2022年8月6日18時16分にYAHOOニュース(テレビ朝日)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
福岡県久留米市で学校の弓道場が全焼する火事がありました。
当時、現場近くでは花火大会が行われていて、落下した花火が火事の原因とみられています。
350年以上の歴史を持つ西日本屈指の筑後川花火大会。
去年、おととしは新型コロナの影響で中止されましたが、5日夜に3年ぶりに開かれました。
およそ40万人もの観客を魅了するなか、異変は終盤に起こりました。
連発花火が打ち上げられるなか、下にあった建物で突然、爆発が起きました。
警察と消防によりますと、5日午後8時10分ごろ、久留米市の久留米工業高等専門学校で「爆発音がして建物が燃えている」と消防団員から通報がありました。
花火大会に来ていた人:
「花火が終わって帰ろうとしていたところに消防車がサイレン鳴らしてどこかに行っているのを。それを見て一緒に来ていた人と『どこか火事かな?』って」
消防団員は花火大会の警備中で、火はおよそ10分後に消し止められましたが、久留米高専の弓道場およそ150平方メートルが全焼しました。
筑後川花火大会は2カ所から花火を打ち上げていて、火事があった弓道場はほぼ真横に位置しています。
一夜明けた6日、消防は火事があった久留米高専の弓道場の屋根に上り、実況見分を行っていました。
弓道場の屋根は大きくへこみ、その横には穴が開いていました。
ドアや窓も吹き飛んでいます。
専門家によりますと、一歩間違えば大きな事故になっていたといいます。
元麻布消防署署長・坂口氏:
「屋根を突き破って中に入ってから爆破しているわけですよね。そういう事例はあまりないですよね。そこに人がいたら大変ですよね。場合によっては命を落としているんじゃないですか」
実行委員会は、この火災について謝罪したうえで、花火が想定外の方向に打ち上がったことが原因とみられるとしています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/99a15a661162d0f1e620ea43815863d2261b75a2
8月5日23時2分に毎日新聞からは、屋根にバレーボール大の穴が開き、現場では火薬のような臭いがしたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5日午後8時10分ごろ、福岡県久留米市小森野1の久留米工業高等専門学校で、「爆発があり、火が出ている」と、付近を警備していた消防職員から久留米広域消防本部に通報があった。
消防本部によると、高専の弓道場から出火し、木造平屋約150平方メートルを全焼した。
けが人はいなかった。
現場は、当時開催中だった「第363回筑後川花火大会」の打ち上げ場所の近く。
消防や警察は、打ち上げに失敗した花火玉が弓道場に落下し、爆発した可能性があるとみて出火原因を調べている。
火災は約20分後に鎮火。
県警久留米署によると、弓道場の屋根にバレーボール大の穴が開き、現場では火薬のような臭いがした。
弓道場は当時、無人だったとみられる。
開催概要によると、花火大会は5日午後7時40分に始まり、約30分間で約8000発の打ち上げを予定。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で3年ぶりの開催で、大会事務局によると、観客数は40万人だった。
大会事務局は「状況が把握できておらず、現時点ではコメントできない」としている。
https://mainichi.jp/articles/20220805/k00/00m/040/369000c
8月8日17時58分にYAHOOニュース(福岡放送)からは、高専グラウンド内の花火に近い場所は立入禁止になっていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
当時、学校のグラウンドでは、寮生約3、40人が花火大会の実行委員会と教員の指導に従い、一定の距離を確保して、花火を楽しんでいたと言います。
■目撃者:
「グラウンドの中の、花火に近い部分は人が立っていて、立ち入りができないようになっていて、そのおかげで人的被害がなかった。」
花火大会をめぐる事故は、ことし全国各地で起きています。
7月31日には富山県射水市で打ち上げ場所近くの枯れ草が焼け、花火師2人がケガをしたほか、三重県名張市、北海道美幌町でも同様に火事がおきています。
警察と消防は、今回の火事について、何らかの理由で打ち上げに失敗した花火玉が弓道場の屋根を突き破って爆発したとみて、原因を調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/dc8995584543ddf8145d45e196a6fcc9d16d999b
8月8日17時57分にYAHOOニュース(rkb)からは、落ちてきたのは10号玉だった、道場や道具を無くした弓道部は1ケ月後に全国大会を控えているため支援する動きが出ているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
筑後川花火大会の流れ弾が5日、学校の敷地に落ち、弓道場が全焼した。
練習場だけでなく、大切な道具も一夜にして失った部員たちは、全国大会を直前に控えていた。
8日、久留米高専が使っていた弓道場は無残な姿をさらしていた。
来月1日に兵庫県で開幕する全国大会まで1か月を切り、部員たちが練習に汗を流した道場は一夜にして無くなったのだ。
消防によると、花火の10号玉が落ちて爆発した可能性が高いという。
なんとか助けてあげたいと地元では、練習場や道具の提供などの支援も検討されている。
しらみず弓道具店・白水さん:
「個人では、金額もすごい高いので、もう一回そろえるとなると大変。それに少しでもお役に立てればと思っています」
また、弓道部がある近くの県立高校も、依頼があれば練習場を貸し出すことを検討し始めた。
思わぬ苦難に直面した弓道部。
今のところ、女子団体と女子個人の全国大会に予定通り出場することにしている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e3a8b3aab2b24a23ad301ceb47ca35bfc6d7d122
(ブログ者コメント)
〇他の情報とも併せ考えると、打ち上げ場所は赤丸部分、弓道場は青丸部分だった模様。
もしそうだとすれば、直線距離で200m程度だ。
〇調べてみると、10号玉(尺玉)の直径は30cm程度、重さは8.5kg程度、打ち上げ高さは300m程度。
一方、ボーリングの玉の直径は21.5cm程度、16ポンドの玉で重さ7.25kg。
