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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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202342110分にYAHOOニュース(FRIDAY DIGITAL)から下記趣旨の記事が、現地の写真付きでネット配信されていた。

東日本大震災による福島第一原発の事故から12年経った現在。
原子力発電所を有する全国の自治体では、原発災害時の避難道路が整備されつつある。

日本原子力発電所がある福井県敦賀市近辺にも、原発事故が起きた時の事故制圧や避難用の道路が県や市によって続々と開通した。

2022年春に開通した市道西浦2号線鈴ケ崎トンネルもその一つだ。

【駐車をしないよう側溝のフタを外してほしい】

敦賀市在住のAさんが体験した「落とし穴事故」は昨年1113日、その鈴ケ崎トンネルのすぐ近くで発生した。

「その日はマツダデミオで敦賀市色浜近辺の県道141号線を北(鈴ケ﨑トンネル)に向かっていました。
ふと気づくと、後ろから接近してくるクルマがいたので、先に行かせようと思ったんです。
煽られている雰囲気ではなかったのですが、『追いつかれた車両の義務』(道路交通法第27条)のことが頭に浮かんだので、これはよけるべきだと。
しかし、色浜周辺はずっと海沿いの片側一車線で、左側は路肩も狭く…。
やっと左前方に見えてきたのが、事故現場となった空き地でした。
左ウィンカーを出して空き地に入ろうとした瞬間、落とし穴に落ちたような強い衝撃を感じました。
ガガッ、ゴゴッという、下回りをぶつけた鈍い音もしました。
その時点で、後続車は一気に加速して私の車を追い抜いていきました」

Aさんの愛車は、空き地の入り口近辺の路肩にずっと連なる「フタのない側溝」に落ちたのだ。

その後、すぐにハンドルを切ったため、元の道路に戻ることができたものの、車には傷がついた。

Aさんが続ける。

「運転席からフタが飛び飛びになっていることなど確認できなかったばかりか、一部フタで覆われている部分もあり、混乱しました。
車を空き地に入れようとした時に初めてそれが確認できましたが、まさにトラップ。
道路の左脇にある空き地に入るには必ずその側溝を横切るわけですが、入口には進入禁止や立ち入り禁止などの警告看板やポールも何もありませんでした」

Aさんの車はコンクリートでできた固い側溝で激しく損傷したため、その修理代は約60万円と高額なものになってしまった。

「道路の欠陥による事故ではないか、と考えたので、事故の翌日、福井県庁の土木部道路建設課にメールを送りましたが、数週間経っても何の反応もなかったんです。
それで、敦賀市役所など様々なところに問い合わせて、鈴ケ崎トンネル手前の側溝は福井県の管轄だとわかりました。
結局、事故現場の道路を管理している土木事務所の担当者と現場確認に行けたのは、事故から1ヵ月半が経過していました」

そして、Aさんは担当者の指示によって、管理者である県知事へ損害賠償の申し立てを行う申立書を提出した。

上記の情報をキャッチして、事故現場の道路を管理していた「嶺南振興局敦賀土木事務所」を取材した。

「あの場所の側溝のフタがなぜ外されていたのか」と質問すると、担当者からは耳を疑う驚愕の理由が語られた。

「フタを外したのは地元からの要望です。
釣り客がたくさん訪れて、道路沿いに何台も違法駐車をする。
駐車をしないよう側溝のフタを外してほしいという要望にこたえたものです」

これにはびっくりである。

側溝のフタを外して、わざと危険な状態にして駐車をさせないようにしていた…ということなのか?

後日、福井県の担当者より「わざと危険な状態にした」という発言を訂正する説明は受けたが、結局、なぜフタを外していたかについては、いまだに説明はない。

「そもそも、あそこは退避所ではなく、鈴ケ崎トンネルを作る前に通っていた昔の道路で、工事の資材などを置いていた場所です。
一般車両が入る想定はしていませんでした」

「退避所ではない」「一般車が入る想定はなかった」とはいうものの、進入禁止の掲示はなく、ポールやロープで入口がふさがれていたわけでもない。

開通から2ヵ月、20225月に撮影されたストリートビューの写真には、側溝にはまった際についたと思われる複数のタイヤ痕が写っている。

また、トンネルの入り口には駐車禁止の標識がかすかに見えるが、現場は駐停車禁止ではない。

左脇の空き地にちょっと車を寄せて停車することは、不自然ではないだろう。

60万円以上の損害に対して33000円の賠償で済むのか】

その後、Aさんのもとには、申立書の提出から約2ヵ月経過した今年2月下旬に、やっと損害賠償に関する連絡が福井県道路保全課の担当者から届いた。

「ひどい話ですよ。
まず、保険会社の言い分は、車の時価が支払いの最大なので『11万円』ですと。
さらに(Aさんのケースは)ドライバーの前方不注意による事故だから、私に7割の過失がある。
また、あの場所は待避所ではない。
側溝は『道路構造令によって75cmの路肩の外側に設置されたものだから、フタがなくても問題ない』とも言われました。
フタを外していた理由も、はっきりとは答えてもらえませんでした」

つまり、写真に示す道路に置き換えれば、白線(車道外側線)から幅75㎝以上路肩として確保しなければいけないが、それは確保されていて、それより外側は道路とはみなされない。

