2014年10月12日5時31分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東日本大震災とその余震で起きた火災の3割が、電気が原因の「電気火災」だった。
日本火災学会(会長・田中哮義京大名誉教授)が調査した。
内閣府は今月から、有識者会議で本格的に対策の検討を始める。
東日本大震災では津波による火災が注目されたが、津波による火災を除くと、電気火災が6割を超える。
津波被害のなかった阪神大震災でも、判明した出火原因の6割が電気火災とされ、対策が急務だ。
学会の地震火災専門委員会は、2011年3月の東日本大震災から1カ月間に余震も含めた地震で起きた火災の原因を調査。
静岡以北の1都1道16県にある360消防本部から、今年9月までに9割の回答を得た。
その結果、325件の火災のうち、108件が電気火災だった。
内訳は、
・電気器具が倒れて過熱するなどした(53件)
・配線やコンセント部分が傷つくなどした(36件)
・配電盤などの故障(19件)。
石油ストーブなど電気以外の原因は52件、不明は3件だった。
こうした地震の揺れによる火災は、計163件あった。
一方、津波でLPガスボンベからガスが漏れるなどして発火し、流されつつ延焼する「津波火災」は162件だった。
これらとは別に、地震による停電で使ったロウソクによる出火など、間接的な原因の火災も53件あった。
同委員会では、このデータをもとに、年度内に報告書をとりまとめる予定。
自治省(現総務省)消防庁の1998年の調査では、95年1月の阪神大震災時の火災(285件)で、発火原因がわかった139件のうち、85件を電気火災が占めた。
阪神大震災後、揺れを感知すると通電を遮断する「感震ブレーカー」の開発が進んだが、内閣府が今年2月に発表した世論調査結果では、設置率は6.6%。
今回の調査を担当した地震火災専門委員会の岩見達也・建築研究所主任研究員は、「電気火災は阪神大震災で注目されながら対応が後回しになってきた」と指摘する。
内閣府は9月、有識者による「大規模地震時の電気火災の発生抑制に関する検討会」を設置。今月から、感震ブレーカーの普及策などについて具体的な議論をする。
〈電気火災〉
倒れた電気器具の上に燃えやすいものがかぶさって過熱したり、配線がショートして火花が出たりしたことによる、電気が原因の火災。
政府が昨年末にまとめた首都直下地震の被害想定では、火災による焼失棟数は最悪で43万棟。うち約半数は電気火災が原因になると試算している。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/ASGB75K72GB7PIHB021.html
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