2022年8月14日18時40分にNHK静岡から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
13日夜10時ごろ、静岡市葵区呉服町のビルの3階の飲食店から火が出て、ビルの3階と2階の一部が焼け、3階から1人が遺体で見つかりました。
飲食店の従業員や客は無事でしたが、消防によりますと、消火活動をしていた静岡市消防局駿河消防署の消防司令補、山本さん(男性、37歳)と連絡が取れなくなっていて、亡くなったのは山本さんと見られ、警察は身元の確認を急ぐとともに、詳しいいきさつを調べています。
消防によりますと、山本さんは消火活動のため、午後10時50分に2人の消防隊員と一緒にホースを持ってビルに入りましたが、およそ10分後に退出命令が出た直後に連絡がとれなくなったということで、当時の対応に問題がなかったか検証するとしています。
この火事を受けて、14日夕方、田辺市長が会見し、「2年前に別の場所で起きた火災で職員が殉職し、安全管理に努めてきたなかで、このような事故が起きてしまったことを重く受け止めている。徹底的に原因を究明するよう指示した」と話しました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/20220814/3030016960.html
8月14日23時8分に読売新聞からは、隊員3人が3階で火元調査し15分後に戻ろうとしたところ最後尾にいた山本さんの姿が見えなくなったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同消防局によると、午後10時頃に隊員らが到着。
火元を特定するため、山本さんは他の隊員3人と午後10時50分頃に進入した。
1人が3階のエレベーター近くで待機し、山本さんを含む3人が周辺を調べた。
約15分後に戻ろうとしたところ、最後尾にいた山本さんの姿が見えなくなったという。
14日午前2時25分頃、3階で1人の遺体が発見された。
市消防局の管内では、2020年7月に吉田町の工場倉庫で発生した火災で、消防隊員ら4人が殉職した。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220814-OYT1T50192/
8月14日21時7分にYAHOOニュース(静岡朝日テレビ)からは、ビルは感知器不足などの不備を指摘されていたが改善報告は出されていないなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ビルは、2016年に消防が行った立ち入り検査の際、階段部分の感知器不足など不備があったことが確認されていますが、消防はこれまでに改善の報告を受けていなかったということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/af79403ebe4804e151baf47461096a0918d98f0b
8月17日18時56分にNHK静岡からは、遺体は奥の倉庫の中で見つかった、通常はロープで隊員同士をつなぐが、今回は足元の視界が確保されていたためロープは使わなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察が、DNA鑑定などで確認を進めた結果、遺体は、現場で消火活動にあたり連絡が取れなくなっていた静岡市消防局駿河消防署の消防司令補、山本さん(37)と確認されました。
死因は焼死でした。
消防によりますと、山本さんは、飲食店の奥にある従業員の更衣室などに使われていた倉庫の中で見つかったということです。
また、山本さんは2人の隊員と一緒に消火活動に入りましたが、通常はロープで隊員同士を繋ぐのに、今回は足元の視界が確保されていたためロープは使わなかったということです。
この倉庫の焼け方が激しかったと見られることから、警察は、出火原因とともに、消防の当時の安全管理や指揮などに問題がなかったかなど調べることにしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/20220817/3030016985.html
8月17日20時17分にYAHOOニュース(静岡放送)からは、遺体が見つかった倉庫が火元らしい、急に激しくなった火に巻き込まれた可能性ありなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
男性隊員は別の隊員2人と火元を確認するため、火災発生からおよそ1時間後にビル内に入っていました。
男性隊員の遺体が見つかったのは、ビル3階の一番奥にある倉庫。
ここは飲食店の倉庫兼更衣室で実況見分の結果、最も損傷が激しく、今回の火事の火元とみられています。
発見された遺体の状況などから、警察や消防は退避命令が出た後、1人で現場に取り残された男性隊員が何らかの理由で急に激しくなった火に巻き込まれた可能性もあると分析しています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c98edda37646c00bcbdf863d8bb822ef41e36d93
8月17日19時4分にYAHOOニュース(テレビ静岡)からは、火の不始末だったらしいなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
