2023年10月20日12時30分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
霞台厚生施設組合のごみ焼却施設「霞台クリーンセンターみらい」(茨城県小美玉市)から未処理の機器冷却水が排出された問題で19日、近隣住宅・事業所計約150戸に「ご報告とおわび」と題した文書が配布された。
周辺の池など3地点での水質検査結果も添え、組合側は「安全性には問題がない」としている。
だが、文書には原因や具体的な再発防止策の記述がなく、住民からは不安の声も出ている。
組合によると、機器冷却水の「不適切な排出」は9月19日、小美玉市の情報提供で発覚。
2021年7月30日~23年9月18日に行われていた。
機器冷却水は本来、処理を施した上で下水道に流すが、運転員がマニュアルに反して機器冷却塔から直接、雨水と同じ方法で施設外に流した。
水質調査は9月20~25日、運営会社「H環境テクノロジー」が第三者機関に依頼して実施。
水質汚濁防止法の排出基準に照らし、生活環境に関わる15項目の分析結果を公表した。
うち14項目で基準値を下回ったが、水素イオン指数(pH5・8~8・6)については、機器冷却水(同8・8)と調整池(同9・1)の2地点で基準値を超えた。
同社は、「試料の採取時間や場所に影響され、安全性には問題がない」としている。
文書を提示された施設組合議員は「不適切な排出が行われた原因や、再発防止策がきちんと住民に示されないのはおかしい」と、追及の構えをみせている。
近隣に住む女性は、「心配は尽きず、組合への信頼も揺らいでいる。マニュアル違反がなぜ起きたのか、冷却水以外に問題はないのか。今後、施設を総点検した上で、議会と同時に住民にも速やかに報告してほしい」と話している。
https://mainichi.jp/articles/20231020/k00/00m/040/055000c
ちょっと前、2023年10月11日付で毎日新聞茨城版からは、腐食防止剤が添加されている冷却水が2年超で推計1500トンほど無処理排出されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
石岡、かすみがうらなど4市町で構成するごみ処理のための一部事務組合「霞台厚生施設組合」(小美玉市)は10日、同組合の焼却施設「霞台クリーンセンターみらい」で使われた機器冷却水1490トン(推計)が2年超、未処理のまま施設外に流出する「不適正な処理があった」と明らかにした。
組合議会で佐藤・かすみがうら市議の質問に答えた。
冷却水は、ボイラー周辺のファンやポンプなどの熱変形を防ぎ、機器性能を保つために使われており、水道水に0・03~0・04%の濃度で水の腐食などを防ぐ薬剤が添加されている。
本来、冷却水は、他の汚水とともに中和処理などを施され汚水として排出されるが、運営管理会社「Hテクノロジー」が組合とのマニュアルに反し、機器冷却棟から直接、排出していた。
組合などによると、小美玉市からの情報提供で9月19日発覚。
同21日、同社が未処理の冷却水を雨水マスに放出したことを認めた。
10月6日、同社が提出した報告書などによると、排出は2021年7月30日~23年9月18日に行われていた。
同社は9月20~25日、
(1)調整池
(2)雨水マス
(3)機器冷却水
(4)隣接する大池
の施設内外の4地点の水質調査を実施。
第三者機関の分析結果で、健康被害を及ぼす物質の検出はなかったと確認したという。
組合管理者の谷島・石岡市長は10日の組合議会で、「非常に遺憾だ。調査報告を受け、しっかり対応する」と答弁。
小沢組合事務局長は取材に対し、「調査結果を精査し、現状把握やマニュアルの徹底などに努める。住民への説明も行いたい」と話している。
https://mainichi.jp/articles/20231011/ddl/k08/040/066000c
(ブログ者コメント)
なぜ、マニュアル通りに行わなかったのだろう?
おそらくは冷却塔からのブロー水だと思われるが、それならマニュアルどおりにしても運転員の大幅負担増にはならないと思うのだが・・・?
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。