がありそうだ。

HASTはリング状に配置したノズルから圧縮空気を勢いよく吐出するとともに、その気流が生み出す負圧を利用して周囲の空気も呼び込み、まとめて送風する仕組み。

有毒ガスの発生や、酸素濃度の低下による事故を防ぐ効果が見込める。

下水道工事などに使われてきたファン式の換気装置と違い、ダクトがなくても大量の送風ができるため、作業者や機材の出入り口になるマンホールを、ダクトがふさいでしまうといった不便を解消できる。

緊急時の避難経路も確保でき、安全性も高まる。

価格は消費税抜きで75万円。
軽量型の「HASTe」が同じく65万円。

電子部品の調達難もあり、両製品の普及台数は360台余りにとどまっているが、これらを無償で貸与するモニター企業をTGS239月に募集したのを境に、注目度が急速に高まった。

モニターの応募数は募集枠の2倍に上り、製品に関する問い合わせも5倍程度に増えたという。

背景には時間外労働への規制が強まる「2024年問題」や、高齢化に伴う人手不足が深刻化する「2025年問題」がある。

マンホールをふさがなくても大量に送気できる両製品を使えば、現場の作業性も安全性も高まる。

TGSは、24年夏にも2度目のモニター募集を行う方針だ。

エビスマリンの寺井会長は、製品の認知度が高まれば「年に1万台は売れるのではないか」と、モニター調査第2弾の効果に期待している。

https://news.yahoo.co.jp/articles/d645d9c80424f8d90921702ce4ab59c08949abb6

 

※以下はエビスマリン社のHPから抜粋した説明図。

https://ebismarine.com/air.html

 

 

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20243141230分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

国土交通省筑後川河川事務所は、福岡県久留米市瀬ノ下地区の水天宮付近に、透明のアクリルパネル板を使った堤防(延長12メートル、高さ80センチ、厚さ3センチ)を試験的に設置した。

国が管理する河川の堤防では初使用で、13日に現地見学会があった。

筑後川の長門石橋と豆津橋の間の左岸約11キロは、堤防が低い場所だったため、かさ上げ工事などを進めていて、2025年度の完成を目指している。

大部分はコンクリート製の堤防だが、地域などと意見交換をする中で、水天宮の本殿付近の約55メートルは、景観や川の眺望を維持するために、透明の堤防を導入することになった。

水族館の水槽などに使われる素材で、コンクリート製と比べて強度は同等とされ、整備費は約27倍という。

試験設置を半年以上した上で、仕上げの方法などを決める。

https://mainichi.jp/articles/20240314/k00/00m/040/074000c

 

 

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2024314947分にNHK東北から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

県は、人口減少で将来的に水の需要が低下することで水道事業の収入が大幅に減少すると見込んでいます。

こうしたなか、人件費などのコスト削減や業務の効率化を図ろうと、水道管の漏水調査に人工衛星を活用した取り組みをことし夏ごろから始めることになりました。

調査では、人工衛星から地表に向けて電磁波を放ち、はね返ってきた波の性質の違いを分析することで、地中に埋まっている水道管の漏水している場所を特定できるとしています。

この手法を用いることで、これまで調査員が手作業で行っていた漏水調査の時間を大幅に短縮し、人件費の削減につながるということです。

県は、ことし夏ごろから気仙沼市や富谷市など県内11の市と町に加え、福島県相馬市周辺に水道水を供給する相馬地方広域水道企業団とも共同でこの取り組みを実施することにしています。

県の担当者は、「老朽化する水道管が多くなり、調査の需要も高まるなか、この取り組みが事業の効率化と水道事業の広域連携化の助けになると期待している」と話していました。

https://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20240314/6000026843.html

 

(ブログ者コメント)

調べてみたところ、以前から様々な自治体で同様の調査が行われている。
また、調査会社も複数あった。
以下は、その中の1社であるSSKファシリティーズ㈱のHPから抜粋した説明文。

人工衛星を使って漏水管路を検知する新視点の解析サービス

人工衛星から対象とする市町村の水道管路に電磁波(Lバンド)を放射し、地中に浸透後、反射してくる電磁波の画像データを独自のアルゴリズムと人工知能(AI)で解析します。

これにより漏水箇所を半径100mの範囲で絞りこみ、管路に漏水リスク箇所を色別にしてマーキングすることが可能となります。

絞り込まれた範囲を音聴調査することで、漏水箇所の早期発見と修繕による漏水率の改善、漏水による損失と二次災害の予防、調査サイクルの短縮など、時間とコストを削減できます。

https://www.ssk-fa.co.jp/service/leakage/

 

 

 

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202431380分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

兵庫県西宮市立西宮東高校(同市古川町)の正門前にそびえ立つ3本のヤシの木が15日に伐採されることになった。

60年にわたり地域に愛されてきたが、大きく育ちすぎたため、強風であおられた落葉が県道に達することもあり、同校が危険と判断した。

同校は、米軍から返還されたキャンプ地跡に1963(昭和38)年開校。

1回生が卒業する際に、正門前のロータリーにワシントンヤシを植樹した。

その後、長年の風雨に耐え、人の背丈ほどだった樹高は、校舎の高さも超えて約15メートルに。

卒業時にヤシの木をバックに記念撮影をするのが恒例となっており、これまで2万人を超える卒業生の巣立ちを見守ってきた。

一方で、長さ1メートルを超える枯れ葉対策が教職員を悩ませてきた。

隣接する県道や歩道に落ちれば事故につながる可能性もある。

枯れ葉の処理も試みたが、丈夫な葉は通常の枝切りばさみでは歯が立たなかった。

このため安全管理上、伐採は避けられないとの結論に達したという。

伐採後はロータリーを緊急車両が通行しやすいよう再整備し、新たなシンボルツリーを植樹する計画だ。

自身も第25回生の牛谷教頭(52)は、「私が生徒だったころよりもかなり大きくなった」とヤシの成長に驚く。

「寂しいですが、地域や校内の安全のため。今度はそう大きくなり過ぎず、長く愛される新たなシンボルツリーを在校生と一緒に考えたい」としている。

https://www.asahi.com/articles/ASS3D6RLMS38PIHB024.html

 

 

 

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20243662分にYAHOOニュース(Wedge)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

フェイクニュースによく使われるトピックの一つに、農薬がある。

旧モンサント社が開発したグリホサート(製品名:ラウンドアップ)の発がん性が指摘されると、米国で訴訟が頻発した。

それはまさに「フェイクニュース・ビジネス」とも言えるほどの広がりを見せ、巨額の賠償金の支払いが命じられた。

日本にとっても、この訴訟は非常に重要な示唆となる。

『フェイクを見抜く』(唐木英明・小島正美、ウェッジ)では、その舞台裏を詳細に記している。

その一部を編集してお届けする。

 

