2014年10月13日13時6分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
御嶽山(3067m)が噴火する数日前から、噴煙が普段と違う様子だったことが、現地の登山ガイドらへの取材で分かった。
気象庁は、「異変があれば公的機関に通報してもらうよう、火山防災協議会やパンフレットで広報している」としているが、事前の通報はなかった。
専門家は、「山に詳しい人たちに協力してもらう体制を構築することが必要だ」と指摘する。
「いつもと違った。違和感があった」。
長野県木曽町の開田高原でペンションを経営し、登山ガイドの資格を持つ鈴木さん(51)は、噴火5日前の9月22日正午ごろに見た光景が脳裏に焼き付いている。
御嶽山のピークの一つ、継母岳(2867m)の南東側の谷間から、もくもくと上がる白っぽい噴煙を目撃した。
年間20日以上登っているが、山頂より500m以上低い場所から噴煙が上るのを見たのは初めてだったという。
9合目の山小屋、覚明堂の管理人の瀬古さん(67)は、噴火の数日前から気にかかることがあった。
「山小屋まで硫化水素の臭いが漂ってきている」。
9月上旬に火山性地震が相次いでいたこともあり、噴火前日の同26日正午ごろ、山頂周辺の噴出口に向かうと、普段の倍以上の高さまで噴煙が上がっていた。
「いつもはふわふわと立ち上っているが、噴火前日は『シュー』と勢いよく出ていた」
御嶽山では、噴火の前兆や火山活動の変化をとらえるため、気象庁が関係機関とともに山頂周辺に地震計を、ふもとには監視カメラ2台などを設置し、火山監視・情報センターが24時間体制でモニター観測を続けている。
ただ、現地に常駐して観測する専門家はおらず、今回のような小さな異変を捉えることは難しいという。
気象庁火山課は、「噴煙の異変だけをもって噴火を予測することは難しいが、山をよく知る人たちからの情報は重要。もし、異変があるとの連絡を受けていれば、火山性地震が増加したこととの関連性を調べるために調査員が現地に赴き、噴煙の量や成分を調べることで噴火を察知できた可能性もある」と話す。
火山ガスに詳しい産業技術総合研究所活断層・火山研究部門の風早研究グループ長は、「噴気などの異常について、気象庁が常時、確認することはできない。山小屋のスタッフらに協力してもらう体制作りも必要」と提言している。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20141013k0000e040143000c.html
(ブログ者コメント)
同様の異変を感じた人がいたという情報を、以前にも紹介済。
2014年10月12日掲載
2014年10月5日報道 御嶽山噴火に遭遇した山岳写真家が噴火のサインを見逃したと自責の念、過去の噴火時の教訓もいつしか風化していた
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/4340/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。