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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2018429435分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

去年11月に韓国南部で発生したマグニチュード5.4の地震は、地下に大量の水を高圧で注水する地熱発電によって誘発された可能性が高いとする研究結果がアメリカの科学雑誌に掲載された。

 

韓国南部のポハン(浦項)で去年11月15日に起きたマグニチュード5.4の地震は、韓国の観測史上2番目の規模で、建物が倒壊するなどして70人以上がけがをした。


この地震について、韓国やスイス、イギリスなどの研究グループがアメリカの科学雑誌「サイエンス」に、震源近くの地熱発電が原因ではないかとする研究結果を発表した。


地熱発電は、地下深くの岩石に高圧の水でひびを入れて、そこから出た蒸気を利用して発電するが、この作業で利用した大量の水が地下にたまって断層に圧力をかけ、地震が誘発された可能性が高いとしている。


研究グループは観測データを分析し、震源の深さと発電施設の井戸の深さがほぼ一致しているほか、施設の運用開始以降、それまでは観測されることのなかったマグニチュード2以上の地震が複数回起きていると指摘している。


イギリスの科学誌「ネイチャー」も、この研究結果を紹介する一方で、震源はもっと深かったとする別の研究者の反論や、今後の地熱発電の教訓にすべきだという科学者の意見を伝えている。

 

地熱発電が誘発した地震は過去にもアメリカやスイスで起きていて、今回の地震についても韓国政府が調査を続けている。

 

出典

『韓国 M5.4の地震 地熱発電が誘発か 研究発表』

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180429/k10011422171000.html 

 

 

42957分に朝鮮日報日本語版からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

昨年11月に韓国南部の浦項で起きたマグニチュード(M)5.4の地震は、付近の地熱発電所から地中に水を注入したことが直接的原因だという研究結果がまとまった。

 

浦項地震は2016年9月の慶州地震(M5.8)に次ぎ、韓国で発生した地震としては過去2番目に強い地震だ。

 

李晋漢(イ・ジンハン)高麗大教授、キム・グァンヒ釜山大教授ら研究陣は、科学誌「サイエンス」最新号に発表した論文で、過去40年間に浦項興海地区で発生した地震を分析した結果、2016年から始まった地熱発電所の水注入が地震の直接的原因であることが立証されたと指摘した。

浦項地震は地熱発電所によって誘発されたとの主張だ。

 

地熱発電は地下4km以上の深さに穴を2本堀り、一方に水を注入し、地熱で加熱した上で、発生する水蒸気を別の穴から取り出し、発電所のタービンを回すことで発電を行うものだ。

 

昨年11月15日に浦項地震が起きた直後、震央が地熱発電所からわずか600mの地点だったため、科学界からは「地下に注入した水が地震の原因」という主張が出ていた。

地下で高い水圧が発生し、周辺の地層を割ったか、既に形成された断層を滑らせたとの見方だ。

 

研究陣は、「韓国で地震観測が始まった1978年以降、2015年まで浦項興海地区でM2.0以上の地震が起きたことはないが、16年から地熱発電所による水注入が始まり、M2.0以上の地震が4回発生した」と指摘した。

 

地震が最初に発生した位置も、地熱発電所が水を注入するために地中に挿したパイプの深さと、ほぼ一致した。

 

浦項地震の発生5日前、研究陣は地熱発電所付近に8台の簡易地震計を設置した。

 

11月15日からM5.4の本震が発生するまでの間、9時間前から6分前にかけ、6回の前震が発生した。

研究陣は,前震の震源の深さは4~6km、本震の震源は4.5kmで、地熱発電所のパイプが挿された深さとほぼ同じだという。

 

一般的に、韓国で発生する地震の震源の深さは10~20kmが多い。

 

出典

『浦項地震:「地熱発電所が誘発」 韓国の研究者ら立証』

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/04/27/2018042701566.html 

 

 

42898分にAFPからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

韓国で昨年起きた異例の強い地震について、水圧破砕法(フラッキング)と同様の高圧注水を伴う地熱発電技術「強化地熱システム(EGS)」に誘発された可能性があることが分かった。

米科学誌サイエンスが27日、研究論文を公表した。

 

フラッキングには反対の声もあり、今回の地震で地熱発電をめぐる状況が一変する可能性がある。

 

この地震は昨年11月15日、韓国の港湾都市、浦項で起こったもの。

マグニチュード(M)は5.5を記録し、数10人が負傷するなど、多大な損害が発生。

大きな自然地震がまれな朝鮮半島において、観測史上最大規模の地震となった。

 

科学者らは、この地震について震源が浅いことから、発生数か月前から付近の地熱発電施設で行われた高圧での地下注水に誘発されたと推測している。

 

論文によると、欧州各地の専門家らは地震データを用い、震源の浅さから、同施設での活動が地震の原因となった可能性が示されると結論付けた。

 

さらに論文は、この見方が正しければ、浦項の事例は強化地熱システムに関連した地震として「規模と被害の両面で過去最大」であり、「世界の地熱産業にとって『ゲームチェンジャー』となる可能性がある」とした。

 

フラッキングは、砂や化学薬品を混ぜた高圧の水を注入して地下の岩に亀裂を生じさせ、内部の原油や天然ガスを採取する手法。

これにより、手付かずだった膨大な資源の採掘が可能になった。

 

だが、大量の廃水が生じるために、それが地下に捨てられた場合、断層に圧力が加わる可能性がある。

 

出典

『韓国地震、地熱発電での高圧注水が原因か 研究』

http://www.afpbb.com/articles/-/3172908

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
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