【日本では考えられない訴訟経緯】

WHO(世界保健機関)の下部組織であるIARC(国際がん研究機関)による発がん性分類は、あまり一般に理解されているとは言い難い。

2023年には甘味料のアスパルテームがグループ2B(ヒトに対して発がん性がある可能性あり)に分類され、話題となったことを覚えている人も多いだろう。

ここでは、その詳細には触れないが、この「発がん性」を巧みに利用した裁判で、巨額の賠償金の支払いが命じられたことをご存じだろうか。

米国の旧モンサント社(現在はドイツのバイエル社が買収)が開発した農薬であるグリホサートは、15年に「グループ2A」(ヒトに対しておそらく発がん性あり)に分類された。

発がん性を考えるにおいて重要なのは、その物質をどれくらい体に取り込むかという「量」なのだが、いったん下した「グループ2A」というお墨付きは、グリホサートに反対する団体や弁護士にとっては、水戸黄門の印籠のような輝きをもって立ち現れた。

この「発がん性」という印籠をかざせば、グリホサートが人にがんを起こすという訴訟で勝てるとにらんだのだ。

15年を境に、米国では訴訟の嵐が吹き荒れることになった。  

訴訟の経緯を知ると、日本では考えられないような驚きの連続である。

なお、以下に出てくる「ラウンドアップ」という表記は、グリホサートを主成分とする除草剤の製品名である。

まず、度肝を抜かれるのは、IARCの評価が発表された直後に、米国の弁護士事務所が、ラウンドアップを使用したことがあるがん患者に対して、TVコマーシャルを使って訴訟に参加することを呼びかけたことだ。

実際、筆者(唐木)は米国で、このTVコマーシャルを何度も見た。

翌年の1610月、呼びかけに数万人が応募していた。

このため裁判所の対応が困難になり、裁判所は21地区37件の提訴をまとめて取り扱うことを決定した。

2年後183月、裁判所の判断を助けるために、判事は原告、被告双方の推薦する科学者の意見を聞いた。

その結果、原告側が主張する疫学調査を主な判断材料にして、がんとの関係は無視できないと判事は判断した。

この時点で原告側の優勢が見えていた。

同じ186月、なんとモンサント社はドイツのバイエル社に買収され、訴訟はバイエル社が引き継いだ。

ただ、バイエル社に代わっても形勢は変わらなかった。

そして、187月、双方の論争は重大な局面を迎えた。

最初の裁判は、カリフォルニア州に住む末期がん患者のジョンソン氏が「校庭に散布したラウンドアップががんの原因」として訴えた裁判だった。

原告ジョンソン氏は米国環境保護庁(EPA)の「発がん性はない」という判断は間違っていると主張した。

これに対し、被告バイエル社はIARCの「発がん性がある」という判断は間違っていると主張。

原告は発がん性について当時のモンサント社が知っていたことを示す内部資料を示し、またEPAの担当者はモンサント社と不適切な関係があったのでEPAの判断は信用できないと主張した。

 

【負け続けるバイエル社】

・・・

 

IARCに入り込んだ活動家たち】

IARCは世界保健機関の付属機関で、本部はフランス・リヨンにある。

日本を含む22カ国が加盟し、50カ国の約350人の研究者ががん対策のために発がん性物質の判定やがん予防指針の策定などに従事している。

例えば、福島第一原発事故後に子どもたちが甲状腺がんと判定された問題では「過剰診断が原因であり、甲状腺がんのスクリーニング検査を推奨しない」と勧告するなど、科学的な判断を基に一定の役割を果たしている。

しかし、グリホサートの評価をめぐる問題では、サスペンス映画のような暗躍が露呈した。

その闇の世界を世に知らせたのは、複数のジャーナリストだった。

ラウンドアップ裁判には多くの証人が出廷して、原告側と被告側からのさまざまな質問に答えたのだが、その質疑を丹念に追い、その真偽を確認することで真相にたどり着いたジャーナリストたちがいたのだ。

それがロイター通信のケイト・ケランド記者、世界的な経済誌であるForbesのジェフリー・コバット記者、そしてブロガーであるリスク・モンガー氏などだ。

以下に彼らの調査記事を要約して紹介しよう。

当初、疑惑の目が向けられたのは、米国政府で働いていた統計学者クリストファー・ポルティエ氏だった。

IARCが設置した科学委員会の委員長として14年にグリホサートの評価を行うことを提案し、グリホサート評価パネルで特別顧問を務めていた。

評価パネルが作った報告書の原案には「グリホサートに発がん性はない」と書かれていた。

ところがその後、この結論が削除され、逆の結論に置き換えられた。

ポルティエ氏がかかわったかどうかに関して、裁判でこの点を質問されたポルティエ氏は、結論が変更された事実を認めたものの、いつ、どのようにして変更されたのかは知らないと答えている。

評価パネルを動かしていたのは委員長であり、ポルティエ氏は特別顧問にすぎない。

そこで疑惑が浮上したのが、委員長を務めた米国の疫学者アーロン・ブレア氏だった。

彼は前述の米国国立がん研究所やEPAの研究者が参加する農業者健康調査(AHS)の担当者でもあった。

AHSの調査では、グリホサートとがんの関係が否定されていたことを、当然のことながらブレア氏はよく知っていた。

そして13年の初めに、ブレア氏らは調査結果を報告する論文の準備を開始した。

内部文書によれば、担当者からはグリホサートとがんの関係を否定するデータは極めて重要であり、「IARCの決定に間に合うように論文を出版しなければ無責任だ」との意見があった。

そして、この論文は14年に発表された。

ところが不思議なことに、最も重要なグリホサートのデータは除外されていた。

このことについて裁判で質問されたブレア氏は、論文の枚数が多すぎるためにグリホサートのデータを収録できなかったと答えている。

また、このがんとの関連を否定するデータが発表されていたら、IARCの評価が変わっていたのかと聞かれて、「イエス」と答えている。

IARCは発表された論文しか取り扱わないことにしている。

この規則に従えば、未発表のAHSのデータを無視したことに問題はない。

しかし、そのような規則のすき間を狙って、ブレア氏がAHSの調査結果の発表を故意に遅らせることで、事実とは逆の裁定をIARCに出させたことは容易に推測できる。

驚くべきことに、ブレア氏はラウンドアップに反対する環境団体である「環境防衛基金」(EDF))の上席研究員でもあった。

そのような人物がなぜIARCの評価パネルの委員長に就任したのか?
その利益相反をIARCはなぜ調査しなかったのか?

