2023年8月17日6時48分にYAHOOニュース(現代ビジネス)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
【戦争当事国への人道支援】
・・・
2023年3月31日、私は北九州市で開催した「石けん泡消火剤」の意見交換会で、ウクライナでの火災鎮火への人道支援として「石けん泡消火剤」を寄贈してはどうかと提案した。
【巨大災害による火災を防ぎたい】
「石けん泡消火剤」は、2007年に北九州市消防局とシャボン玉石けん株式会社(以下=シャボン玉石けん)、北九州市立大学の産官学で開発に成功した、火災鎮火のための「消火剤」だ。
消火用の水に発泡剤を混ぜて放水すると、燃えている部分に泡が付着し、空気を遮断する作用などによって水だけの場合よりも、より効率的な消火が可能となる。
【「合成系泡消火剤」の問題点】
だが、日本の消防が使っていた泡消火剤は米国製の合成系消火剤だったため、消防士の肌にふれると炎症が起こり、また、放水し発生した泡がいつまでも消えず河川に流入すると、長い場合には1週間も川面が泡で覆われたままになることもあった。
そして何よりも、合成系の泡消火剤には生物毒性があり、池に流入すれば魚が死ぬのである。
温暖化による森林火災が世界中で多発しているが、その鎮火に合成系の泡消火剤を使えば、生態系に影響を与えるのみならず、水道の水源を汚染するおそれも大きい。
そこで、環境にダメージを与えない泡消火剤として開発に成功したのが、「石けん泡消火剤」なのである。
私は、1995年1月の阪神・淡路大震災の現場取材で初めて巨大災害の深刻な被害を実感した。
とりわけ神戸・長田地区の大規模火災現場には、大きな衝撃を受けた。
以降、おもな巨大災害の現場には必ず駆けつけ、その実態を調べ、問題点を報告してきた。
2016年12月の糸魚川大火の現場にも2度、足を運んでいる。
火災をどう防げばよいのか……。
それは、近づいている次の首都直下地震での最大の被害「火災」を拡大させないための知恵を得たいからでもある。
北九州市での「石けん泡消火剤」に大きな関心を抱いてきたのは、巨大地震、それによる大規模火災が頭にあったからだ。
当初は「取材」で始まったが、いつしか「石けん泡消火剤」プロジェクトの一員となり、17年にわたり定期的な会合に参加してきたのである。
【在ウクライナ大使へ打診】
戦争当事国への人道支援は、国内の災害支援のようにはいかないだろう。
だが3月31日の会合に参加した北九州市消防局、北九州市立大学、シャボン玉石けんの主だった出席者は、「ウクライナへの支援を実現しよう」と意見が一致した。
だが、どのようなルート、手続きをとればよいのか。
・・・
【キーウからの嬉しい返信】
唐突な依頼だったので回答が得られるか不安だったが、5月8日、在ウクライナ日本国大使館の経済班、一等書記官の山下さんから、「大使の松田の指示により、ご返信申し上げます」という返信をいただいたのである。
・・・
【関係者が一堂に会するミーティングもスタート】
シャボン玉石けんは、早速、サンプルを航空便で発送したが、その到着前の6月6日、オンライン・ミーティングを行った。
・・・
【「品質評価にパス」の朗報】
ウクライナの国家非常事態庁は、1996年のチェルノブイリ原子力発電所の事故に対応する政府機関として発足した経緯があり、今は対ロシア戦争の中枢部門の一つだが、スキンヘッドのプリムシュ副長官は人間味あふれるお人柄が画面からひしひしと伝わってきた。
・・・
ウクライナへの3000リットルの「石けん泡消火剤」の発送が確定した。
「石けん泡消火剤」は、消火水に1%混ぜるだけでよいので、3000リットルの「石けん泡消火剤」は消火用の水、30万リットル分になる。
これで実際の火災で効果があることを願うばかりだ。
【ウクライナからインドネシアへ】
7月27日のオンライン会議では、国家非常事態庁に続き、松田大使との意見交換の機会が得られた。
・・・
https://news.yahoo.co.jp/articles/a8bb73efa51bbd90b3442d1a9b0e9ee60883f768?page=1
(ブログ者コメント)
本件、本ブログではインドネシアで実証実験が始まったという情報を2015年6月に紹介している。
2023年8月15日11時58分にYAHOOニュース(朝日新聞)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
子どものころは1日が長かったのに、大人になるとあっという間に過ぎていくように感じます。
これはなぜなのでしょうか。
一川教授は、体の「代謝」が関係していると言います。
代謝とは、生物が生命を維持するために必要な体中の細胞の活動の状態です。
「脳のどこかに、ある一定のペースで神経信号を発信するところがあり、その信号の蓄積量が、感じられる時間の長さに対応すると考えられています。
信号を発信する器官も体の一部なので、体の代謝が激しいと、速いペースで信号を発信します。
すると、短い時間で信号がたくさん蓄積されるので、体の外の時計の時間がゆったり感じられることになります」
代謝は、大人より子どものほうが激しいので、子どもは時間をゆったり感じ、1日が長くなるわけです。
「代謝の状態は、だいたい体温と対応しています。
子どもは体温が高いですよね。
運動した後や発熱した時にも代謝は上がります。
朝起きてから夜寝るまでの間にも代謝は随分変わります。
だから、代謝が落ちている朝方は時間が速く過ぎるし、代謝が上がってくる午後はのんびり感じられると思います」
【人間には時間を感じる器官がない】
このように、一川教授は、人間が時間や空間をどう体験しているか、そこでどんなことが起きているのかを調べています。
これは実験心理学の中でも認知心理学と呼ばれる領域です。
人間は同じ時間を長く感じたり、短く感じたりして、時間の感覚が不正確です。
というのも、人間には時間を感じる器官がないからです。
「光なら目、音なら耳、味なら舌で感じますが、時間の感覚器官は持っていないので、直接的な知覚情報は得られません。
それでも人間は時間の長さ、タイミング、前後の順序を判断しています。
どうやって判断しているのかは、とても興味深い問題です」
【分刻み、秒刻み…人間的ではない】
もともと人間に器官が備わっていないということは、本来、人間はそこまで時間を気にしなくても生きられたということでしょうか。
「人類の歴史の大半はそうだったと思います。
現在のような分刻み、秒刻みの生活になったのは、日本では戦後からでしょう。
昔はみんな時計など持っていなくて、お寺の鐘が鳴ったからそろそろ帰ろうか、という生活でした。
それが体感に合っていたのです」
ところが、いまは仕事や勉強に追われて、多くの人が分刻みのスケジュールをこなしています。
「分刻み、秒刻みの正確さを求めるのは、あまり人間的、生物的ではありません。
かなり無理があるので、ストレスを感じている人も多いと思います」
人間には時間を判断する器官がないのですから、学校や会社に遅刻してしまうことは、人間的な行為ともいえるのかもしれません。
【時間研究の魅力とは?】
一川教授は、なぜ、時間に興味を持ったのでしょうか。
「子どものころに大阪で開かれた万博で大画面の映像を見て、映像なのにリアルに浮き上がって見えるのがすごく面白かったのです。
立体写真も好きでした。
なぜリアルな立体が見えるかというと、空間の錯覚が起きているのですね。
それで、大学院で空間の心理学を研究し始めると、空間の中での動きに時間が関わることがわかりました。
時間の感じ方を調べ始めたら面白い研究テーマがいろいろ見つかり、今は時間と空間の感じ方の両方を研究しています」
実験は10人から40人くらいの被験者を集め、研究室のパソコンでいろいろな画像を見せるなど、条件を変えてデータを取ります。
結果を統計的に処理して分析し、論文にして発表します。
時間については物理学、哲学、生物学、脳科学などでも研究されており、日本時間学会では各分野の最新の研究が発表されます。
他分野からの視点や情報が入ることによって、自分の実験データに新しい意味や可能性が見えてくることもあるそうです。
一川教授は時間研究のどこに魅力を感じているのでしょうか。
「人間が時間をどう体験するか、生物にとって時間はどういうものなのか、体験の科学である心理学はいろいろな特徴を提示することができます。
人間は人間のことをまだまだ全然知らないですね。
研究を通じて時間の感じ方の癖がわかって、時間との付き合い方が変わるので、サイエンティストとしてだけではなく、生活者としてもすごく面白い研究だと思っています」
【「スローモーションに見える」は本当だった】
一川教授と大学院生の小林さんの研究チームによる最新の研究成果を紹介しましょう。
交通事故に遭った人が、周りがスローモーションのように見えたと言うことがあります。
これは記憶のゆがみではないかと考えられていましたが、実験によって、怒りや驚きなど、感情が喚起されると、視覚が短時間に処理できる能力(時間精度)が上がることがわかりました。
平たく言うと、スローモーションのように見えるのは本当だったのです。
しかも、危険を感じたときだけではなく、喜びの感情でも同じことが起きました。
一川教授は中森明菜のヒット曲「スローモーション」の歌詞に感心したそうです。
出会ったときの恋の予感の「ドキッ!」がスローモーションと表現されているからです。
千葉大学では、実験心理学を学ぶ行動科学コースは文学部の中にありますが、自然科学的な関心を持つ学生が多く集まっています。
一川教授自身は、高校生のときから人間について勉強してみたいと思い、心理学、知覚、認知などについての新書を読んでいました。
そして、心理学が学べる大阪市立大学の文学部に入学しました。
「心理学には、大きく分けて、臨床心理学と実験心理学があります。
臨床心理学は、カウンセリングをして個人の悩みにずっと付き合っていくものですが、私は人間の心を科学的に理解することに関心を持っていたので、自然科学的な方法で人間を理解する実験心理学を選びました。
心理学は人間の理解が進み、生活の質の向上にもつながる分野です」
大学時代は関心を持ったテーマを自由に調べられ、人生の中でも貴重な時間なので、ぜひ自分で研究テーマを見つけてほしいと一川教授は言います。
最後に、保護者に向けてこう語ります。
「私が学生だったころに比べて、大学は大きく変わっています。
今はAI(人工知能)が注目されているように、関心を持たれるテーマもどんどん変わっていきます。
ご自分の価値観とか世界観は置いておいて、お子さんの視点や価値観を優先して、自由に研究テーマを選ばせてあげてほしいですね。
自戒を込めて、そう思っています」
■プロフィール
一川誠(いちかわ・まこと)
千葉大学大学院人文科学研究院教授。博士(文学)。
1965年、宮崎県生まれ。
大阪市立大学文学研究科後期博士課程修了。
カナダ・ヨーク大学研究員、山口大学助教授などを経て、2013年から現職。
専門は認知心理学。
著書に『大人の時間はなぜ短いのか』『仕事の量も期日も変えられないけど、「体感時間」は変えられる』など。
https://news.yahoo.co.jp/articles/4d8e4f1c230302a09812adf6fd0e76b05fd541aa
