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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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202310191652分にYAHOOニュース(rkb)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

ランニング中に濡れた苔に滑って重傷を負ったとして、50代の男性が道路を管理する福岡県那珂川市に損害賠償を求めた裁判で、福岡地裁は市に280万円あまりの賠償を命じる判決を下しました。

「道幅一帯に苔が生えた状態にあるのを看過した」などと、市の責任を認めました。

 

5メートルほど坂道を滑落】

男性は3年前、福岡県那珂川市の市道を朝ランニング中に、濡れた苔の上で滑って尻餅をつきました。

その弾みで、5メートルほど坂道を滑り落ち、肋骨を折る重傷を負いました。

市に慰謝料や後遺障害などおよそ1650万円の損害賠償を求めていました。

判決によりますと、男性がけがした場所は、山地を切り開いて舗装された市道で、5メートルにわたり苔が歩道表面を薄く覆っていたということです。

男性は、

▽崖からの漏水が歩道部分にまで及び、湿ったままで転倒しやすい状況だった
▽歩道を走る市民は多数いて、予見可能性が認められた
▽転倒を回避することもできた

として、過失相殺しても少なくとも8割の過失が市にあると訴えていました。

 

【市側は「苔は避けられた」と主張】

一方、市側は、

▽事故の存在を証明する証拠はない
▽けがは他の要因で発生した可能性もある
▽山地を切り開いており、ある程度の苔は瑕疵が否定されるべき
▽苔を避けることができたため、通行・走行に支障がない程度に軽微で瑕疵とは言えない
▽被害報告や排除の苦情もなかった

などと主張し、争う姿勢を示していました。

 

【裁判所「道幅一帯に苔が生えた状態にあるのを看過」】

福岡地裁で19日開かれた判決で、上田洋幸裁判長は「事故発生にかかる本人の供述は客観的な証拠に支えられているもので、信用できる」と、事故の存在を認めました。

その上で、「歩道脇の擁壁から漏れた水によって濡れていた」、「苔を回避するには、苔の生えていないところまで5メートルほど車道を通行する必要があり、危険な態様を余儀なくされる」と指摘。

「排水対策が極めて重要とされるにも関わらず、道幅一帯に苔が生えた状態にあるのを看過し、適切な措置を取らなかった瑕疵がある」と、市の責任を認めました。

ただ、「男性は苔を避けて走行することが可能だった」として、男性にも4割の過失があると認定。

市に後遺障害慰謝料の一部を除いた約280万円の賠償を命じる判決を言い渡しました。

那珂川市は「判決文を見ていないのでコメントできない」と話しています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/b194c2591c0ca83ea66bdd234e25dfd16c21691b

 

10191745分に毎日新聞からは、厚いところで23mmのコケが生えていた、擁壁から漏れた水で一帯は濡れた状態になっていた、住民から苦情はなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

判決によると、同県小郡市の50代男性は20208月、那珂川市の「萩ノ原峠」付近の歩道でコケに足を取られて転倒。

男性は下り坂になっていた歩道を約5メートル滑り落ち、胸の骨を8本折るなどのけがをした。

現場には厚いところで23ミリのコケが約5メートルにわたって生えており、歩道脇の擁壁から漏れた水で一帯はぬれた状態になっていた。

判決は、現場の状況について「相当前から漏水でコケが生えた状態だったと推認され、(市側は)ぬれたコケの存在を知ることができた」と認定。

市側は、住民からコケに対する苦情などはなかったとして、「コケが生えているのは知らず、事故を予見できなかった」と反論していたが、退けた。

また、事故後に市が漏水対策を実施したことなどから、「コケの除去や漏水対策などは、それほど困難ではなかった」と指摘。

「(市側は)事故の発生を予見し、回避することは十分に可能だった」とした。

一方、路面にコケがあることは見れば分かり、男性はよけて走ることもできたとして、男性側にも4割の過失があると判断した。

https://mainichi.jp/articles/20231019/k00/00m/040/221000c 

 

10201917分にNHK福岡からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。(本文は転載省略)

https://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20231020/5010022209.html 

 

(ブログ者コメント)

〇なぜ危険予知し、歩いて通らなかったのだろう?
・走っているリズムを崩すのがイヤだった?
・単に濡れているだけで苔が生えているとは思わなかった?
・前回走って通った時には問題なかった?
そういった情報がないか探してみたが、見つからなかった。

〇ブログ者の近所にも類似場所があったので、試しに苔の部分を強く踏んでみたところ、水に濡れたようには見えなかったものの、滑る感じだった。

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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