そうした多くの疑惑についてIARCは答えていない。

そして、IARCはあらかじめ決められた結論に合うように証拠を再編集したという、世界の研究者がもつ疑惑は晴れていない。

 

【法律事務所の思惑】

ここまでは科学者の話だが、さらに驚いたことに、これらの科学者を動かしていたのは米国大手弁護士事務所だったという疑惑が浮上したのだ。

闇に隠れていた統計学者のクリストファー・ポルティエ氏の存在があぶり出されたのである。

153月にIARCがグリホサートの評価を発表したが、その直後に弁護士事務所は訴訟希望者を募集している。

なんとその時期に、ポルティエ氏は二つの法律事務所の訴訟コンサルタントを務める契約を結んでいたのだ。

そして契約を結んだことを秘密にするという契約も交わされていた。

これについてポルティエ氏は、グリホサートに関する仕事で一セントも受け取ったことはないと主張してきた。

ところが、1710月に英国のタイムズ紙は、ポルティエ氏が法律事務所から2000万円を受け取っていたことを報道した。

さらに彼はグリホサート反対運動を展開している反科学的環境団体「環境防衛基金」からも支払いを受けていることが判明した。

こうしてポルティエ氏の明確な利益相反が明らかになった。

IARCの評価の直後に、これらの法律事務所がTVコマーシャルを開始して、数万人のがん患者を集めた手際の良さもまた驚くべきものだが、弁護士事務所がIARCの評価結果を予め知っていなければ、このような離れ業はできない。  

それでは、弁護士事務所はなぜ、この問題に加担したのだろうか。

米国には懲罰的賠償金という制度があり、驚くような高額の賠償金判決が出されることがある。

そしてそれが米国の弁護士事務所の大きな収入源になっていた。

例えば、14年には肺がんで死亡した男性の妻が米国大手タバコ会社R.J.レイノルズを訴えて、2兆円以上の懲罰的賠償金の支払いを命じられた。弁護士事務所には数千万円の収入になる。そのほかにも多くのたばこ訴訟が行われ、弁護士事務所の大きな収入源になった。

ところが、たばこ訴訟はそろそろ終わりに近づき、弁護士事務所は新たな収入源を探していた。

そのような事情から、次のような推測が行われている。

ポルティエ氏はブレア氏やその他の環境団体の息がかかった科学者と共にIARCに入り込み、弁護士事務所の訴訟キャンペーンの大きな手助けになる評価を出し、その功績を持って弁護士事務所とコンサルタント契約を結んだ。

こうして弁護士事務所もポルティエ氏も高額の収入を得ることができた。

また、ブレア氏などが所属する環境団体には多額の寄付金が集まった。

ポルティエ氏が批判されて失脚することは、環境団体にとっては大きな損失になる。

そこで環境団体は彼を弁護し、ケランド記者などを批判するキャンペーンを展開している。

https://news.yahoo.co.jp/articles/6077d24904202b6543d80a83db0c997b4ecb66c0?page=1

 

(ブログ者コメント)

ブログ者は現役時代、IARCのクラス分けを金科玉条のように信じていた。
それが今回、真偽のほどは定かでないが、リスク評価がネジ曲げられていたかもしれないとのこと。
仮に、そんなことがあったとしても、数多くの評価物質の中の特異な例だとは思うのだが・・・。

こんなことがあったのかも・・・的な情報として紹介する。

 

 

 

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20242292018分にYAHOOニュース(ビデオニュース・ドットコム)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

17回目となるディスクロージャーは、乗り物事故を始めとする重大事故の調査記録の情報公開問題を取り上げた。  

年明け早々に羽田空港で離陸のために滑走路上で待機していた海上保安庁の航空機に、着陸してきた日本航空の大型旅客機が衝突し、海保機は大破、日航機も炎上する重大事故が起きた。

辛うじて日航機の乗員・乗客は全員避難し難を逃れたが、海保機の6人の乗組員うち5人が死亡する痛ましい事故となった。

事故の直後から、警視庁が業務上過失致死傷などの疑いで捜査に着手し、警察による現場検証が行われた。

このように、日本では乗り物事故に際し、当たり前のように警察の捜査が始まるが、これは実際には、先進国としては異例なことだ。

アメリカを始めとする多くの先進国では、航空機や鉄道、船舶の事故が起きた時、警察ではなく専門の調査機関による調査が行われ、事故原因の究明が最優先される。

アメリカではNTSB(連邦運輸安全委員会)の調査が優先され、テロや犯罪などが絡んでいる疑いがない限り、FBIが捜査を行うことはない。

日本でも運輸安全委員会(旧事故調査委員会=事故調)が事故原因の究明調査を担当するが、警察による過失責任を問うための捜査も同時に始まる。

そして、日本では警察の捜査が優先されるばかりか、運輸安全委員会が入手した証言や情報がそのまま警察に提供されるようになっている。

これは、事故の調査を通じて得た情報は、事故原因の究明調査以外の目的で利用してはならないことを定めた国際航空民間条約(シカゴ条約)に明確に違反しているが、日本では1972年に事故調査委員会が発足する際、警察と運輸省の間で交わされた覚え書きの中で、警察の捜査に優先権があることや、事故調が入手した情報を警察が利用することを認めることなどが定められている。

事故調査は事故原因を究明し、それを再発防止につなげることが最大の目的だが、警察の捜査は過失責任の所在を明確にした上で、罰するべき対象に然るべき処罰を下すことを目的としている。

事故調査に全面協力した結果、そこでの証言や提供した証拠などが刑事捜査に転用され、結果的に自身の過失責任が問われる恐れがあるとなれば、事故調への全面的な協力を得にくくなることは避けられない。

そもそも、日本も署名・批准している国際条約で、事故調が得た情報の刑事捜査への転用は禁じられていることに加え、結果的に重大事故の際にもっとも重要となる原因究明の妨げとなるようなことが、日本ではなぜ今も続いているのだろうか。

日本の事故調査は、警察の捜査に転用が可能なため、関係者からの全面協力を得にくくなるというハンディを負っていることに加え、もう一つ、情報公開上も大きな問題がある。

それは、通常1年から3年もかかる長期の調査で膨大な情報を集めた後、事故調は最終的な事故調査報告書を公開するが、実際に公開されるのは、この報告書だけにとどまることだ。

事故調の調査結果に疑問を持った人が、その根拠となる調査情報の開示を求めて通常の情報公開請求を行っても、「公開されることで調査対象との信頼関係を毀損する恐れがある」との理由から、最終的な調査報告以外は、基本的にすべて不開示となる。

しかし、事故原因の究明以外の目的には使用しないという前提で行った調査内容を開示することが、調査対象との信頼関係を毀損する恐れがあると言っておきながら、原因究明を目的として捜査しているわけではない警察には情報を提供するのは、明らかにダブルスタンダードではないか。

事故調の結論に疑義が持たれ、しかも根拠とするデータも開示されないことが、事故調の出した調査結果の正当性を弱める。

実際、大きな事故の度に様々な憶測や中には陰謀論まがいの説まで乱発される背景には、事故調の情報公開に対する否定的な姿勢がある。

個人のプライバシーや刑事責任を問われかねない情報にはマスキングを行うなど一定の配慮が必要な場合もあろうが、最終報告書以外は何も表に出さないという姿勢は、社会全体の英知を結集して事故の真相究明と再発防止策を考える上では大きな障害となる。

