【地震の概要】
2024年1月2日23時16分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1日午後4時10分、石川県能登地方を震源とする地震があり、同県志賀町で震度7の揺れを観測した。
同県によると、2日午後9時半現在、55人の死亡が確認された。
気象庁は1日午後4時22分に同県能登に大津波警報を発表するなど、北海道から長崎県の日本海側の広い範囲に津波警報・注意報を出し、2日午前10時までに全て解除した。
気象庁によると、地震の規模を示すマグニチュード(M)は7・6と推定され、震源の深さは16キロ。
1日午後4時21分に輪島市に高さ1・2メートル以上の津波が到達するなどした。
気象庁は今後1週間程度は最大震度7程度の地震に注意するよう呼びかけている。
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今回の地震では、石川県七尾市、輪島市、珠洲市、穴水町でも震度6強を記録した。
この地震を含め1日午後4時~2日午後6時に震度1以上を観測した地震が218回あり、石川県で最大震度5強を観測する地震も2日までに4回発生。
今回の一連の地震について、気象庁は「令和6年能登半島地震」と命名した。
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気象庁によると、大津波警報の発表は2011年の東日本大震災以来。
震度7の大地震は18年の北海道胆振東部地震以来で、石川県では初めて。
能登地方では23年5月5日にも最大震度6強の地震が発生している。
https://mainichi.jp/articles/20240102/k00/00m/040/381000c
【東日本大震災に匹敵する加速度】
1月2日16時41分に産経新聞からは、震度7の志賀町では最大加速度2826ガルを記録、これは東日本大震災の2934ガルに匹敵する大きさだったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
気象庁は2日、能登半島地震で震度7を観測した石川県志賀町の揺れの最大加速度が2826ガルを記録し、2011年の東日本大震災で震度7だった宮城県栗原市の2934ガルに匹敵する大きさだったと明らかにした。
他に最大震度7を観測した地震の加速度は、04年の新潟県中越地震で震度7だった長岡市の1722ガル、18年の北海道地震で震度6強だった安平町の1796ガル。
一般的に加速度が大きいほど、揺れや被害が大きくなると想定される。
ただ、周期など他の要素も関係するため、加速度が比較的小さくても揺れが大きい場合もあり、16年の熊本地震で震度7だった益城町は817ガルだった。
https://www.sankei.com/article/20240102-PRYQBXLAQ5I3JBEOPKG3ZZ43BY/
【地下の水が断層運動を誘発した可能性あり】
1月2日20時44分に毎日新聞からは、歪がたまった断層の一つに地下の水が入り込み、滑りやすくした可能性も考えられるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
どんなメカニズムが考えられるのか。
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複数の専門家が指摘するのが、地下の水(流体)が、断層運動を誘発した可能性だ。
加藤愛太郎・東大地震研究所教授(地震学)によると、一連の群発地震も、地下深くから上昇した流体が起こしている。
断層の隙間(すきま)に入り込んですべりやすくさせたり、体感できないほどゆっくり断層をすべらせたり、長時間かけて岩石を変形させ、地震を起こすひずみをためたりしているとみられる。
加藤さんは「これまでの群発地震活動によって、ひずみがたまった領域の断層の一つに流体が入り込んですべりやすくさせ、地震につながった可能性がある」とみる。
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https://mainichi.jp/articles/20240102/k00/00m/040/337000c
【3つの断層がずれ動いた可能性あり】
1月7日22時22分に毎日新聞からは、45秒間で3つの断層がずれ動いたとみられるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
半島北西部を含む長さ約120キロ、幅約20キロの範囲で45秒間に少なくとも三つの断層がずれ動いていたとみられるという分析結果を、筑波大の八木勇治教授(地震学)がまとめた。
小さい断層の破壊が、枝分かれのように広がり、最終的に大きな破壊につながったと考えられるという。
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八木教授は「既知の活断層が動いた可能性が高い」と話した。
https://mainichi.jp/articles/20240107/k00/00m/040/238000c
