2019年10月21日17時10分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
台風19号で浸水被害を受けた栃木県足利市で、避難中に乗用車が浸水のため立ち往生し、乗っていた市内の無職の女性(85)が死亡した現場周辺が、同市が作成した「洪水・土砂災害ハザードマップ」では浸水想定区域に指定されていなかったことが分かった。
市は早急にハザードマップを見直す方針だ。
女性が家族とともに避難するため乗っていた車は12日夜、同市寺岡町の道路で浸水して立ち往生。
女性はその後、低体温症による急性心不全で死亡した。
市は平成25年、市全域の浸水状況などを示すハザードマップを作り、全戸に配布した。
しかし、現場周辺など台風19号で浸水した地域の一部は、浸水想定区域から外れていたという。
ハザードマップは国が管理する渡良瀬川などからの浸水被害を想定しており、台風19号で氾濫した渡良瀬川の支流の旗川などからの浸水は想定外だった。
4年前の関東・東北豪雨被害などを受け、国と県はそれぞれ管理する浸水想定を見直し、市もハザードマップの改訂を進めていた最中だった。
和泉聡市長は「反省しなければならない。今回の教訓を生かし、来年の出水期前までには見直したい」と話している。
https://www.sankei.com/affairs/news/191021/afr1910210017-n1.html
10月20日3時0分に朝日新聞栃木版からはより詳しい下記趣旨の記事が、足利市と隣の佐野市のハザードマップ付きでネット配信されていた。
台風19号で複数の河川が氾濫し、避難途中に車が冠水して女性が亡くなった足利市富田地区。
足利市が作成したハザードマップでは一帯が「浸水予想域」に指定されていなかった。
2013年版の作製を最後に、足利市は国や県の最新予想データを反映していなかった。
市東部の富田地区周辺には渡良瀬川に注ぐ旗川や出流川から越水した水が流れ込んだとみられる。
多くの家屋が床上浸水した。
市が公表するハザードマップは13年改訂版。
富田地区は浸水予想域から外れ、地図上は真っ白だった。
日ごろからハザードマップを確認していた地区の住民は「被害に遭うのは想定外だった」と驚いた。
ハザードマップは国と都道府県の浸水予想をもとに自治体が作成する。
国などは17年に最新の浸水予想を公表していた。
ここ数年、大規模な自然災害が相次いだため、「千年に一度の大雨」を想定し、大幅に浸水予想域を広げた。
これまでは「百年に一度の大雨」を想定していた。
隣の佐野市は17年の最新データをもとにハザードマップを更新していた。
富田地区は市境付近に位置するため、佐野市のハザードマップの対象区域に含まれている。
富田地区のうちJR富田駅と旗川に挟まれた一帯は、足利市のマップでは真っ白だが、佐野市では色がつき、「0・5~3メートル未満」の浸水予想域に指定されていた。
足利市危機管理課は、国と県が最新の浸水予想を公表した後も、ハザードマップに最新データを反映しなかった理由について「土砂災害の最新予想が出た段階でまとめて更新するつもりだった。旗川など支流の氾濫は想定していなかった」と説明した。
市のホームページで掲載するのも13年改訂版。
危機管理課は「国の浸水予想は『千年に一度』の規模というが、2年でその予想も超えてしまった。今後どう活用すればいいのか」と頭を悩ます。
和泉聡市長は18日の会見で「大いに反省しなければいけない。不安を抱える来年の梅雨までに暫定的に改訂したい」と話していた。
https://digital.asahi.com/articles/ASMBJ5JJ5MBJUUHB015.html?pn=4
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。