2021年12月7日19時37分にNHK北海道から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
札幌市が制定を目指す「動物園条例」。
市は7日の市議会で、条例の素案を示しました。
動物が苦痛や不安を感じず、本来の行動がとれるようにする「動物の福祉」の観点から、動物園の役割や責任を定めるもので、市によりますと、こうした条例は全国で初めてだということです。
「札幌市動物園条例」の素案は7日の市議会の総務委員会で示されました。
札幌市の円山動物園では6年前、マレーグマがほかのクマに襲われて死ぬなど、誤った飼育方法により動物が死ぬ事故が相次ぎました。
条例は、こうしたことへの反省などを踏まえ、動物園に求められる役割や責任を定めようと、市が制定を目指しています。
7日示された素案では、動物園の活動について、動物が、苦痛や不安を感じずに本来の行動がとれるようにする、いわゆる「動物の福祉」を確保しながら、野生動物を守り、「生物多様性」の保全に貢献するなどとしています。
そのうえで、それぞれの動物の生態にあわせた飼育環境を整備するほか、動物の尊厳を尊重するため、野生動物への直接の餌やりなどは原則行わず、動物に人を模したような格好や行動をさせることはしないと定めています。
市によりますと、こうした観点を盛り込んだ条例は全国で初めてだということです。
このほか素案には、専門的な知識や経験を持つ職員の確保や、動物の病気の予防や治療を適切に行える医療体制の整備なども盛り込まれています。
市は、来月中旬から市民に意見を募ったうえで、早ければ来年5月にも条例案として市議会に提出する方針です。
【ポイントは動物の福祉と生物多様性】
今回の条例、ポイントとなるのが「動物の福祉」、そして「生物の多様性」です。
動物園はこれまで、市民の憩いの場として、娯楽的な機能を求められる傾向がありました。
実際、円山動物園でも、開園当初は動物に芸をさせたり洋服を着せたりしていた時期がありました。
しかしいま、さまざまな生態系が存在する「生物の多様性」を守ろうという動きが国際的に広がる中で、動物が苦痛や不安を感じず本来の行動がとれるようにする「動物の福祉」の観点が重要視されるようになっています。
円山動物園でも、こうした理念に基づいた飼育方法の導入が始まっています。
ミャンマーから来たアジアゾウ4頭が飼育されているゾウ舎は、おととし建設された際、ゾウにストレスをかけないよう、さまざまな工夫が施されました。
たとえば、ゾウ舎の床は足にかかる負担を減らそうとコンクリート製から砂に変えたところ、立ったまま寝るとされていたゾウが、ミャンマーにいたときと同じように横になって寝る姿が確認されたということです。
またゾウ舎には、いつでも水浴びができる屋内プールを設置したほか、1日10時間以上、食事するゾウのために夜中でも自動でエサを与える設備も導入するなど、動物が本来の行動をとれるような「動物の福祉」に配慮した飼育環境を実現しようとしています。
円山動物園の佐々木経営管理課長は、「『動物園条例』は、飼育しているすべての動物の福祉を向上させていくことに動物園がしっかり取り組むことの宣言になる。市民にも生物多様性の保全について理解してもらい、何ができるか考えるきっかけにしてほしい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20211207/7000040954.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
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