今回は国際条約違反でもあり、先進国としては明らかに異例な対応が続いている日本の事故調査と警察の捜査の関係や、事故の真相究明の妨げとなっている事故調の情報公開をめぐる問題を、情報公開クリアリングハウスの三木由希子とジャーナリストの神保哲生が議論した。

 

【プロフィール】

三木 由希子(みき ゆきこ)
NPO
法人情報公開クリアリングハウス理事長
1972
年東京都生まれ。96年横浜市立大卒。
同年「情報公開法を求める市民運動」事務局スタッフ。
99
NPO法人情報公開クリアリングハウスを設立し室長に就任。理事を経て2011年より現職。
共著に『社会の「見える化」をどう実現するか―福島第一原発事故を教訓に』、『情報公開と憲法 知る権利はどう使う』など。

神保 哲生(じんぼう てつお)
ジャーナリスト/ビデオニュース・ドットコム代表 ・編集主幹
1961
年東京生まれ。87年コロンビア大学ジャーナリズム大学院修士課程修了。
クリスチャン・サイエンス・モニター、AP通信など米国報道機関の記者を経て99年ニュース専門インターネット放送局『ビデオニュース・ドットコム』を開局し代表に就任。
著書に『地雷リポート』、『ツバル 地球温暖化に沈む国』、『PC遠隔操作事件』、訳書に『食の終焉』、『DOPESICK アメリカを蝕むオピオイド危機』など。

【ビデオニュース・ドットコムについて】
ビデオニュース・ドットコムは真に公共的な報道のためには広告に依存しない経営基盤が不可欠との考えから、会員の皆様よりいただく視聴料(月額500+消費税)によって運営されているニュース専門インターネット放送局です。

(本記事はインターネット放送局『ビデオニュース・ドットコム』の番組紹介です。詳しくは当該番組をご覧ください。)








https://news.yahoo.co.jp/articles/2a40ade7190e713d077746c2fad3f5bec0e58cc6

 

 

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2024217174分にNHK鹿児島から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

日本の新たな主力ロケット「H3」の2号機が17日午前、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられ、ロケットは計画どおり飛行し目標の軌道に到達したほか、模擬衛星の分離動作を確認し、打ち上げに初めて成功しました。

「H3」は、去年3月に打ち上げた初号機では2段目のエンジンが着火せず打ち上げに失敗していて、JAXAは今回、2段目のエンジンの燃焼停止に成功すればロケットの軌道への投入を達成できることから、大きな目標としていました。
打ち上げ後の記者会見で開発責任者のJAXAの岡田プロジェクトマネージャは、「H3が産声をあげることができものすごく重い肩の荷が下りた気がします。きょうの打ち上げは満点ですが、これからが勝負なので、しっかりと育てていきたい」と話していました。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/20240217/5050026048.html

 

2171846分にNHK鹿児島からは、初号機は去年2月に装置の不具合で打ち上げが中止され、対策後の3月に打ち上げたが失敗に終わったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

去年2月17日、およそ10年にわたる開発の末、ついに迎えた初号機打ち上げ。

ところが、打ち上げの0.4秒前になってロケットの1段目にある装置が異常を検知したため、補助ロケットに着火信号を送らず、打ち上げは中止となりました。

JAXAや三菱重工業は、組み立て棟に戻した機体や、データから原因を調べた結果、ロケットの1段目にある「V−CON1」と呼ばれる装置で、異常が発生していたことが明らかになりました。

ロケットは発射地点に据え付けられたあと、発射台のケーブルを通して電力が供給されていますが、発射直前に管制室のスイッチを切る際、電気と通信を同時に切り離していました。

初号機では、この電気と通信のラインを同時に切り離した際に電気信号の乱れが生じたことにより、ロケットの1段目の装置で誤作動が起きたと考えられました。

JAXAなどは電気と通信の切り離しを段階的に行うよう変更するなど対策を講じ、再び打ち上げに挑みました。

 

【初号機打ち上がるが失敗】。
再び設定された打ち上げ日、3月7日。

地元の関係者などと事前に決めてあった予備期間は3月10日まで。

残り時間が限られるなか、打ち上げ中止からわずか2週間ほどで対応し、予備期間の残り3日で、打ち上げにこぎ着けました。

そして3月7日午前10時37分55秒、「H3」初号機は青空に向けて打ち上がりました。

補助ロケットの燃焼と分離を終え、開発に難航していた1段目のメインエンジンも計画通り燃焼し、喜びに包まれた管制室はまもなく暗転します。

これまで「H2A」などで使用してきて実績の多かった2段目のエンジンが着火しなかったのです。

ロケットは予定通り飛行できないことが明らかになったことから、地上から指令破壊信号が送られ、初号機は打ち上げに失敗しました。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/20240217/5050026052.html

 

2171936分にNHK鹿児島からは、打ち上げ失敗要因を3つに絞り込み、それぞれに対策をとった上で今回の打ち上げに臨んでいたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

「H3」の初号機の打ち上げ失敗について、JAXA=宇宙航空研究開発機構はおよそ半年間にわたって原因の究明を進めてきました。

ロケットは1段目と2段目の分離まで計画どおり飛行し、その後に2段目のエンジンが着火しなかったことが分かっていて、飛行データを分析し、同じ現象を再現する試験などに取り組んできたということです。

そして、2段目のエンジンに搭載された機器の一部に損傷が発生したことが原因だと結論づけ、損傷の要因を大きく3つに絞り込みました。

このうち2つは、運用中の「H2Aロケット」と共通する部品が関係しているケースで、製造時の部品のずれや打ち上げ時の振動などによって着火直後に点火装置でショートが発生したというものと、点火装置の内部にある電気の流れをコントロールするトランジスターが、地上の点検などで過度の電圧に耐えられなくなっていてショートしたというものです。

一方、残る1つは、「H3」だけに搭載された機器が関係するケースで、2段エンジンを制御する部品の一部が故障してショートしたというものです。

JAXAは、この3つの要因についてそれぞれ対策を講じ、点火装置の部品を強化したり、製造検査を厳しくしたりしたほか、ショートの原因となりうる機器の設計を一部変更したとしています。

一部の対策については、去年9月に打ち上げられた「H2Aロケット」47号機と今年1月に打ち上げられた48号機にも取り入れられていて、問題がないことを確認しているということです。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/20240217/5050026053.html

 

 

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20241161436分にYAHOOニュース(FLASH)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