2023年5月21日14時10分にYAHOOニュース(大人んさー;近畿大准教授の寄稿文)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5月17日に岐阜県で気温が35度を観測するなど、これからの時期は気温や湿度が上がるため、熱中症患者が増え始めます。
そして、校庭や体育館も暑くなるので、学校でも毎年多くの子どもたちが熱中症になります。
同日には、福岡県久留米市内の中学校で体育祭の練習をしていた生徒7人が、熱中症とみられる症状で病院に搬送されたほか、大阪府羽曳野市内の小学校でも生徒9人が体育の授業後に体調不良を訴え、うち3人が病院に搬送されました。
学校で発生する熱中症について、事故防止や災害リスク軽減に関する心理的研究を行う、近畿大学生物理工学部・准教授の島崎敢さんが、「大人の管理下にある子どもの熱中症は自己責任で片付けられない問題であり、学校側の十分な配慮が必要」と指摘するとともに、学校での熱中症を誘発する、社会心理学的なメカニズムについて解説します。
【意見を言いにくい雰囲気が醸成】
皆さんは「権威勾配」という言葉をご存知でしょうか。
権威勾配とは、「上司と部下」「先生と生徒」など、組織内の上にいる人と下にいる人の上下関係の落差を示す言葉です。
一般的に上にいる人は、下にいる人よりも権限や情報を多く持っており、多かれ少なかれ不均衡があります。
権威勾配はこの不均衡を指す言葉で、不均衡の程度、つまり権威勾配は強かったり弱かったりします。
権威勾配が強い場合、上の人は下の人に指示を出しやすくなるというメリットがあります。
軍隊や体育会系の部活などは一般的に権威勾配が強く、統率の取れた行動や上意下達の情報伝達が比較的うまくいきます。
しかし権威勾配が強いと、下の人たちは自身の意見や懸念を表明しにくくなり、意思決定や問題解決に重要な情報が上の人に伝わりにくくなるデメリットがあることが知られています。
権威勾配の問題は、これまで、医療や航空の安全に関わる分野で注目されてきました。
どちらの仕事も素早く適切な意思決定が求められます。
また、どちらも「医師とその指示に従う医療スタッフ」「機長とその指示に従うクルー」などといったように、立場が上の人と、それ以外の人が一緒に仕事をしています。
ここで権威勾配が強過ぎると、組織内の下の立場の人が重大な間違いや問題に気が付いても、そのことを「上の人に言いづらい雰囲気」があるため、問題解決のためのコミュニケーションや情報共有が円滑に行われません。
例えば、医療スタッフが、「医師の処方が間違っているかもしれない」と思っても、権威勾配が強過ぎると「下の人間が間違いを指摘するなんて失礼かな」「間違いを指摘された先生は不機嫌になるかな」という意識が働いてしまいます。
その結果、すぐに対処すれば事なきを得るような事態も、取り返しのつかないところまで進んでしまうことがあるのです。
教室の権威勾配も、円滑な学級運営のためにある程度は必要です。
生徒と先生がフラットな関係になり過ぎてしまうと、言うことを聞かない子どもが出てきてしまったり、騒ぎが収まらなくなってしまったりして学級崩壊につながりかねません。
学習のうち、特に「知識の伝達」だけに着目すれば、権威勾配によって、生徒が先生の話を静かに聞く環境がつくられるのは良いことかもしれません。
しかし、先生と生徒の間には、以下のような理由で、意図しなくても、始めから強い権威勾配ができてしまうことに注意が必要です。
先生は教える立場で、生徒は教わる立場です。
小学生低学年のうちは体格も先生の方がずっと大きく、経験や知識量も圧倒的です。
つまり、持っている情報に大きな不均衡があります。
そして、先生は生徒の成績決定権を握っているので、権限にも大きな不均衡があります。
さらに、子どもたちは保護者からも「先生の言うことを聞きなさい」と言われて育ち、「先生は偉い人だ」というイメージを持っています。
子どもの権威勾配の感じ方には個人差がありますが、教室には始めから強い権威勾配が生まれる要素がそろっているので、素直な子どもほど「先生の言うことは絶対だからつらくても従わなければいけない」「話を遮ったり異論を唱えたりしてはいけない」などと思い込んでしまう可能性があります。
子どもたちがこのように思っていれば、先生は授業を進めやすいかもしれません。
しかし同時に、こういう気持ちは「暑いから日陰で休ませてほしい」「水を飲みたい」「友達の様子がおかしい」といった、子どもたちからの重要な情報発信を阻害する可能性があります。
校庭で体育が行われる場合、校庭で行うことや日が当たる場所で整列すること、水筒を教室に置いてくることは、いずれも先生が決めたことです。
先生が決めたことを否定し、授業を中断させ、場合によっては「自分だけ楽をしたい」と受け取られかねない、暑さから身を守るための対処を申し出ることのハードルは、強い権威勾配が意識されるほど高くなります。
「暑くて頭ガンガンするけど、先生の話を遮って言うのは気が引けるなあ」などと思っているうちに、事態はどんどん悪化します。
【熱中症を防ぐには?】
こういった問題を起きにくくするためには、強過ぎる権威勾配を弱める工夫が必要です。
医療や航空の分野でも、上下関係に関わらず、積極的に全員の意見表明を求め、否定的な反応をせずにメンバーが感じる心理的安全性を高め、発言しやすい雰囲気を醸成することが推奨されています。
また、上の立場の人が、優先順位を明確に伝えることも重要です。
例えば「先生の話を静かに聞くこと」「計画的に水分補給すること」などは教育上重要なことかもしれません。
しかし、これらは子どもたちの健康や命より優先されるべきものではありません。
こういった優先順位は大人なら分かるかもしれませんが、大人ほど判断力がない子どもに対しては、「健康や命が最優先、原則やルールは二の次」だということを大人が積極的に伝える必要があります。
さて、ここまで学校での熱中症を題材に話を進めてきましたが、権威勾配の問題はあらゆる組織や人間関係に影響する問題です。
強過ぎる権威勾配は、先述のコミュニケーションや情報共有の阻害によるリスクの上昇のほかにも、さまざまな問題を引き起こします。
意見表明をしづらい、あるいは表明しても受け入れられないので、下の立場の人は考えるのをやめてしまいます。
考えるのをやめれば、考える能力は徐々に低下するし、有益なアイデアが生まれる可能性も下がってしまいます。
組織運営は他人事になり、目的意識や責任感は希薄になります。
モチベーションも低下するので、結果的に組織のパフォーマンスが低下してしまいます。
このように考えてみると、あらゆる組織の上に立つ人には、「権威勾配が強くなり過ぎていないか」「メンバーが発言しやすい文化や雰囲気が醸成されているか」を常に確認し、適切な状態に近づけていくことが求められます。
熱中症に話を戻しますが、これからの季節、先生方は子どもたちが体調不良を言い出しづらい雰囲気がないか、改めて点検するとともに、健康と命が最優先であることを周知し、熱中症をはじめとする体調不良の早期発見に努めていただきたいと思います。
近畿大学生物理工学部准教授 島崎敢
https://news.yahoo.co.jp/articles/8953a02b5ae0d9b5b9360ff7bb1e45e46a09c19f
2023年3月13日19時55分にYAHOOニュース(FLASH)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3月12日、栃木県栃木市の乗馬クラブで、64歳女性が馬に噛まれ、指を切断する事故があった。
女性は乗馬クラブの会員で、馬の耳にカバーをつける作業をしており、馬が嫌がる部分に触った可能性があるという。
左手の中指を噛まれ、中指の爪から先の部分を切断した。
「馬は、硬いニンジンを簡単に噛み砕くほどアゴの力が強い。
指を噛まれて骨折することはよく聞きますし、切断事故も珍しくはありません。
おそらく、噛んだまま振り回されたのでは」
(競馬ライター)
馬といえば、一般的には蹴るイメージが強いが、“噛みグセ”のある馬も多いのだという。
「牧場や競走馬の関係者で、馬に噛まれた傷跡がある人は非常に多い。
競走馬の世話をする厩務員さんに『この傷、○○にやられたんだよ』と有名な競走馬の名を挙げて、大きな傷跡を見せられたのは、一度や二度ではありません。
指を失った人も多くいます。
馬に慣れた厩務員でさえやられるのですから、乗馬クラブの会員が噛まれるのは不思議ではないでしょう」
(前出・競馬ライター)
「乗馬に事故はつきもの」といっても過言ではなく、乗馬クラブの入会や体験では、事前に「事故が起きても異議申し立てをしない」との誓約書を求めるケースが多い。
また、牧場見学中の事故も発生している。
馬産地の北海道などで、引退した競走馬の牧場見学ガイドをおこなう「競走馬のふるさと案内所」では、
《危険ですから絶対に馬にさわらないでください――
馬は何かに驚かされると、怒って突然攻撃的になることがあります。
不用意に近づくと手や肩などに噛み付かれることもあるので、馬が柵の近くに寄ってきたからといって、決して近づいたり触らないようにしましょう。
また、柵の中に入ると、噛みつかれるだけでなく、蹴られる危険性もあるので非常に危険です。
見学の際には、柵から離れて見学してください》
と、注意喚起をおこなっている。
「乗馬の馬や引退した馬が、おとなしいというイメージは間違いです。
突然、噛まれることや蹴られることは普通にあります。
蹴られれば、よくて裂傷。
内臓破裂で亡くなった人もいます。
2009年にはJRAの美浦トレセン(茨城県)で、現役の調教師が管理馬に蹴られて死亡する事故も起きています」
(前出・競馬ライター)
人の気持ちが分かるともいわれる馬だが、500kgの巨体で、すさまじいパワーを持つ動物であることも、忘れるべきではない。
https://news.yahoo.co.jp/articles/5d60b1d77437e425bb05a543ce7c963f0a7cd9dc
2023年3月1日20時10分にYAHOOニュース(sippo)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国際獣疫事務局(OIE)はアニマルウェルフェアの基準を作っているが、その中に、強く禁止をしている事項がある。
それは、生きたままの鶏を熱湯処理タンクに入れないことだ。
どういうことかというと、鶏の屠畜(とちく)をする際、首を切ることに失敗して失血死させられず、次の工程である62度の熱湯に生きたまま入れてゆで殺してしまうという悲惨な事故が度々起きており、OIEはこれをあらゆる努力をして防げと言っているのだ。
しかし、実際には、この事故は日本ではしょっちゅう起きるものだ。
日本では、実に年間55万8181羽の鶏が、生きたまま熱湯に入れられ、熱傷で皮膚が真っ赤になり、もがき苦しんで死亡した(2021年)。
皮膚が真っ赤になってしまうため、その鶏の死体は廃棄される。
【著しく低い日本の精度】
アニマルウェルフェアが進んだ国では、この事故の発生はゼロに近い。
英国で発生した場合は、不必要な苦痛を与えたとし、食鳥処理場(鶏の屠畜場)の経営者は有罪判決を受けている。