【消防ポンプ車の車庫シャッター破損、消火用水確保困難】
1月6日20時49分に毎日新聞からは、消防ポンプ車の車庫シャッターが変形していて出すのに苦労した、消火用水の確保も困難だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
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輪島市地元消防団長の川端さん(70)は、まだ火災は起きていなかったが、警戒のため消防団の車庫に向かった。
放水に使うポンプ車を取りに行ったが、地震の影響で車庫のシャッターが大きくゆがんでいた。
別のポンプ車を保管していた倉庫もシャッターが壊れかけており、3人がかりで窓ガラスを割って進入。
ポンプ車を出すのに約20分かかった。
火災現場に戻ると、既に北側の住宅に延焼していた。
防火水槽は、地震で崩れたがれきに覆われていた。
仕方なく、地区西側を流れる河原田川に、「いろは橋」からポンプ車のホースを下ろした。
だが、津波による引き波の影響からか、川を流れる水の幅が普段の半分しかなく、水をくみ上げることも容易ではない。
約30人の消防団員としては、延焼を食い止めるすべがなかった。
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火災は1日午後6時ごろ発生。
数台の消防車が出動したが、断水により消火栓が使えず、電柱が倒れて道路を塞いだため、放水に使う防火水槽に消防車がたどり着けなかったという。
このため、川の水を使って放水するしかなかった。
https://mainichi.jp/articles/20240106/k00/00m/040/192000c
【化学工場で配管破損により塩酸が川に流出】
1月5日14時53分にNHK富山からは、高岡市では化学工場で配管が破損し塩酸が川に流出したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
富山県高岡市の化学工場では、塩酸をためているタンクの配管が破損したため、基準濃度を越える塩酸の処理水が近くの小矢部川に流れ出ていたことがわかりました。
県などによりますと、これまでに人や魚などへの影響は確認されていないということです。
地震のあと、異常を知らせる装置が作動して塩酸の漏えいが分かったということで、酸性濃度を中和するための水酸化ナトリウムを追加で投入したため、高濃度の塩酸は川に流れ出ていないとしています。
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https://www3.nhk.or.jp/lnews/toyama/20240105/3060015442.html
【NHKアナの絶叫調避難呼びかけに驚きの声】
1月2日18時45分に毎日新聞からは、NHKのアナは絶叫調で避難を呼びかけたが、それは東日本大震災時の反省からマニュアルが見直されていたためなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1日に発生した能登半島地震で、NHKのアナウンサーが「東日本大震災を思い出してください!」「今すぐ逃げること!」といった強い口調で視聴者に避難を呼び掛けたことが、インターネット上で話題を呼んでいる。
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こうしたアナウンサーの呼び掛けに、ネット交流サービス(SNS)では「びっくりしたけど、緊迫感や危険意識が高まった」「危機感を伝える魂がこもっていた」といった意見が多数書き込まれた。
NHKでは、東日本大震災で避難の呼び掛けが十分に届かなかったという反省の下、災害発生時のアナウンスのマニュアルを見直し、大きな災害発生時にはアナウンサーが冷静沈着さを捨てて、強い口調で繰り返し避難を呼び掛けることを決めた。
独自の命令口調「逃げること」という呼び掛けの言葉も盛り込まれた。
普段から災害発生を想定した「緊急報道訓練」も繰り返し行われているといい、今回の報道ではこうしたマニュアルの見直しや日ごろの訓練が生かされた形だ。
https://mainichi.jp/articles/20240102/k00/00m/040/327000c
【和倉温泉では避難所に旅館から食料や布団が持ち込まれた】
1月5日16時20分に産経新聞からは、和倉温泉では避難所に複数の旅館から食料が持ち込まれ、加賀屋からは布団も持ち込まれたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
石川県七尾市の老舗温泉街「和倉温泉」でも甚大な被害が発生した。
利用客や地元住民からは、避難誘導や物資の支援に尽力した旅館側に対して感謝の声も上がっている。
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「加賀屋」ではエレベーターが止まったため、最上階の20階まで従業員が駆け上がって避難を呼び掛けた。
