2021年10月10日5時45分にFNN PRIMEから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10日昼すぎ、埼玉・蕨市にあるJR東日本の変電所で火災が起きた。
この火災による停電の影響で、山手線など首都圏の複数の路線が一時、運転を見合わせたため、多くの駅やバス乗り場には、長蛇の列ができた。
撮影した人:
「工事のような、爆音の車のような、ドドドドってすごい音がして。爆発して、またドドドド爆発、みたいな」
10日午後1時前、埼玉・蕨市塚越のJR東日本の変電所で火事があった。
近くにいた人:
「ここで(子どもと)遊んでいたら、急に。みんな足がすくんで逃げられなくて」
火が出たのは変圧器を収納している部屋で、火は、およそ30分後にほぼ消し止められた。
けが人はおらず、警察と消防が出火原因を調べている。
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https://www.fnn.jp/articles/-/251572
10月10日15時33分にNHK首都圏からは、近所の人の話しが下記趣旨でネット配信されていた。
火災の起きた変電所の近くに住む80代の女性は、「家の中にいたらバンという音が聞こえ、その後も2回ほど音がして、家も少し揺れた。怖くなって外に出たところ、黒い煙が立ちのぼっていてとても怖かった」と話していました。
また、変電所の近くに住む30代の男性は、「先週の地震と同じような揺れを感じ、ゴーという音がしばらく続いた。家の窓ガラスがガタガタと揺れていた。小さな子どももいるので、すぐ自宅から出て、避難をした。家の外に出たところ、火柱が立っていて、これまでに体験したことがないような怖さを感じた」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20211010/1000071325.html
10月11日23時30分にテレビ朝日からは、設備故障が原因らしいなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
埼玉県蕨市にあるJR東日本の変電所の火災で、JR東日本は10路線で一時運転を見合わせ、23万6000人に影響が出ました。
11日は、実況見分が行われました。
なかでも、念入りに実況見分が行われたのが“トランス室”と呼ばれる変圧器を制御する施設です。
火災発生直後、すでに炎は、トランス室の外にまで広がっていて、メインの変圧器も燃えていました。
今回、火災があった変電所は“基幹変電所”と呼ばれる施設です。
発電所から送られてくる電気の電圧を調整して、各地の変電所へ届けます。
そして、そこから駅や各路線に電気を送る仕組みです。
こうした基幹変電所は、JR東日本管内に18カ所しかない要の施設です。
鉄道工学が専門の東京大学名誉教授・曽根悟氏:
「JR東日本は、日本の鉄道会社で唯一、自前の大きな発電所を持っている。
川崎に火力発電所があり、信濃川の系列に水力発電所があり、そのほか電力会社から電力を買うと。この3つの電力をうまくミックスして、電車を走らせるための大本の変電所の一つ。
電力の融通が、比較的短時間でできるような仕組みは今でもある訳で、約8時間も止めてしまったことを反省して、30分ぐらいで一応、復旧できるやり方を構築してほしい」
これまでのところ、第3者が侵入した形跡や、作業ミスは確認されていないことから、JR東日本は設備の故障が火災の原因ではないかとみています。
7日に起きた東京で震度5強を観測した地震との関連についても調査中です。
ただ、JR東日本は地震の翌日にも点検を実施していて、その時は異常がなかったことを確認したといいます。
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000231629.html
10月12日23時38分に朝日新聞からは、燃えた変圧器は鉄道用のものではなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
火元とみられるトランス室にあった変圧器は変電所内部の設備用だったことが、同社への取材でわかった。
所内には首都圏の鉄道に送電するための別の変圧器があり、火災による直接的な被害はなかったとみられるが、安全のために停止させたという。
同社によると、火災の発生直後、変電所を遠隔で監視している指令室で火災報知機の鳴動を確認した。
火元とみられるトランス室には、照明など所内の設備向けに使う変圧器が納められていた。
近くには鉄道向けの高圧の変圧器がある別の施設があったが、「システム上つながっており、火災のため、安全上、止める必要があった」という。
同社は出火原因のほか、発生時の対応や復旧手順の検証などを進める。
https://www.asahi.com/articles/ASPBD7HD8PBDUTIL03R.html
(2022年4月14日 修正1 ;追記)
2022年4月12日18時14分に読売新聞からは、変圧器銅線の被覆が一部剥がれてショートしたが、電圧が徐々に変化したためブレーカーが作動しなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東は12日、変電所内のブレーカーが作動しなかったことで過大な電流が流れ、火災を招いた可能性が高いとする調査結果を発表した。
JR東によると、火災後の調査で、同変電所で変圧器の銅線の被覆が一部剥がれてショートしていたのが見つかった。
通常、ショートによって急激に電圧が上昇すると、ブレーカーが作動して電流が止まるが、この時は電圧が徐々に変化したためブレーカーが作動しなかったという。
JR東は、再発防止のため同変電所を含む計8か所の変電所について、ブレーカーが確実に作動するよう関連機器の改修を進める方針。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220412-OYT1T50162/
4月12日16時45分にYAHOOニュース(Response)からは、電気回路と計器用変圧器が固定されていたことが原因と推定されるため接続をフレキシブルな構造に改良するなど下記趣旨の記事が、トラブル時の電力系統図付きでネット配信されていた。
JR東日本は4月12日、蕨交流変電所(埼玉県蕨市)で2021年10月に発生した火災について、その原因と今後の対策を公表した。
同変電所は、東京電力から受電した電力(154kV)を隣接する蕨や浦和の変電所へ66kVに降圧分散して供給する機能などを持つ「基幹変電所」と呼ばれる施設だが、この火災で変電所への電力供給ができなくなり、信号設備などが麻痺。
7時間以上も首都圏の複数線区で列車を運行できない状態が続いた。
JR東日本では火災の原因について、高電圧を計測するために低電圧に変換する「接地形計器用変圧器」(Grounding Potential Transformer=GPT)の内部電線がショートしたことを挙げており、電圧や電流などの計測値を基に事故を検出しプレーカーへ電流遮断を指令する保護装置が動作せず、過大な電流が流れ続けたことが火災の拡大につながったというが、いずれも推定としている。
GPTのショートは、銅板で固定された構造が原因であると推定されることから、電気回路とGPTの接続をフレキシブルな構造とすることで外力が加わらないように改良。
保護装置も、その動作に至らない異常電圧が継続しても動作する仕様に変更するとしており、これらは2023年度までに実施するという。
また、蕨交流変電所からなんらかの理由で電力供給できなくなった場合の早期再開策として、別系統からの供給が可能になるよう送電線の新設を検討するとしている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/9c9c728b9a9ffe2aa61d138108115ca370ec71c4
4月12日17時58分に産経新聞からは、変圧器は振動に弱い構造だったためトラブル3日前の震度5強の地震時に電線が損傷した疑いがあるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東によると、同変電所の変圧器は振動などに弱い構造で、内部の電線をカバーする部分が損傷。
ショートが起きたものの電圧は急上昇せず、保護装置が作動しないまま異常な電流が流れ続け、火災に至ったとみられる。
火災の3日前に首都圏直下で起きた震度5強の地震で電線が損傷した疑いがあるという。
同変電所は発電所からの電力を近隣の変電所に送る役割を担っており、異常が起きると広範囲の在来線に影響する。
今後は送電線を新設するなどして、近隣の変電所に別系統から電力供給できるようにするほか、対策が必要な変圧器や保護装置は令和5年度末までに改修するとしている。
https://www.sankei.com/article/20220412-OKUEZXOH2BPZRIZHVO53MZB7PQ/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。