2023年11月22日14時45分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
原発の核燃料を加工する「原子燃料工業」(本社・横浜市)の熊取事業所(大阪府熊取町)で、約26年間にわたり点検されていなかった排気ダクトの内部に約170キロのウラン粉末がたまっていたことが分かった。
22日の原子力規制委員会の定例会で報告された。
外部への漏洩(ろうえい)や、従業員の被曝(ひばく)線量が増えるといった影響は確認されていないという。
規制委によると、今年4~5月に排気ダクトの改造工事をした際にウラン粉末がたまっているのが見つかった。
同事業所では、核燃料の原料であるウラン粉末を扱う設備から放射性物質が漏れないよう、気圧を管理する排気設備がついている。
この排気設備からウラン粉末が吸い込まれ、排気ダクトにたまっていたという。
規制委は、設備の構造から排気ダクトにウラン粉末がたまることは予測できると指摘。
適切に点検せず、大量のウラン粉末が排気ダクトにたまった結果、大きな地震が発生すればウラン粉末の一部が環境中に放出される恐れがあったとして、問題だと判断した。
一方、核分裂が連続して起こる「臨界」になるには少なくとも約2千キロのウラン粉末が必要といい、臨界になる恐れはなかったと評価。
すでにウラン粉末は回収され、排気ダクトも粉末がたまりにくい構造にするなどの対応がとられているという。
https://www.asahi.com/articles/ASRCQ4RSTRCQULBH006.html?iref=com_rnavi_arank_nr04
11月22日23時2分に毎日新聞からは、アクセスが難しいため点検していなかった、今年6月の訓練では事故対応の力量ありと評価した作業員がポンプ給油口の位置を知らないことが検査官に発見されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
原子力規制委員会は22日、原発の燃料を製造する原子燃料工業熊取事業所(大阪府)への検査で、26年間未点検だった排気ダクトやその周辺にウラン粉末約200キロがたまっていたことが分かったと発表した。
ダクトにフィルターがあるため周辺への影響は非常に小さく、核分裂が続く臨界が起こる恐れもなかったとしている。
規制委によると、ダクトは放射性物質を閉じ込めるため負圧にする設備の一部。
粉末がたまりやすい構造だが、原燃工はアクセスが難しいことを理由に点検していなかった。
現在はダクトに点検口を設け、点検の手順を見直している。
また、関西電力高浜原発(福井県)では今年6月、1号機の再稼働前に実施した重大事故対応の訓練で、ポンプへの給油作業をしていない作業員2人を検査官が発見。
2人とも給油口の位置を知らないのに、関電が2年間「事故対応の力量がある」と評価していたことが分かった。
(共同)
https://mainichi.jp/articles/20231122/k00/00m/040/402000c
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。