2023年5月17日15時30分にYAHOOニュース(Impress Watch)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
マグネット製玩具を子供が誤飲する事故が多数発生したことを受け、「消費生活用製品安全法施行令の一部を改正する政令」が16日に閣議決定された。
6月19日から、強力な磁力を有する複数個の磁石を組み合わせて使用する玩具(いわゆるマグネットセット)や、水を吸収することで大きく膨らむ吸水性の玩具は販売できなくなる。
磁石製娯楽用品(マグネットセット)は、複数の球体または立方体のネオジム磁石等で構成され、組み合わせることで様々な形を造形するなど、娯楽目的で使用される製品。
平成29年から令和4年に、子供が複数個の磁石を誤飲し、腸壁を挟んで強力な磁石が引き合うことにより、開腹手術による摘出が必要となった事故が11件発生。
また、吸水性合成樹脂製玩具(水で膨らむボール)においても、令和3年に、乳幼児が製品を誤飲したため腸内で大きく膨らみ開腹手術による摘出が必要となった事故が4件発生した。
同製品は、高吸水性のプラスチックを材料として使用しており、吸水前は2mm~10mmなのに対し、吸水することで数倍から数十倍に膨潤する。
16日に閣議決定された「消費生活用製品安全法施行令の一部を改正する政令」では、当該2製品を消費生活用製品安全法の特定製品へ指定して規制対象とし、技術基準に適合しない製品の販売を規制することとした。
いずれも、事故が発生した場合の危険性が大きく、被害も重大であることを理由に挙げている。
消費生活用製品安全法では、「消費生活用製品のうち、構造、材質、使用状況等からみて一般消費者の生命又は身体に対して特に危害を及ぼすおそれが多いと認められる製品」を「特定製品」として消費生活用製品安全法施行令で指定し、特定製品の製造及び販売を規制している。
マグネットセットは今後、技術基準で定める予定の磁力を超えるものであるため、技術基準を満たさず、規制により販売ができなくなる。
水で膨らむボールも、今後技術基準で定める予定の膨潤率を超えて膨張するため、技術基準を満たさず、規制により販売不可となる。
なおマグネットセットは、おもちゃとしての販売以外にも、「14歳以上向けストレス解消」等の記載で販売されている場合があるが、子供向けではない製品についても、新たな規制の対象になり、販売できなくなる。
既にマグネットセットや水で膨らむボールを購入している場合は、当該製品を乳幼児に触らせないよう、十分に注意するよう呼びかけている。
子供の手が届かない場所においても、工夫して持ち出すことがあるため、保管場所にも注意が必要。
万が一、誤飲が疑われる場合は、すぐに医療機関を受診する。
また、マグネットセットや水で膨らむボールが仮に販売されていたとしても、購入しないよう注意喚起をしている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c81e04200a593a63f95611e0114635cac6be8f0d
5月16日21時37分に読売新聞からは、磁石もボールも直径3.17cm以下の製品が規制対象になるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
経済産業省は16日、強力な磁石を使ったおもちゃ「マグネットセット」と、水を吸収すると膨らむボールについて、子供が誤飲する恐れのある小さな製品の製造や販売を禁止する規制を設けると発表した。
誤飲する事故が相次いでいるためで、今後、政令を改正し、6月19日から禁止する。
・・・
ともに直径が3・17センチ・メートル以下の製品が規制の対象になる。
マグネットは体内から自然に排出できるほどの磁力に抑えなくてはならず、膨らむボールは吸水前より50%以上膨らまないようにしないと、6月19日以降は製造・販売ができない。
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20230516-OYT1T50176/
5月17日19時28分にYAHOOニュース(ITmedia NEWS)からは、ホビー用の磁石は規制対象外だという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
経済産業省の製品安全課は5月17日、ホビーに使用するネオジム磁石は新たな規制の対象外と明示する文書を公開した。
これを受け、ホビー材料メーカーのハイキューパーツ(山口県山口市)は、16日に発表していた自社製品の販売中止を撤回した。
【その他の画像】規制対象の条件として一定の磁束密度以上のものを挙げていた
経産省は「DIYの材料や模型等に使用されるホビー材料として販売されるネオジム磁石については(中略)今般の規制の対象外としており、これまでどおりの販売をしていただくことが可能です」としている。
16日に発表した新たな規制では、強力な磁石を複数個用いる「マグネットセット」を販売禁止とした。
子どもが複数の磁石を誤飲し、腸壁を挟んで強力な磁石が引き合うことにより開腹手術による摘出が必要となった事故が22年までに11件発生するなど危険性が高いためだ。
しかし、規制対象の条件として挙げていた磁束密度を満たす製品は子ども向けの玩具以外にもあり、これが誤解を招いた。
ハイキューパーツは16日、自社製品22種が規制対象になるとして販売中止を発表。
それを知った経産省の担当課が直接同社に連絡をとり、規制対象外であると伝えたという。
「経済産業省の製品安全課から連絡がありまして、規制対象の指定に不明瞭な部分があり、ご迷惑をおかけいたしました。貴社の製品は対象外である、と連絡がありました。結果からいいますと、規制の対象ではないとのことです」(ハイキューパーツの発表資料より)
今回の文書は、こうした誤解を避けるために追加で公開したもの。
一連の発表を受け、SNSではハイキューパーツ製品を愛用するモデラーや模型愛好家らが喜びの声を上げている。
ハイキューパーツは「いずれにしても、製品を乳幼児に触らせないように十分注意をお願いします」としている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/da3b6ffd84ff1767a2089079f61cf580f4992e7a
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。