2014年3月8日付で神奈川新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3月9日付で毎日新聞神奈川版からも、同主旨の記事がネット配信されていた。
東京電力は7日、川崎火力発電所内の産業廃棄物保管庫で火災があり、放射性物質を吸着したフィルターが燃えた、と発表した。
東電は、発電所正門付近で測定した空間放射線量は同市内と同程度の毎時0.06μSvで、「人体への影響はない」としている。
燃えたのは、液化天然ガス(LNG)を燃料とする同発電所内の発電設備で使われたガスタービンの吸気フィルター(縦・横60cm、厚さ30cm)で、約800個のうちの一部、約9m2。
福島第1原発事故後、大気中に放出された放射性物質を吸着したため、東電は発電所内で保管していた。
屋外でビニールシートをかぶせて一時保管していたが、雨に濡れたため、保管庫内に移してヒーターで乾燥する作業中に出火したという。
火災は同日午後2時20分ごろ発生。東電の自衛消防隊が消火に当たり、約40分後に鎮火した。
出典URL
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1403070023/
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20140309ddlk14040163000c.html
(2014年3月18日 修正1 ;追記)
2014年3月14日付で朝日新聞川崎版(聞蔵)から、ヒーターとの距離が近すぎたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東電は13日、燃えがらや消火時の排水は倉庫内にとどまり、環境への影響はなかったと発表した。
東電によると、吸気口のフィルター約1100個を屋外で保管していた。
雨で濡れた一部を乾かしていた際、灯油ヒーターとの距離が近すぎて出火したという。
フィルター数個や保管用の袋の一部が焼けた。
再発防止策として、今後はフィルターを屋外で保管し、火気による乾燥もしないとした。
また、東電HPにも13日付で発表されたプレスリリースが掲載されていた。
要点は下記。
当社は、その後、火災による環境への影響について評価を実施したところ、今回の火災に伴い発生した燃えがらおよび消火時の排水等が産業廃棄物総合保管庫内に留まっていたこと、消火活動に従事した社員等の体表面への汚染はなく、ホールボディカウンター測定の結果、内部被ばくも確認されていないことから周辺環境や公衆への影響はないものと判断しました。
火災の原因については、濡れた使用済みのガスタービン吸気フィルタを産業廃棄物総合保管庫内にてヒーターで乾燥させていたところ、ヒーターとの距離が不十分だったことから火災に至ったものと考えております。
なお、当該フィルタは、屋外にてシート養生・固縛管理しておりましたが、固縛が弛み雨水等が浸入した可能性があると思われます。
【再発防止対策】
・当社火力発電所にて屋外で保管されているガスタービン吸気フィルタについては、適切にシート養生・固縛管理されていることを改めて確認しましたが、川崎火力発電所にてフィルタが濡れたことを踏まえ、シートを二重にして養生・固縛することとします。
なお、川崎火力発電所については、産業廃棄物総合保管庫に受け入れスペースがあることから、当該ガスタービン吸気フィルタは、すべて保管庫内に移動しております。
・当社火力発電所にて屋外でガスタービン吸気フィルタを保管する場合は、万一、乾燥が必要となった場合においても、ヒーター等の火気は使用しないこととします。
出典URL
http://www.tepco.co.jp/cc/press/2014/1234773_5851.html
(ブログ者コメント)
輻射熱が原因だったと思しき火災事故は、本ブログに2件掲載している。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/2147/
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/1368/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。