11日に発生した能登半島地震から2週間。

懸命な安否確認作業や物資輸送が続けられるなか、いまネットで話題となっているのが、被災地に赴く自衛隊員の装備だ。

114日、FRIDAYデジタルが、《「靴の中はずっとぐちゃぐちゃ」能登半島地震で災害派遣に向かう自衛隊員が持参する装備品のモロさ》という記事を配信したのです。

自衛隊員の靴は、戦闘靴2型という官給品が標準装備として使用されています。

この靴は長時間歩く場合には疲れにくい仕様となっていますが、強度は劣り、踏み抜き事故を起こすこともあるそう。

また、靴の中に冷たい水や雪が入り、最終的には指が壊死してしまうリスクも指摘されました。

自衛隊員はコンバットブーツなどを持ち込んで使用しますが、官給品でなければ自腹を切るしかないのです」(週刊誌記者)

この記事を報じたニュースサイトのコメント欄には、災害派遣の自衛隊員には充実した装備品を支給すべきとの声が寄せられている。

《こういう所に税金って使ってくれたらいいのに。
というか、使ってくれてると思ってました》

《災害派遣では被災者が一番に救われなければならないが、災害派遣される自衛隊員も同様にしっかりした装備と後方支援が必要だと思う》

《実際に作業をしているのは自衛隊や消防、警察、自治体のスタッフ。
この人たちの健康の維持ができないと作業が止まってしまう》

《息子が自衛隊ですが隊では文句も言わず、お下がりの戦闘靴と心細い官品支給品プラス自腹購入品で頑張っております》  

1995年、阪神・淡路大震災で被災地に派遣された経験を持つ自衛隊員がこう語る。

「当時も、安全かつ効率的に作業するには、派遣の前に自腹でライト・皮手袋・ゴーグルなどの道具を用意する必要がありました。
上司にそれとなく官給品として支給してもらえないのかと聞いてみたのですが、『国民が納得してくれなければ無理だな』と。
あれから東日本大震災、熊本地震、北海道胆振東部地震などの大地震が続きました。
さすがに自衛隊員に対して『ぜいたくだ』と批判する国民はいないと思うのですが……」  

被災地での安全性や効率性を考えれば、自腹を切るしかない。

特に割りを食ってしまうのは、入隊期間の短い若い隊員だという。

「国家公務員といえど、入隊したばかりの隊員の収入は少ないです。
災害支援の装備を自腹で用意するのは彼らにとっては痛手ですよ。
装備の問題は災害支援時だけではありません。
安全性・快適性を求めるならば、自腹の機会は意外と多いんです。
ただでさえ、若手不足が問題となっている自衛隊ですから、こんな体制がイヤになってやめてしまう人が出てもおかしくありません。
被災地のためにも、これからの自衛隊の維持のためにも、今回の報道がいい機会になってほしいですね」  国民を守るために働く自衛隊員の装備品には、お金をかけてしかるべきではないのか――。

https://news.yahoo.co.jp/articles/6841202daf7fd9d5c8d389ec81226f7e21d2b506

 

(ブログ者コメント)

ブログ者はこれまで、安全靴やゴーグルなど、安全に配慮した装備の支給を受けて現地入りしているものとばかり思っていた。

 

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2024115733分にYAHOOニュース(現代ビジネス;フリージャーナリストの寄稿文?)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

元日の夕刻に起きた令和6年能登半島地震。

公共放送・NHKがその使命を発揮すべき災害にも関わらず、緊急報道は後手に回ってしまった。

エンジントラブルもあって当日にヘリによる空撮はできず、その後はL字画面を出さずにドラマの再放送やお笑い番組を垂れ流す──。

いったいなぜNHKの緊急報道が劣化してしまったのか、NHKの元職員が分析していく。

 

【前田改革下に進められたコストカット】

災害報道と言えば、最も重要なのは被災地からの中継ですが、NHKはこの中継体制もコストカットの名目のもと、縮小してきました。

今回の地震では、その弊害も現れていました。

本来、中継と言えば、箱根駅伝などでもおなじみの中継車で行うものでした。

中継車は一般に、放送用の電波を送受信する専用のアンテナを備え、電源も自家発電で賄えるため、極めて安定的に放送を出すことができるからです。

かつて、中継車を運用して生放送を仕切れるスキルはNHK職員にとっては必須でした。

昼時には20分ほどの中継番組枠があり、一人前のディレクターになる為の登竜門のような位置付けとなっていました。

かくいう私も、何十本と昼の中継番組を制作しました。

1つの現場でスタッフは総勢40人近くにも及ぶ大オペレーションは、時に無駄だと批判も受けましたが、実はこの中継枠には災害報道の“訓練”としての意義も大きかったのです。

しかし、この中継枠は2019年末に打ち切られて、再放送の枠になってしまいました。

見かけ上のコストは圧縮できますが、代わりに職員が中継車を運用するスキルが失われてしまったのです。

 

【災害よりもドラマの宣伝を優先!?】

災害などで中継車を稼働させようにも、現場でオペレーションを担える人材が育っていないから上手く回らないというわけです。

ちなみに、今、ニュース等の短い中継で多用されているのは、LiveUという、携帯電話用のSIMカードを束ねて運用するリュック型の小型中継装置です。

運用に必要な人員は1人で済むため安価ですが、基本的にカメラ1台の簡易中継しかできませんし、安定性と信頼性は中継車に大きく劣ります。

今回の地震でも当初、NHKLiveU頼みだったようです。

しかし、携帯回線さえもダウンする状況では、そもそも使えませんし、仮に復旧しても、被災者や支援者とNHKが“命綱”である携帯回線を奪い合う恐れがありますから、良い手段とは言えません。

改めて、受信料で整えた中継設備の重要性を見直した上で、職員の中継スキルを高める事が不可欠です。

・・・

【能登半島地震を契機に災害報道の体制充実を】

・・・

https://news.yahoo.co.jp/articles/8caab68e4a022b324423ca55e69c61b30c25ca1a

 

 

 

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20241131510分にYAHOOニュース(くるまのニュース)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

ガソリンを給油するガソリンスタンドには必ず静電気除去パッドが設置されていますが、なかでもセルフ式ガソリンスタンドの静電気除去パッドについて、実は1社のみが製造を行っているといいます。

ガソリン計量機メーカーの株式会社タツノ(以下、タツノ)の広報担当者に話を聞きました。

ガソリンスタンド(サービススタンド:SS)には、スタッフが給油してくれるフルサービス式のほか、自身で給油するセルフ式がありますが、どちらにも必ず備わっているのが静電気除去パッドです。

