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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2012年4月7日9時28分に共同通信から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
学校やビル、ガレージなどに設置されている電動式のシャッターに体を挟まれて、1998年からの14年間で計10人が死亡していたことが7日、共同通信のまとめで分かった。
ほかに腕を切断されたり首などを挟まれたりして14人が重軽傷を負っていた。


業界団体の日本シヤッター・ドア協会によると、全国に電動式シャッターは少なくとも約345万台あり、うち自動停止装置が付いていないのは7割の約240万台に上る。

消費者庁は業界団体から事故状況の聞き取り調査を開始。
近く設置が予定されている新たな事故調査機関、消費者安全調査委員会で取り上げるかどうか検討している。

 
出典URL
http://www.47news.jp/CN/201204/CN2012040701001256.html
 
 
また、4月8日付の千葉日報紙面には、より詳しい情報が掲載されていた。
 
国交省によると、2005年以降、学校や建物の防火シャッターには、人に接触した瞬間に5cm以内で停止させる自動停止装置の取り付けが義務付けられた。
しかし、それ以前に設置されたものには、取り付けが義務付けられていない。
日本の平均的な防火シャッターは、重さは約180kgにもなる。
 
10人の死亡事例は下記。
1998年 4  さいたま市 小学校で男児(8)が首を挟まれ
200311月 横浜市  スーパーで会社員(51)が首を挟まれ
2004年 4月 苫小牧市 工場で作業員(53)が下敷きとなり胸を打って死亡
2004年 4月 大阪市  工場で従業員(51)が首を挟まれて死亡
2006年 3月 京都市  JR京都駅で男性(69)が腹を挟まれて死亡
2008年 8月 立川市  書店で会社員(51)が肩と背中を挟まれて死亡
2009年 4月 刈谷市  自宅ガレージで女性(66)が腹部を挟まれて死亡
201010月 釧路市  会社車庫で従業員(55)が挟まれて死亡
2012年 1月 多治見市 車庫で男性(52)が挟まれて死亡
2012年 3月 名古屋市 居酒屋入り口で女性(62)が首を挟まれて死亡

 
 
 
(ブログ者コメント)
 
朝日新聞(聞蔵)で、「電動シャッター」というキーワードを使って調べたところ、上記を含め何件か、死亡事故などが検索できた。
スイッチを押す前ならびにシャッターが閉まる直前の確認を怠ったがゆえの事故が多いようだ。

 
 
2002年9月 旭川市
診療所で受付カウンターのシャッターを閉めるボタンを事務員が押したところ、薬などを受け取っていた男性が挟まれ、いったん帰宅したが翌日、黄疸の症状が出て急性膵炎と診断され入院。
事務員は「離れてください」と男性に声をかけたが、男性は耳が不自由で聞き取れなかった。事務員も男性がカウンターから離れるのを確認しなかった。
 
2002年9月 福井県坂井町
JAのカントリーエレベーターの倉庫で、職員(47)が自転車に乗ったままスイッチを押した後に転倒、頭を強く打ち、降りてきたシャッターに挟まれて死亡した。
 
2004年6月 山形県小国町
薬品工場の倉庫で、荷物搬入中、落ちてきたシャッターに胸を挟まれて死亡した。後日、会社と製造課長が禁止区域の設定など危険防止策をとらなかったとして労安法違反で書類送検された。
 
2006年3月 京都市
JR京都駅で駅員(19)がスイッチを押したところ、約7m離れた死角にいた男性が挟まれて死亡。駅員は、シャッターを下した後も男性が挟まれたことに気付かす、現場を離れていた。「人がいるかどうか確認せずにシャッターを下した」と供述している。死亡した男性(69)は住所不定で、床に敷かれた段ボールの上であおむけに横たわっていて挟まれた。
 
2008年8月 立川市
書店閉店後、アルバイトの男性店員(25)が店内のスイッチを押してシャッターを下ろしたところ、ショーウインドー前で会社員の男性(51)が挟まれて死亡した。
男性は駅近くで同僚らと酒を飲んでおり、帰宅途中にシャッターの下で横になるなどしていたとみられる。
 
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魚田慎二
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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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