2020年7月6日17時35分にNHK千葉から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ことし5月、千葉県銚子市で、大型犬の「アメリカン・ピット・ブル・テリア」が住宅から逃げ出し、近所の女性にかみついてけがをさせ、警察は飼い主がふだんから鎖でつなぐなどせず注意を怠ったとして、過失傷害などの疑いで書類送検しました。
警察によりますと、ことし5月、千葉県銚子市の住宅で飼われていた大型犬、「アメリカン・ピット・ブル・テリア」が逃げ出し、近所の60代の女性や女性が飼っていたトイプードルにかみつきました。
女性は両腕や腹などに全治およそ40日の大けがを負い、トイプードルは死んだということです。
警察は、大型犬の男性の飼い主(53)が、ふだんから家で鎖でつなぐなどせず注意を怠ったほか、逃走した時も警察に通報しなかったなどとして、過失傷害などの疑いで書類送検しました。
また、去年6月に知り合いのブリーダーから大型犬を譲り受けたあと、法律に基づく狂犬病の予防接種を受けさせていなかった疑いでも書類送検しました。
かまれた女性に狂犬病の症状はなく、大型犬はブリーダーのもとに返されたということです。
警察の調べに対し容疑を認め、「申し訳ないことをしてしまった」と話しているということです。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200706/k10012499581000.html
7月6日16時38分に産経新聞からは、飼い主が買い物に行くため玄関を開けたところ逃げ出したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
飼育していた闘犬のアメリカンピットブルテリア(ピットブル)を放し飼いにし、近隣住民に重傷を負わせたなどとして、千葉県警銚子署は6日、県動物愛護条例違反や過失傷害などの疑いで同県銚子市の無職の男(53)を書類送検した。
男は容疑を認めている。
同署によると、男は1年ほど前から自宅で雄のピットブル1頭を飼育しており、自宅の敷地内で放し飼いにしていた。
5月15日午前6時半ごろ、男が買い物に出ようと自宅の玄関を開けたところ、当時1歳のピットブルが逃げ出し、11時半ごろに約200メートル離れた民家の敷地に侵入。
住人の女性=当時(66)=と抱いていた飼い犬にかみつき、女性は腕や腹に全治約40日の重傷を負い、かまれた犬は死んだ。
女性の夫が119番通報し、消防から連絡を受けた同署が保健所に連絡。
駆けつけた動物愛護センターの職員が、その場でピットブルを捕獲した。
https://www.sankei.com/affairs/news/200706/afr2007060020-n1.html
※本事例に鑑み、日本で飼われている凶暴な犬に関する女性獣医師の寄稿文?(犬の写真付き)が下記趣旨でネット配信されていた。
『闘犬に襲われて女性が重傷の日本はどんなヤバい犬も飼い放題…最も凶暴な種類
とは?』
(2020年7月9日8時0分 YAHOOニュース)
千葉県で、自宅の敷地にいた女性が闘犬に襲われ重傷を負い、彼女が抱いていた飼い犬は亡くなりました。
このような悲惨な事件は、たまたまなのか、それとも起こるべくして起こったのでしょうか。
日本にいる凶暴な犬種を見ながら、今回の事件の問題点を探りましょう。
【最も凶暴な犬とは】
アメリカン・ピット・ブル・テリア(ピットブル)
今回の事件の犬です。
筋肉質で下顎の骨がしっかりしています。
牛と戦うために作られた品種であるため、攻撃性が高いです。
闘うように改良されているので、人や犬を襲うのは、当然といえますね。
飼い主には従順ですが、それ以外の人には危害を与える可能性は高いです。
私も診察をしていましたが、犬や猫がいないときに来院してもらい、飼い主にしっかり持ってもらいました。
実際に、アメリカではピットブル犬による死亡事故が多く起こっています。
以前、筆者がアメリカに行ったとき、飼いきれなくなったのか、この犬とこの犬のミックスの犬が保護施設に多くいました。
