2017年10月8日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7647/
(2017年10月26日 修正2 ;追記)
2017年10月20日4時26分に朝日新聞からは、効率最優先の姿勢が不正を招いたとの見方が強まっているという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
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4工場のうちの一つ、日産車体湘南工場では、指導的立場の従業員が無資格者に対し、「作業が遅れているからやってくれ」という内容の指示をしていたことがわかっている。
19日に新たに判明した3工場では、国交省に届け出が必要な工場の生産ラインを勝手に変更していたことも判明した。
法令軽視の姿勢は根深い。
不正が起きたラインでは、完成検査とは別に、日産独自の商品検査も実施している。
独自検査は商品の競争力に直結する「1丁目1番地」。
そこで働く従業員の資格が混乱したままで、ずさんな検査が横行していたことになり、商品の信頼性にも傷がつきかねない。
国交省や日産社内でも、人手不足にもかかわらず生産拡大を続け、効率を最優先してきた日産の姿勢が不正を招いたとの見方が強まっている。
完成検査の陣容は、他社と比べても手薄だった。
国交省幹部は、「現場の問題ではなく、そういう組織にした側の問題。トップに再発防止を成し遂げる能力がないことが、ある意味、証明された」と指摘する。
日産会長のカルロス・ゴーン氏は、「世界一になる」ことを悲願とし、昨年、燃費不正問題で苦境に陥った三菱自動車に出資。
2017年上半期の世界販売では、日産三菱・ルノー連合として、2位の独フォルクスワーゲンや3位のトヨタ自動車を抜き、首位に立った。
今年4月から社長に就いた西川氏は、生産拡大路線を進めたゴーン氏の忠実な継承者と目されている。
不正は長期にわたって続けられていたとみられ、この間、長く社長を務め、企業統治に責任を負うゴーン氏の責任も問われる。
西川氏はその点について、「(ゴーン氏に)報告はしているが、まだ十分に申し上げられない」と述べるにとどめた。
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日産は国内での生産台数は全体の2割に満たない。
ただ、ノートのHVやリーフをつくる追浜工場は、海外工場を指導する拠点として、本拠地の横浜市近くに残したマザー工場だ。
そこで西川氏の謝罪後も不正が続いたことで、世界的な生産体制への信頼も揺らぐ。
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出典
『日産「現場の不手際」苦しい釈明 「法令軽視」浮き彫り』
http://digital.asahi.com/articles/ASKBM63B2KBMULFA034.html?rm=932
10月20日6時50分にNHK神奈川からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
少なくとも20年近く前から不適切な検査が行われていたことが、日産の社内調査で新たにわかった。
出典
『日産不適切検査20年近く前から』
http://www.nhk.or.jp/lnews/yokohama/20171020/1050000386.html
(2017年11月14日 修正3 ;追記)
2017年11月8日5時0分に朝日新聞からは、背景に人手不足があったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
日産の無資格検査問題で、第三者調査の全容がわかった。
近年の生産拡大に伴うシフト改編や、団塊世代の退職などで各工場の検査員が不足したのに、有効な手段を講じなかった実態が判明。
工場に何人の有資格者がいるのかすら把握しないなど、経営陣の検査に対する意識の薄さが、現場の規範意識を鈍らせた疑いも浮かんだ。
日産は近く、この調査結果などをもとに改善に向けた報告書をまとめ、国交省に提出する。
調査によると、無資格者による検査は、1980年代から続いていたとの証言がある一方、近年、生産拡大に伴って検査員が不足したことが無資格検査の原因・背景になっているとの証言が多かった。
国内向け生産が多い追浜工場には、2016年秋、国内生産拡大を目指す社の方針のもと、主力車種「ノート」の生産が移管された。
昼だけだった生産体制が昼夜の2交代制になり、検査員が不足した。
工場にとっては活気を取り戻す好機で、人員不足を理由に移管を断れない状況だったという。
その後、無資格の従業員を検査に従事させることが増え、有資格者しか押せないはずの検査印は「予備印」を購入するなどして、無資格者に貸し出していた。
日産車体湘南工場でも、今年9月の2交代制導入が人手不足の原因とする証言が多く、「『コストがかかるから人を減らせ』と会社は言う。それで無理をしてしまった」と話す従業員もいた。
ほかの工場では、団塊世代の退職が人手不足の理由に挙がった。
「上層部が検査員の仕事を理解していない」との声も出た。
完成検査は国に代わって行う重大な責務にもかかわらず、経営陣が適切な人員配置に目配りしてこなかった点も調査で明らかになった。
このほか、多くの工場で、国の監査日だけ無資格者を検査業務から外すなど、適正を装う工作をしていたことも発覚した。
また、正規の検査員の試験でも不正が横行。
試験官が問題を事前に漏洩した、答えを見せてもらいながら解いた、問題と解答が一緒に配られた、試験官が解答を置いたまま退席した、といった証言もあった。
日産は、一連の不正により全6工場で国内向けの生産を停止していたが、検査体制が改善したとして、京都の工場を除く5工場で7日、約半月ぶりに生産を再開した。
ただ、生産ペースは以前より大幅に落ちているという。
出典
『日産の検査不正、背景に人手不足 上からは「人減らせ」』
http://digital.asahi.com/articles/ASKC75JPNKC7UTIL04P.html?rm=606
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。