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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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202292864分にYAHOOニュース(上毛新聞)から、下記趣旨の記事がふわふわドームの写真付きでネット配信されていた。

県立金山総合公園ぐんまこどもの国(群馬県太田市長手町)の遊具「ふわふわドーム」で子どもの事故が短期間に相次いでいるとして、県は27日、第三者による事故検証委員会を立ち上げる方針を明らかにした。

少なくとも89の両月に2人が重傷を負っており、県都市計画課は「事態を重く受け止め、事故原因の究明と再発防止策を検討する」としている。

同課によると、ふわふわドームは空気を入れて膨らませた二つの山の上で、子どもが飛び跳ねて遊ぶ遊具。
縦約16メートル、横約11メートル、山が最も高い場所は約1.5メートル。
1993
年度に設置された。

9
10日以降は利用停止としている。

816日に4歳、910日に7歳の子どもがいずれも左肘を骨折し、全治4カ月の重傷を負った。

2人とも飛び跳ねて遊んでいた際にバランスを崩して転倒したとみられる。

けがをした子どもの母親は上毛新聞の取材に、「ドームの硬い部分にぶつかって肘を骨折した。真実を知りたい。子どもが安全に遊べる環境を整えてほしい」と話した。

この2件以外にも複数の保護者らから「ふわふわドームで遊んで子どもがけがをした」といった申告が相次いで寄せられたという。

事故検証委は11月ごろに1回目の会合を開き、来年3月ごろをめどに最終報告書を公表する予定。
工学、安全、医学、教育・保健、法律の専門家ら5人程度で構成する。

同課は「管理責任を感じている。事故原因を詳しく調べる」としている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/ddb929be2afb83886148aca9ae792536ae4fc6e4

 

927212分にYAHOOニュース(群馬テレビ)からは、高い所でバランスを崩し、低くなっている部分に肘を強くついたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

今年8月から9月にかけて、群馬県太田市のぐんまこどもの国に設置された遊具で子ども2人が骨折する事故が発生しました。

県では事故原因の究明や再発防止策の検討のため、事故検証委員会を設置します。

県によりますと、今年8月16日と9月10日に太田市の県立金山総合公園ぐんまこどもの国にあるトランポリン型の遊具「ふわふわドーム」で4歳と7歳の子どもが左ひじを骨折する事故がありました。

骨折した子どもはドームの高いところでバランスを崩し、低くなっている部分にひじを強くついたということです。

県では、短期間に同様の事故が発生したことを受け、事故検証委員会を設置することを決めました。

委員には法律、教育・保険、医学などの専門家などから5人程度を選任する予定です。

委員会では、事故の発生原因の究明や再発防止策を検討します。

1回目の委員会は今年11月頃を目途に開催し、来年3月頃に最終報告書を公表予定だということです。

なお、ぐんまこどもの国のふわふわドームは当面の間、使用が禁止されます。

https://news.yahoo.co.jp/articles/6a37c28479924f6db88fe8d20072402a72d60f52

 

(ブログ者コメント)

関連情報調査結果、「国営みちのく公園(宮城県)」に設置されたふわふわドームで事故が何件か発生したため、管理者である東北地方整備局が全国の国営公園対象に調査したところ、平成15年度、16年度に全国で40件、うち22件は「みちのく公園」で起きていた、という報文?が見つかった。

ただ、当時の調査対象は国営公園だけ。
県立公園には情報が届いていなかったのかもしれない。

しかしメーカーからは情報が届いていてしかるべきだと思うのだが・・・。

以下は、年月不詳だが、当該報文。

『国営みちのく公園における「ふわふわドーム(空気膜構造遊具 」の安全対策』
(東北地方整備局 国営みちのく杜の湖畔公園事務所 工務課)

1. はじめに
国営みちのく杜の湖畔公園には年間約60万人が訪れる。
公園内には様々な施設 があり、その中でも「わらすこ広場」の「ふわふわドーム(みちのく公園における 遊具名:ジャンピングドーナツ 」は子供たちの最大の人気スポットであるが、子供たちが集中するため事故も起こりやすい。
多くの公園でも導入されているこの空気膜構造遊具「ふわふわドーム」における明確な安全対策基準が無い課題に対して、みちのく公園では老朽化に伴う修繕工事 (膜の張替え)を行う機会に事故が起こりにくい遊具へと改善すべく、全国国営公園における「ふわふわドーム」の事故を調査し、独自の視点から構造基準及び管理 運営方法について分析し、安全対策基準を設定し、施工を行うとともに、春から夏の繁忙期に運用を行い 従前に比べて重大事故発生件数ゼロをという成果を上げた
・・・

