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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20231125227分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

10月に島根県飯南町の県中山間地域研究センターで発生したシカを飼育する男性職員の死亡事故。

シカの角には血が付着し、男性職員の服や長靴には穴が開いており、シカに襲われたとみられる。

シカには猛獣のような危険なイメージはないが、痛ましい事故は起こってしまった。

安全対策に問題はなかったのか。

 

事故は1025日に発生。

同センターによると、男性は午前中、シカの飼育場に向かい1人で草刈り作業をしていた。

昼休みになっても戻らなかったため、午後015分ごろに同僚職員が様子を見に行くと、シカを飼育していた柵の中で出血して倒れているのを発見。

意識はなく、心臓マッサージなどの措置をしたが、搬送先の病院で死亡が確認された。

男性はセンターの鳥獣対策科に20034月から勤務するベテラン。

一方のシカは推定10歳の雄のニホンジカで、体重75キロ、枝分かれした角の長さは47センチ。

小鹿だったころの2013年に捕獲され、生態を研究する目的で鉄柵に囲まれた約2000平方メートルの飼育スペースの中で1頭で飼育されていた。

シカは柵の中を自由に動くことができた。

研究目的の飼育で野生のまま行動を観察する必要があるため、角切りもしていなかった。

また、男性は長年同じシカの飼育に携わっていたものの、シカが自然な行動をするように、人に慣れることを避けていたという。

安全対策はどうだったのか。

柵の中を監視するカメラなどはなく、男性は普段から草刈りを1人で行っていた。

また、センターには調査や作業の注意点をまとめた「労働安全対策リスク評価票」があり、それをマニュアルとして活用していたが、今年6月にできたばかり。

それまでは明文化したものはなかった。

リスク評価票では、シカを含む「動物飼育」の業務については、

▽餌やり時に十分な距離の確保
▽餌やり時の長靴、手袋等の着用
▽シカの角の攻撃を受けないよう距離の確保(発情期には特に注意)

3項目を定めていたが、確保すべき具体的な距離などは決めていなかった。

一方、シカは本来は臆病な動物だが、繁殖期の秋は気性が荒くなるため、事故があった秋は特に注意していたという。

同センターは、事故翌日の同26日に県庁(松江市)で記者会見を開き、これまでシカによる職員のけがなどはなく、男性の業務について「いままで作業は安全にしてもらっていたので、重大なリスクという認識はなかった」と説明した。

松尾所長は、「事故は痛恨の極み。重く受け止め、状況などをよく確認、検討して必要な対策を取っていく」と話した。

飼育員が動物に襲われる事故は各地で起きている。

動物を飼育する事業者は普段、どのようなことに注意を払っているのだろうか。

同県安来市で観光牧場「やぎのいえ」を経営し、かつて静岡県の動物園に勤めていた経験もある竹川さん(28)も、飼育エリア内で作業する時は「動物の性格によっては突っ込んでくる場合もある」と特に注意を払い、つないだり、普段その動物が暮らしている部屋に入れたりしてから作業することもあるという。

今回の事故については、「野生に近い状態で飼育していたということなので、より縄張り意識などが強かったのかもしれない」と話している。

https://mainichi.jp/articles/20231125/k00/00m/040/050000c

 

(2023年12月30日 修正1 ;追記)

202312271623分にYAHOOニュース(山陰放送)からは、所長はシカをライオンのように扱わないといけないという認識はなかったと述べた、今後は試験区域と飼育区域を分けるなどの対策を行うなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

27日、県が会見を開き、職員とシカとの接触が起きないよう飼育場に隔離扉を設置するなどして、再発防止に努めると発表しました。

1025日、島根県中山間地域研究センターで、飼育していたオスジカの近くに60代の男性職員が出血して倒れているのが発見され、間もなく死亡が確認されました。

職員の全身に複数の傷があり、二ホンジカの角に血のようなものが付いていたことなどから、県は「目撃者はいないため断定はできないが、男性がシカに襲われた可能性が高い」として、再発防止策を発表しました。

島根県中山間地域研究センターの松尾所長は、「ライオンのように扱わないといけないという認識はありませんでした。ずっとシカと同じ空間にいながら作業をしてきました」と会見でコメントしました。

具体的な再発防止策として、

〇シカの飼育場での職員とシカの接触を防ぐため、場内に3か所の隔離扉を設け、シカの農林作物の食害を防ぐ研究などを行う「試験区域」と、シカにエサなどを与える「飼育区域」に区切って、試験および飼育管理をする

〇また、場内での作業時は、シカに「試験区域」「飼育区域」間を移動させる「隔離作業」は、2人以上で行う

〇「隔離作業」を確実に行い、安全が確保できて1人で作業を行う場合は、安全ブザーを携帯し、1時間ごとに事務所へ連絡するなど、安否確認を行う

などを徹底するとしました。

隔離扉については、2024年春の完成を目指していて、完成までは、シカのいる区域内での試験及び飼育管理は実施しないということです。

https://news.yahoo.co.jp/articles/2f2cdb06c1aaba516a227b63131a45aa9d4207e4

 12271841分にYAHOOニュース(山陰中央テレビ)からは、シカと職員が同じ空間にいることを避けるようにすることが再発防止策の肝など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

松尾所長:
「シカと、センターの職員が同じ空間にいることを避けるようにすることを、この再発防止の肝にしている」

島根県が27日発表した再発防止策では、今後の方針として、シカと職員の接触を極力避けることを重視したとしています。

具体的には、約2000平方メートルの飼育場の中に、新たにシカが普段生活する「飼育区域」と、エサやわなに関する実験を行う「試験区域」の2つのエリアを設け、それぞれ、柵や扉でエリアを分離することで、作業員などがシカの居場所を把握した上で作業できるようにします。

さらに、シカを移動させるときには2人以上で行い、日頃の草刈りなどは、シカを別のエリアに隔離した上で取り組むなどとしています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/775ad43030df6e4bb31e8c95dc84131540449561  

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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