2021年7月28日17時30分に北國新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6月、富山市内の小中学校や保育施設で発生した食中毒で、市保健所は28日、牛乳に含まれていた下痢原性大腸菌が原因とみられると報告した。
下痢原性の大腸菌による集団食中毒はこれまで記録がなく、国内初とみられる。
国や県の研究機関での解析により、患者の検便と食中毒の原因となった牛乳の両方から、同じ型の大腸菌が検出された。
牛乳を製造した業者の製造機器が故障し、殺菌する際の温度が十分に上がっていなかったことなどが原因とみられる。
28日、保健所で専門家会議が開かれた。
発症者は中間報告より684人増えて、1896人と報告された。
https://www.hokkoku.co.jp/articles/tym/482039
7月28日19時19分にNHK富山からは、2日前の落雷で殺菌機の温度センサーが故障していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
富山市内で6月に、学校給食などで牛乳を飲んだ子どもたちの集団食中毒が発生した問題で、富山市保健所は、原因が大腸菌だと推定されると明らかにするとともに、市内の牛乳製造業者に出していた営業禁止の処分を8月上旬に解除する方針を示しました。
富山市では6月17日以降、小中学生や園児を中心に、あわせて約1900人が下痢や腹痛などの症状を訴え、保健所は学校給食などで出された牛乳が原因の集団食中毒と断定し、牛乳を製造した富山市の「U乳業」を、期限を定めずに営業禁止の処分にしています。
この問題を受けて保健所は、28日専門家会議を開き、国立医薬品食品衛生研究所などが行った原因の調査状況を報告しました。
会議は非公開で行われましたが、終了後、出席した県医師会の馬瀬大助会長が取材に応じ、患者の便と牛乳から検出された大腸菌の型が一致したことから、食中毒の原因は下痢を引き起こす大腸菌と推定されると保健所から報告されたと明らかにしました。
原因の大腸菌に病原性があるかどうかは、国立医薬品食品衛生研究所などが引き続き調査することにしているということです。
保健所によりますと、食中毒発生2日前の落雷で殺菌機の温度センサーが故障し、十分に牛乳を殺菌できていなかったことが主な原因とみられるということで、「U乳業」が温度センサーを修理し、その後、試作した牛乳からは大腸菌群が検出されなかったことなどから、保健所は「U乳業」に出していた営業禁止の処分を8月上旬にも解除することにしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/toyama/20210728/3060008023.html
※1ケ月ほど前、2021年6月23日12時42分にYAHOOニュース(北日本新聞)からは、食中毒を起こさない大腸菌群が検出された、パイプの洗浄が一部不十分だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
富山市内の小中学校や保育施設の1200人超が食中毒症状を訴えた問題で、市は23日、原因と断定した牛乳を納めたU乳業(同市四方)の製品から大腸菌群を検出したと明らかにした。
食中毒を起こさない大腸菌群なため、原因物質ではないが、食品として検出されてはならず、衛生管理に問題があったとみている。
23日の市議会厚生分科会・委員会で、保健所の鈴木生活衛生課長が説明した。
製造日は各校に提供された15、16両日で、どの工程で入り込んだか不明。
牛乳が通るパイプの洗浄が一部不十分だったことも分かったという。
原因物質の特定に至っておらず、国の研究機関が牛乳や被害者の検便、パイプに残っていた異物を調べていると報告。
「毒素の分析は難しく、特定に時間がかかると聞いている」と説明し、今後、大規模な食品製造業者に対する検査回数を増やし、検査内容を強化する方針も示した。
市や市教委、富山大付属小によると、23日に小中学校や保育施設を欠席・早退した人は計48人で、前日より18人減った。
https://news.yahoo.co.jp/articles/6486bafc44da5f6571dc7281ee0f8999e181b13a
(ブログ者コメント)
温度センサーの故障、即、中毒発生となるような設備では、安心して飲めないような気がする。
保健所は営業禁止を解除する方針とのことだが、温度センサーがまた故障しても今度は中毒を発生させないために、どのような対策をとったのだろうか?
(2021年8月28日 修正1 ;追記)
2021年8月27日20時13分にNHK富山からは、U乳業が慰謝料などを支払うことになったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
U乳業では、被害者に法的な賠償責任を果たす必要があるとして、8月25日付けの書面を保護者らに通知し始めました。
具体的には、症状はあったものの医療機関を受診しなかった人には、お見舞い金として5000円を支払うとしています。
また、症状があって医療機関を受診した人には治療費や慰謝料なども支払うとしています。
また、高校生以上の人については、治療費などに加え、慰謝料として、入院した人には1日あたり1万6000円、通院した人には1日あたり8000円、それぞれ日数に応じて支払うとしています。
なお、この支払いをもって示談による解決になるとしています。
内田乳業は「被害に遭われた皆さま、保護者に心からおわびを申し上げます。二度と今回のような食中毒を発生させることがないよう社員一同、細心の注意を払いお客様の健康を守るよう全身全霊を傾けて誠心誠意を尽くして安全な牛乳を提供して参ります」とコメントしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/toyama/20210827/3060008334.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。