2020年9月29日17時38分にdmenuニュース(日テレNEWS24)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
29日正午ごろ、東京・板橋区の工事現場でコンクリート製の壁が崩れる事故があり、下敷きになった作業員の男性1人が死亡しました。
警視庁などによりますと、29日正午ごろ、板橋区・成増の住宅の工事現場で高さ数メートル、幅およそ15メートルの土砂を支えるためのコンクリート製の壁が突然崩れました。
この事故で50代の男性作業員が壁の下敷きとなり、およそ2時間後に救出されましたが、その場で死亡が確認されたということです。
また、近くにいた別の男性作業員が、下敷きとなった男性を重機で救助しようとした際に頭をぶつけて軽いケガをし、病院に搬送されました。
当時、現場では壁の補強工事が行われていたということで、警視庁などが詳しい事故の状況を調べています。
https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/ntv_news24/nation/ntv_news24-731150
9月29日15時12分にYAHOOニュース(テレビ朝日)からは、住宅建設のため壁を補強していたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
住宅を建設するため、コンクリートの壁の補強工事をしていたところ突然壁が倒れ、近くにいた作業員の男性1人が下敷きとなりました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/5045a1a1c40557f37ae3ab174dd4291882bb65b5
9月29日16時56分に読売新聞からは、壁は隣家側の土砂が崩れるのを防ぐためのもので、死亡した男性は壁の採寸をしていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
29日午前11時45分頃、東京都板橋区成増の住宅造成工事現場で、隣家との境にあったコンクリート壁(高さ約2メートル、幅約15メートル)が倒れ、男性作業員が、流れてきた土砂とともに下敷きになった。
駆けつけた警察官らが男性を発見したが、その場で死亡が確認された。
50歳代とみられ、高島平署が身元の確認を進めるとともに事故原因を調べている。
警視庁高島平署幹部などによると、壁は隣家側の土砂が崩れるのを防ぐもので、事故当時、男性は壁の採寸などをしていた。
この事故で、同僚の50歳代の男性も重機に頭をぶつけて負傷し、病院に搬送された。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20200929-OYT1T50171/
(ブログ者コメント)
以下は、日テレNEWS24映像の4コマ。
(2021年9月2日 修正1 ;追記)
2021年9月1日付で労働新聞からは、作業員らは倒壊の危険性を訴えていたが、死亡した工事部長は対策を講じなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
東京・池袋労働基準監督署は、擁壁等に近接した箇所で掘削する際に危険を防止するための措置を講じていなかったとして、T建設㈱(東京都板橋区)と同社工事部長を、労働安全衛生法第21条(事業者の講ずべき措置等)違反の容疑で東京地検に書類送検した。
令和2年9月29日、同社が施工する共同住宅建築工事で、隣接する敷地との境界にあるコンクリート製の壁の直下部分にある地面を掘削する作業を行っていたとき、壁が倒壊し、下敷きになった同社工事部長が死亡、作業員2人が負傷した。
工事部長は壁の補強や移設等の措置を講じないまま、作業を進行させた疑い。
同労基署によると、作業員らは倒壊の危険性を訴えていたという。
同労基署は、工事部長の判断について「工期の問題か、安全だという思い込みがあったのでは」と語る。
倒壊した擁壁の維持管理責任を持っていたのは隣接する敷地の所有者だったが、同社が安全に作業を進めるためには、移設等の実施に向けて事前に所有者と話し合っておくことも重要だったという。
https://www.rodo.co.jp/column/112065/
2020年9月29日17時56分にNHK信州から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
去年の台風19号で千曲川が氾濫し、大規模な浸水被害を受けた長野市にある北陸新幹線の車両センターで、JR東日本が台風などで車両基地の浸水が予想される際に事前に車両を避難させる初めての訓練を行いました。
長野市にある北陸新幹線の「長野新幹線車両センター」は、去年10月の台風19号による豪雨災害の際、近くを流れる千曲川が氾濫し電源設備のほか、車両10編成120両が水に浸かって廃車になる大きな被害を受けました。
被災後初めて車両センターで行われた訓練には、JR東日本の職員およそ70人が参加し、去年の台風19号と同じ規模の台風が接近しているという想定で、事前に車両を避難させる手順を確認しました。
はじめに、新たに開発した河川の流域で予想される雨量から川の水位を予測するシステムで、浸水のおそれがあることを知らせるアラームが鳴り、本社と車両センターの職員が電話で協議して車両の避難を決めました。
