2019年5月17日付で茨城新聞から下記趣旨の記事が、黒煙発生状況の航空写真付きでネット配信されていた。
常総市坂手町のリサイクル業者「R商事」の資材置き場で15日に発生した火災で、現場にあった廃家電の保管状況が廃棄物処理法の施行規則に違反しているとして、県が昨年8月に改善指導していたことが分かった。
県廃棄物対策課によると、この資材置き場の場合、規則により、野積みした廃家電などの高さを5mより低くしなければならなかった。
しかし、県が立ち入り検査したところ、実際には10mほどに達していた。
県が昨年8月に指導し、R商事は9月、約7カ月かけて保管量を減らすとの改善計画書を県に提出した。
その後、県は検査に入っていなかったというが、今月22日に状況を確認する予定だった。
警察の調べなどでは、出火当時、資材置き場では約2万m2の範囲で、高さ10~20mほどに電子レンジや冷蔵庫が積まれており、改善せずに被害拡大につながった可能性もある。
R商事の登記上の代表者の住所地にあるリサイクル会社は、本紙の取材に対し「担当者が不在で答えられない」と話した。
鎮火後の対応について、県の担当者は「消防や警察と連携し、多量保管の改善を引き続き求めていく」としている。
【2日目も鎮火せず 児童ら目の痛み訴え】
常総市坂手町の資材置き場の火災は、発生2日目の16日に入っても鎮火せず、黒煙を上げて燃え、市内の小学生ら約40人がのどや目の痛みを訴えるなどの影響が出た。
消防によると、16日は消防車19台のほか、県の防災ヘリが定期整備に入っていたため、栃木、埼玉両県の防災ヘリが出動。
山積みになった資材を崩すため、建設用重機も使った。
火勢は弱まって黒煙は減ったが、鎮火のめどは立っていない。
15日夜に続き、16日も徹夜で消火活動を続けるという。
常総市教育委員会によると、小中学生らには16日朝、配布したマスクをして登校してもらった。
朝に市内すべての小中学校と幼稚園で調査をしたところ、24人がのどの痛み、17人が目の痛みを訴えた。
現場は坂東市との市境付近にあり、風向きの影響で坂東市にも煙が流れた。
坂東市教委によると、マスクをして登校させたほか、小中学校計6校で終日、窓を閉め、体育や部活動などの屋外活動が中止された。
出典
『常総火災 廃家電保管で業者指導 県が昨夏、改善怠った可能性も』
https://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/list/201905/CK2019051702000162.html
5月18日付で東京新聞からは、出火当日に風下1か所で国の基準を超えるベンゼンが検出されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県は17日、火災当日に採取した大気を検査し、風下の1カ所で環境基準(1m3あたり0.003mg)の約10倍のベンゼンを検出したと発表した。
ただ、健康に影響を与えるレベルではないとする。
県によると、調査は現場から約2.5kmの範囲で風上1地点、風下5地点の計6地点で、有害大気汚染物質のベンゼン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロメタンを測定した。
このうち最も近い風下50mの一地点で、1m3あたり0.032mgのベンゼンを検出した。
健康影響がないとした理由に、県は、労安法に定められた屋内の労働者の健康を確保できるベンゼンの値は環境基準の約1000倍で、今回の測定値はその100分の1の濃度であることなどを挙げる。
出典
『常総火災で基準超ベンゼン検出 当日の大気中「健康に影響なし」』
https://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/list/201905/CK2019051802000172.html
5月18日付で茨城新聞からは、出火3日目も県内各消防からの応援を受け消火活動中など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
山積みされた廃家電の保管量は推定で約5万m3に上り、17日午後7時現在も炎と煙が上がっている。
火災が鎮火しないことを受け、常総広域消防本部は16日、県を通じ、広域応援を要請。
17日は16の消防本部が駆け付け、消防車両は計20台、人員は延べ約170人に増強された。
18日はさらに6消防本部が早朝から加わる予定。
現場では、大型重機2台で金属くずをかき出しながら消火活動を展開。
隊員は水分を補給しながら交代で活動に当たっている。
隊員の1人は、「煙でマスクが黒くなり、目も痛む。気温も高いので、体力的に厳しい」と汗を拭った。
常総、坂東両市教育委員会によると、この日も目や喉の痛みを訴える児童生徒が相次ぎ、17日朝の時点で両市合わせて計53人に上った。
常総市は、今回の火災で健康や農産物に不安を持つ市民、農家がいることから、18、19日の両日、市役所本庁舎1階市民ホールに相談窓口を設置することを決めた。
開設時間は両日とも午前8時半〜午後5時。
出典
『常総・廃材火災 応援入り消火続く 夜通し活動、隊員疲弊』
https://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=15581061539188
(2019年5月29日 修正1 ;追記)
2019年5月24日付で茨城新聞から、出火原因は不明だが電池がショートした可能性もあるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察と消防は23日、合同で実況見分を行い、出火原因については「不明」と結論づけた。
ただ、炭化した状態の乾電池や充電池が大量にあったことから、電池がショートして発火した可能性もあるとしている。
実況見分は同日午前9時から始まった。
同社の関係者を立ち会わせて、火災が起きた時の状況を詳しく確認。
県廃棄物対策課と環境省、国立環境研究所の職員も加わり、現場の様子を記録した。
火災は15日午前6時ごろに発生。
警察によると、広さ約9400m2ある廃材置き場のうち、約5600m2部分で火災が起き、山積みされた廃家電のプラスチックくずや金属くずなどを焼いた。
現場では、がれきの温度を下げる放水作業が現在も続いている。
出典
『常総の廃材火災 出火原因は不明 警察、消防が実況見分』
https://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=15586210481622
2019年5月28日付で東京新聞茨城版からは、火災発生13日目に鎮火したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
火災は、発生から13日目の27日に鎮火した。
常総広域消防本部が発表した。
消防本部によると、焼失面積は約5600m2。
高さ10~20mに積まれた廃品の電子レンジ、冷蔵庫などが燃えた。
夜通し消火作業を続け、20日夜に鎮圧状態になったが、プラスチックや金属の内部が熱を帯び、再び燃える可能性があったため、鎮火までさらに7日間の消火活動をしたという。
常総広域消防本部と市消防団のほか、応援で県内23カ所の消防本部や3県の防災ヘリが出動。
26日現在で、延べ260台、約1400人が消火活動をした。
出典
『鎮圧状態から7日 常総火災が鎮火』
https://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/list/201905/CK2019052802000159.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。