このときの報道によれば、鶏たちは2分間わたり熱湯の中で苦しんで死亡したという調査結果が出ているという。
米国でも同様の事故は発生しているが、件数を大幅に減少させてきた。
今では、事故発生の割合は0.00093%だ。
日本はその72倍も失敗していて、もはや比較にならない精度の差がある。
国産は品質が高いなんて言う迷信は、いますぐ捨てたほうがいい。
【品質の差の理由はなんであるか】
米国は、電気でスタニングしてから首を切る方法から、ガスで意識を失わせてから逆さ吊りにして首を切る空気制御スタニングシステムへの切り替えを食鳥処理場が進めていることと、政府が食鳥処理場での人道的な取り扱いに関するレビューを実施し始めたことによって、事故発生の割合を10年前から10分の1に減少させた。
一方、日本の食鳥処理場の多くは、スタニングという電気ショックやガスで意識を失わせることなく、首、すなわち頸動脈(けいどうみゃく)を切るところが多く残っている。
この方法は多くの国で違法で、OIEでも想定していない方法だ。
意識を失わせていないため、鶏はもがいてバタつき、首を切るのに失敗する確率が高くなるのだ。
だからこそ、日本では生きたままゆで殺す割合が高い。
さらに、意識も低い。
このような鶏への残酷な扱いは、経営者がアニマルウェルフェアを正しく認識して、従業員への教育を行い、課題を共有することで、一定数改善ができる。
しかし、それすらもできていないのだ。
【どのような苦しみなのか】
2021年度、熱湯でゆで殺された鶏55万8181羽は、どのような苦しみを味わったのだろう。
鶏は逆さ吊りに懸鳥され、そのままオートキラーと呼ばれる機械式のナイフで首を切られるか、人の手によってナイフで首を切られる。
意識があるためバタバタと羽を動かし、首を必死でもたげたりしてしまうと、ナイフの刃から外れ、浅く首を切られる、または首を切られないことになる。
ゆで殺された死体は、多くが浅く首を切られていた。
放血時間は2~3分だが、その間、逆さ吊りのまま意識を保ち、首を少し切られた痛みに耐えることになる。
その後、拘束状態のまま約62度の熱湯に入れられ、熱さと痛みの中で、熱傷または溺れて死亡する。
熱湯に入れられた際、拘束されている足をバタバタと動かす様子が観察されている。
また、米国タイソン・フーズの食鳥処理場で9年間働いた元従業員は、「鶏は叫び、蹴り、その眼球が頭から飛び出す」と語っている。
あまりに悲惨なため、写真を掲載することができないが、頭から足まですべて真っ赤にやけどした状態になるのだ。
自身が同じ目にあったら、または自分と一緒に暮らすペットが同じ目にあったなら、改善がなされない現在の社会を許せるだろうか。
世界で進むケージフリーなどのアニマルウェルフェアの話とは異なり、動物を拷問しないというレベルの話だ。
【日本もあらゆる努力を今すぐに】
改善策は、すでにわかっている。
以下の3つを確実に行うことだ。
1.現場の意識改革を行う
2.首を切った後に失敗していないか確認する専門の監視員をつける
3.ガスで気絶させる空気制御スタニングシステムを導入する
OIEは、こう規定している。
「血管切開後は、少なくとも30秒間、又はいかなる場合であっても全脳幹反射が停止するまで、動物に対し熱湯処理又は加工処理を行わないこと。」
「意識がある又は生きた鳥が、熱湯処理タンクに入ることがないよう、あらゆる努力がなされること。」
あらゆる努力を日本は今すぐに講じなくてはならない。
https://news.yahoo.co.jp/articles/cccef35075af670fa98d4e9dc7da9b677e1388c6?page=1
(ブログ者コメント)
最初は1年間に55万羽という数字に驚いたが、1箇所で68万羽も飼育している養鶏場があることから考えると、そうベラボウな数字でもないのかもしれない。
(2023年3月6日11時30分 読売新聞)
『68万羽飼育の養鶏場で鳥インフル、自衛隊に災害派遣要請…新潟・胎内市』
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230306-OYT1T50090/
2023年2月24日16時8分にYAHOOニュース(産経新聞)から、下記趣旨の記事が施工事例の写真付きでネット配信されていた。
工事現場で発生する土砂を空気中に粉塵(ふんじん)としてまき散らすことなく、静かに運ぶベルトコンベヤーが土木・建設関係者の間で注目を集めている。
通常タイプは搬送物を載せるベルトの下にローラーがあり、通過時に衝撃で騒音や振動が生じるが、ベルトを袋状にして搬送物を包み込み、つり下げ式のモノレールのように運ぶため、衝撃がほぼ皆無。
密閉式で搬送物がこぼれることもない。
周辺環境に配慮している点が評価され、公共工事での導入も進む。
このベルトコンベヤーを提供するのは古河機械金属の産業機械部門を担う古河産機システムズ(東京都千代田区)。
開発元のドイツのメーカー、コンチテックから国内の独占販売権を取得した日本企業と設計・製作などの覚書を交わし、密閉式つり下げ型の「SICON(ジーコン)」と銘打って販売する。
粉塵や騒音、臭気などを抑えるだけでなく、搬送ラインを自在に設定できるのも利点だ。
通常の平ベルトは、搬送方向を変えるとき、別のコンベヤーを用意して乗り継ぐ必要がある。
ジーコンは搬送時の袋状にしたベルトの幅が狭く、曲げやすいのが特長で、カーブの自由度が高い。
このため乗り継ぎ用コンベヤーが不要となり、往復する1本のベルトで連続搬送ができる。
傾斜角度は上昇・下降とも28度まで可能だ。
作業現場の環境に応じて搬送ラインを最適化でき、全体の設置も省スペースで済む。
これらの点が受け入れられ、東京都町田市の「境川金森調整池」の整備工事に初めて採用された。
現場は住宅地に隣接しており、土砂搬送で主流のダンプカーは周辺道路の交通渋滞や事故も懸念され、近隣住民の不安が大きかったからだ。
土砂搬出期間をダンプカーの半分以下に抑えられるだけでなく、直角ターンに対応できるのも決め手となった。
現場では令和3年3月から使用を開始。
今年3月に終了する予定で、古河産機システムズの永松プロジェクト営業部長は「クレームもトラブルもない」と話す。
境川金森調整池に続いて、中央自動車道の「新小仏トンネル」の工事で稼働しているほか、都内の鉄道関連工事向けにも採用が決まった。
古河産機システムズは、事業展開に環境配慮が欠かせなくなった今がジーコンを売り込む好機とみており、工事を請け負うゼネコンなどの顧客に採用を働き掛けていく。
一方で、普及にはコストダウンが不可欠なため、コンチテックからの部品輸入を国産に順次、切り替えていく考えだ。
令和5年度以降は年3~5件の受注を目指すとしている。
さらに、国内での新たなジーコン開発にも着手。
ダム用コンクリートを45度の急傾斜でも連続して高速搬送できるタイプで、清水建設と共同で進める。
ダム建設の生産性向上が狙いで、実証実験を終え、来年から新設ダムの本体建設工事に導入する。
今後も大型ダムの建設が予想されており、受注が期待できるという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/22918a91d614e55380bd843e3fbed11ff3eb3d13
2023年2月19日11時15分にYAHOOニュース(Forbes)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
交通事故や高い所から落ちたときなど、「危ない!」と感じたときに映像がゆっくりになって見えるという話は、よく聞きます。
映画などでは、そんな状況をスローモーションで再現したりしますよね。
あれは、その瞬間に視覚の「時間精度」が向上するためだと言われています。
ビデオで言えば、1秒間に記録できるフレーム数が増えるのと同じです。
同じ時間で再生できるフレーム数が決まっている場合は、コマ数が増えるだけゆっくりに見えるという理屈です。
千葉大学は、このたび、その理論を人の表情を使って実証しました。
千葉大学文学部認知心理学研究室の研究グループは、2016年、危険を感じた瞬間に物事がスローモーションに見える現象が実際に生じることを、危険を感じさせる写真と安全な状態の写真を被験者に見せて比較する実験により、世界で初めて確認しました。
しかし、その実験で使われた写真には色彩的な特徴の差異があったため、色彩によって視覚の時間精度が変化した可能性があるとの指摘を受けていました。
そこで今回、色彩や輝度の変化が少ない、人の表情の画像を使って実験を行ったところ、やはり同じ現象が見られ、あの理論は正しかったと判断されました。
使用したのは、色彩の変化が少ない人の顔です。
2人の男女の、危険な感情を呼び起こすとされる怒りの表情、恐怖、喜びの表情、そして無表情の写真です。
また、ここでは、顔を上下反転させると表情が読み取りにくくなる「倒立効果」も利用しました。
画像を反転させるだけなので、画像の特徴はほとんど変わらず、色彩などの影響を排除できます。
時間精度の測定では、顔の画像の彩度を10~50ミリ秒の間に70パーセント低下させて、何ミリ秒で彩度の変化に気づくかを調べました。
時間精度が高いほど、短い時間で気づくはずです。
その結果、怒りと恐怖の表情では、無表情に比べて早く彩度の変化を感じることがわかりました。
顔を倒立させた場合は、その変化はわずかでした。
面白いことに、喜びの表情でも、時間精度の向上が見られています。
さらに、「ドキッ!」と感じる度合い(覚醒度)と時間精度との関係も調べました。
覚醒度が高い怒り、中程度の悲しみ、そして無表情で実験を行ったところ、覚醒度が高いほど時間精度も高くなることが確認できました。
結論として、人は危険を感じたり、ドキッとしたときに時間精度が高まり、短い時間内により多くの情報を認知できるようになるということです。
また、嬉しいときも、程度は低いながらも、同様に時間精度が高まります。
つまり、「ここぞ」というときに時間精度が高まるのです。
打撃の神様と言われた往年のプロ野球選手、川上哲治氏は、ヒッティングの瞬間に「ボールが止まって見える」と有名な言葉を残していますが、今回の実験から察するに、あれは時間精度が高まっていたと説明できますね。
危険や怒りだけでなく、スポーツなどの、いわゆる「ゾーン」に入った極度な集中状態で時間精度が高まる現象も、この研究が解明の一歩になると研究グループは話しています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/8c2bf1f28f16cb2b971e8a582630b2fc15aa7cbf
(ブログ者コメント)
ブログ者も同じような経験をしたことがある。
それは、かなり昔、ソフトボールをしているグラウンドの横の小道を一塁側から本塁側に向け、同行者と歩いていた時のことだ。
視界の片隅には試合風景が映っている。
そして、ファウルボールが自分に向かって飛んできた。
ブログ者は、それほど運動神経がいいわけではない。
むしろ悪いほうだ。
それでも、その時だけはボールが止まって見え、思わず素手でパシッとキャッチした。
同行者は「痛かったでしょう」と言っていたが、痛みはなかった。
極度に神経が集中していたからだろうか?