激しい揺れのためにアスファルトは割れ、避難所まで利用客を送迎した車の何台かはタイヤがパンクしたという。
足の不自由な利用客の車いすを必死に押して避難所へ連れていった。
当時、旅館内では300人程度の従業員が勤務しており、利用客の誘導のほか、避難所に布団を持ち込んだり、食事のおにぎりを届けるなど、それぞれが役割を分担して対応に当たった。
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避難所の運営を担っている市職員は「来た人は拒めないので避難所に定員はない」と話すが、備蓄物資は明らかに不足。
食料は、加賀屋をはじめとした複数の旅館から持ち込まれた分で何とかしのいだという。
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2日から母(89)と体育館で暮らしている田端さん(63)は、1日は学校前の坂道に車を止めて車内で一夜を明かしたが、「旅館の従業員に誘導され、寒そうにしながら校内へと入っていく浴衣姿の観光客を100人くらいは見た。その後で、たくさんの布団を荷台に積んだトラックが次々と通り過ぎていった。初めて見た光景だった」と話す。
https://www.sankei.com/article/20240105-5RFMAMOYB5P2VOQKDJRTMISDHI/
【トイレ問題が深刻化】
1月6日11時30分に毎日新聞からは、トイレ問題が深刻化しているという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
被災地では、断水などの影響により、避難所に限らずトイレの問題が深刻化している。
NPO法人「日本トイレ研究所」の加藤篤代表理事に、断水時に建物内のトイレを利用する方法を聞いた。
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避難所などでトイレの衛生環境が悪化すると、感染性胃腸炎などの集団感染のリスクが高まる。
汚いトイレに行くことを避けるため、水分や食事の摂取を控えれば、脱水症状や栄養不足、エコノミークラス症候群など震災関連の疾患にもつながる。
加藤さんは、「トイレは一人になれる空間で、日常生活を支えるもの。仮設トイレの設置も含めて、緊急的な改善が必要だ」と指摘する。
https://mainichi.jp/articles/20240106/k00/00m/100/026000c
【クラッシュ症候群にも注意】
1月1日21時22分に産経新聞からは、クラッシュ症候群にも注意など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
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今回の地震では、倒れた家屋にはさまれるなどしたとして、救助を求める声がSNS上で相次いだ。
重いものに身体が数時間圧迫されると、筋肉が損傷して組織が壊死する。
その後、圧迫から解放されると、壊死した組織の内容物が一気に血液中に漏れ、心停止や急性腎不全を起こすことがある。
「クラッシュ症候群」と呼ばれるもので、人工透析や点滴、輸血などの治療が必要となる。
7年の阪神大震災では、約400人が発症し、このうちおよそ50人が亡くなったとされる。
仮に救助隊などより早く、挟まれによる要救助者を発見した場合、むやみに障害物を動かすのは、かえって危険な可能性がある。
低体温症の防止のため本人に毛布をかけるなどし、隊の到着を待つほうがよいこともある。
https://www.sankei.com/article/20240101-5ASXNNNT7NG5NH2WT4YBRI23K4/
【冷たい床で雑魚寝する場合もエコノミークラス症候群に注意】
1月1日21時54分に産経新聞からは、冷たい床で雑魚寝する場合もエコノミークラス症候群に要注意など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
避難所や車中泊で懸念される「エコノミークラス症候群」を調査してきた新潟大の榛沢(はんざわ)和彦・特任教授は、車中泊だけでなく体育館などの冷たい床で雑魚寝を余儀なくされる場合も脚の静脈に血の塊(血栓)ができやすいとして、注意を呼びかけている。
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https://www.sankei.com/article/20240101-YKT4OKYLYBJF5FY6CUQY4HILME/
【早急な物資発送やボランティア参加は現地の混乱を招くだけ】
1月5日20時6分に毎日新聞からは、物資発送やボランティア参加はしばらく待つよう熊本市長がSNSで発信したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
「一般の皆さんには発災直後はしばらく待機していただくことが重要で、発災直後の現場の混乱を避けることになります」。
熊本市の大西一史市長は2日、自身のX(ツイッター)に、そう投稿した。
