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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20244221843分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

札幌市営地下鉄の南北線で22日、タイヤがパンクするトラブルがあった。

けが人はいなかったが、一部区間が午後2時すぎから終日運休するなど混乱した。

市交通局によると、午前11時すぎ、南北線の麻生発真駒内行き(6両編成)が北24条駅を過ぎたところで、線路の「パンク検知装置」が作動。
徐行運転をして終点まで向かった。

車両基地で点検したところ、前から5両目のタイヤ1本のパンクが判明した。

交通局によると、パンクは珍しいという。

タイヤホイールの変形も確認された。

また、麻生―北24条駅間での点検も実施。

更新工事中の麻生駅南側のポイントの不具合がパンクの原因とわかった。

当該区間は午後2時15分から終日運休し、代行バスで乗客を輸送した。
24条―真駒内間は折り返し運転となった。

札幌の地下鉄は、日本の地下鉄で唯一、「ゴム製のタイヤ」を使っている。

札幌市交通局はゴムタイヤを採用している理由について、2023年の朝日新聞の取材に以下のように答えている。

「ゴムタイヤは粘着性が良く、加速性や制動性に優れています。
南北線の平岸―南平岸間が急勾配になっているのですが、それに対応できます」

 「ほかにも、かつての交通局長が視察先であるパリのゴムタイヤ式地下鉄を見学して感動したというのも、理由として挙げられます」

ゴム製のタイヤを使っていることに起因して、駅構内で待っていると「チュンチュン音」が響くことでも知られている。

https://www.asahi.com/articles/ASS4Q30RKS4QIIPE011M.html?iref=pc_national_$PAGE_TYPE_EN_list_n

 

4222035分にNHK北海道からは、老朽化のため使われていなかったポイントの不具合でパンクしたらしいなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

札幌市営地下鉄を運行する市交通局が調べたところ、麻生駅の南側にある走行路を切り替えるポイントに不具合が見つかり、これがパンクの原因だと見られるということです。

公開された写真ではタイヤの側面に大きな亀裂が入り、ホイールが変形している様子が確認できます。

ただ、このポイント部分は老朽化のために今月1日から使われておらず、パンクがどのようにして起きたのかは分かっていないとしています。

https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20240422/7000066472.html

 

4231623分にYAHOOニュース(STV)からは、浮き出る仕組みのポイントが何らかの原因で浮き出てしまった、当時麻生駅周辺では古くなった設備の更新工事が行われていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

札幌市交通局によりますと、パンクの原因は車両の進路を切り替えるポイントの不具合にありました。

地下鉄は、進行方向を決める際に線路中央にある「ポイント」が浮き出る仕組みです。

麻生駅付近には2本の線路が合流する地点があり、事故はこの合流地点で発生しました。

事故当時、使わないポイントが何らかの原因で浮き出てしまったため、進行方向右側のタイヤと接触し、パンクにつながったとみられています。

当時、麻生駅周辺では古くなった設備を更新する工事が行われていました。

札幌市は引き続き、なぜ使わないポイントが浮き出たのか調べていて、再発防止に努めたいとしています。





https://news.yahoo.co.jp/articles/d7ce727eb6cf8e3e7317ef2ab41e042c5fec2d08

 

4242120分に朝日新聞からは、ポイント更新工事にあたり固定していた部材の一部が車両の振動などでずれたらしい、ポイント更新工事は昨年度も同様な方法で行っていたがトラブルはなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

今回の事故は、列車の進路を変更するための装置「ポイント」のうち、麻生駅南側に設置されていたものの不具合が原因。

1978年の南北線延長時から使っており、事故当時、更新工事を実施していた。 

ポイントは通常、走行路に埋め込まれ、必要な時にモーターなどでせりあがる仕組み。

更新工事にあたり、3分割してせりあがらないように固定する措置をしていたが、部材の一部が車両の振動などでずれ、路面の上に突出したとみられる。

そこに車両のタイヤが接触し、パンクしたと推測されるという。

パンクが見つかった車両は6両編成で、タイヤは96本ついていた。
1
本がパンクしても運行に直ちに支障は出ないという。

運転手はパンクを検知後、規則に沿って徐行運転で終点まで向かった。

後続車両の運転手も速度を落とした上で、当該ポイント付近を目視で確認。
異状は確認されなかったため、その後は通常運行を続けた。

市交通局はすでに原因となったポイントの部材を撤去し、新しいものに取りかえた。

更新工事は来年度以降も続くといい、今後、撤去したポイントを調べ、工事の設計図や構造に問題がなかったか詳しく検証する。

昨年度も同様の手法で更新工事をしていたが、トラブルはなかったという。

https://www.asahi.com/articles/ASS4S3WJQS4SIIPE001M.html?iref=pc_national_$PAGE_TYPE_EN_list_n

