2024年3月25日19時17分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
山梨県富士河口湖町の自動車部品製造会社が、低周波音でクマを追い払う装置を開発した。
センサーでクマの接近を感知すると大きな音を出す仕組みで、実験ではクマが嫌がって近寄らなくなる効果がみられた。
冬眠明けなのか、このところ北海道や東京では、人里に出没するクマの目撃情報が相次ぎ、住民の間に警戒感が広がっている。
装置は既に北海道と岡山県で設置されており、問い合わせも寄せられているという。
クマよけ装置は、富士河口湖町の「T.M.WORKS」が開発し、岡山理科大(岡山県)や帯広畜産大(北海道)と共同で実証実験した。
クマが装置から1~7メートル程度に近づくと赤外線が感知し、80~120ヘルツの低周波の音を組み合わせて断続的に出す仕組み。
轟社長によると、80~120ヘルツは、クマが警戒している時に発するうめき声と同程度の周波数という。
北海道と岡山県で2020~23年に行った実証実験では、音が出るとクマは逃げ、その場所に近寄らなくなったという。
イノシシにも効果がみられたため、同社は装置を「いのドン・くまドン」と名づけた。
同社は18年、シカと車との衝突事故を防ぐ目的で、高周波音でシカを遠ざける車載装置「鹿ソニック」を発売。
その後、この技術を応用してイノシシ用装置の開発に着手。
併せてクマ用も開発することにした。
価格は、太陽光発電パネルなどとセットで25万3000円(税込み)で、既に北海道や岡山県のキャンプ場などで導入されている。
環境省によると、今年度のクマによる人的被害は2月末時点(速報値)で197件、218人で、このうち6人が死亡している。東北地方での被害が目立つ。
昨年10月には、伊藤環境相が「クマの生息域にむやみに入らない」、「柿などの果実やクマを誘引する農作物を適切に管理する」などと注意を呼びかけている。
轟社長は、クマとの遭遇を避けるため、機械を人が通る場所に設置したり、電気柵と組み合わせたりすることが有効としたうえで、「動物の行動や生活環境が変わっていると認識することが必要」と、機械に頼り切らず、人が注意することも重要と呼びかけている。
https://www.yomiuri.co.jp/science/20240321-OYT1T50263/
(ブログ者コメント)
〇2023年3月、同じ会社がバードストライク防止装置を開発したという記事を紹介。
その中でも「いのドン」「くまドン」に触れられている。
『2022年3月14日報道 益田市の石見空港にバードストライク防止のための高周波発信装置が、カモとカラスには効果ありということで設置された、全国の空港で初 (修正1)』
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/13110/
〇バードストライク防止装置は、その後、他の空港でも採用されつつある。(都度の情報は紹介省略)
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。