2023年2月18日10時19分に読売新聞から、下記趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。
教科書会社「東京書籍」の地図の教科書で約1200か所の訂正が見つかった問題は、教科書への信頼性を大きく揺るがした。
学校現場からは、「学習にも支障が出かねない」と懸念する声が上がる。
文部科学省の教科書検定に合格した、いわば「お墨付き」の教科書だけに、専門家は「責任の一端は文科省にもある。再発防止を」と求めている。
【再配布「今更」】
「まさかと思った」。
この地図教科書を使っている首都圏の公立高の男性教頭は驚いた様子で話した。
同校には昨年12月頃に東京書籍の社員が説明と謝罪に訪れ、訂正を知ったという。
教頭は「子どもが学習で使う教科書に誤りがあってはならず、教科書検定で正確性が担保されているからと信じていたのに」と残念そうに話した。
別の高校の男性教頭も昨年12月に訂正を伝えられた。
この教頭は「年度内に教科書を再配布すると聞いたが、今更この時期にと思った。子どもたちの手に渡る重さを国や教科書会社は自覚してほしい」と訴えた。
東京書籍では、昨年4月に学校の教員から指摘を受け、社内でチェックしたところ、多くの訂正箇所が見つかった。
同社は10月に文科省に訂正申請を行い、11月に承認された。
大量の訂正が生じた理由について、同社は
〈1〉高校の新学習指導要領に合わせて大幅に内容を作り替え、制作スケジュールが遅れた
〈2〉コロナ禍の在宅勤務で、連絡手段が対面からメールや電話になったため、校閲作業で正確な指示や伝達ができなかった
などと説明している。
【検定の役割】
今回の教科書は2020年4月に文部科学省の教科書検定に提出され、21年3月に合格した。
検定作業では、調査官らが内容などをチェックした上で、教科書の審議会で問題がないかを審議する。
誤りがあった場合は、教科書会社に指摘し、修正されれば合格となる。
同省の検定基準には「客観的に明白な誤記、誤植または脱字がないこと」との規定があり、今回の教科書も検定時には、地名の記載ミスや縮尺の誤りなど20か所が見つかった。
同社は指摘を受け、修正していた。
過去には、自由社が検定に申請した中学の歴史教科書で405か所の修正が必要な記述などが指摘され、19年度の検定で不合格となった。
ページ数の1・2倍以上の修正が指摘された場合、年度内に再申請することができない。
ほかの教科書でも、検定時に多くの修正が指摘されることはあるが、文科省によると、発行後に再配布にまで至るケースは珍しいという。
今回大量の訂正がある教科書が配布されたことについて、同省教科書課の担当者は「こうした結果になったことは遺憾だ」としながらも、「検定結果が不適切だったとの認識はない。最終的に網羅的な校正は教科書会社の責任で行われるものだと考えている」との見解を示した。
教科書に詳しい八尾坂修九州大学名誉教授(教育行政学)は、「訂正はもちろん教科書会社の責任だが、子どもたちの手に不完全な教科書が渡った責任の一端は文科省にもある。このような事態を二度と起こさないよう、今回の問題をきちんと検証し、教科書会社への指導や検定制度を見直していくことも必要だ」と指摘している。
【 教科書検定】
教科書会社が編集した教科書の内容が適切かどうかを文部科学省が審査する制度。
学校のカリキュラムを定めた学習指導要領や、同省の検定基準に沿っているか、内容の正確性などをみる。
検定に合格すると、翌年度に各教育委員会で選定(採択)され、次の年度から学校で使用が開始される。
https://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/kyoiku/news/20230217-OYT1T50254/
2月18日21時0分に朝日新聞からは、訂正箇所の内訳など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大手教科書会社「東京書籍」が、昨年4月から使われている同社発行の高校用教科書「新高等地図」について、約1200カ所を訂正したことがわかった。
文部科学省の教科書検定に合格して販売された後に、これほど多くの箇所を訂正するのは異例だ。
同社によると、訂正の内訳は、索引と地図で地名表記が異なるものなどが約600カ所、索引にある掲載ページが実際のページと違うものなどが約400カ所、地図上の位置の間違いなどが約50カ所。
ウクライナの首都の表記を「キエフ」から「キーウ」に改めるなど、国際情勢の変化による地名表記変更も約150カ所あった。
この教科書は今年度、全国に約3万6千冊配布されていた。
昨年4月に教員から指摘があり、誤りが発覚。
希望した学校に訂正版を約2万5千冊配ったといい、さらに希望する学校が出た場合も配布する方針。
同社は訂正の原因について、コロナ禍で在宅勤務となったことで十分な校閲作業ができなかったことなどを挙げている。
同社は「誤りが残ったままの教科書を販売してしまい、大変申し訳ありません」とコメントしている。
https://www.asahi.com/articles/ASR2L6QMWR2LUTIL00Q.html
2023年2月9日11時0分にYAHOOニュース(まいどなニュース)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
夏に生まれたその子鹿は「こつぶちゃん」と呼ばれていました。
人が触ったために母鹿が育てることを放棄。
母乳をもらえなくなり、小さくやせたままでした。
それでも生きるために、他の雌鹿から母乳をもらい、寝床も自分で整え命をつないでいました。
奈良公園の鹿を撮り続け、こつぶちゃんを見守ってきた川地さんが、自身のTwitterアカウント(@ncbutwDsL0UC6np)で悲しいお知らせを報告したのは1月中旬のこと。
アカウントは呼び掛けます。
「奈良公園の鹿は動物園のふれあい広場ではありません。
子鹿には絶対に触らないで」
と。
川地さんがこつぶちゃんについて初めて投稿したのは11月26日。
「飛火野に8月生まれの子鹿がいます。こつぶって名前を付けてもらってます。
春に生まれた子鹿より小さいです。
触られて人の臭いがついてしまったせいかお母さんから母乳を貰えずやせてます。
愛護会さんも気にかけて下さってますが大きくなる前に寒い冬を迎え心配です」
とツイートしました。
こつぶちゃんのその日をツイート
投稿はその後も続きます。
・・・
【1月13日、恐れていた事態】
1月13日、恐れていた事態が起こります。
・・・
「こつぶちゃん、愛護会さんで保護して頂いてましたが虹の橋を渡ってしまいました。
可哀想でなりません。
悲しくて言葉が見つかりません。
どうか安らかに」
(1月14日)
【枯れ葉のベッドが伝えること】
こつぶちゃんが死んだ後も投稿は続きます。
・・・
【撮影した川地さんに聞いた】
Q.触られて人の匂いがついてしまったため、母鹿が育てることを放棄してしまうケースは、川地さんが知る限り、どれぐらいあるのでしょうか。
そうした子鹿の多くは、こつぶちゃんのように1歳まで生きられないのでしょうか、
A.残念ながら、奈良公園を歩くと、子鹿に触る人を多く見かけます。
こつぶちゃんは春に生まれた子鹿より小さくてかわいく、動きがゆっくりなのとで、特に触られていました。
ただ、触られた子鹿のすべてが育児放棄されてしまうわけではなく、育児放棄につながる可能性があるということです。
生まれた子鹿の2頭に1頭は1歳を迎えられないと言われています。
原因は病気、交通事故、育児放棄などがあげられます」
・・・
ツイッターには、観光バスの車内でアナウンスするとか、観光案内に掲載するとかの意見も寄せられていました。
子鹿に触ってる人に触ってはいけない理由を説明すると、ほとんどの人が納得してくださいます。
理由を知ってさえもらえれば、子鹿に触る人はかなり減ると思います。
奈良県や奈良市は、子鹿には絶対に近づいたり触ったりせず、また鹿にパンやスナック菓子を与えることは鹿の体に害を及ぼすことなども含めて音声案内や看板の設置、パトロールなど効果的な注意喚起の方法を実行してもらいたいです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/8f0156c33f0ea70d3fe57a2407ef38b7953eae3f?page=1
2023年2月5日23時30分にテレビ朝日から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・
アメリカ国防総省は4日、戦闘機がサウスカロライナ州の沖合で気球の撃墜に成功したと発表しました。
国防総省高官によれば、バージニア州の空軍基地を飛び立ったF22ステルス戦闘機がミサイルを発射。
1発で気球を撃ち落としたといいます。
・・・
(中国外務省の声明)
「当該の飛行船は民間のもので、不可抗力でアメリカに入ったと何度も説明してきた。武力行使にこだわるのは明らかに過剰反応で国際慣行に違反する」
・・・
気になるのは3年前の2020年、宮城県上空で目撃された“謎の白い球体”との類似性です。
・・・
今回、アメリカで目撃された気球と比べると、たしかに見た目は似ています。
(3年前の“白い球体”を研究 服部誠氏)
「気球の構造がほぼ一緒。さらに(気球が)つるしているものがフレームを組んで必要な物を付けていく構造は共通ですよね。」
こう話すのは、宮城県上空に現れた球体を分析してきた東北大学の服部誠准教授です。
Q.(つるされている物は)太陽光パネル?
