2018年12月13日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/9150/
(2019年1月16日 修正1 ;追記)
2019年1月10日付で毎日新聞からも、パイロット飲酒問題の背景には過重労働があるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
航空各社でパイロットの飲酒による不祥事が続いている。
昨年10月には、基準値を上回るアルコールが検出されたとして、ロンドン発羽田行きの日本航空機に搭乗予定の男性副操縦士が英警察に逮捕され、禁錮10月の実刑判決が言い渡された。
航空業界の現状を探った。
【空港24時間化、勤務がタイトに「限界ぎりぎり」 日航副操縦士「不規則勤務で不眠症、酒で解決」】
「路線や運航回数の増加に伴い、最近は1人当たりの勤務がタイトになっています」
大手航空会社の国際線で操縦かんを握る40代の男性機長が打ち明ける。
昨年12月のある日、午前11時過ぎにインド・ムンバイに向け成田空港を出発。
日本との時差は3時間半で、現地時間午後6時半(日本時間午後10時)ごろに着陸した。
ホテルで床に就いたのは午後10時半(同翌日午前2時)ごろだった。
過酷なのは帰りの便だ。
ムンバイ発成田行きは次の日の午後8時(同午後11時半)に離陸し、到着は翌日午前7時過ぎ。
副操縦士と徹夜でコックピットに座り続け、8時間近いフライトでトイレ以外の休憩は取れなかった。
男性機長は日本と世界の各都市を月4~5往復し、乗務時間は最大90時間に上る。
しかし、9年前に同社を退職した元機長の男性によると、現役時代の長距離国際線の搭乗回数は、月に2往復から2往復半程度だった。
男性は、「昔は乗務時間が月80時間を超えることはなかった」と語る。
羽田空港では2010年に4本目の滑走路がオープンし、24時間運用も本格化した。
これに伴い、地方空港も海外からの観光客やビジネス客を呼び込むため、次々と運用時間を延長している。
17年の旅客輸送人数は国際線が約2214万人で、09年(約1539万人)より44%増えた。
別の航空会社の50代の男性機長も、「運航回数だけでなく、深夜や早朝勤務が増えた。人手不足の影響で、一人一人が限界ぎりぎりまで働いているのが現状だ」と訴える。
英国で逮捕された副操縦士の問題では、弁護人が「不規則な勤務時間などで不眠症に陥り、酒で解決しようとした」と弁明。
パイロットは着陸時に強い緊張を強いられ、神経が高ぶって眠れなくなることがよくあるという。
国交省によると、乗務前のパイロットに飲酒の影響が残っていることが発覚したケースは、13年1月から昨年11月末までに計41件で、1件で欠航、22件で遅れが生じた。
相次ぐ不祥事を受け、同省は航空会社にアルコール呼気検査を義務付け、反応が出れば、即、乗務禁止とするルールを導入する方針だ。
元日航機長で航空評論家の小林宏之さんは、「乗務前に飲酒の影響が残るのは自己管理ができていない証拠。安全を考えれば基準の導入は必要だ」と語るが、「基準に抵触しない時間と量であれば、お酒はリラックスのために有効な側面もある。睡眠不足になってしまっては、次のフライトで判断力が低下しかねない」とも懸念している。
小林さんは、「飲酒問題の背景には、パイロットに過酷な勤務を求める航空業界の構造がある。飲酒にとどまらず、疲労やストレス、睡眠などの管理も含む、総合的な安全対策が求められる」と指摘した。
出典
『パイロット飲酒 背景に過重労働?』
https://mainichi.jp/articles/20190110/ddm/012/040/092000c?pid=14509
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。