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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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(1/2から続く)

 

1022143分に朝日新聞からは、浴室の換気扇が壊れて取り外されていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

事故が起きた浴室では、換気扇が壊れて取り外されたままだったことがわかった。

浴槽の底から湯がわき出す「自噴式」と呼ばれる構造で、ガスの濃度が高くなりやすい。

こうした安全対策の不備は、保健所の立ち入り検査でも見逃されていた。

 

環境省の基準は、浴室の硫化水素ガスの濃度が高い場合、換気のほか、温泉水を空気にさらしてガスを抜く「曝気」と呼ばれる措置で濃度を下げることを義務づけている。

 

もともと浴室には換気扇が設置されていたが、施設の経営者は取材に対し、「さびて壊れてしまい、かなり前に取り外した」と説明。

浴槽が自噴式なのに注意を払っていなかった点については、「湯がわいているのが見えると客の評判が良く、問題があるとは認識していなかった」と話した。

 

環境省の委託で現場を調べた中央温泉研究所(東京)によると、施設の泉質はガスがたまりやすく、浴室の窓のそばまで山が迫り、風通しも悪い。

構造的な問題が重なり、「いつ事故が起きてもおかしくなかった」と指摘している。

 

施設側は、1987年に営業許可を得て以来、保健所も施設も濃度を一度も測定せず、設備の不備について指摘を受けたこともなかったと説明。

経営者は、「事故後、保健所から指摘を受けた。言われたことをすべてやるには多額の費用がかかり、廃業するしかない」と話している。

 

一方、硫化水素の濃度が高い他県の温泉地では、対策に取り組む例もある。

群馬県の万座温泉のホテルは、ガスを抜く「曝気槽」に加えて、大型換気扇を浴室に複数設置する。

福島県の高湯温泉では、保健所が年2回、濃度を測定し、施設側に毎日2回の測定を指導。問題があれば浴槽の使用を禁止する。

 

県北保健所は、「一度でも事故があれば温泉地全体に影響が出る。しっかり取り組む必要がある」と話す。

 

出典

硫化水素事故の浴室、換気扇なし 壊れて外されたまま

http://digital.asahi.com/articles/ASJBP5F8NJBPUUPI007.html?rm=507

 

 

102270分に北海道新聞からは、北海道の3つの温泉施設で硫化水素濃度が高い状態だという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

10231038分に産経新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

道が、事故後、硫化水素濃度が高くなる恐れのある温泉施設97施設を緊急調査した結果、9施設で国の基準を超えていたことが、21日、道への取材で分かった。

うち3施設は、現在も国の基準を超えたままだ。

環境省は、「基準を超えた状態は好ましくない」としている。

 

緊急調査は、温泉1kg中に硫化水素イオンなどを2mg以上含有する施設が対象。

足寄町で事故があった翌月の14年11月から12月にかけて行った。

基準を超えた9施設には濃度が下がるよう常時換気することなどを指導し、6施設は改善したという。

 

3施設が現在も基準を上回っているのは、既存の設備では換気が不十分なことが原因。

道は、設備の改善などを求めるとともに、年2回以上の濃度調査を継続実施している。

事業者にも、1日2回以上の濃度調査などを求めている。

 

道は、「基準を上回っても、直ちに健康被害が出るわけではない」とした上で、「温泉街全体の風評被害につながりかねない」として、施設の所在地や濃度を明らかにしていないが、関係者によると、現在も基準を超えているのは道東と道央の3施設という。

 

出典

道内3温泉施設、現在も基準超の硫化水素 6施設は改善

http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0329683.html 

北海道の3温泉施設で基準超す硫化水素 8月の調査で

http://www.sankei.com/affairs/news/161023/afr1610230006-n1.html

 

 

10261754分に朝日新聞からは、環境省が浴室の濃度測定を求める通知を出したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

環境省は、硫化水素を含む温泉について浴室の濃度測定を求める通知を、保健所を設置する自治体に出した。

通知は24日付。

 

自治体に対し、立ち入り調査などで浴室の硫化水素ガスの濃度を測定し、濃度が著しく高い場合は温泉の利用許可を取り消すように要請している。

 

北海道の事故では濃度が国の基準を大幅に超えていたが、保健所や施設は濃度を把握していなかった。

 

温泉法は安全対策を自治体の判断に委ねており、同省は、「濃度を定期的に測定しているところは数えるほどしかないだろう」(自然環境整備課)とみている。

 

出典

温泉浴室の濃度測定を要請 硫化水素事故受け、環境省

http://www.asahi.com/articles/ASJBV4SM1JBVUUPI001.html

 

 

 

(2016年11月11日 修正1 ;追記)

 

2016111189分にNHK札幌から、北海道は今後、硫黄泉で定期的に濃度測定を行うという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

道は、利用者の安全のために温泉施設の状況を定期的に確認する必要があるとして、国が硫化水素の濃度に関する新基準をつくったあと、道が管轄する91の「硫黄泉」と呼ばれる泉質のすべての温泉施設で、5年に1度、硫化水素の濃度を測定を行う方針を決めた。

道は、硫化水素の濃度が著しく高いと判断すれば、温泉の営業を停止するなどの措置を行うことも検討している。

出典

すべての硫黄泉施設を点検へ

http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20161111/4303891.html

 

 

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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