2021年10月10日23時4分に時事ドットコムから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10日午後0時50分ごろ、福岡県朝倉市の上空を飛行中だった航空自衛隊のF2戦闘機から重さ約90キロの風防が落下した。
防衛省統合幕僚監部によると、これまでに落下による被害は確認されていないという。
同省は、落下した風防を捜索するとともに、原因を調べ、他の航空機に異常がないかを確認している。
同省によると、同日午後0時45分ごろ、福岡県築上町の築城基地に所属するF2戦闘機が、領空侵犯の恐れがある国籍不明機に対するスクランブルで緊急発進。
約5分後、朝倉市東部の山間部上空を飛行中、操縦席を覆う風防が落下した。
風防はアルミとアクリルガラス製で、長さ約1メートル50センチ、幅約90センチ、高さ約80センチで、重さは約90キロある。
重さ約480グラムの緊急用はしごも落下した。
同省は他の落下物を確認するとともに、隊員を派遣し、落ちた部品を捜索している。
機体は操縦席がむき出しの状態となったまま、落下から約15分後に築城基地に緊急着陸。
パイロットにけがはなかった。
国籍不明機には別の戦闘機が対応し、任務に影響はなかったという。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021101000394&g=soc
10月11日12時0分にRKB毎日からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
10日に福岡県朝倉市付近を飛んでいた航空自衛隊のF2戦闘機から、操縦席のガラスが外れて地上に落下しました。
このトラブルによるけが人はいませんでした。
落下したのは、「キャノピー」と呼ばれる、操縦席を覆う重さ90キロのアクリルガラスと緊急用のはしごです。
朝倉市付近の山間部に落ちたとみられ、航空自衛隊が破片などを探しています。
防衛省によりますと、このF2戦闘機は10日午後0時45分ごろ、領空侵犯のおそれのあった機体に対応するため、築城基地を緊急発進。
約5分後に、35キロ離れた朝倉市付近にさしかかった際に、操縦席のガラスが外れたということです。
パイロットは操縦席がむき出しのまま、築城基地に引き返して着陸し、けがはありませんでした。
防衛省は「国民の皆様にご心配をおかけし、申し訳なく思っております」とコメントしています。
https://rkb.jp/news/004394.html
10月12日16時0分に朝日新聞からは、落下した当時は時速830㎞で飛行していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
風防落下時の飛行速度は時速約830キロで高度は約7千メートルだったことが、防衛省への取材でわかった。
操縦席がむき出しの状態になったが、基地に引き返し、けが人はなかった。
https://digital.asahi.com/articles/ASPBD51LYPBDUTIL00P.html
(ブログ者コメント)
聞いたことがないトラブル。
国防上からも、たまにでも、あってはならないような気がした。
(2021年10月25日 修正1 ;追記)
2021年10月23日16時0分にYAHOOニュース(朝日新聞)からは、車で走った時の200倍ほどの風圧がかかったとみられ、識者は「よくぞ生還した」と驚いていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
航空自衛隊のF2戦闘機から、操縦席を覆う風よけの風防が落ちる事故が今月10日に起きた。
落下そのものが重大な事故につながりかねない一方で、飛行中に操縦席がむき出しとなる危険な事態が生じていた。
一体、何があったのか。
10日午後0時45分ごろ、福岡県の空自築城基地からF2が緊急発進した。
だが山間部を飛行中の0時50分ごろ、風防が地上に落下。
午後1時4分ごろ、基地に戻った。
風防の重さは約90キロ。
防衛省が捜索中だが、見つかっていない。
落下時の飛行速度は時速約830キロ、高度約7千メートル。
落ちた風防は機内の出入り時に開閉する中央部分で、機体に接合された前後の風防は外れず、風圧の直撃は免れたとみられる。
乗員には、どれくらいの風圧がかかったのか。
高速空気力学が専門の高山和喜・東北大名誉教授によると、高度7千メートルは地表に比べ大気の密度が半分ほどであることも勘案すると、時速50キロの乗用車の窓から顔を出した時に受ける風圧に比べ、時速830キロの操縦席で受ける風圧は最大約200倍となる。
「致命的な力がかかる。残った風防で直接当たらなかったにせよ、よくぞ生還した」と驚く。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b9b3c79740211e725345853f28de589aa245d02b
(2021年11月4日 修正2 ;追記)
2021年11月2日20時41分にYAHOOニュース(時事ドットコム)からは、風防を閉じてロックすると警告灯が消える仕組みだが、緊急発進でパイロットの確認が不十分だった可能性があるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
空自は2日、風防をロックせずに飛行したことが原因と推定されるとの中間報告を発表した。
フライトレコーダーにロックが掛かっていないことを示す記録が残っていた。
緊急発進(スクランブル)でパイロットの確認が不十分だった可能性があるという。
空自によると、通常は電動で風防を閉じ、固定レバーを手動でロックすると、警告灯が消える。
調査では、ロックされた記録がなく、パイロットも警告灯を確認していなかった。
固定が不十分な状態で飛行したため、操縦席と外気との気圧差で風防が外れたとみられる。
空自は詳しい状況や原因をさらに調べる。
風防は未発見だが、被害の報告はないという。
事故後に全ての機体について点検したが、異常は見つからなかった。
事故の影響で中断していた同基地の飛行訓練も、4日から再開する。
https://news.yahoo.co.jp/articles/9d2c4d74b0c9e1f1b5164e8a93f55d0f202db5ca
11月2日20時0分に朝日新聞からは、飛行前の点検で風防の作動やロック警告灯に異常はなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
航空幕僚監部によると、事故機は飛行前の点検で、風防の作動やロックの警報灯に異常がないことが確認されていた。
操縦者は、離陸前にロック状態や警報灯の状況を確認していなかったという。
https://www.asahi.com/articles/ASPC26GFYPC2UTIL02H.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。