 

4241856分にYAHOOニュース(HTB)からは、転てつ器交換工事で取り外した部材を線路の隙間を埋めるため再利用していたが、その部材が飛び出したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

札幌市交通局は24日、原因を発表しました。

札幌市交通局 池田・技術担当部長:
「旧案内軌条を3分割にし、そのうちの1つを走行面を埋めるために(部材を)設置。
車両の振動等によりずれて走行路面より上に突出したため、車両のタイヤと接触」

麻生駅と北34条駅の間では、50年近く経過した転てつ器の交換工事が2年前から行われていました。

市交通局は線路の隙間を埋めるため、取り外した転てつ器の部材を再利用していましたが、その部材が何らかの原因で線路の上に飛び出し、タイヤにあたったことがパンクの原因だったと明らかにしました。

しかし、部材が飛び出した理由はわかっていないということです。





https://news.yahoo.co.jp/articles/81b34527fc5d373fbe339bba6fe7734103e3a76d

 

(2024年6月11日 修正1 ;追記)

202461150分にYAHOOニュース(STV)からは、タイヤ採用理由とされる急勾配は旧定山渓鉄道線路跡地を利用することで建設費を抑えたからなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

・・・

なぜタイヤなのか、STVはかつて、その理由を取材していました。

(札幌市交通局 大谷地検修係 阿部さん):
「こちらが地下鉄では日本唯一となるゴムタイヤになります。
鉄輪に比べて粘着性が非常にいいので、鉄輪ではスリップするような場合でも、急発進や急減速ができる」

ゴムタイヤは、加速や減速をしやすいといったメリットに加え、もう1つ大きな理由がありました。

それは、傾斜に強いという点です。

札幌市の地下鉄は1971年に南北線が開通しました。

当時は北24条駅から真駒内までの12.1キロ。
平岸駅を越えたあたりから地上のシェルターへと上がります。

これは、旧定山渓鉄道の線路跡地を利用していたからです。

なぜ地上に出たのかというと、地下を通すよりも建設費を低く抑えられるためでした。

車両が地下から地上にのぼる平岸駅から南平岸駅にかけて急こう配となっているため、傾斜を上りやすいゴムタイヤが採用されたのです。

さらにもうひとつ、特徴的なことがあります。

南北線や東西線、東豊線でも、車両が走るときに「チュンチュン」と音が鳴ります。

その原因となっているのが、車両からの電気を外に逃がす部品です。

鉄の車輪は電気をそのまま外に逃がせますが、電気を通さないゴムタイヤの場合は、電気を逃がすための特別な部品が必要なんです。

この部品とレールがこすれることで、特徴的な「チュンチュン」という音が出るのです。

まさに、ゴムタイヤを採用している札幌の地下鉄でしか聞くことができない音です。

専門家は地下鉄のタイヤ走行をこう分析しています。

(江戸川大学 大塚良治教授)
「スピードは鉄輪に比べて出ない。
あれだけ大きな車体をゴムタイヤで支えるわけですから、どうしても鉄道車両に比べるとスピードは劣る。
他の鉄道との乗り入れが事実上、不可能になる。
東京や大阪では地下鉄は他の路線に乗り入れているが、札幌では不可能なので、閉じた空間で路線が運営せざるを得ない。
ただレールだと、脱線事故もあります。そういう心配はないので走行は安定する。
トータルで考えれば、(ゴムタイヤの)メリットは小さくない」

大塚教授は、今回の事故原因の調査をしっかりと行うことが重要だと指摘した上で、独立採算制を採っている札幌市営地下鉄が、今後の人口減少社会を迎えるなか、東豊線の赤字を抱えながらも安全性を担保していけるのか考えていくべきだと話していました。

札幌市営地下鉄は独自の路線を貫いているということがわかりましたが、開業から半世紀で、更新やメンテナンスは欠かせません。

今後も、南北線さっぽろ駅のホーム増設工事など、再開発が予定されています。

利便性の向上や収支への向き合いなど、重要な視点ですが、そのベースに「安全」が求められることは言うまでもありません。

https://news.yahoo.co.jp/articles/fc12322744f1509f8d9ecc7495616f2e1d74da7e

 

  

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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