そして、乗務員が敷地内にとまっていた新幹線に乗り込み、およそ10キロ離れ浸水の可能性が低いJR長野駅に避難させました。
JR東日本によりますと、去年被災した車両と同じ10編成を避難させる場合、避難先の確保やダイヤの調整などでおよそ7時間かかるということで、いかに早く避難の判断ができるかが重要になってきます。
JR東日本の小西新幹線運輸車両部長は、「ことし7月の大雨特別警報の際に車両を避難させた実績があり、今後も空振りを恐れず事前に避難させていく覚悟だ。災害が激甚化する中、しっかり準備して対応したい」と話しています。
長野市の「長野新幹線車両センター」がある場所は、千曲川やその支流の合流地点に近く、昭和57年や昭和58年など、何度も浸水を繰り返してきました。
車両センターの完成から10年後の平成19年に長野市が公表した100年に一度の大雨を想定したハザードマップでは、センターの周辺は大雨の際に5メートル以上浸水するおそれがあるとされました。
その後、去年の台風19号の3か月前に長野市が1000年に一度の大雨を想定して公表したハザードマップでは、浸水の予想は10メートル以上に引き上げられていました。
車両センターは、完成した時点で2メートルのかさ上げが行われていましたが、去年の台風19号の際の浸水は最も高いところで、そこからさらに2.9メートルの高さに達したということです。
JR東日本は、台風などによる大雨の被害が想定される場合には対策本部を設置し、予想される気象条件をもとに臨機応変に車両を避難させる判断をしてきました。
去年10月の台風19号では、静岡県に上陸する2日前の10日には車両の避難を検討し始め、上陸当日には東北新幹線の車両を栃木県那須塩原市の基地から仙台市の別の基地に避難させていました。
しかし、台風の進路がやや西にずれ、長野市の北陸新幹線の車両基地の周辺で大雨となり、近くの千曲川の水位が急上昇し、翌日13日の未明に流域に避難指示が出されたときには、すでに車両を避難させるための時間は残されていなかったということです。
JR東日本によりますと、午前4時半ごろには車両基地で30センチの浸水が確認され、10編成120両の新幹線の車内まで水没し、使えなくなったということです。
新幹線はすべて廃車になり、1年経った今も、基地で廃車の順番待ちでそのままになっている車両があるほか、車両基地は年内の本格復旧を目指して、作業が進められています。
復旧と今後の浸水対策にかかる費用は500億円にのぼる見込みだということです。
JR東日本は、去年の台風19号の被害を受けて、河川の流域の予想雨量をもとに車両を避難させる新たなシステム「車両疎開判断支援システム」を開発しました。
このシステムでは、すでに降った雨の量と39時間先までの河川の流域の雨量の予想で避難のために運転士の参集や具体的な避難場所の検討に入る「準備基準」、避難を開始する「警報基準」を定め、早めに避難を判断することにしました。
前回、被害が遭った長野市の車両基地では、千曲川の流域ですでに降った雨と予想の降水量で48時間に148ミリ以上に達する場合を「準備基準」として、運転士の参集や避難場所の検討を始めます。
降水量が186ミリ以上に達する場合は「警報基準」として、避難を判断するとしています。
去年と同じ10編成の新幹線を車両基地から避難させるために必要とされる時間は、少なくとも7時間はかかると想定されていて、JR東日本は、「新たに設けた基準を元に空振りを恐れずに判断をしたい」としています。
全国の車両基地で浸水が想定される7か所について、国は新幹線を避難させるだけでなく、基地の機能を維持するためのハード面での対策を進めるように求めています。
対策が求められているのは、10数年〜200年に被害が想定されるとした今回の長野県の車両基地「長野新幹線車両センター」と大阪府摂津市にある「鳥飼車両基地」の2つ、1000年に一度程度に被害が想定されるとした山形県、静岡県、岡山県、広島県、熊本県の5つの全国で7か所です。
具体的には、新幹線を動かすための変電所などの重要設備に関して盛り土などをしてかさ上げすることや、防水扉を設置して、施設内に水が入らないようにすることなどを求めています。
しかし、長野市の車両基地では、地盤が弱いためかさ上げとしても深く杭を打つ必要があるなど、実際にどのような工法でいつまでに対策を進めるのか、大雨が降る中、安全を確保しながらどのように防水扉を設置するのかなど、被害から1年がたっても工事の時期などについてのメドがたっておらず、課題となっています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/20200929/1010015344.html
(ブログ者コメント)
〇以下は、映像の3コマ。
〇昨年の浸水記事(第1報2/2)でも、「台風の予想進路に当たっていた栃木の基地では事前に車両を避難させていた」との報道を紹介した。
ただ、「上陸2日前から対策本部で車両避難を検討し始め、栃木の車両を避難させた」、「台風の進路が予想より西にずれたため長野の避難は間に合わなかった」という点については、報道されていたかもしれないが、情報を見つけることができていなかった。
それゆえ、当時のブログ記事では、「浸水被害に対し危険予知不足だったのでは?」的なコメントを書いたのだが、今回の報道から考えると、それは勇み足だった。