(服部准教授)
「だと思います。こういうものをこういうところに付けるのは電力供給ぐらいしかありえない」
Q. 球体の大きさは?
「宮城の物に関しては直径33m」
Q.アメリカのものは「バス3台」と言われるが?
「同じような規模感ではないか」
分析の結果、3年前に宮城県上空に現れた“球体”も中国から来ていた可能性が高いと見ています。
・・・
(服部誠准教授)
「大連の気球打ち上げの基地ですね。なので、私自身がなんで中国って思っているかというもう一つの根拠が、ここにちゃんとした設備があって、打ち上げる能力を持った人がいて、打ち上げることができる設備があるから。」
実は2021年にも岩手県や小笠原諸島の上空で同じような球体が目撃されています。
(服部誠准教授)
「今回、目撃されているものだけでなく、もっとたくさん打ち上げているはずです。そのうちの氷山の一角がこうやって見えているということ」
・・・
その性能については…
(アメリカ政府高官の話 CNN)
「通常の気象観測や民間研究では普通は使われない偵察装置を備えている。映像から見える小さなモーターとプロペラからして、中国は特定の場所の上空を飛ぶよう主体的に気球を操縦することができる」
・・・
2月5日『サンデーステーション』より
https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000286326.html
2月4日17時22分にYAHOOニュース(AFP)からは、カナダでは過去に同じような気球を機関砲1000発を撃ち込んでやっと撃墜したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
なぜミサイルで?戦闘機から数発撃ち込むだけで済んだのでは?と思っていたのだが、そう簡単な話しではなかったようだ。
米シンクタンク「マラソン・イニシアチブ(Marathon Initiative)」の偵察気球の専門家ウィリアム・キム(William Kim)氏は3日、米本土上空で確認された中国の「偵察気球」について、偵察手段として有益で撃墜も困難との見方を示した。
人工衛星は地上・宇宙から攻撃されやすくなったのに対し、気球には明確な利点があるとキム氏は言う。
まず、レーダーに映りにくい点だ。
「(気球の素材は)反射せず、金属でもない。大型の気球であっても探知するのは難しいだろう」
さらに、搭載されている機器が小さければ、見落とされる可能性もある。
地球低軌道を回り続ける偵察衛星と比べれば、監視対象の上空に長くとどまっていられる利点もある。
キム氏は「こうした気球はヘリウムを使っている。(水素ガスを使い爆発事故を起こした飛行船)ヒンデンブルク(Hindenburg)とは違うので、撃っても炎上することはない」、「穴を開けたとしても、少しずつヘリウムが漏れていくだけだ」と述べた。
さらに、1998年にカナダ空軍のF18戦闘機が所属不明の気象観測気球を撃墜しようとした時の例を挙げ、「20ミリ機関砲を1000発撃ち込んだが、それでも地上に落ちるまで6日かかった。撃っても爆発したり破裂したりすることはない」と説明。
撃墜に地対空ミサイルを使用する選択肢については、誘導システムの対象として想定されているのが高速で移動するミサイルや航空機であるため、気球には有効かどうかは分からないと述べた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/3ec77c4a371d52abace52241110c3aa0f6658d69
2月7日2次46分にYAHOOニュース(ライターの寄稿文)からは、特殊な巨大気球だった、気球の居場所を知らせるための電波は発信していなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2月4日午後(アメリカ東部時間)、アメリカ軍は本土領空に侵入していた中国の高高度気球(高度2万メートル以上を飛べる特殊な気球)を、南東部サウスカロライナ州マートルビーチ沖の上空でF-22戦闘機のAIM-9X空対空ミサイルによって撃墜しました。
目標が巨大な気球で、吊り下げている機材も数十メートルもあったため、民間の被害が出ないように陸上の上空での撃墜を避けて、大西洋に出るまで待ってからの撃墜です。
・・・
今回の気球はADS-Bを発信していませんでした。
ADS-BとはGPSなどの衛星測位システムを利用して、航空機が自らの位置を発信して外部からの追跡を可能にするシステムです。
航空関係者のみならず、「フライトレーダー24」などのアプリを使えば、民間の一般人でもチェックすることが可能です。
このシステムは気球にも搭載できます。
過去の民間の気球を使った実験だと、「Loon計画」という気球を用いたインターネット接続実験の高高度気球がADS-Bを発信していたことがあります。
一方で、撃墜された中国の気球は、一体なぜ、ADS-Bを発信していなかったのでしょうか?
国際的にADS-Bを発信する義務があるわけではないので(国によっては既に義務化)、これをもって民間の気球ではないと言い切ることは出来ませんが、長距離を飛ぶ予定であるなら、追跡にも便利で安全も高まるので、民間の機材ならばADS-Bを搭載して発信していた方が自然です。
軍事目的の機材だったならば、隠密に作戦を行いたいので、ADS-Bの発信はされません。
・・・
https://news.yahoo.co.jp/byline/obiekt/20230207-00336004
2月7日10時43分にYAHOOニュース(読売新聞)からは、気球の全長は60m程度だったらしいという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
米北方軍のグレン・バンハーク司令官は6日、米領空に侵入した中国の偵察用気球の全長が約60メートルに及び、重さは1トン超に上るとの見方を記者団に示した。
撃墜後の残骸は米東海岸の沖合1・5平方キロ・メートルの範囲に散乱しており、米軍が回収や分析を急いでいる。
バンハーク氏らによると、気球の積載物は小型ジェット機程度の大きさだったという。
海に散らばった残骸を艦艇や無人潜水艇などで回収しており、米軍は連邦捜査局(FBI)とともに分析を進める。
・・・
https://news.yahoo.co.jp/articles/a38e3a8da75cf57d343018b7b1cd9175affb0639
2023年2月3日17時17分にNHK滋賀から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大規模な災害の際、包帯や担架などの不足が指摘されるなか、草津市の企業が、いざという時に担架として使える看板を開発したところ、地域貢献を進めようとする企業からの注文が相次ぎ、話題となっています。
草津市の企業が開発した看板は高さが2メートルほどで、災害のときには裏側の支えを取り外し、そのまま裏返しにすると担架としても使えます。
去年10月に、同じ大きさの通常の看板より5割ほど高い価格で販売を始めましたが、地域貢献を進めようとする企業からの注文が相次ぎ、関西各地の飲食店や工事現場などに設置されています。
また、この会社では看板を活用した防災教育にも力を入れていて、去年12月には地元の小学校に看板を寄付しました。
児童たちは早速、先生が乗った看板を6人で持ち上げ、担架としての使い方を学んでいました。
体験した女子児童は、「思ったより軽くて驚きました。近くで倒れている人を見かけたらすぐに助けられるようにしたいです」と話していました。
看板を開発した会社の和田さんは、「いざ担架をどこかから持ってきてほしいと言われても、どこにあるのか分からないのが現状だ。多くの場所に設置することで、万が一のときに使ってもらえるようにしたい」と話していました。
※7分にわたる報道中、開発動機について下記趣旨の説明があった。
3年前、地元の駅で転んでいた女の子の横を大人たちが通りすぎるのを見た和田氏は、困っている人を助ける社会の意識が薄れていると感じた。
もし身近に救助に使える道具があれば、そうした意識を変えていけるのではないかと考えたという。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/20230203/2060012614.html
2023年2月2日15時21分にYAHOOニュース(KOREA WAVE)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
厳しい寒さが数日間続いている韓国・釜山(プサン)で、海岸沿いの高層「オーシャンビュー」マンションを中心に「ビル風」が激しく吹き荒れている。
先月28日には午前から風が強くなって瞬間風速15メートル毎秒以上となり、遠い海を中心に1.5~4メートルで波が高い状態だ。
「ビル風」は高層ビル付近で吹きつける強風を指す。
風が高層ビルにぶつかったり、建物の間を通ったりして強くなる。
他の場所より3倍以上強くなるという。
一部の入居者らは、激しい風で生活に支障をきたしていると嘆いている。
釜山・松島(ソンド)海水浴場近くのマンション51階の住民によると、人が飛びそうなビル風が数日間吹き、幽霊の鳴き声のような騒音が長く聞こえたという。
この住民は「強風で耳が痛かった」と話している。
海雲台(ヘウンデ)海水浴場近くのマンション63階の入居者(40代)は、「台風の時、ビル風が激しく吹く。最近は特に不安だ。子供たちも外に出られないでいる」と心配した。
海雲台海水浴場近隣の超高層住商複合ビル・LCTで先月27日、強風で飛ばされた物体が63階と64階の間に窓ガラスに衝突し、割れる事故が発生した。
人命被害はなかったが、追加事故防止のため、警察は一帯の規制線を設置した。
釜山には海岸沿いに超高層マンションが並んでいる。
ここらを中心にビル風がますます強くなり、被害事例も相次ぎ、ビル風が「新種災難」として浮上している。
韓国国土交通省の建築物統計によると、昨年の市道面積に対する高層ビル密集度は釜山(419)が韓国1位だ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/a713c9a347f3591c438684d588984b99879a9202
(ブログ者コメント)
ネット調査結果、日本でも、台風時は部屋が揺れるとか風で洗濯物が吹き飛んだといった、高層マンションの住み難くさに関する情報が多数発信されていた。
まあ、ブログ者には関係のない世界ではあるが・・・。
2023年1月13日17時2分にYAHOOニュース(pen Online)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
【ガス不足にインフレ ビニール袋は市民の節約術】
ドイツの国際公共放送ドイチェ・ヴェレ(DW)によれば、天然ガスはパキスタンで最も安価な燃料のひとつであり、調理や暖房に広く利用されているという。
しかしガスの供給不足が続いており、市民は日常生活の燃料調達に苦労している。
【画像・動画】ガスが入ったふくらんだビニール袋、袋を運ぶ少年 ほか
ガス不足に加えて問題なのが、ガスの貯蔵に使われるボンベの高騰だ。
一般的にガスボンベのコストは、1万パキスタンルピー(約5600円)ほどだが、多くの家庭や商店にとっては、手の届かない価格になっているという。
一方、繰り返し利用できるビニール袋は1つ500~900ルピー(約280~500円)。
ガスの使用には小型の電動吸引ポンプが必要だが、それでもガスボンベより安いため、田舎でも都市部でも多くの人々が袋詰めガスを利用しているという。
ビニール袋にはノズルとバルブが固定されており、国のガスパイプライン網に接続された店で充填することが可能だ。
充填にかかる時間は1時間ほどだという。
【引火事故多発 危険でも他の選択肢はない】
もっとも、ビニール袋を使ったガス利用は、極めて危険だ。
ソーシャルメディアでもそれを指摘する声が相次ぎ、「ありえない」「フェイクだろう」など疑うコメントも見られた。
首都イスラマバードの医大の医師によれば、勤務する病院には、ガス関連事故で負傷した患者が1日8人程度やってくるという。
ほとんどの場合、調理用コンロの爆発、またはマッチや電気火花が屋内で漏れたガスに引火して起きた爆発による負傷だとDWに説明している。
一方、ビニール袋詰めのガスの利用者は、爆発の危険性は聞いたことがあるものの、高価なボンベを買えない貧しい自分たちには、ビニール袋以外の選択肢はないと話している。
【当局の取り締まりも意味なし 地下に潜る袋ビジネス】
安全上の問題から、ガスボンベ代わりにビニール袋を使用することは禁止された。
販売する業者も逮捕されるなど、警察も取り締まりを強化しているという。
もっとも、取り締まりの後は、罰金や逮捕を恐れて、ビニール袋を売るビジネスが地下に潜ってしまったということだ。
ガスパイプライン会社の幹部は、貧困とインフレがこの問題の主要因だと指摘している。
一般市民からは、業者の摘発や逮捕、罰金は表面的な対策であり、ガスボンベの価格を適切なものにすることが、唯一の解決策だという声が出ている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/985b82fd9fbbe9db6710815f3c500fcde9cd4a04
2022年12月27日8時2分にYAHOOニュース(モーサイ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
高速道路の走行中に、シマシマ柄の鯉のぼりのようなものを見かけたことありませんか?
