2015年4月23日10時43分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。
川崎市幸区のJR川崎駅で昨年2月、回送列車が工事車両と衝突、脱線した事故で、国の運輸安全委員会は23日、工事車両の誤進入が原因とする報告書を公表した。
車両への指示が不明確で、入ってよい範囲を運転手が誤解したと結論づけた。
工事はホームを改修するもので、JR東日本が発注。共同企業体や下請けの社員らが作業していた。
事故は2014年2月23日午前1時11分ごろ起きた。
京浜東北線の北行き回送列車が時速約65kmで通過する際、線路上にいた資材運搬用の「工事用軌陸車」に衝突。1両目が脱線・横転し、乗務員室にいた運転士と車掌が軽傷を負った。
現場付近では、東海道線の上下線と京浜東北線の南行き、北行きが並行して走る。
工事車両が線路を横切るには、終列車の通過後、信号を赤にして列車が入らないようにする「線路閉鎖(線閉)」の手続きが線路ごとに必要で、線閉責任者が携帯端末を操作する。
当日は、午前0時59分までに東海道線と京浜東北線南行きを閉鎖。
同1時5分、工事車両を誘導する指揮者(67)は工事車両の運転手(43)に「ここまでいいですよ」と口頭と手ぶりで東海道線を横切るよう合図したが、明確な指示ではなく、運転手は「『入れていいよ』と言われた」と証言。全線路が閉鎖されたと勘違いし、同1時7分、京浜東北線北行きの線路上に工事車両を止めた。
指揮者は、JR東の内規に反し、工事車両を誘導しなかった。
また内規は、線閉責任者(65)が閉鎖を工事全体の管理者(35)に報告し、管理者が工事車両を誘導する指揮者に作業開始を指示すると定めるが、3人は互いに聞こえる携帯無線を使い、線閉責任者の報告を聞いて指揮者が作業開始を判断した。
運輸安全委は、JR東と下請け会社は「指揮命令系統を明確にし、指示や作業が適切か再確認する必要がある」と指摘した。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/ASH4Q6SDQH4QUTIL066.html
(ブログ者コメント)
関連記事は下記参照。(当時の記事は、本ブログには掲載せず)
2014年3月11日掲載
2014年3月5日報道 JR東日本は2月の脱線事故などの再発防止策として、線路閉鎖が必要な大規模で複雑な工事には社員を立ち会わせる方針
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3726/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。