静電気は、気化したガソリンに着火するなどの事故が起こる可能性があるため、給油する前には必ず静電気を除去する必要があります。

実は、セルフ式のガソリンスタンドに備わる静電気除去パッドの製造を行っているのは、石油関連機器の製造を中心とする機械メーカー、タツノの1社のみだといいます。

そこには一体、どんな理由があるのでしょうか。

これについてタツノの広報担当者は、以下のように話します。

「セルフ式ガソリンスタンドにおいて、より安心・安全な給油を確実に行っていただくために、石油業界として取り組んでいるものであるからです」  

SS業界全体で取り組む安全性確保の一環であるため、社名は入れず無印で製造し、他社製のガソリン計量機にも供給しているといいます。

また静電気除去パッドは、「はじめにタッチ!」と書かれている手のマークをしたデザインとなっていますが、現在のようなデザインとなった理由について、前出の担当者は以下のように話します。

「ユーザーがどのガソリンスタンドに立ち寄っても、一目で静電気除去パッドだと認識できるようにするため、統一のデザインとしています」

※ ※ ※  

静電気除去パッドは、安心・安全面の考慮から1社のみが製造を行っていることが分かりました。

最後に、セルフ式ガソリンスタンドの正しい使い方・注意点について、前出の担当者は以下のように呼びかけます。

「クルマの給油キャップを開ける前に、必ず静電気除去パッドに素手で確実に触れていただくようにお願いします。
ガソリンは揮発性が高く、引火しやすいものであるため、危険物を取り扱うという認識のもと、未然の事故防止にご協力をお願いします」

https://news.yahoo.co.jp/articles/4d776e73b9e50ae1b8c78dc3fce70a03dc9e84de

 

 

 

 

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2024142010分にYAHOOニュース(くるまのニュース)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

【なぜだかだんだん「眠くなる」理由とは】

乗る前は眠くなかったのに、クルマに乗ると不思議となぜかいつも「眠くなる」……。

どうして眠くなるのか、その「仕組み」と、眠くならないための「予防策」について紹介します。

クルマに乗ると眠くなる原因はいくつか考えられます。

まず考えられるのが「走行中の音や振動」です。

クルマに限らず、電車に乗っても同様に眠くなるという人は多いかと思いますが、単調な音や振動という環境が続く走行中の車内は、人の眠気を誘いやすいといいます。

日本機械学会誌に掲載されている木村仁教授の研究によると、ヒトは2Hz(ヘルツ:1Hz1秒間に1周期の振動をする揺れ)以下の低周波振動を多く含み、10Hzから20Hzの振動があまりない振動パターンにおいて、眠気を誘われるとのこと。

デコボコしていない高速道路を走っていると、フワフワとした乗り心地に感じることがありますが、ちょうどあのくらいの上下の揺れが1Hzから2Hzです。

10Hzから20Hzというのは、荒れた道を走った特のようなブルブルするような振動に相当します。

このブルブル振動があまりない舗装された道を走行していると、眠気を誘われるようです。

また、人間の生体リズムも関係しているようです。

日本自動車研究所がまとめた「居眠り運転に関する交通事故統計データの分析」によると、ヒトの睡眠覚醒リズムは、約1日を周期とする概日リズムのほか、約0.5日を周期とする概半日リズムという生体リズムもあり、これによって14時ごろにも覚醒度が低下する傾向があるそう。

実際、同分析結果によると居眠りによる交通事故がもっとも多いのは深夜から早朝ではあるものの、14時頃にもピークが存在しているとのこと。

この生体リズムによって眠くなってしまった結果、事故が発生したことが考えられます。

ほかにもドライバーであれば、高速道路など、景色や状況の変化が少ない環境が長く続くことで緊張感をなくしがちになり、睡魔に襲われやすくなるということも考えられます。

さらに、食事をとった後であれば、血糖値が急激に上昇して急低下することで、脳に供給される糖が不足し、強い眠気を引き起こすことが考えられます。

また、カーエアコンを内気循環していることによる二酸化炭素濃度の上昇も、疲れや眠気を感じやすくなる原因となっているようです。

 

【サクッと「仮眠」がただちにできない場合はどうしたら良いのか】

もし運転中にぼんやりとしはじめたら、どうするのが良いのでしょう。

やはり理想は、15分未満程度の「仮眠」をしたいところです。

ポイントは、あくまでも15分以内の仮眠にとどめること。

仮眠が長くなると寝起きが悪くなり、睡眠リズムの乱れを引き起こしてしまうので、逆効果だといいます。

しかし、そうはいっても、どうしても先を急がなければならない場合や、高速道路走行中でただちに休憩できる適切な場所がない時には、どうしたら良いのでしょうか。

すぐできるオススメの目覚まし方法としては、走行中に窓を開けたり、冷房を最低温度で強めに効かせたりして「身体を急激に冷やす」ことです。

メントール入りの目薬も、ちょっと前のテレビCMのように「キター!!」と一時的に覚醒を促し、清涼感と目覚め効果は抜群です。

ただし運転中にさすのは安全運転義務の違反となる危険行為なので、安全な場所にクルマをとめてから行うほかありません。

また「大声で歌う」のもおすすめできます。

ラジオから聞こえる曲に合わせて歌っても良く、アカペラで好きな曲を歌ってみるのも効果的でしょう。

ポイントは、できるだけ口を大きく開けて大声で歌うこと。

顎や頬の筋肉を動かすことで、脳に刺激が伝わり、眠気を飛ばすことができるのです。

また「息を止める」ことでも眠気解消ができます。

10秒程度ではなくもっと長く、限界近くまで止めたうえで深呼吸をすることで、脳に酸素を一気に送り、頭をすっきりさせます。

ほかにも、するめなどの噛み応えのあるおやつや、眠気防止のツボを刺激したり、同乗者と会話をする、というのも案外効果的だったりします。

それでもどうにもならない場合は、しっぺ、デコピン、つねる、モモを叩く、耳を引っ張るなど、身体に刺激を与えて目を覚ます荒療治もあります。

こうした方法のうちいくつかを組み合わせば、より効果を得られると考えられます。

眠気がどうにもならない場合、試してみる価値はありそうです。

スマートフォンには、眠気覚まし対策のアプリがあります。

内蔵カメラで表情やまばたきの様子をモニタリングし、眠気を感知した場合にはアラームで知らせてくれるものです。

これを利用すれば、本格的に眠くなる前に休憩できるので、眠気に悩まされている人は一度試してみてください。

そもそも、運転中に眠くならないようにするため、事前の対策も重要です。

当たり前のことですが、普段から十分に睡眠をとって、日頃の疲れをためないようにしておくことが大事なのは言うまでもありません。

また、運転前に風邪薬やアレルギー薬は控えることや、運転前に食事をとる際は量を控えめにしておくことも大切なことです。

特に、糖質の高い食べ物を控えめにしておくと、血糖値の急激な上昇を抑えることができ、眠くなりにくくなるといいます。

これから迎える年末年始には、クルマで移動する機会も増えます。

ドライブの前には、まずしっかりと睡眠や休息をとったうえで眠気対策も行い、安全運転を心がけましょう。

https://news.yahoo.co.jp/articles/7099505b1d182faa9a95e46e7090bbd0451419fa

 

