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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2011年11月6日付で、朝日新聞大分全県版(聞蔵)から、事故発生を報じる下記趣旨の記事がネット配信されていた。また5日17時30分に、テレビ大分から同趣旨の記事がネット配信されていた。

5日午前10時ごろ、大分市の下水道工事現場でガス爆発があり、男性作業員(33)が顔や手にやけどを負った。
また、重さが40kgほどある周辺のマンホールの蓋が吹き飛び、駐車していた車の一部が破損した。
爆発があったのは、地下約2.4mの下水道管内。

市によると、作業員は管の横を地下1.3mまで掘削し、そこから住宅に配管するための穴開け作業をしていた。
作業中に飛び散った火花が管内に落ち、充満していた可燃性ガスに引火したという。
作業員は病院で治療を受けた後、帰宅した。

市は午前10時21分に現場監督から連絡を受けた後、民間会社にガス検知を依頼。可燃性ガスがあることが判明したため、2次災害防止の観点から、約6時間後の午後4時15分に119番通報した。
市の下水道建設課長は「すぐに鎮火したことや、ガスのにおいがしなかったことから、その時にはすぐに通報すべきだとは考えなかった」と話している。


出典URL■■■


また、その後の経緯や原因などについて、2011年11月8日付で朝日新聞大分全県版(聞蔵)と大分合同新聞から、下記趣旨でネット配信されていた。

7日、現場周辺の下水道管から高濃度の可燃性ガスが検知された。消防は一帯を火災警戒区域とし、ガス会社に団地内のプロパンガス供給(117世帯)を停止するよう指示。同日夕には、ガスは検知されなくなった。

市は、午前中、団地一帯の下水道管43箇所を調査。半数で可燃性ガスが検知され、3箇所では濃度100%だった。
これを受け、消防も午後2時ごろから消防車を出動させて現場周囲の下水道管を調べ、約25箇所でガスを検知した。
このため、住民に火の使用を控え、窓を閉めるように指示。
ガス会社に団地全体のガス供給停止を求めた。
また消防は約1時間、マンホール内に機械で空気を送り込み、ガスを拡散し除去した。
結果、ガス濃度が下がり、午後4時半に警戒区域を解除した。

供給されるプロパンガスは、団地内のタンクから地中のガス管を通じて家庭に送られる。
何らかの原因で漏れたガスが、同じ地中内に整備されている下水道管に流れ込んだとみて、市などが調べている。

家庭へのガスは、ボンベによる戸別供給に切り替えた。
  管理会社によると、これまで40カ月に一度、配管の点検を実施。最後に点検したのは昨年6月で異常はなかった。2カ月以内に配管を全て交換する。

5日にあった爆発事故は、生活排水を流す設備を下水管につなぐ作業中に発生。何らかの原因で下水道に充満していたガスに電動工具を使った際の火花が引火したとみられる。


出典URL■■■



(ブログ者コメント)

今回事故の原因は外部からのガス流入だった模様だが、下水道管には、有機物が腐敗して生じるメタンガスが滞留している恐れもある。
一方、過去に本ブログでは、古河市の下水道工事でマンホール内に入り、酸欠になったという事例も紹介している。

普段、滅多に人が入ることがない場所に入るとか工事する時は、長時間開放後に入るとか事前にガス検知するなどの対応が望まれる。




(2011年11月30日 修正1 ;追記)

2011年11月28日付で朝日新聞大分全県版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

事故の善後策として、市がプロパンガスを使っている市内の集合住宅など、23箇所の供給方法を調べ始めた。
調査は、事故が起きた団地と同様に埋設管を使っているか、マンホール内に可燃性ガスがあるかどうかをチェックする。



(ブログ者コメント)

事故が起きた団地内だけの確認で済ますかと思いきや、他の集合住宅もチェックするという。
これぞ、事例の横展開対応だ。




(2012年4月24日 修正2 ;追記) 
 
2012年4月20日19時45分にNHK大分から、また4月21日付で毎日新聞大分版と朝日新聞大分全県版(聞蔵)から、横展開調査した別の団地でもガス漏れが発見されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

大分市内の3つの住宅団地でガス漏れが起きているおそれがあることがわかった。
検出されたガスの濃度は低いため爆発のおそれはないが、ガス会社が新しい配管への交換作業を進めている。


ガス漏れが起きているおそれがあるのは、いずれも大分市のガス会社「ダイプロ」が配管でプロパンガスを供給している大分市の緑が丘団地、ふじが丘団地、光吉団地。
市によると、ガス管の腐食部分からガスが漏れてほぼ同深度の下水管に接続部から流入した可能性が高い。
会社によると、検出されたガスの濃度は0.02%から0.46%で、いずれも爆発するおそれのない低い濃度だという。

これは、去年11月に大分市森町で市の下水道のマンホールに高い濃度のガスが漏れ出して爆発した事故が起きたため、事故があったところと同じシステムでガスが供給され、かつ、市管理の下水道を利用している住宅団地を市が調べた結果、明らかになったもの。

ガス会社によると、緑が丘団地の配管はすでに交換を終え、残りの2つの団地も来月中には新しいガス管に交換する予定で、それまでは個別にボンベで供給するという。
会社は、「管の老朽化が原因で漏れ出たと考えられる。古いガス管を引いている団地については順次、新しい管に交換していきたい」と話している。


去年11月のガス漏れに関し、九州産業保安監督部は、「爆発事故との因果関係は不明だが、腐食防止の措置をしていないガス管があったため」と説明している。


出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/oita/5074594441.html
http://mainichi.jp/area/oita/news/20120421ddlk44040558000c.html
 
 
  
(ブログ者コメント)
 
事例の横展開によって、次に起こるかもしれなかった事故を防げた感がある。
 


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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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