正式名称を「吹き流し」といいますが、これは運転中に風になびくのぼりを見て楽しむもの……ではなく、風の強さや向きを示してクルマやバイクの運転者に注意を促すための重要な目印です。
【画像】吹き流しの角度で風速の目安が分かる!! 見方をイラストで解説
ドライバーやライダーが高速道路を安全に走るための大事な情報源となりますので、吹き流しの意味と見かけた時の対処法を覚えておきましょう!
【高速道路で吹き流しを見かけたら横風に注意!】
高速走行中で怖いのが横からの強風です。
突然の横風に車のハンドルをとられたり、バイクでバランスを崩しそうになったことがある人もいるかもしれません。
そんな、突然やってくる風のあおりに注意を促してくれるのが吹き流しです。
走行中に見かけたら、吹き流しの動きをよく観察し、強風や横風に備えましょう。
高速道路は一般道より高い位置を走ることが多いので、強い風が吹きやすくなります。
さらに、高速で走行しているので、車体が受ける風の影響も増え、走行中はいっそう注意が必要です。
【風の強さはどうやって判断する?吹き流しの角度で分かる風速の目安】
風の強さを判断するには、吹き流しのなびいている角度を見ます。
どれだけ角度が付いているかで現在の風速の目安になります。
吹き流しの角度が約30度で風速3~4m/s、約45度で風速5m/s、地面と水平(真横)になっていたら風速10m/s以上という目安です。
「風速10m/s以上で車が横に流される感覚を受ける」と言われますので、吹き流しがほぼ真横にまでなっていたら要注意!
高速走行中にハンドルをとられるとかなりヒヤッとしますよね。
風速10m/sで車が横転するということはめったにありませんが、横に流されて車線をはみ出してしまうことは十分考えられます。
バイクの場合は、二輪の特性上バランスを崩すと転倒の可能性も考えられますので、より注意が必要です。
【吹き流しが大きくなびいていたらどうすればいい?】
吹き流しが真横近くまでなびいていたら、まずはスピードを落としましょう。
走行スピードが速いほど、車が受ける風圧も強くなります。
突風を受ける可能性もありますので、ハンドルをしっかり握り、落ち着いて操縦できる速度にまで落としておくのが安全です。
バイクの場合は、ニーグリップでバランスを保つようにしましょう。
上半身にはあまり力を入れず、下半身でバランスをとる方が、風にあおられた時に体勢を立て直しやすくなります。
そして、走行車線はなるべく真ん中を走るようにしましょう。
横風で車体が左右に振られ、車線をはみ出して事故につながる危険があります。
特にバイクの場合、教習所では車線の左端を走るよう教わると思いますが、横風を受けてそのまま左に流されてしまうと危険です。
強風時は走行車線の真ん中を走り、両サイドのスペースに安全マージン(余裕)を確保しておきましょう。
【強風が発生しやすい場所は?】
高速道路のどんな場所で強風が発生しやすいのでしょうか?
代表的なのが、
「トンネルの出口」
「橋の上」
「山間部」
「高層ビルの間」
です。
風を遮るものがないひらけた場所や、風の通りやすい吹き抜けのような場所で発生しやすくなります。
このような場所には、吹き流しのほかに「横風注意」の標識が設置されている場合もあります。
【横風の影響を受けやすいのはどんな車種?】
横風の影響を受けやすいのは、「重量が軽い車両」、「背の高い車両」が代表的です。
重量の軽い軽自動車や、背の高いSUV・ミニバンなどは横風の影響をモロに受け、左右に流されやすくなります。
ミニバンは側面部が四角く広いため、横風を受けやすい構造になっていることにも注意が必要です。
自分で運転していなくても、周りに上記のような車が走っていたら、横風発生時は普段よりも車間距離をあけておくと、事故に巻き込まれるリスクを下げられるでしょう。
【吹き流しは風速を可視化できる目印!危険サインを見逃すな!】
窓を閉め切った車内では、風の強さを把握することは難しいです。
吹き流しは、そんな目に見えない風の強さを可視化する重要な目印となってくれます。
高速で走行している時、急に横風を受けて隣の車線にはみ出してしまったら……。
そして、そこへ猛スピードの車が走ってきたら……
と考えると、ゾッとしますよね。
高速道路の吹き流しは、そんな危険を知らせてくれるサインです。
吹き流しの意味と対処法をおさえ、強風の起こりやすい場所でも落ち着いた運転を心がけましょう。
https://news.yahoo.co.jp/articles/8477319398a73e79289678396526d7dbf85614e0
2022年12月19日6時10分にYAHOOニュース(オトナンサー)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
共産党の小池晃書記局長が田村智子党政策委員長を不当に叱責したとして、11月14日、パワハラを理由に党から警告処分を受けました。
「叱責」の場面にSNS上などで批判が集まったのが処分の発端だったようですが、田村氏は同18日の記者会見で、「(当時)叱責されたとか、パワハラを受けたという認識を全く持っていなかった」と発言。
一方で、「客観的に見ればパワハラだった」とも述べました。
【ひどい!】「無責任」「部下を守らない」…男女500人に聞いた「尊敬できない上司の特徴」ランキング
被害者に「パワハラ」との認識がなく、第三者の意見からパワハラが認定されることは、一般的な職場でも起こり得るのでしょうか。
社会保険労務士の木村政美さんに聞きました。
【調査の結果、認定も】
Q.まず、パワハラの定義を教えてください。
木村さん:
「厚生労働省の『パワーハラスメント防止のための指針』による職場でのパワハラの定義は、次の(1)から(3)まで、すべての要素を満たすものをいいます。
(1)優越的な関係を背景にした言動であること(例えば上司から部下に対する言動など)
(2)業務上必要かつ相当な範囲を超えたものであること(例えば業務上の指導中に性格や容姿等、業務に直接関係のないことまで持ち出し、やゆすること)
(3)労働者の就業環境が害されるもの(当該言動が労働者に対して身体的または精神的に苦痛を与え、その結果就業環境が悪化する)であること。
ただし、『客観的に見て、業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導については、職場でのパワハラには該当しない』とされています。
例えば、工事現場で、部下が労災事故が発生する恐れのある行為をした場合に、上長から『何やっているんだ! バカ』などと厳しい叱責を受けたケースなどが該当します。
パワハラの代表的な言動は、次の6類型に分けられます。
(1)精神的な攻撃(脅迫・名誉毀損(きそん)・侮辱・ひどい暴言などを受ける)
(2)身体的な攻撃(暴行・傷害などを受ける)
(3)過大な要求(業務上明らかに遂行不可能なことや必要がないことを強制される、仕事を妨害されるなど)
(4)過少な要求(業務上の合理性がなく労働者の能力や経験とかけ離れた低い程度の仕事を与える、仕事を与えないなど)
(5)人間関係からの切り離し(無視する、仲間から外す、隔離するなど)
(6)個の侵害(過度に労働者のプライバシーに踏み込むことなど)
以上です」
Q.どのようにしてパワハラを認定していくのでしょうか。
木村さん:
「2020年6月(中小企業は2022年4月)施行の『改正労働施策総合推進法』(通称『パワハラ防止法』)により、企業は職場でのパワハラ防止対策に取り組むために、いくつかの施策を行うことが必要になりました。
その中の一つに『苦情などに対する相談体制を整備すること』があります。
具体的に言うと、企業がパワハラに関する相談窓口を設置し、被害者、行為者、第三者(パワハラ現場を目撃した従業員など)からの相談や苦情等を受け付けます。
その後は、速やかに事実確認の調査をすることになりますが、手順としては
(1)調査担当者(企業の人事担当者が行うケースが多い)を決める
(2)調査担当者はパワハラの有無について相談者、被害者、行為者、関係者(被害者や行為者が所属している部署のメンバーなど)と面談するなどして事実確認を行う
(3)パワハラの証拠(メールや録音、録画など)がある場合は提出を求め、内容の確認を行う
(4)調査結果に基づきパワハラの有無について判断する。
判断基準は、先ほどの質問への回答で説明したパワハラの定義に照らし合わせつつ、次の(ア)から(キ)までの各要素も加味した上で、総合的に判断します。
(ア)言動の目的(指導目的か嫌がらせか)
(イ)言動を受けた労働者の問題行動の有無や内容・程度を含む言動が行われた経緯、状況
(ウ)業種・業態
(エ)業務の内容・性質
(オ)言動の態様・頻度・継続性
(カ)労働者の属性や心身の状況
(キ)行為者との関係性」
Q.「パワハラを受けた」との認識が被害者になく、第三者の意見を端緒にしてパワハラが認定されることは、一般的な職場でも起こり得るのでしょうか。
木村さん:
「相談窓口に第三者から『パワハラ被害を受けた人がいる』といった通報があった場合、調査担当者は、被害者に事実確認を行います。
しかし、被害者本人がパワハラを受けたという認識がないと、本人から『調査をしなくてよい』と言われる可能性があります。
この場合、被害者の意向に反して企業が調査を進めることはできないので、受けた行為がパワハラか否かの判定も不可能になります。
しかし、調査打ち切り後、行為者によるパワハラ言動が、被害者本人だけではなく、他の従業員に対しても行われたなどにより、被害が深刻化した場合、企業はパワハラの通報を受けていたにもかかわらず、対処を怠った責任を問われるリスクがあります。
企業としては、調査を継続するために、被害者に対して、自分はパワハラを受けたと思っていなくても、目撃した第三者の考えは違うこと、従って職場のパワハラ防止対策を実施するためには調査が不可欠であることを説明し、調査に協力してもらうよう、了承を取り付ける必要があるでしょう。
その結果として、パワハラが認定されることはあり得ると思います」
【「パワハラだ!」と周囲が思ったら?】
Q.被害者は気にしていないように見えるものの、「これはパワハラでは?」と思う上司の叱責や強めの指導を同僚らが目撃した場合、どのように対応するのがよいのでしょうか。
木村さん:
「パワハラの被害者が被害を訴えないのは、
(1)自分がパワハラを受けていると認識していない
(2)パワハラを受けていると思うが何らかの理由で相談していない(行為者からの報復が怖いなど)
のいずれかの理由によります。