 

 

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202312272215分にYAHOOニュース(サンキュ!)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

初冬を迎え、道のあちこちに色とりどりの落ち葉が見られる季節になりました。

紅葉が終わってしまった寂寥感と初冬の情緒にしみじみ浸りたい時期ですが…、その落ち葉、ちょっと注意が必要。

もしかしたら、大きな事故やケガにつながるかもしれません。

【画像】落ち葉のすべりやすさは雪並み⁉モミジとイチョウはどちらがより危険?気象予報士が解説

今回は、野菜ソムリエ・気象予報士・防災士の資格を持つ植松愛実さんが、意外とあなどれない"落ち葉の怖さ"について解説します。

 

【落ち葉はなぜすべる?】

落ち葉が降り積もった道を歩いたり運転したりしていて、スリップしてしまった経験を持つ人は多いのではないでしょうか。

じつは落ち葉がすべりやすいのは、植物が自らを守るための知恵の結果。

植物は水がないと生きることはできませんから、せっかく体内に取り込んだ水分はできるだけ逃さないようさまざまな工夫をしています。

その1つが、葉の表面を覆う「クチクラ層」と呼ばれるものです。

「クチクラ層」には、水をとおさないよう脂質が分泌されています。

脂質、つまり油の仲間ですから当然ながらすべりやすいです。

一般に、落ち葉の積もった地面は積雪路面や凍結路面と同じくらいスリップしやすいと言われています。

歩くときはもちろん、自転車や自動車を運転するときも注意が必要ですし、とくに落ち葉が多くなる初冬の時期は電車がスリップして遅延する例もあるほど。

落ちたあとの葉にあまり興味のない人もいるかもしれませんが、意外と私たちの生活への影響が大きいのですね。

 

【とくに注意が必要な状況は?】

「クチクラ層」に含まれる油分が、表面から浮き出てくるという現象が起きるときがあります。

それは、水にふれたとき。

ただでさえすべりやすい落ち葉が、まるでワックスをかけたようにさらにスリップしやすくなります。

前日あるいは当日に雨が降った場合だけでなく、冷え込む時期は朝露でぬれてしまうこともあるので、晴天続きのときでも油断大敵。

落ち葉が大量に積み重なった状態でなく、数枚落ちているだけでもすべりやすくなってしまうので、いつも以上に慎重に歩いたり運転したりするのがおすすめです。

 

【モミジとイチョウはどちらがより危険?】

前述の「クチクラ層」の油分というのは、サラダ油のような油ではなく、ロウソクのロウに近いタイプの油分です。

モミジとイチョウを表面を比べると、イチョウのほうがロウのようなスベスベ感があります。

つまり、降り積もった落ち葉ですべりやすくなる効果は、イチョウのほうが大きいのです。

もちろん、落ち葉であればそれ自体注意が必要ですが、イチョウ並木のある道を通るときは、さらに慎重になる必要があるのです。

 

【今のうちに歩きやすい靴の用意を】

このさき年が明けて1月から2月、いわゆる「真冬」とされる時期に入ってくると、都市部でも路面が凍結したり雪が降ったりすることが出てきます。

そうなると今のうちに、"落ち葉で練習する"つもりで、歩きやすい靴を用意したり、スリップしにくい歩きかたや運転方法を確認したりしておくのがよさそう。

もともとすべりにくい靴を買っていたつもりでも、長く使っていると底の溝が減ってしまって効果が失われている場合も。

いつもは見ない靴の裏をしっかり確認して、早めに買い直すのも手です。

また、スリップしにくい歩き方というのは、できるだけ真上から足を踏み下ろして足の指で地面をつかむ感覚で、かつ小さめの歩幅で歩く、いわばペンギンみたいな歩き方です。

これは積雪や凍結した道を歩くときにも役立ちます。

そしてスリップしにくい運転は、急発進や急ハンドルをしない、つまり「安全で正しい運転」。

こちらに関しては季節を問わず習慣にしておきたいですね。

 

■執筆/植松愛実…身近な食材でできる時短作り置き料理やパーティー料理、簡単に彩りを増やせる料理のコツや、いざという時に備える災害食まで、「食」に関する情報を発信。
また、東北や東海、関西にも住んだ経験から、各地の伝統的な食材にも詳しい。
野菜ソムリエ、食育インストラクター、気象予報士など保有資格多数。

https://news.yahoo.co.jp/articles/4fab17570390508e24b6cc845d5344a6bdf4e489

 

 

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2023122370分にYAHOOニュース(まいどなニュース)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

郵便物が盗難に遭いかねない郵便ポストの脆弱性がSNS上で大きな注目を集めている。

きっかけになったのは漫画家のるかぽんさん@rukaponが投稿した漫画「町中のポストを使う時、これを知ってないと手紙が盗まれる可能性がある話」。

【漫画】郵便ポストの脆弱性を指摘する漫画を読む

るかぽんさんは以前、郵便ポストに投函した手紙が相手に届かず、追跡情報を確認しても集荷すらされていなかったという。

調べると、郵便ポスト内には仕切りが無く、フレームにかけられた袋が二つ入っているのみ。

つまり、レターパックなど大きな封書が一度フレームに引っ掛かってしまうと、その後の投函物は投函口に手をつっこめば難なく取れてしまうというわけだ。

郵便ポストがはらむこの意外な脆弱性…

SNSユーザー達からは、

「オシャレポストにばかり金かけるより、安全な頑丈な丈夫な大きなポストを増やしてほしいものだ。年寄りが投函したつもりで外に出てしまうケースもあるらしいしな。」

「ポストを設置している店舗に勤務していますが、その袋にうまく入っていなかったのか、郵便局員さんが回収時に何通か郵便物を落としていってしまったことがあります。差出人側の落ち度ではありませんが、きちんと押し込んだ方が良いと思います」

「驚きました、そういう事があるんですね。 これからポストにはレバー式で落とした後は鉄板で封をして、入れ口から取り出せないようにして欲しい。」

など、数々の驚きの声が寄せられている。

 

【投稿した漫画家さんに聞いた】

るかぽんさんに話を聞いた。

Q.今作を描いた経緯、思いを。

るかぽん:
「オタクなのでグッズ交換やメルカリ等で郵便物を出す機会が多いのですが、近所のポストで漫画に書いたきっかけの発送品未着事故が起こり、対策として調べたことを漫画で広めたいと思いました。
回り回って郵便事故が減ればいいなと思います。