長野の浸水被害については、予想される危険に対し、どの範囲まで事前に対策をとっておくべきかという、安全の本質にかかる問題、永遠の命題だった感がある。
※第1報2/2にも、この旨、追記スミ。
2020年9月29日14時22分にYAHOOニュース(茨城新聞)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
29日午前9時半ごろ、笠間市長兎路の茨城中央工業団地内に建設しているTフーズ関東株式会社水戸第3工場で、栃木県真岡市、会社員、男性(31)が横転したボイラー(約3トン、高さ約3メートル)の下敷きになった。
男性さんは笠間市内の病院に搬送されたが、気管損傷などで死亡が確認された。
笠間署で事故原因を調べている。
同署によると、男性は当時、計5人でボイラーの搬入作業をしていた。
5人は工場建設現場の4階で、大豆をゆでるためのボイラーを横倒しにして台車で搬送。
数センチの段差を乗り越えるため男性が台車の位置を調整した際、ボイラーが男性に向かって横転したという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/30374c73f6d439891e7c84f49dcc9fdb891e5257
2020年9月28日付で労働新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
新潟・三条労働基準監督署は、無資格の労働者にフォークリフトを運転させていたとして古紙卸売業の㈱K商店(新潟県見附市)と同社代表取締役およびフォークリフトを運転していた同社労働者の計1法人2人を、労働安全衛生法第61条(就業制限)違反の疑いで新潟地検長岡支部に書類送検した。
取引先の労働者にフォークリフトが激突し、死亡する労働災害が発生している。
労災は令和2年6月8日、同社の本店構内で発生した。
フォークリフトの運転資格を持っていない労働者がフォークリフトを運転していたところ、段ボールなどを廃棄するために訪れていた取引先労働者に激突した。
取引先労働者はフォークリフトの作業装置と停車中の貨物自動車の荷台側面の間に挟まれて死亡した。
同労基署によると、「フォークリフトを前進させるつもりはなかったが、操作を間違えて前進させてしまった」という。
同法第61条では、最大荷重1トン以上のフォークリフトの運転業務には資格を取得した者以外は就かせてはならないとしているが、同社はこれを怠った疑い。
労働者は昨年12月から無資格のまま運転を繰り返していた。
https://www.rodo.co.jp/column/94481/
2020年9月28日21時7分にYAHOOニュース(琉球朝日放送)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
28日午後、那覇市で河川の清掃をしていたトラックが倒れる事故があり、押しつぶされた40代の男性作業員が死亡しました。
渡嘉敷記者
「事故現場です。車両が横転し、クレーンと小型ショベルが川に落ちています」
警察や消防によりますと、9月28日午後2時半ごろ、那覇市松島で真嘉比川の清掃作業をしていたクレーン付きトラックが重機を吊り上げた際、重さに耐え切れず横転しました。
この事故でクレーンを操縦していた40代の男性作業員が倒れたトラックと橋の手すりに挟まれて右半身を押しつぶされ、搬送先の病院で死亡が確認されました。
河川の清掃は重機を使って泥を取り除くもので、男性作業員はトラックに付いた操作盤を使ってクレーンを動かしていました。
警察が事故の原因を調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/04cb7584369aee2b9275f2c326131edd36903cd2
9月29日7時14分に沖縄タイムズからは、引き揚げようとしていた重機は重さ2トンだったなど、下記趣旨の記事が全景写真付きでネット配信されていた。
28日午後2時30分ごろ、那覇市松島の住宅街を流れる水路に架かる橋の上でクレーン付きの大型ユニック車両(約4トン)が傾き、車載クレーンを操作していた糸満市の会社員の男性(47)が車両と橋の欄干との間に挟まれた。
男性は意識不明の状態で本島南部の病院に搬送されたが、同日午後3時9分に死亡が確認された。
署は業務上過失致死の疑いも視野に調べている。
署によると、事故当時、男性は水路底の清掃で使った小型重機(約2トン)を、車載クレーンで引き揚げる作業中だった。
署は作業の際、車両がバランスを崩し、男性が挟まれたとみている。
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/639643
(ブログ者コメント)
以下は、琉球朝日放送映像の2コマ。
2020年9月28日17時43分にYAHOOニュース(CBCテレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東洋紡の工場で起きた火災。
死傷した3人は、消火活動にあたっていました。
27日夜、撮影された映像には、燃え上がる赤い炎が。
黒煙も立ち上がる中、爆発が起きたのでしょうか、火の勢いが増していきます。