つまり、側溝のある場所は道路外にあたるので、仮にフタがとれている部分があっても、県として道路の安全管理を怠ったとは言えない、という言い分なのだ。

福井県側が伝えてきた、道路管理の不備で発生した損害を「時価」で支払おうとすること自体、極めて異例で、また「ドライバーの前方不注意」という指摘も大いに疑問が残る。

そもそも、運転席からフタのない側溝が続いているのが見えていたら、運転手はその場所を横切ろうとは思わないだろう。

前方に注意して安全だと思ったから空き地に車を寄せたのである。

福井県は、60万円以上の損害を受けたAさんに対して、『Aさんの過失が7割』という理由で、わずか33000円の賠償で済ませようとしていることになる。

福井県の道路保全課に改めて聞いてみたところ、「道路の保険で対応することになりますが、金額については折り合いがついていないので、再度検討しているところです」という返答があったが、「Aさんの過失が7割」という言い分は、不条理だろう。

現場は今、どうなっているのか。

『この先路肩注意』という看板がトンネルのはるか手前に立てられているのみで、空き地への進入を禁止する道路標識もなく、ポールなども一切ない。

『この先路肩注意』という看板だけでは、運転手は結局、何に注意すればよいのかわからない。

今まで通り、空き地にも自由に入れることから、今後も同様の事故が起きる可能性はあるだろう。

「危険箇所を放置し続けることに対してもそうですが、危険箇所の放置を理由にもならない理由で正当化しようとする態度に、より一層の怒りを覚えます」(Aさん)

原発事故を回避するための道路なのに、落とし穴事故の回避には無頓着。

重大な事故が新たに発生しないことを願うばかりだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/5d7fda7899f2c31b157572888a6f3b431d3ff2b2

 

(2023年4月20日 修正1 ;追記)

20234191244分にYAHOOニュース(テレビ朝日)からは、区長会長と県はレジャー客対策ではなく排水能力を上げるために蓋を外したと説明しているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)

・・・

なぜ、このような事態になっているのでしょうか?
現地へ向かいました。  

現場は、福井県敦賀市の県道141号線。
美しい敦賀湾を臨むツーリングコースとしても人気ですが…。  

現場は事故の後、一変。
県により、注意を呼び掛ける看板や、ポールなどが設置されていました。

事故が起きた付近の側溝の穴には、細い木の板が渡され、その上には、コンクリートのブロックが置かれています。

ちなみに、側溝の大きさを測ってみると、縦60センチ、横1メートル、深さ70センチの大穴だったことが分かります。

現地で取材を進めると…。

近隣住民:
「観光客とか、ドライブの人とか、左に側溝に止めてドスンと落ちる。危ないなと感じていました」

Q.事故は?:
「事故は、しょっちゅう(あった)。ここで車止めて、パンクしてるのが、3台くらい止まってました」

近くに店を構える男性は、観光客などが事故を起こす「危険な場所」だと証言しました。

近隣住民:
「あおり運転で、後ろから車来ると、脇によけて。先に行かせようと左側に寄ったら、ドスン。かわいそうですよね」

別の住民は、次のように話します。

近隣住民:
「(夜や雪の日)見えない時もあるから、ふたしてほしいと思う時もある」

なぜ、危険が放置されてきたのでしょうか?
地元の区長会の会長が取材に応じてくれました。

地元・西浦地区 山川区長会長:
「レジャー対策。車が入って行けると、ゴミだらけに。レジャー対策も兼ねて、側溝を外してくれと県にお願いした」

Q.ふたを半分開ける、まだらにするようにお願いした?
山川区長会長:
「道通ってきたら分かると思うけど、ふためくって(外して)あるでしょ?あんな感じでやってくれたらいいって(お願いした)」

周辺にはトイレが少なく、釣り人や観光客が用を足したり、ゴミを捨てたりすることが頻発。

そのため、地元住民側が「対策として県に要望した」というのです。

しかし、落下防止の対策については…。

山川区長会長:
「ポール立てて、側溝にふたがないよと、注意喚起はしとくべきだと思いました。側溝に落ちる人もいるし、対策しとくべきだった、ポール立てて」

はたして、穴の真意とは?
道路を管理する県の担当者を取材すると、“違う答え”が返ってきました。

Q.(穴は)釣り客がたくさん訪れて、違法駐車するのを防ぐため?
山川区長会長:
 「ではないです」

Q.地元からの要望?
山川区長会長:
 「ではないです」
 「(路肩)75センチ確保した道路は、側溝を開いていることが多い。雨水などを流すためのものですので」

福井県側の説明によると、側溝は排水能力を上げるためにふたを外して穴をあけたもので、

「法令に基づき、十分路肩の幅が確保されているため、構造上の問題はない」
「同様の脱輪事故は、これまで把握しておらず、今回が初めて」
「地元の要望を受けた『違法駐車対策』ではない」

ということでした。

福井県:
「道路の構造上は“安全”だと思いますけど。より安全を徹底するため、注意喚起を徹底していきたい」

(「グッド!モーニング」2023419日放送分より)







https://news.yahoo.co.jp/articles/2853179a09fe1c6f90a4f46a97d9676869a3c9fa  

 

 

  

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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