2.課題
「ふわふわドーム」は現在日本全国に数十基余り設置され、いずれも人気の高い遊具として賑わっているが、骨折などの重大事故が少なからず発生している。
一方、安全対策基準が存在しないため、各公園において安全対策はまちまちであり、その統一した安全対策基準の策定は日本公園施設業協会においても解決すべき課題となっている。
みちのく公園においても、平成114月に供用開始したジャンピングドーナツにおいて 骨折などの事故が発生している。

3.2事故の状況
各国営公園におけるふわふわドームの設置状況と発生事故件数
 ・平成15年度、16年度(10月ま で)に「ふわふわドーム」に おいて発生し、骨折、裂傷、 捻挫等の負傷を負った事故は 40件。
 うち、みちのくが22件 で最多。
・・・

3.3事故と構造諸元との関係
事故と構造との関係を探るため、事故発生件数と膜の構造(高さ、最大斜度、張り具合)については各国営公園について調査した。
 ・サンプル数が少ないものの、事故と構造諸元との間に相関関係が見られた。
 ・2.7m以上の遊具で30件(40件中、以下同じ)が発生。
  最大斜度37.9°以上の遊具で29件が発生。
 ・張り具合0.9キロパスカル以上の遊具で34件が発生。
本調査の結果を踏まえ、事故が軽減される構造として最大高さ2.7m以下、最大斜度37°未満、張り具合400パスカル以上~900パスカル以下が望ましい結果となった。

3.4各国営公園における運営上の対策
各公園で様々な利用上のルールを定め、入園者に伝えている。
 ・ 「濡れているときは使用禁止」 「靴を脱いで遊ぶ」 「手荷物やとがったものは持たない」などが各公園に共通。
 ・ 「遊具別又は部分により対象年齢を分ける」「混雑時の大人等利用制限」が事故防止に効果を発揮している(自由回答による 。)
 ・その他安全対策としては、スタッフの巡回や混雑時の常駐、案内サインの工夫、CCTVを活用した監視、保護者用のベンチの設置、入口の制限等。
・案内サインの工夫としては、子ども用としてわかりやすい図解のものが設置されている。
・・・

https://www.mlit.go.jp/chosahokoku/h17giken/program/kadai/pdf/ippan/bos2-06.pdf


(2023年6月17日 修正1 ;追記)

20236152032分にYAHOOニュース(群馬テレビ)からは、遊具に起因する事故とは考えにくいとする報告書が公表されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

去年、群馬県太田市にある「ぐんまこどもの国」の遊具で相次いだ子どもの事故について、「遊具に起因する事故とは考えにくい」などとする検証委員会による報告書が15日、公表されました。

県は再発防止策を取った上で、遊具の使用を再開することにしています。

太田市の「県立金山総合公園ぐんまこどもの国」に設置された遊具「ふわふわドーム」では、遊んでいた子どもが骨折する事故が去年8月と9月にそれぞれ1件発生しました。

県は、事故が相次いだことを受け、第三者による検証委員会を立ち上げ、原因の究明と再発防止策の検討を進め今月15日、報告書が公表されました。

報告書では、構造的に問題がなく、日常点検や定期点検も適切に実施していたことなどから、「遊具に起因する事故とは考えにくい」としました。

また、再発防止策として、遊具の利用方法に関する注意喚起や事故に備えた監視対策の強化などが提言されました。

県は報告書を受け、注意喚起を促す看板や監視カメラを設置するなどの再発防止策を実施した上で、遊具の使用を再開することを決めました。

これから再発防止策を実施するため、再開時期は未定としています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/55f47fd2b0559fbc1cf201b6be8c4a5f3afb0345  

 

(2023年6月30日 修正2 ;追記)

20236261117分にNHK群馬からは、報告書には事故が続く背景として子どもの運動能力低下なども考えられるなどと記されているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

この事故を受けて県は、法律や工学、安全などの分野の専門家6人でつくる検証委員会を設置し、今月、報告書を公表しました。

この中で「ふわふわドーム」について、「構造的に問題がなく、点検も適切に実施されているため、事故が発生すると予見しうる状況ではなかった」などとして「遊具に起因する事故とは考えにくい」と結論づけました。

そのうえで背景として、子どもの運動能力の低下や利用者の低年齢化、大人による監視、注意喚起のしかたなどをあげ、さまざまな要因が影響したと考えられるとしています。

そして、再発防止に向けて、利用上のリスクや適正な利用、それに大人の監視を周知する内容に看板を見直すことや、見守りの協力を周囲の大人にも求めて見守りスペースを新たに設置することなどを提言しています。

今後の対応について、県都市整備課は「去年の9月中旬から『ふわふわドーム』の使用は中止しているが、遊具自体が事故の原因ではないということなので、設置は継続していく。提言書にある再発防止策を講じたうえで利用を再開したい」としています。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/maebashi/20230626/1060014715.html

 

 

 

 

 

 

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魚田慎二
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男性
自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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