倉庫は従業員の着替えや休憩に使われていて、同じビルの別の飲食店の店長は「更衣室が火元だった」と聞いていたということです。
同じビルの別の飲食店・店長:
「(火元となった)上の飲食店の人からは更衣室の火の不始末と聞いています。注意不足としか言いようがないですね。こんなこと起こると思わなかったので、自分たちも気をつけなきゃいけないですね」。
出火当時店内にいた客はテレビ静岡の取材に対し、「火災報知器が鳴って焦げたにおいがしたあと煙が漂ってきた。店員の指示に従い階段を使って外に避難した」と話しています。
当時店内にいた店員やおよそ30人の客は避難して無事でした。
https://news.yahoo.co.jp/articles/81de743b7a484c388d7900430590f7f07a1b5e7f
8月18日付でテレビ静岡からは、火元とみられる倉庫兼休憩室でタバコの吸い殻が複数見つかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
静岡市消防局のこれまでの調べで、火元は山本さんが見つかった倉庫兼休憩室で、この部屋から紙タバコの吸い殻が複数見つかったことがわかりました。
また、部屋には段ボールや従業員の衣類など燃え移りやすいものも置かれていました。
静岡市消防局は、吸い殻が見つかった付近が特に激しく焼けていたことから、出火原因はタバコの不始末とみて、山本さんが死亡した経緯などについて調べを進めています。
また、静岡市消防局は消防隊員が死亡した状況や出火原因を特定した上で報告書をとりまとめ、再発防止に生かしていく方針です。
https://www.sut-tv.com/news/indiv/17660/
(2022年8月27日 修正1 ;追記)
2022年8月25日18時38分にYAHOOニュース(静岡朝日テレビ)からは、消火活動時はロープで隊員同士をつないでいたが、火元確認時は視界が確保されていたため消防ホースをたどるだけだったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
これまでに、出火からおよそ1時間後に火元確認のためビルに入った3人の隊員は、基準となっている「隊員同士をロープで結ぶ」という手法を取らず、消防ホースをたどって進入と退出の経路を確保する手法をとったことが分かっています。
一方で、消火活動のため2度ビル内に入った、亡くなった消防士らとは別の3人の隊員らは、基準通りに隊員同士をロープでつなぎ、はぐれないようにしていたことが新たにわかりました。
静岡市消防局は、火災発生後の会見で…。
静岡市消防局:
「今回はある程度床面付近での視界が確保出来ていたと解釈されるため、(ホースを)退出に利用していた。現時点では、活動に対しては問題は無かったと理解している」
手法については問題がなかったとしていますが、今後、判断が正しかったか検証を進める方針です。
https://news.yahoo.co.jp/articles/78c0829c898471d0ce6cb8a984ddc33b91d45c3b
(2022年9月4日 修正2; 追記)
2022年9月2日20時45分にYAHOOニュース(静岡放送)からは、吉田町の倉庫火災殉職事故を教訓につくられた支援隊との情報連携がうまくいってなかったかもという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
静岡市消防局は、関係者から火元の情報を聞いていたにもかかわらず、別の部屋を検索していたことがわかりました。
その提言をしたのは、2020年、3人の隊員が殉職した工場火災を受けてつくられた安全管理に特化した部隊でした。
<火災現場を見た人>
「従業員の消し忘れかなんかで燃えちゃった。(現場では)『更衣室でタバコの消し忘れがあって』と言っていた」
静岡市消防局によりますと、当時、飲食店の関係者から火元は倉庫兼休憩室と聞き取り、現場部隊に伝えていたと言います。
ところが、亡くなった男性隊員の部隊より先に到着し、2度の火元確認を試みた先行の救助隊は、いずれも出火元とは逆の位置=入り口付近にある給湯室やトイレ付近の確認作業をしていたことがわかりました。
結果、火元が確定しないまま、火災発生から1時間が経過。
男性隊員の部隊が3度目の進入で火元を特定するも、何らかの理由で男性隊員1人が火災に巻き込まれました。
火元の情報がありながら、別の部屋の確認に時間を費やした消火活動。
関係者によると、その活動指針を現場本部に提言したのは、災害機動指揮支援隊でした。
2020年7月、静岡県吉田町で起きた大規模な工場火災では、静岡市消防局の隊員3人が殉職。
この火災を教訓につくられたのが、現場の安全を俯瞰的に見て、消火活動の助言をする災害機動指揮支援隊でした。
静岡市消防局は、屋内進入の判断の経緯などは事故調査委員会で検証するとコメントしています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/733c3abf4255fcd98413174e42622322dad3f997
(2022年10月6日 修正3 ;追記)
2022年10月5日18時47分にYAHOOニュース(静岡朝日テレビ)からは、退出前に隣の隊員が身体に触れ退出と声をかけていた、動きが無くなると95dBの音が鳴る警報器を携帯していたが鳴らなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5日、市議会企業消防委員会で市消防局は現場の図面を示し、経緯などについて説明しました。
