5月16日2時0分に神奈川新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
川崎市の京急線八丁畷駅近くの踏切で男性2人が電車に轢かれ死亡した事故は、15日で1カ月が経過した。
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路線バスの誘導員として現場の踏切前で4年ほど前から働いている男性(65)は、事故当時、休憩中だったが、「もし周囲に人がいたなら、ボタンを押してほしかった」と悔やむ。
自身も、踏切内で酒に酔った人が倒れているのを見つけ、押した経験がある。
「泥酔者はすぐに立ち去ってしまったが、係員に事情を説明し、数分で(電車は)復旧した」と振り返り、こうも指摘した。
「意外とボタンが固くて、3回ほど試してやっと押せた」
【親指で体重かけ】
「戻らなくなるまで強く推して下さい」との注意書きがある非常ボタンは、どれほどの固さなのか。
京急電鉄を訪れ、訓練用線路に設置されている非常ボタンを実際に押してみた。
20代の女性記者が人差し指で押してみたが、力を入れてもなかなか凹まない。
親指に変え、ほかの指で非常ボタンの外枠をつかむようにして体重をかけると、ようやく押せた。
京急の担当者は「誤作動防止などで、ある程度の固さがある」とした上で、「女性やお年寄りには少し固いかもしれない。親指を使い、ガチャンと音がするまで中に押し込んでほしい」と説明する。
ただ、タイミングによっては、非常ボタンを押しても間に合わないケースもある。
担当者は、「ボタンを押した後も決して踏切内に入らず、係員が行くまで待ってほしい」と強調する。
【賠償請求はない】
非常ボタンを押して電車を止めると、高額な損害賠償を請求されるのでは・・・。
使用をためらう理由として、そんな声もあるというが、担当者は「いたずらを除き、非常事態で押された場合に損害賠償を求めることはないので、安心してほしい。監視カメラもあるので、後からでも状況は確認できる」と呼びかける。
出典
『川崎・京急踏切事故1カ月 非常ボタンの周知強化』
http://www.kanaloco.jp/article/251177
(ブログ者コメント)
〇誤作動防止などの理由で押すのに力が要るようにしているということだが、それならカバーをつければ済む話しではないだろうか?
緊急時に、一度も押したことがない人が押して固かったら、壊れているなどと思い、押すのをあきらめるかもしれない。
川崎市の事例も、誰もボタンを押さなかったということだが、もしかして、誰かが押したが押しきれなかった・・・そんなことはなかったのだろうか?
〇京急電鉄の場合、緊急時に非常ボタンを押しても損害賠償は請求されないとのことだが、他の鉄道会社でも同様なのだろうか?
ネットで調べてみたが、オフィシャル情報としては、請求があるともないとも、書かれたものは見つからなかった。
※不確実情報としては「踏切で停車中に追突され、車がはみ出したのでボタンを押したら、後で請求された」という情報があった
ただ、JR西日本HPに「踏切内で何かトラブルが起こった際は、まず非常ボタンを押してください。」とある。
そこから類推するに、JR西では損害賠償請求はないのかもしれない。
ちなみに、同じページに「押した場合は、ボタン下部に表示されている連絡先への連絡ください」とも書かれてあった。
滅多にないことだが、ご参考まで。
『非常ボタンの重要性』
https://www.westjr.co.jp/safety/crossing/cp/emergency.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。