土佐犬
土佐犬は、体重が60~90kgにも達する巨大な犬種です。
闘犬として改良されたため、凶暴な性格ですね。
ヨーロッパの一部の諸国では、土佐犬を飼うことを規制されています。
2014年2月、北海道の白老で土佐犬襲撃事件が起きています。
海岸で、近くに住む主婦が土佐犬に襲われて溺死し、飼い主は救護もせずその場から逃走したため、重過失致死容疑で逮捕されました。
筆者が診察していた土佐犬も、お手伝いさんを襲う事件を起こしていました。
チャウチャウ
中国原産であり、体重は20~30kgほど。
その外見からライオンドッグとも呼ばれています。
30年前ぐらいの日本では、多く目にしました。
顔が平坦なので、口輪などできず、その上、大型で力強いので診察がしにくい犬でした。
この犬種は、不審者を見分ける識別能力が高く、飼い主の言うことはきくのですが、しっかりしつけないと、時には狂暴になることもあります。
アラスカン・マラミュート
漫画『動物のお医者さん』で人気になったシベリアン・ハスキーと同系統の犬種です。
アラスカ・マラミュートは体重が30~45kgほどで、牛を追いかけたり、犬ぞり、自転車やスキーを牽引させるために改良した犬です。
この犬種は、毎日運動が十分でないと、飼い主の言うことさえ聞かなくなり、破壊的な行動を起こすこともあります。
筆者が診察していたアラスカン・マラミュートも、自宅の門を抜け出し、近所の柴犬を噛み殺すという事件を起こしました。
【ヤバい犬は日本で簡単に飼えるのか?】
わが国では、犬の飼い方やその規制について明確に規定した法律はないです。
動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護管理法)では、静岡県で逃げているサーバルキャットなどは、特定動物として飼育を規制されています。
一方、犬は、種全体としても、そのうちの一部の犬種としても、特定動物として指定されていません。
つまり、どんなヤバい犬でも飼いたい放題です。
各都道府県および市町村においては、条例によって規制している例があります。
例えば、茨城県の「茨城県動物の愛護及び管理に関する条例」および施行規則では、以下の要件を満たす犬を「特定犬」として指定しています。
【茨城県の特定犬】
1、人に危害を加えるおそれがあるものとして規則で定める8犬種に属する犬
・秋田犬
・土佐犬
・ジャーマン・シェパード
・紀州犬
・ドーベルマン
・グレート・デーン
・セント・バーナード
・アメリカン・ピットブル・テリア
2、上記以外でその体高及び体長が人に危害を加えるおそれるがある犬
・体高60cm以上、かつ体長70cm以上の犬
3、1、2以外の犬で、人に危害を加えるおそれがあると認め、知事が指定したもの
【まとめ】
人は、凶暴な闘犬を作り出しました。
事件を起こすと犬が悪いように感じますが、犬には何の罪もないです。
大型犬は、やはり力があるので、十分な運動をさせることが大切です。
大型犬を飼う場合は、運動ができる人が飼ってくださいね。
散歩の時間が適切に取れてないと、犬は、ストレスがたまり、言うことをきかなくなる場合もあります。
人は、様々な犬種を作り出したため、凶暴な犬はいますが、そのことをよく理解して、犬を正しく飼うべきですね。
どんな犬でも、飼い方によっては凶暴になります。
犬の特性を知って、丁寧に世話をしてあげてください。
犬は、いまのところ国としての規制はないですが、このような事件が起こっているので、やはり茨城県のように、特定犬などのような規制を作るべきではないでしょうか。
もちろん、どんな小さい犬でも人や犬を噛むことがあるので、散歩をするときは、リードをすることは常識ですね。
犬にも人にも危害がなく、安全な社会になりますように。
犬は、私たちに癒しや優しさを教えてくれる動物でもありますから。
https://news.yahoo.co.jp/byline/ishiimasumi/20200709-00187021/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。