まさにボーリングの玉が上空数100mのところから落ちてきたことになり、金属製の屋根など簡単に突き破ってしまったのだろう。
(2022年9月6日 修正1 ;追記)
2022年9月5日16時33分にYAHOOニュース(rkb)からは、不発のまま落下したのは作業員の汗などで導火線が湿っていたことが原因らしい、当該花火玉は打ち上げ構成の変更で大会前日に準備されたものだったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
福岡県が花火を担当したみやま市の業者に聞き取り調査を行ったところ、花火が空中で爆発せずに不発の状態で落下したのは、導火線が湿っていた可能性が考えられることが分かりました。
業者によると、事故を起こした花火玉は、打ち上げ構成の変更で花火大会前日に準備されたもので、作業員の汗などで導火線が湿っていた可能性があるということです。
福岡県は業者に対し、湿気対策を徹底するよう口頭で指導したということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/882493c917c7da8b5a9214a9fd021219892fff73
9月5日19時42分に朝日新聞からは、導火線加工時に作業員の汗が付着した可能性があるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県が、不発となったのは作業員の汗などで導火線が湿っていた可能性があるとして、花火玉の製造と打ち上げを担当した同県みやま市の業者に行政指導をしていたことが分かった。
業者が前日、着火しやすいよう導火線を加工した際、作業員の手の汗が付着して湿った恐れがあるという。
このため、県は8月12日、作業所の湿度や温度を下げるなどの対策を徹底するよう指導した。
県は、ほかの県内の花火製造業者にも湿気対策などの注意喚起をするという。
https://www.asahi.com/articles/ASQ956F6GQ95TIPE00P.html
9月5日16時33分にYAHOOニュース(福岡放送)からは、県は1人作業を2人で分担し互いに確認し合うなどの対策を求めたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
福岡県によりますと、花火玉は不発のまま落下したとみられていて、原因の一つとして、花火業者の作業中の汗で導火線が湿った可能性が考えられるということです。
これを受けて福岡県は8月、業者に口頭で指導を行いました。
これまで1人で行っていた作業を2人で分担して互いに確認し合うことや、こまめに汗を拭き取ることなど対策の徹底を求めたということです。
一方、警察は、この事故について激発物破裂容疑を視野に調べを進めています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ff4ef2335a963ac345e6b1a0db3d506d11473ced
(2022年9月12日 修正2 ;追記)
2022年9月9日19時24分にNHK福岡からは、弓道部が全国大会で準優勝したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
先月開かれた久留米市の花火大会で、花火の玉が落下して練習拠点を失った高等専門学校の弓道部の女子部員たちが全国大会で準優勝を果たしました。
先月5日、久留米市で開かれた花火大会で、会場近くの久留米工業高等専門学校の弓道場に花火の玉が落下し、建物が損傷したほか、弓などの道具が焼けました。
それでも、女子部員たちは新たな練習場所を確保するなどして先週、兵庫県で行われた高等専門学校の全国大会に予定どおり出場し、団体で準優勝を果たしました。
学校によりますと、事故のあと、現金あわせて300万円と弓などの道具が市民などから寄付されたということです。
2年生の吉田さんは「支援をいただいたからには結果を残さないといけないと練習に打ち込んだ。次は優勝できるように頑張る」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20220909/5010017279.html
(2022年11月22日 修正3 ;追記)
2022年11月21日22時0分に毎日新聞からは、筒の固定不十分や汗で着火線が湿ったことなどを推定原因とする報告書が提出されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
福岡県久留米市で8月5日、筑後川花火大会の花火玉が落下して久留米高専の弓道場が全損した事故で、「事故調査・安全対策委員会」(石橋力委員長)は21日、事故原因や再発防止策を盛り込んだ事故調査報告書をまとめた。
原因については、花火の打ち上げ筒の固定が不十分だった可能性や、花火玉製造時、汗で着火線が湿った可能性など複数の要因が重なったと推定している。
花火大会の実行委員長でもある調査委の石橋委員長らが21日に市役所で記者会見を開き、県に提出した報告書の内容を説明した。
花火業者への聞き取りや打ち上げの様子を撮影した動画などの情報を収集して原因を推測し、動画の解析や花火玉の弾道を計算するなどして原因を検証したという。
原因については、
▽不発玉が発生した要因
▽不発玉が斜めに飛んだ要因
▽県が安全のために定める「保安距離」を超える地点まで不発玉が到達する力が働いた要因
の三つの観点から検証した。
不発玉の発生については、不発となった花火玉の製造と打ち上げを担当した業者が、空調がない環境で花火玉の着火線を取り付ける作業をしていて、手汗などにより着火線が吸湿した可能性を排除できないとした。
確認体制も十分といえず、部材の製品不良の可能性も否定できないとした。
弓道場の方へ斜めに飛んだ要因については、花火玉の打ち上げ筒や筒立て器の固定が不十分で、打ち上げ時に筒などが傾いた可能性が高いとした。
保安距離を超える地点まで到達した理由については、不発玉となったため通常開花する高度よりも高く上がり、上空の風の影響を長く受けて流されたと推測した。
再発防止策は、
▽花火玉の吸湿対策や製造・使用段階での品質管理の徹底
▽打ち上げ筒の確実な固定
などを挙げ、花火事業者や関係機関と連携して対策を講じるとした。
石橋委員長は、「この報告書がゴールではなく、できる対策は全てやる」と述べた。
来年以降の花火大会の開催については、「やりたいと思っているが、できるかどうかは分からない」とし、県の許可を得る上で、さらなる対策が必要との認識を示した。
https://mainichi.jp/articles/20221121/k00/00m/040/299000c
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。