2024年10月2日20時21分にYAHOOニュース(山陰中央テレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
対向車線へのはみ出しを防ぐため、高速道路に設置されている防護柵「ワイヤーロープ」。
事故の被害軽減に効果を発揮しますが、壊れたままになっているのをよく見かけます。
なぜ事故のあと、すぐに修復されないのか。
今回、特別な許可を得て真夜中に行われる復旧工事を密着取材。
その理由を探りました。
山陰道の大山IC付近です。
櫃田記者:
「対向車線との間にあるワイヤーロープ防護柵ですが、所々でワイヤーがたるみ、ポールが曲がっているものが見られます。」
約1キロの間で4か所…ワイヤーロープの防護柵が壊れたままになっていました。
国交省は9月24日から26日までの3日間にわたって、この場所を含む山陰道の名和ICと淀江ICの間を夜間全面通行止めにし、ワイヤーロープの復旧工事を行いました。
約8キロの区間で、損傷していたのは17か所。
500メートルに1か所が壊れている計算です。
損傷個所がなぜここまで多いのか。
福村記者:
「山陰道のワイヤーロープを直す現場に、今回特別な許可を得て入らせてもらいます。」
真夜中の復旧工事に密着、そのワケを調べました。
福村記者:
「自動車専用道を歩いています。いつも車で通る道ですが、さすがに不思議な感じがします。
あちらでは早速工事をしています。」
工事が始まったのは午後10時過ぎ。
この日は、作業員10人が5人1組の2班に分かれ、約2キロの区間で工事にあたります。
意外なことに重機を使わず、すべて手作業です。
工事担当者:
「あれを回して緩めて、ダルンとしないとワイヤーがとれないので。」
福村記者:
「このテンションを緩めるということですね。」
工事担当者:
「そうです。そうしないと支柱を入れられないので。」
まずはワイヤーロープをピン!と張るために、数百メートル間隔で設置されたターンバックルという部品を外します。
そして、緩くなった5本のワイヤーを上から1本ずつ外していき、折れ曲がった支柱を引き抜きます。
このあと、新品の支柱を差し込み、順番にワイヤーを通していきます。
ここまでの作業は順調でしたが・・・。
ワイヤーを通す順番を間違え、初めからやり直すことに。
5本のワイヤーを正しい順番で通して、最後にターンバックルで締め上げ、工事完了です。
福村記者:
「工事が完了したワイヤーロープ、かなり固く張られています。事故から守ってくれそうです。」
この日、3時間かけて復旧できたのは、約2キロの区間の7カ所でした。
ところで、今回通行止めにした区間にはこんな場所も…。
福村記者:
「この辺りは、今回の工事では直さない箇所です。触ってみるとテンションがまったくかからず、ワイヤーロープの意味を成してません。」
なぜ、直すところと直さないところがあるのか、道路を管理する国交省に聞いてみると。
国交省倉吉河川国道事務所道路管理課・三好課長:
「事故の損傷は、原因者に費用を請求するという仕組みになっていて、事務処理の手続きが終わらないと施工できない。事故がない日がないくらい接触事故が多い。」
鳥取・島根両県警によると、鳥取ICから出雲ICまでの山陰道では、2023年1年間にワイヤーロープへの接触事故が193件発生。
2日に1件以上というぺースで、修理が追いつかない状況だといいます。
三好課長:
「直すには通行止めにしないといけないので、ワイヤーロープだけではなく、別の作業も合わせて集中的に工事する期間を年4回設けている。国交省としては、できるだけ早く復旧したいと考えている。」
復旧にかかる費用や、通行止めによる社会的な影響の大きさなどを考慮すると、国交省は、頻繁には工事に入れないと説明します。
当然ですが、壊れたままではワイヤーロープは、その効果を発揮しません。
防護柵が命を守る役割を果たすためには、まずはドライバーが安全運転を心がけ、接触事故を起こさないことが重要です。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1eae5aa04df0c261cf49af2a191041aabc4fa32b
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。