(1)(2)のどちらに該当するかは、第三者からは判断がつかないこともあります。
第三者がパワハラを目撃した場合、次の順序で対応をするとよいでしょう。
(ア)被害者に声をかける。本人が認識していない場合はパワハラ行為を受けていることを伝える
(イ)被害者から求められた場合は相談に乗る
(ウ)被害者に相談窓口に行くように勧める、もしくは説得する
(エ)被害者が相談窓口に行かない場合は、本人の了承を得て、代わりに相談窓口に通報する
(オ)被害者が通報を拒否する場合、ケースによっては第三者の上司に報告し、対処策についての指示を仰ぐ。
被害者の了承を得ずに、勝手に相談窓口に通報したり、パワハラの行為者に直接注意したりすることは、後でトラブルになる可能性があることに留意する必要があります。
パワハラを防止するためには、組織のトップが『パワハラは許さない』と宣言し、従業員と共にパワハラ防止の施策(パワハラ研修の実施など)について積極的な取り組みを行うことで、パワハラが起きないような職場環境にしていくことが大切です」
https://news.yahoo.co.jp/articles/20c2af218a57b0cffdf081b9e06609515be30085
2022年12月17日8時43分にYAHOOニュース(弁護士ドットコムニュース)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
あちこちで流れるクリスマスソング。
街中には輝くイルミネーションや大きなツリー。
ロマンチックなクリスマスムードが街を包み込んでいる。
戸建が立ち並ぶ住宅街では、工夫を凝らした電飾イルミネーションもみられる。
「きれいだね」「素敵」と思わず住宅の前に立ち止まる人たちも少なくない。
しかし、そんな自宅イルミネーションに不快感を感じ、「光害」と受け取る人もいるようだ。
実際に、自宅イルミネーションをやめるように促す手紙が投函されていたという相談が弁護士ドットコムに寄せられている。
手紙には「電気代がもったいない」「このまま続ければ殺す」などと書かれていたという。
そもそも、自宅イルミネーションに対するルールはあるのだろうか。
【「光害対策ガイドライン」が参考になる】
自宅にイルミネーション装飾をしたいときに参考になるのは、環境省が公表する光害対策ガイドラインだ。
公害対策に詳しい山之内桂弁護士は、次のように説明する。
「このガイドラインでは、国際照明委員会(CIE)の基準が参考に示されており、街中の住宅地や商業地での夜間窓面の明るさの許容最大値は、10~25ルクスとされています。
ちなみに、20ルクスとは『10m先から人の顔や行動がだいたいわかる明るさ』と言われています。
この数値よりも近隣の窓辺が明るくなってしまうような電飾や、フラッシュのように点滅して極端な明暗差を生じる電飾等は避けるべきでしょう。
また、人が寝静まる深夜には、より厳しい基準が設けられています。
通常消灯すべき時間帯は、許容最大値が2~5ルクスとされています。
これは、暗くなると自動点灯する照明機器が作動点灯する程度の明るさです。
消灯時間について特段の法規制はありませんが、貸金業法施行規則や特定商取引法通達が午後9時以降の営業活動を原則禁止していることからすれば、住宅地では、遅くとも午後9時までには電飾を消灯すべきと思います。
その他、光害防止や星空保護などをうたう地域の条例による規制にも従ってください」
【単なる「ご意見」の手紙ならば気にする必要はなし】
ガイドラインや条例を守っていたとしても、今回の相談者のように、思わぬ苦情を受け取ってしまうこともある。
そのような場合、どのように対応すべきなのだろうか。
山之内弁護士は、次のようにアドバイスする。
「具体的危害を予告・示唆する内容の手紙を渡して義務なきことを要求することは、脅迫罪や強要罪に該当する可能性があります。
警察に相談し、被害届を出してください。
脅迫や強要でない単なるご意見の手紙なら、上記のような節度を守っている限り、気にする必要はありません。
ただし、嫌がらせが繰り返されたり、次第に悪質になっていったりすることが稀にありますので、念のため、監視カメラの設置などの予防策を検討されるとよいでしょう」
【取材協力弁護士】
山之内 桂(やまのうち・かつら)弁護士 1969年生まれ。宮崎県出身。
早稲田大学法学部卒。司法修習50期、JELF(日本環境法律家連盟)正会員。
大阪医療問題研究会会員。医療事故情報センター正会員。
事務所名:梅新東法律事務所 事務所URL:https://www.uhl.jp
https://news.yahoo.co.jp/articles/3949ac65aff1046bf0e6c586bc17556f28ddea69
2022年12月14日5時30分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
赤い詰め襟の学生服に、鉢巻きとたすきを身につけた人気俳優の浜辺美波さんが「応援団」になり、スーパーマーケットで買い物客に呼びかける。
「たまる! たまる! たまるぞdポイント!」
そんなNTTドコモ(東京都)の15秒間のテレビCMが7月、全国で放映された。
このCMは、ドコモにとって初めての手法で制作したものだった。
「『仮想脳』で評価を重ねて作りました」と、コンシューママーケティング部の曽輪(そわ)主査が明かす。
【脳の反応を推定】
仮想脳は、コンピューター上で、人工知能に人の脳活動から得られるデータを組み合わせたものだ。
動画を読み込ませると、動画を見た時の人の標準的な脳の反応や思いなどが推定できる。
今回のCMでは、シナリオ作りの段階から複数の場面設定の案を仮想脳に評価させ、その中で好感度の高かった応援団の案を採用した。
ところが、撮影後にも評価をさせたところ、事前の時よりも好感度が大幅に下がってしまった。
なぜそうなったのか仮想脳の活動を分析したところ、CMの画面左に位置する浜辺さんだけでなく、右側の買い物客にも注意が分散していたことが分かった。
そこで画角を調整し、浜辺さんがより大きく映るようにしたところ、好感度は改善した。
曽輪さんは「従来は『CMを見る人の目が、実は端の方にいっているぞ』というのは分からなかった。撮影後に『ここを変えた方がいい』と発見できたのは良かった」と話す。
ドコモは、これ以降のCMも仮想脳を活用しているという。
【数十秒で好感度判定】
CMの評価に使われたのは、仮想脳を活用したNTTデータ(東京都)の広告評価サービス「D-Planner(ディープランナー)」だ。
仮想脳は、次のように作られている。
まず、協力者にベッドに横たわってもらい、2時間の映像を見てもらう。
その際、上半身をすっぽり覆うようなドーナツ形をした機能的磁気共鳴画像化装置(fMRI)で、脳の深くまでの活動状況を測る。
こうして得られた複数の協力者の測定結果を用いることで、どんな映像を見ればどのように脳が反応するのか、人工知能で予測できるようにしておく。
一方、これとは別の人工知能には、脳のさまざまな反応パターンに応じて人が抱く好感度や思い浮かべやすい言葉を学習させておく。
この二つの人工知能を組み合わせることで、映像を読み込ませると人の脳の標準的な活動や好感度などが推測できる。
ドコモは今回のCMを作る前、仮想脳の精度を確かめるために、自社の過去のCMを読み込ませた。
すると、実際に視聴者の好感度が高かったCMに仮想脳も高い評価を与えたという。
仮想脳にCMの動画ファイルを読み込ませると、早ければ数十秒後には、CM1秒ごとの好感度や記憶定着度などが数値と折れ線グラフのデータで表示される。
これまでは、CMを見てくれた人にアンケートをして好感度などを調べていたが、その手間ひまを省けるようになった。
NTTデータの前田さんは、「人の脳活動のデータを反映させない人工知能でも、評価ができないわけではない。ただ、仮想脳の方が『おいしそう』や『好き』といった主観的な評価の精度が増す」と説明する。
NTTデータなどの研究によると、これまでの人工知能より好き嫌いの評価の精度が10%向上したという。
NTTデータの大山さんは、「CM制作など『クリエーティブ』と呼ばれる仕事は、勘や経験など個人の力量に委ねられ、データ化できない曖昧な部分に頼らなければならないのが課題だった。仮想脳でその課題を克服できるようにしたい」と話した。
脳に直接「本音」を聞けないか――。
広告を見たり商品を買ったりした時の脳活動を数値化し、商品開発や効果的な広告に生かす手法は「ニューロマーケティング」と呼ばれている。
2021年4月にサービスが始まったディープランナーは、これまで食品業界を中心に40~50社に導入された。
CMのほか、商品パッケージの好感度評価にも使われている。
このような脳科学を活用した商品やサービス「ブレーンテック」が広がりを見せている。
【アンケ結果は主観で左右】
10月下旬、横浜・みなとみらい地区にあるガラス張りのビル「資生堂グローバルイノベーションセンター」の一室。
記者は頭にヘッドバンドのような機器を装着してから、手の甲になめらかさが異なる二つの口紅を順に塗ってもらった。
すると、目の前のモニターに折れ線グラフが表れた。
この機器は、人の目では見ることができない近赤外光で脳表面の血流を測っており、脳の活動の状況が分かるという。
先に塗った口紅の方がグラフの山は高くなり、脳がより強く反応していることを示していた。
「今『快感』を示しましたね」
「左の脳が右の脳より強く活動すると『快い状態』と判断します」
資生堂みらい開発研究所・美容心理価値開発グループの互(たがい)シニアスペシャリストがモニターを見ながら、そう解説してくれた。
化粧品の新商品を開発する時、パッケージや素材、香りなど、いくつものパターンの試作品を作るという。
これまでは協力者にそれぞれ試してもらい、その評価をアンケートで尋ねていた。
しかし「謝礼をもらっているから」と協力者が高い得点を付けたり、中国人の方が日本人より高い得点を付ける傾向になったりして、評価の仕方が協力者の主観に左右されるのがネックになっていた。
互さんは「アンケートの回答のバイアス(偏り)をスキップできるようになった」と語る。
ニューロマーケティングによって開発されたのが、化粧品の「マキアージュ」シリーズだ。
15年から、商品パッケージで「脳科学などにも着目し、『直感で美しい・心地よい』と実感される研究から生まれました」とうたっている。
ただ、こうしたニューロマーケティングの場合は、商品開発のたびに脳の活動を調べる必要があるのが課題だ。
【30年に250億円市場の見通し】
