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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20157262120分に朝日新聞から、事故発生を伝える下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。

26日午前11時ごろ、東京都調布市富士見町1丁目の民家に離陸直後の小型飛行機が墜落し、この民家が全焼、周辺の9棟も一部が焼けた。
全焼した民家の2階にいた鈴木さん(女性、34歳)と飛行機に乗っていた機長
の川村さん(男性、36歳)、飛行機に乗っていた男性の計3人が死亡。全焼した民家の1階にいた鈴木さんの母親と隣接する住宅の女性、飛行機に乗っていた30~50代の男性3人も重軽傷を負った。

国交省によると、住宅街に航空機が墜落して住民が犠牲になった事故は、近年はないという。

警視庁などによると、川村さんは操縦士養成会社を経営しており、機体を操縦していたとみられる。
東京都が管理する調布飛行場を午前10時58分に離陸し、滑走路の南端から約800m離れた住宅街に墜落した。
目撃者によると、離陸直後から不安定な動きや異常な音がしており、鈴木さん方の手前の家の屋根に接触して、鈴木さん方に突っ込んだとみられる。残骸の尾翼は、ひっくり返った状態だった。

小型機は米パイパー社のプロペラ機「PA46―350P」(定員6人)で、1989年製。通称「マリブ・ミラージュ」。全長8.81m、両翼13.11m、高さ3.44m。

飛行場管理事務所に出された使用届によると、飛行目的は、操縦技術を維持するための「慣熟飛行」で、目的地は大島だった。

同機の整備と管理を担うNエアロテック(調布市)などによると、同機は今年5月に航空法に基づく年1回の検査に合格。川村さんが今月22日にも飛行したが、異常はなかった。

同機は2004年10月には、札幌市の丘珠空港で着陸に失敗し、機体を損傷する事故を起こしたが、修理をして再度、耐空証明検査に合格しているという。

都内の不動産関連会社が所有し、15~16年前からNエアロテックにリースされ、同社が機体の整備と管理を担当。月10時間程度、川村さんの会社に時間貸ししていた。

川村さんは、200時間以上の飛行経験が必要な事業用操縦士の免許を取得しており、人に操縦を教えることができる操縦教育証明の免許も持っていた。

調布飛行場は、国の管制官は配置されておらず、民間小型機の発着時は、都が委託した航空機安全運航支援センターの職員が天候や滑走路などの安全情報を操縦士に伝え、操縦士が発着の可否を判断している。

住宅街にあり、安全や騒音への地元住民の不安も根強いことから、都と調布市などが交わした覚書や協定書で、遊覧目的の飛行や飛行場周辺での訓練飛行はしないことなどが申し合わされている。

都は26日夜、事故原因が判明し、再発防止策が講じられるまで、自家用機の調布飛行場での発着を自粛するよう、所有者らに要請した。

現場は、京王線西調布駅から北東約800mの住宅街。近くに中学校や中央道調布インターチェンジがある。


出典URL

http://www.asahi.com/articles/ASH7V451XH7VUTIL015.html 

 

 

以下、主だった続報のポイントのみ記す。

728日 読売新聞)

エンジンのトラブルに加え、気温の影響を指摘する声もある。
国交省によると、暑さは航空機にとって、速度や上昇性能を引き下げる要因になるという。

航空機が前向きに進む「推力」は、エンジン出力が高いほど大きくなるが、気温が高いと空気の密度が低くなり、酸素の量が減るため、エンジンの出力が下がる。
また、機体が浮き上がる力「揚力」は空気の密度に比例するため、気温が高くなって空気密度が下がれば、揚力も小さくなるためだ。

http://www.yomiuri.co.jp/national/20150728-OYT1T50078.html


729日 毎日新聞)

小型機が調布飛行場を離陸後、車輪を格納しないまま飛行していたことが目撃者の証言などでわかった。
格納されない車輪が空気の抵抗を受け、失速の一因になった可能性もあるという。

http://mainichi.jp/select/news/20150729k0000e040249000c.html


731日 共同通信)

機長(36)が事故4日前の22日、同じ機体で調布飛行場から飛んだ「慣熟飛行」は、子どもらを同乗させ東京ディズニーランド上空を旋回するものだったことが、31日、飛行場関係者への取材で分かった。実態は「遊覧飛行」だった疑いが強い。

26日の事故時も、操縦者の技能を維持する慣熟飛行の名目で5人が搭乗していたが、実態は、調布飛行場では認められていない遊覧だったとの指摘もある。

警視庁や国交省は、調布飛行場の遊覧飛行が常態化していたとみて調べている。


http://www.47news.jp/CN/201507/CN2015073101002061.html


82日 毎日新聞)

「燃料を満タンにするなら、大人の搭乗は3人まで。この飛行機を操縦する時に気をつけてきたことだ」。事故機と同型の米パイパー社製「PA46350P型」を操縦した経験の長い男性(55)は言う。同型機の定員は6人。「実際に6人乗るなら、燃料を減らすなどの重量調整が必要だ」

パイパー社のホームページによると、同型機の標準装備の機体は約1380kg。燃料は約355kgまで積載可能で、満タンにすると機体全体で約1735kgになる。
一方、同型機が離陸可能な最大重量は1950kg。燃料が満タンの状態なら、のせることができる人や荷物は最大約215kgという計算になる。

事故を起こした小型機は、成人男性5人を乗せていた。
燃料は、満タンの状態から事故4日前に約40分飛行しただけで、多くは残っていたとみられる。
「この機種の能力を知っているなら、危険を感じなかったのだろうか」と男性は首をかしげる。

事故が起きた時に調布飛行場にいた男性操縦士は、「仮に機内で冷房をつけていたとすれば、速度や高度を上げるのはさらに大変だったはず」と推測する。エアコンはエンジンを動力源にしているため、作動させると機体を推進させる力が低下するという。

http://mainichi.jp/select/news/20150802k0000m040103000c.html



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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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