Q.投稿が反響を呼びました。

るかぽん:
「引用などで、いろんな方から共感や勉強になったというお声をいただき、書いてよかったなと思っております。

多い声が「こういうことを防ぐために郵便局窓口から出している」というもので、確かにそれが一番安全だと思ってます。

しかし、ポストを使わざるを得ない時があります。

そんな時に、最後の必殺テクニック「手を中に入れてパタパタ」をご活用いただけたら幸いです。

 ◇ ◇

読者のみなさんが郵便ポストに投函する際は、必ず郵便物を下まで落とすよう心掛けていただきたい。

なお、今回の話題を提供してくれたるかぽんさんはSNSを中心に、体験談やトラブル談を題材にしたエッセイ漫画を多数発表している。

https://news.yahoo.co.jp/articles/909510118abbfe4a11172260ff8fef27ad69c5c7

 

(ブログ者コメント)

ブログ者も何回か、投函物がポストの中にうまく入っていかない経験をした記憶がある。
その時は、こんなものか・・・と気にも留めなかったが・・・。

 

 

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2023122219分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

1581年の羽柴(豊臣)秀吉による鳥取城(鳥取市)の兵糧攻めで、落城後に助け出された人たちが、かゆを大量に食べた後に死亡したのは、飢餓後の栄養摂取で起きる「リフィーディング症候群」と推察できるとする論文を、東京都立多摩総合医療センターの鹿野泰寛医師らのグループが発表した。

同症候群と考えられる詳細な記録としては、国内最古級という。

鹿野氏は「教訓的な逸話として後世に残すべきだと考えた」と話す。

鳥取県立博物館によると、鳥取城の兵糧攻めでは、3カ月以上に及ぶ籠城(ろうじょう)戦で極度の飢餓状態が発生。

城主の吉川経家が切腹することで戦いは終わった。

ただ、織田信長の伝記「信長公記」や豊臣秀吉の時代の出来事をまとめた歴史書「豊鑑」に、「城内から助け出された人たちが食物を食べたが、過半数がすぐに死んでしまった」「かゆをたくさん食べた者はすぐに死んだが、少し食べた者は問題なかった」といった記述があった。

リフィーディング症候群は、低栄養状態にある人が急激に栄養を摂取することで電解質異常やビタミン欠乏症などの合併症を起こす病気で、死亡することもある。

鹿野氏らは、食事量の違いとその後の症状の関係などから、同症候群が発生していたと確認し、論文は米医学誌に掲載された。

鹿野氏は、現代でも低栄養状態の患者に摂取する栄養量を管理する必要があると説明する際、鳥取城の逸話を例に出すことがあるという。

「鳥取城の兵糧攻めは、医学界ではリフィーディング症候群と考えられる事例として有名な逸話だったが、英語で医学的な論文化はされていなかった。海外でも患者への説明に利用できれば、文化的財産として価値がある」と語った。

(共同)

https://mainichi.jp/articles/20231202/k00/00m/040/155000c

 

 

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2023122657分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

富山県内でツキノワグマによる人身事故が相次ぐ中、ネット上では、クマを人里へ近づけないため、様々な方策が提案されている。

多くは現実的ではないとされるが、その理由を県自然博物園ねいの里の赤座久明・野生鳥獣共生管理員に尋ねた。

Q.人里への出没を避けるため、クマの主食のドングリを集めて山にまけばいいとの声があります。

A.これまでクマは凶作の年に餓死していました。
クマは冬に穴ぐらで子を産むのですが、十分な栄養が取れていないと産みません。
このような自然の摂理の中で、クマの個体数は調整されてきたのです。

人間が不用意にエサを与えると、凶作でもクマは餓死せず、子を産み続けます。
そうして個体数が増えると、山でエサが足りなくなり、結局、人里に下りてくることになるのです。

それに、ドングリを食べるのはクマだけではありません。
山ではイノシシやシカもおなかをすかせています。
クマのためにドングリをまくことで、畑を荒らす動物を増やすことにもつながります。

Q.麻酔銃で撃ってクマを眠らせ、山へ帰す方法もあるのでは。

A.子グマなら一発当たれば眠ってくれますが、成獣はそうはいきません。
麻酔は効き目が表れるまで数十分かかります。
興奮して暴れて、被害が拡大する可能性もあります。
しかも確実に撃つには、クマに10~15メートルまで近づかないといけません。
檻の中ならまだしも、外では逆に人間がやられる危険性があります。
麻酔銃は麻薬を使うので、撃つためには特別な資格が必要です。
私も麻酔銃を撃てますが、学術調査目的で許可を得ているからです。
一般の猟師が猟銃を使うのは、許可を得るのが難しいからです。

.人里に柿を食べに来るのであれば、山に柿を植えておけばいいのでは。

A.今の柿は人が開発した栽培植物です。
自然に山に生えていることはありません。
あの甘さはサルやハクビシンも大好きです。
おいしい柿の味を覚えてしまった動物は「もっと食べたい」と思い、人里へますます下りてきます。

Q.捕獲したクマに人間の怖さを教えてから山へ放つ「学習放獣」という手法もあると聞きました。

A.学習放獣で、クマは人間に警戒心を持つかもしれませんが、捕獲された場所に忌避感を持つかどうかは微妙です。
人間が思っているほど、簡単に効果が出るかはわからないのです。

クマは一定の地域にすむ習性があります。
捕獲地点から20キロ以上離れた場所で放獣すると戻って来づらくなり、米国など森林が広大な国では有効な手法です。
でも、国土の狭い日本では、例えば、富山から遠くに放しても、岐阜に出没するかもしれません。
それに、放たれた先が別のクマの縄張りだと、争いに敗れて再び人里に姿を見せることも考えられます。

 

【1日4回出動も猟友会の負担増】

クマの大量出没で、猟友会の負担も増えている。

富山市森林政策課によると、旧富山市内でクマ出没の通報があった場合、市猟友会で選ばれた50~80歳代の緊急捕獲隊員12人が出動する。

隊員は人身被害のおそれがある際にクマを撃つ許可を県から受けている。

10、11月の出動は76件で、1日に4回も現場に向かったことがあった。

市猟友会の杉本会長(76)は、「今までにない多さ。市民の警戒が強まり、タヌキなどクマ以外の動物の痕跡でも通報されていることも原因だ」と話す。

緊急出動には1回3000円の報酬があるが、対応は数時間かかる。

杉本会長は、「なんとしても駆けつける。だが、ガソリンや道具代も考えればボランティアに近い」という。

同課の杉林副主幹も「隊員には仕事を持つ人が多い。高齢化も進み、担い手の育成が急務だ」と頭を悩ませている。

県自然保護課によると、今年のクマの捕獲頭数は118頭(11月末段階)で、2021年(51頭)、22年(63頭)を大幅に上回っている。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20231202-OYT1T50060/ 

 

(ブログ者コメント)

2021年1月に山にドングリをまく活動とその弊害について紹介したが、今回は弊害部分について、より詳しく解説されている。

202118日報道 クマが人里に降りてこないよう各地で集めたドングリを山にまく活動がある、ただし生態系を乱す恐れがあることが問題、その他、ドングリの苗木を植える活動もある
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/11328/

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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