脳の活動から消費者の行動原理や心理を分析し、商品開発などに生かすニューロマーケティングは、脳科学から生まれた技術やサービスといった「ブレーンテック」の中でも、最も応用が進んでいる分野だ。
00年代に欧米を中心に、メーカーなどにその手法を提供する企業が現れた。
その後、国内でも広告大手などが参入した。
米国の調査会社が全世界の市場調査会社など計1000社を対象にアンケートをしてまとめたニューロマーケティングの報告書(グリーンブック)によると、14年はニューロマーケティングを利用していた企業が13%だった。
18年には29%にまで増えたが、20年は新型コロナウイルス感染症による生産活動縮小の影響などもあり、24%に減少した。
一方、内閣府は国内の市場規模が25年に100億円以上、30年に250億円以上となる見通しを示している。
2022年12月13日5時30分に毎日新聞から、下記趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。
高齢者の運転ミスによる事故が後を絶たない。
中でも多いのが、ブレーキだと思ってアクセルを踏んでしまう「踏み間違い」だ。
なぜ、わかっているのにミスをしてしまうのか。
脳の「運動前野」という領域が、その謎に深く関わっていることがわかってきた。
公益財団法人・交通事故総合分析センター(東京都千代田区)のまとめによると、運転操作ミスによる対人事故のうち、踏み間違いは4割弱と最も多い。
車両同士なども含めた踏み間違い事故は2018~20年に9738件発生。
このうち死亡重傷事故は797件で、65歳以上が65%を占めた。
踏み間違いをしたドライバーは、赤信号や歩行者などの情報はちゃんと目で捉えているし、止まるという判断もしている。
それにもかかわらず、ブレーキを踏むはずがアクセルを踏んでしまう。
どこかにエラーが起きたのだ。
では、視覚情報から行動までに、脳内でどんな過程をたどるのか。
東京都医学総合研究所脳機能再建プロジェクトの中山義久主席研究員(神経科学)によると、目から入った視覚情報は脳に送られ、まず「側頭葉」で、その物が何かを判別する。
次に「前頭前野(ぜんとうぜんや)」で、物を認知して記憶する。
認知した内容から行動の目的を決め、必要な行為を選び、準備をするのが、次にある「運動前野」だ。
そこから「運動野」に伝わり、手や足などを動かす指令が出るという流れだ。
研究者が注目するのが、目的から準備まで幅広い役割を担っている運動前野だ。
1980年代に英国のチームがこんな実験をした。
サルをドアノブの前に座らせ、赤色が出たらノブを引く、青色が出たらノブを回す学習をさせた。
成功率が9割ほどになった後、運動前野を切除した。
すると、成功率は50%に低下し、当てずっぽうにやった結果と同じになった。
運動前野は視覚情報と動作を結びつける重要な役割を果たしていたのだ。
ただし、運動前野のどこがどの役割を担っているかは、この実験だけではわからなかった。
そこで中山さんらのチームは、実験をより複雑にし、運動前野で何が起きているかを詳細に調べた。
マカクザルに、4色に塗られた4種類の丸やひし形などの記号を一つずつ見せる。
サルには、うち2種類が「左」、2種類が「右」だと事前に学習させてある。
次に、左右に並べた二つの印を、モニター上にランダムに表示。
記号に応じて、どちらかの印をサルに押させる。
英チームの実験では、見せた色と動作が1対1で対応するため単純だ。
しかし、この実験は二つの印が出る場所が毎回変化するので、記号で左右を区別できても、さらにどこの場所を押すかを決めなければならない。
サルの運動前野にある細胞のうち約700個に電極を刺して活動を調べると、記号に基づいて右を押すのか左を押すのかという目的を判断する細胞、モニターの中でどこを押すべきかの動作を判断する細胞、その両方を担う細胞が存在することがわかった。
さらに、サルが押す印をミスしたときには、ミスの直前に、左の指示が出ているのに左に反応して活動する細胞が働かなかったり、左に反応しないはずの細胞が反応したりしていた。
中山さんは「なぜ正常に反応しないのかは分かっていないが、ミスするという予測が事前にできた」と説明する。
ヒトではどうなのか。
中山さんらは、機能的磁気共鳴画像化装置(fMRI)を使ってヒトの脳内の様子を調べ、8月に学術誌で発表した。
被験者に、モニター上で、「開ける」もしくは「閉める」という目的の指示を出す。
その後、取っ手の位置が違う右開きか左開きのドアの画像が示されると、被験者は指示通り、手元のレバーを左右に動かす。
fMRIで血流の様子を調べると、
▽指示が出た
▽ドアの画像を見て動かす方向を判断した
▽判断に従ってレバーの操作を準備した
の三つのタイミングで運動前野が活発に活動し、それぞれの段階で働く場所が異なっていた。
被験者は大学生で、200回に1回程度はミスが起こったという。
踏み間違いのように「わかっているのにミスをする」、その原因も運動前野にあるのではないか、中山さんはそう見ている。
「加齢で運動前野の働きが悪くなると、認知、目的の決定、行動を正しく結び付けられない頻度が増える可能性がある。この仕組みが分かれば、脳をモニタリングすることで運転中の踏み間違いを予測できることが期待される」と強調した。
https://mainichi.jp/articles/20221209/k00/00m/040/370000c
2022年11月25日18時17分にNHK福島から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ことし5月、愛知県豊田市にある取水施設で大規模な漏水が起きたことを受けて、県内でも今月から取水施設の詳細な点検が進められています。
愛知県豊田市にある矢作川の取水施設で、ことし5月に大規模な漏水が起きたことを受け、福島県は今月から、施設に問題がないか詳細な点検作業を進めています。
対象となるのは、川の水をせき止めて取水する「頭首工」と呼ばれる県内の施設99か所で、25日は報道機関に対し、いわき市を流れる夏井川に設けられた愛谷頭首工での作業のようすが公開されました。
豊田市のケースでは、川底の設備に穴が空いたことで、せき止めるはずの水が取水施設の下を通り抜ける「パイピング」と呼ばれる現象が起きて、大規模な漏水につながったとみられています。
このため、施設を管理する団体の職員などが川底と施設のコンクリートの境目から水が漏れ出していないかを棒でつつきながら確認し、そのあと、水量を調節するゲートを開閉して正常に動くか確かめていました。
愛谷堰土地改良区の菅波施設長は、「きょうの点検では異常は見つかりませんでした。今はわたしたちのSNSでも情報を受け付けているので、異変を見つけたら知らせてほしい」と話していました。
県によりますと、点検は来月いっぱいまで行われるということです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20221125/6050020939.html
(ブログ者コメント)
豊田市の事例は本ブログでも紹介スミ。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/12499/
2022年11月25日6時37分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事が説明イラスト付きでネット配信されていた。
人は一日に体内からどれくらいの水分を失うのか、正確に予測できる計算式を日本の研究者らが初めて導き出しました。
(計算式は記事の最後に詳しく掲載しています)
成人は一日で体内の水分のおよそ10%を失いますが、式を使うと年齢や体重、気候など条件ごとに失う量を算出でき、災害時に地域で必要な飲料水の量を割り出すことなどにも使えるとしています。
計算式は、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所の山田陽介室長らがアメリカやイギリス、オランダなどの研究者と共同で、科学雑誌「サイエンス」に発表しました。
グループでは、水分中にわずかに含まれる質量が大きい水の動きを解析する手法で、欧米やアジアなど23か国のおよそ5600人について、体内での水の出はいりの量を割り出しました。
その結果、一日に失われる水の量は、成人では
▽男性で20歳から35歳だと平均4.2リットル、
▽女性では30歳から60歳で3.3リットル
だったほか、高齢だと少なく、気候や地域の標高などによっても変動したということです。
これをもとにグループは、体重や年齢、地域の平均気温や標高などを入力すれば、それぞれの人で体内から一日、どのくらいの量の水が失われるか予測できる計算式を初めて導き出しました。
これまで、失われる水の量を正確に把握するのは難しかったということですが、式を使うと
▽大規模な災害時に地域ごとに最低限必要な水の量や
▽気候変動で起きる水不足の程度などを割り出す
ことができるとしています。
山田室長は、「一日に失う水の量が健康に関連していることもわかってきている。式を使うことで、病気の予防などにもつながることが期待できる」と話しています。
研究グループが導き出した、体内から一日に失われる水の量(水の代謝回転)を予測できる計算式は以下のとおりです。
体内から一日に失われる水の量(ml/日)=[1076×身体活動レベル(※1)]+[14.34×体重(kg)]+[374.9×性別(※2)]+[5.823×1日の平均湿度(%)]+[1070×アスリートか否か(※3)]+[104.6×人間開発指数(※4)]+[0.4726×標高(m)]-[0.3529×年齢(歳)の2乗]+[24.78×年齢(歳)]+[1.865×平均気温(℃)の2乗]-[19.66×平均気温(℃)]-713.1
(※1 身体活動レベル)
座る生活が中心の場合は「1.5」、平均的な場合は「1.75」、高い場合は「2.0」
(※2 性別)
女性の場合は「0」、男性の場合は「1」
(※3 アスリートか否か)
アスリートでない場合は「0」、アスリートの場合は「1」
(※4 人間開発指数(HDI)
国の豊かさをはかる社会経済指標の1つ)先進国の場合は「0」、中間的な国の場合は「1」、発展途上国の場合は「2」
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221125/k10013902711000.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。