2024年1月15日7時33分にYAHOOニュース(現代ビジネス;フリージャーナリストの寄稿文?)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
元日の夕刻に起きた令和6年能登半島地震。
公共放送・NHKがその使命を発揮すべき災害にも関わらず、緊急報道は後手に回ってしまった。
エンジントラブルもあって当日にヘリによる空撮はできず、その後はL字画面を出さずにドラマの再放送やお笑い番組を垂れ流す──。
いったいなぜNHKの緊急報道が劣化してしまったのか、NHKの元職員が分析していく。
【前田改革下に進められたコストカット】
災害報道と言えば、最も重要なのは被災地からの中継ですが、NHKはこの中継体制もコストカットの名目のもと、縮小してきました。
今回の地震では、その弊害も現れていました。
本来、中継と言えば、箱根駅伝などでもおなじみの中継車で行うものでした。
中継車は一般に、放送用の電波を送受信する専用のアンテナを備え、電源も自家発電で賄えるため、極めて安定的に放送を出すことができるからです。
かつて、中継車を運用して生放送を仕切れるスキルはNHK職員にとっては必須でした。
昼時には20分ほどの中継番組枠があり、一人前のディレクターになる為の登竜門のような位置付けとなっていました。
かくいう私も、何十本と昼の中継番組を制作しました。
1つの現場でスタッフは総勢40人近くにも及ぶ大オペレーションは、時に無駄だと批判も受けましたが、実はこの中継枠には災害報道の“訓練”としての意義も大きかったのです。
しかし、この中継枠は2019年末に打ち切られて、再放送の枠になってしまいました。
見かけ上のコストは圧縮できますが、代わりに職員が中継車を運用するスキルが失われてしまったのです。
【災害よりもドラマの宣伝を優先!?】
災害などで中継車を稼働させようにも、現場でオペレーションを担える人材が育っていないから上手く回らないというわけです。
ちなみに、今、ニュース等の短い中継で多用されているのは、LiveUという、携帯電話用のSIMカードを束ねて運用するリュック型の小型中継装置です。
運用に必要な人員は1人で済むため安価ですが、基本的にカメラ1台の簡易中継しかできませんし、安定性と信頼性は中継車に大きく劣ります。
今回の地震でも当初、NHKはLiveU頼みだったようです。
しかし、携帯回線さえもダウンする状況では、そもそも使えませんし、仮に復旧しても、被災者や支援者とNHKが“命綱”である携帯回線を奪い合う恐れがありますから、良い手段とは言えません。
改めて、受信料で整えた中継設備の重要性を見直した上で、職員の中継スキルを高める事が不可欠です。
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【能登半島地震を契機に災害報道の体制充実を】
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https://news.yahoo.co.jp/articles/8caab68e4a022b324423ca55e69c61b30c25ca1a
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。