2018年9月7日付で毎日新聞福井版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6日午後1時20分ごろ、敦賀市呉羽町の東洋紡敦賀事業所第2事業所の合成繊維製造工場(鉄筋5階建て、延べ約4800m2)から出火し、消防車13台で消火にあたった。
消防などによると、逃げ遅れやけが人は確認されていない。
東洋紡によると、工場では通常、エアバッグ材料となるナイロンの合成繊維を24時間態勢で製造している。
4日は、台風21号の影響で午後3時ごろに停電したため、6日午後から繊維巻き取り機械の試験運転を始めていた。
火元は、従業員の目撃情報から、この機械とみられる。
第2事業所は出火原因が判明するまで、操業を停止する。
現場では煙が立ちこめ、焦げたような臭いが広がった。
事業所前の県道が、一時、通行止めになった。
県は、大気汚染がないか測定している。
出典
『火災 東洋紡工場が 県が大気汚染測定開始 敦賀』
https://mainichi.jp/articles/20180907/ddl/k18/040/249000c
9月8日付で毎日新聞福井版からは、爆発音も聞こえたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
火勢は7日午前2時半ごろ、延焼したことによってさらに強まり、消防車のサイレンが市街に響いた。
午前3時ごろには数回、爆発音が聞こえた。
同社によると、この音は配管の蒸気爆発とみられる。
出典
『東洋紡火災 工場ようやく鎮火 社長、会見で謝罪 敦賀』
http://mainichi.jp/articles/20180908/ddl/k18/040/239000c
9月7日20時13分にNHK福井からは、火は翌日の夕方に消し止められたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
車のエアバッグなどに使うナイロン製の糸を製造している「機能材工場」という5階建ての建物から火が出た。
当時、敷地内には生産現場に携わる従業員182人がいたが、全員避難し、有害物質の外部への流出もなかったという。
現場では、6日から夜を徹してポンプ車などおよそ20台が出て消火活動にあたった結果、火は7日午後5時半にようやく消し止められ、煙も収まった。
出典
『東洋紡工場火災が鎮火』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukui/20180907/3050000301.html
9月8日7時10分に福井新聞からは、消火に時間がかかった理由について、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
約28時間にわたり燃え続けた東洋紡敦賀事業所第二の工場火災。
工場内に燃えやすい油類やナイロンなどが大量にあったことに加え、工場の配置や複雑な内部構造が消火を妨げ、長期化したとみられる。
焼けた機能材工場は3棟が並んだ状態で配置され、北側からA、B、C工場と呼ばれる。
火元はA工場の1階付近で、大量に置かれた界面活性剤などの油類やナイロンが火勢を一気に強めたもようだ。
A工場の炎を消そうとしても、B工場が隣接する南側からは消火できず、内部に所狭しと設置された機械が細部への放水を妨げた。
7日未明、燃えさかるA工場の屋根が落ちると、空気が入り込んでさらに燃え上がり、B工場に延焼。
段ボールなどに引火し、もうもうたる煙と熱風もあり、手に負えない状態が続いた。
C工場から50m離れた場所に液化天然ガス(LNG)タンクがあり、中に21万2000ℓが備蓄されている。
火の手が及べば爆発の可能性もあり、B工場を取り囲むように消防士を重点的に配置し、なんとか食い止めた。
出典
『東洋紡火災、なぜ消火に28時間 敦賀の工場、ナイロンや油類が大量』
http://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/695735
9月7日18時12分に産経新聞westからは、他の工場での生産穴埋めは難しいという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
楢原社長は7日、同事業所で記者会見し、生産再開のめどが立っていないとした上で、「他の工場で製造の穴埋めは難しい可能性がある」と述べた。
火災があった設備では、東洋紡として最大規模となる年間約1万トンの原糸を生産している。
他にドイツや米国、中国で製造しているが、全量は代替生産できない恐れがあるという。
出典
『東洋紡「製造穴埋め困難」…敦賀事業所火災で楢原社長』
https://www.sankei.com/west/news/180907/wst1809070079-n1.html
9月11日付で毎日新聞福井版からは、巻き取り機の試運転中にローター部から煙が出たなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
敦賀署が業務上失火容疑での立件を視野に調べていることが、捜査関係者への取材で分かった。
死傷者は出なかったものの、敦賀署は、容疑の構成要件とされる業務上に必要な注意を怠ったため火災が生じた可能性もあるとみて、慎重に調べている。
過失で火災を発生させる罪は、不特定多数の生命や財産に損害を及ぼす恐れがあるため、公共危険罪の一種とみなされる場合がある。
敦賀署の任意聴取で東洋紡側は、合成繊維の巻き取り機を試験運転中にローター部から煙が出たと説明している模様だ。
事業所には液化天然ガスが計212kℓ貯蔵されており、敦賀美方消防組合は消火活動中、爆発を回避するため、別途、放水していた。
出典
『業務上失火視野に 容疑で敦賀署捜査も』
https://mainichi.jp/articles/20180911/ddl/k18/040/274000c
(2/2へ続く)
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。