それによりますと、山本さんの隊の3人は、山本さんを先頭に青の線の経路で現場に進入。
午後10時55分ごろ、火元を発見し放水。
およそ5分後、指示を受け退出をする際、真ん中にいた隊員が山本さんの体に触れ、「退出」と声をかけましたが、その3分後の午後11時3分、山本さんがいないことに気が付いたということです。
山本さんは、所有者に一定時間動きがなかった場合、走行中の電車内より大きい95デシベルの音が鳴る警報器を携帯していましたが、捜索にあたった隊員らは音を確認していないと言います。
警報器が何らかの理由で作動していなかった可能性があります。
市消防局は13日に外部の有識者らで作る事故調査委員会を設置し、2023年1月をめどに原因などについてまとめた報告書を公表するとしています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/cc05c44d8540e01540cbf08943f78b10e7f29400
10月5日20時3分にYAHOOニュース(テレビ静岡)からは、警報器は45秒以上静止していると大きな音が出るようになっていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
こちらは火災のあった飲食店が入るビル3階の見取り図です。
消防はまず、1隊目と2隊目が煙や熱気が確認された建物東側に進入しましたが、火元は確認できませんでした。
その後、南側にある倉庫兼休憩室が火元との情報があり、山本さんを含む3隊目が火元の近くまで進入し放水を開始しました。
しかし、隊長から退出の指示が出たため、隊員はホースを辿りながら来た通路を戻りましたが、山本さんは戻らなかったということです。
・・・
警報機は45秒以上静止しているなど、異常を感知すると大きな音が出るようになっています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/88c42b75ba9f66b99efe0ac9a33d7efc3f7ccb9b
10月5日20時9分にYAHOOニュース(静岡放送)からは、警報器は高温が続いても鳴る、鳴っていれば外にいた隊長にも聞こえていたはずなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
<長沼静岡市議> :
「45秒停止したり、高温の状態が長時間続くと(音が)連続するというようにカタログに書いてありますけども」
<静岡市消防局警防課長>
「今回の火災対応の時の距離からすれば、建物の外で待機している隊長には聞こえる距離だと判断しております」
火元への進入前、身に着けた警報器が作動することを確かめていたものの、隊員が行方不明になった際、警報器の音は確認できませんでした。
このため、居場所が分からず、8月13日午後11時頃からあわせて16回捜索を行い、約3時間半後、心肺停止の状態で隊員が見つかったということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/5cdb01e35f553a67b74c81205d301c5913f1d48b
(2022年11月15日 修正4 ;追記)
2022年11月14日18時46分にYAHOOニュース(静岡朝日テレビ)からは、ビル地下にあった居酒屋では押し寄せた消火の水で店内がメチャメチャになり、3ケ月たった今でも営業再開が危ぶまれる状態だという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・
梅田記者:
「火災があったビルの地下にある居酒屋。
消火活動による水が流れてきて、今も休業状態が続いている。
片づけ作業も進んでいるが、壁には大量のカビがある」
火災の影響は、3カ月たった今も色濃く残っていました。
ビルの地下1階に店を構えていた「府中かしわで」では、消火活動の水が店内に押し寄せたそうです。
府中かしわで オーナー 市川さん:
「(消火後にきたときは)どこもかしこも店中、隅から隅まで雨が降っているようなそんな状況。
ぽたぽたではなく、カッパ着るかしてないと濡れちゃうような状況。
一体いつまで続くんだという。
自分もまさかというか、状況を受け入れるのには時間がかかった」
浸水で家電や電気系統は全て故障し、地下ということで十分な換気もできず、店内の至るところにはカビが発生しています。
水を吸った床もゆがんでしまい、現状の被害総額は5000万円以上にも上るそうです。
姉妹店舗や新規店舗の応援を得て、営業再開に向け準備し、雇用も何とか維持しようとしていますが、営業再開には店を一度解体しなければならないといいます。
府中かしわで オーナー 市川さん:
「本当にここに戻れるかどうかも今心配なところ。
ちゃんと全額保険で出るのかというのが、明確になっていない不安は大きい。
そろそろ賃料も発生してきてしまいそうな流れにもなっていて、どうしていっていいか分からない」
火災で生じた店存続の危機。
今後の方針は12月中にも決めたいということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/abde1de6effa9d3239b5336bce855941fc1c2cbb
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。