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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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201512151438分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

15日午前10時半ごろ、大阪市淀川区新北野のマンションで「爆発音がした」と119番があった。

9階の一室のベランダでエアコンの室外機に冷却用のフロンガスを補充中に爆発が起き、男性作業員(65)がやけどを負った。命に別条はない。

警察によると、窓ガラスにひびが入るなどしたが、火災にはならなかった。
立ち会っていたマンションの管理会社の男性にけがはなく、部屋の住人は外出中で、周辺にも影響はなかった。

爆発の原因を調べている。

出典URL

http://www.sankei.com/west/news/151215/wst1512150052-n1.html

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

エアコン室外機の爆発事例は、過去にもあった。

以下は、原因についてブログ者が調べた結果(手順を間違えて空気が入ると圧縮により冷凍機油が発火点に達し爆発、取り外しには専門知識が必要)も併記した記事。

2013108日掲載

2013101日 東大阪市のマンションのベランダでエアコン室外機取り外し中、配管を外そうとした時に爆発して作業員2人がけが、室外機は原形をとどめないほど変形

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3326/

 

今回の事故を契機に、再度調べたところ、原因についてより詳しく書かれた以下の記事が見つかった。
当該記事中、「空気が混入する」という条件は、爆発混合気を形成するためだろうが、「閉そく部がある」という条件は分かりにくい。
調べた範囲では、その理由について言及している記事は見当たらない。

ブログ者は、閉そく部があると断熱圧縮が起こり、気体の温度が急上昇して着火源になるからではないかと思っているのだが・・・。

(日本冷凍空調工業会HP)

コンプレッサーは、以下の3つの条件がそろい空気圧縮運転をすると、異常高温高圧になり、最悪の場合、冷凍機油の温度が着火点まで上昇して破裂するおそれがあります。

・冷凍サイクル内に空気が混入する(配管接続部やコンプレッサーの吸込み側のリーク)

・冷媒回路中に閉そく部がある(液側バルブ閉止、絞り機構・冷凍サイクルの詰まり)

・コンプレッサーを運転させている

http://www.jraia.or.jp/product/com_aircon/compressor.html

 

 

 

(2015年12月30日 修正1 ;追記)

 

読者の方より、爆発のメカニズムについて、以下の情報をメールで頂戴したので紹介します。

 

日冷工のページにて挙げられている条件の内、「空気が混入する」は、空気や窒素といった不凝縮ガスが冷媒系統中に混入すると、高温・高圧になりやすい事を意味します。

(冷媒と違って凝縮しないので、温度が上がりやすい)

 

「閉そく部がある」は、例えば膨張弁が詰まっていたりした場合、その上流側でも圧力上昇しやすくなります。(いわゆるチョーク)

このあたりは、「冷凍」関連の書籍に詳しく記載されています。

(例えば冷凍機械責任者のテキスト)

 

仰る通り、上記は「断熱圧縮」となりますが、「摩擦」もあると思います。

酸素ではバルブの急開閉等により、この手の事故が多いようですね。

 

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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