大西市長は毎日新聞の取材に、「被災地の受け入れ態勢が整わないうちに大量の物資が届けば支援が生かせないこともある」と語った。
Xでは、「必要に応じて各自治体や関連団体から情報発信されますので、それを待ってください」とも訴えた。
市の震災記録誌によると、熊本地震の発生直後は個人・民間企業などから支援物資が大量に届いた。
しかし、対応する職員や場所が不足。
物資の内容が明記されていない段ボール箱も多く、負担が増した。
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https://mainichi.jp/articles/20240105/k00/00m/040/080000c
【偽情報が出回っているのは広告収益目当て?】
1月2日17時44分に毎日新聞からは、旧ツイッターで偽情報が出回っているが、その背景の一つは広告収入目当てのインプレッション稼ぎだなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
X(ツイッター)には、偽の被害を訴える投稿が相次いだ。
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偽情報が出回る背景の一つに、フォロワーが500人以上▽過去3カ月のインプレッション(表示回数)が500万件以上――などの条件を満たすと、広告収益が配分される仕組みがある。
ツイッターは東日本大震災当時、電話がつながらない中でも情報を共有できる手段として注目された。
だが、22年に実業家のイーロン・マスク氏が買収してXに改称して以降、広告収益の分配化などで偽情報があふれていると指摘される。
X上には「東日本大震災の時に頼りになったツイッターはもういない……インプレッション稼ぎ、フェイクだらけ」と嘆く声も見られた。
https://mainichi.jp/articles/20240102/k00/00m/040/195000c
【震災当日、避難所に自販機破壊泥棒が出現した】
1月6日6時38分に読売新聞からは、地震発生4時間後に避難所となった高校の自販機が壊され飲料やカネが盗まれたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
避難所となっている県立穴水高校で自動販売機が壊され、中から飲料と金銭が盗まれていたことが5日、目撃者の証言でわかった。
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1日午後8時頃、校庭に金沢ナンバーの車が見え、40~50歳代の男女4、5人の集団が校内に入ってきた。
集団は「緊急だから」とだけ話し、女の指示を受けた複数の男がチェーンソーとみられる道具を使って自動販売機を破壊し、飲料水や金銭を盗んだという。
目撃者の男性は「けたたましい音が学校中に響き渡っていた。避難所はパニックになり、誰も止められなかった」と、おびえた表情で語った。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240105-OYT1T50183/
(ブログ者コメント)
〇新年早々、甚大な災害が起きてしまった。
トイレ問題が最も深刻とお見受けするが、被災地の皆様のご苦労、お察します。
〇それにしても、能登半島では以前から群発地震が続いており、道路網の寸断も想定されていたと思うのだが、それでも救援活動や支援物資の供給に支障が出ているとのこと。
ずいぶん先の話しになるだろうが、想定のどこが甘かったのか、検証が待たれる。
それにより、他の自治体の対策見直しに活かされる部分があるかもしれないので・・・。
〇NHKアナの絶叫&命令調の避難呼びかけの件、ブログ者も「今回はすごいなあ・・・冷静でいるべきNHKのアナウンサーがこんなにも感情的になっていいのだろうか?」などと感じながら聞いていた。
(2024年1月20日 修正1 ;追記)
2024年1月20日5時3分にYAHOOニュース(読売新聞)からは、破壊した自販機の飲料は避難者に配ったらしいなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
販機を管理する北陸コカ・コーラボトリング(富山県高岡市)は、石川県警に被害届を提出した。
飲料は、同校に避難していた人たちに配られたとみられるが、同社や同校には無断で壊されたという。
県警は器物損壊事件に当たる可能性もあるとみて、関係者から話を聞いている。
目撃した男性らによると、5人の男女が「緊急だから」と周囲に告げながら校内にある自販機を工具でこじ開け、内部も破壊し、飲料を取り出して避難者らに配ったという。
校長によると、校舎には当時、同校の教諭や事務員はおらず、自販機を破壊する許可は出していなかった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0631a1ee97166be1ae062e2568c0e8b6aff184cc
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。