火事があったのは、27日午後9時過ぎ、愛知県犬山市木津の化学繊維メーカー「東洋紡・犬山工場」で、「煙が見える」と工場の守衛から消防に通報がありました。
火は、およそ11時間後に消し止められましたが、鉄筋2階建ての工場が燃えたほか、従業員の高橋さん(男性、55歳)と町方さん(男性、37歳)が一酸化炭素中毒で死亡、34歳の男性従業員も喉に軽いやけどをしました。
「(爆発の)音は、結構大きな音だった。ボーンという。すごい衝撃があって、家も揺れてシャッターもガタガタと揺れた」
「和室の障子が、27日の地震よりガタガタと揺れた」
(近隣住民)
工場から数百メートル離れた所にいた人も爆発音を聞いていました。
会社によりますと、火元の建物は、24時間稼働で食品などを包装するフィルムを作っていましたが、合成樹脂を熱処理して伸ばす機械の周辺から火が出たということです。
東洋紡によりますと、高橋さんと、けがをした男性が、火災が起きた時のマニュアルに従い初期消火をしていた所に、町方さんらが応援に入りましたが、死亡した2人は煙に巻かれるなどして逃げ遅れたということです。
「2年前にも敦賀の工場でも火災事故があった。火災や事故が起こった時にはどう対応をすべきかマニュアル化してそれを従業員に徹底していた。基本的な動作としては、逃げることが最優先」(東洋紡 渡邉副社長)
火が出たフィルム製造機は、30年ほど使用していて、機械を止めて清掃し、ふたたび生産に入ろうとしていたところ火災報知機が鳴ったということです。
建物内にまだ熱がこもっていることから、警察と消防は、29日以降、実況見分し出火原因を調べる方針です。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2496d2879793c8532bf4b238205efffac31abc56
9月28日9時57分に朝日新聞からは、初期消火として消火器で消そうとしていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
高橋さんと町方さんは、自動火災報知機が作動したことから、消火のために現場に向かったとみられる。
工場側の説明では、従業員は消火器で消そうとしたが、黒煙が広がり、初期消火を断念して消防へ通報したという。
亡くなった2人は火災現場に最も近い建物の出入り口付近で消防隊に発見されたという。
https://www.asahi.com/articles/ASN9X3586N9XOIPE001.html
9月28日19時59分にNHK東海からは、機械の電源は入っていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
夕方、東洋紡の渡邉副社長が現地で会見を開き、建物では食品を包装するフィルムを製造していて、合成樹脂を熱処理して引き伸ばす機械から煙が出たと話したうえで、機械は当時電源は入っていたものの、清掃のためいったん稼働を停止した状態だったと説明しました。
さらに高橋さんは、勤続30年のベテランで、当時、煙が出た機械の清掃作業を終えて再稼働の準備を、また町方さんは、勤続15年の中堅社員で、隣の生産ラインで作業をしていたということで、火災時の対応マニュアルに従って初期消火を行おうとしたものの、勢いの強い煙に巻かれたということです。
https://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20200928/3000013067.html
(ブログ者コメント)
〇以下は、CBC映像の3コマ。
〇機械から煙が出たら消火器を使って初期消火する。
これは一般的な対応だ。
マニュアルで、そのように定めている事業所も多い。
それなのに、なぜ2人も死亡したのだろう?
初期消火にこだわりすぎた、ということだろうか?
それとも薄っぺらいフィルムが近くにあったため瞬時に火災が広がった、ということだろうか?
2020年9月27日23時53分にYAHOOニュース(関西テレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
27日、大阪市西淀川区の「N物流センター」で31歳の作業員の男性が高さ約5メートルの作業台から転落し、死亡しました。
27日午後3時ごろ、大きな音を聞いた男性の同僚作業員が通報し、救急隊員が駆け付けたところ、男性は後頭部から血を流して倒れていて、病院に運ばれたあと、死亡が確認されたということです。
警察によると、死亡したのは奈良県橿原市に住む加藤さん(31歳)で、死因は頭蓋骨骨折、脊髄損傷による心停止でした。
加藤さんは5メートルほどの高さがある高所作業台に乗り、倉庫の天井に冷蔵設備を取り付ける作業中でした。
事故直後、現場の床には加藤さんのヘルメットが転がっていて、腰には安全ベルトがついていました。
事故の瞬間を見た人はおらず、警察は転落の原因などを詳しく調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/dd921d5204b0380f35fb6de1664f953fbd90bf64
2020年9月25日18時46分にYAHOOニュース(NATIONAL GEOGRAFIC)から、クレーターの写真付きで下記趣旨の記事がネット配信されていた。
【原因不明で科学者が大急ぎで分析中、「氷火山」の可能性も】
最近、シベリアのツンドラの上空を飛んでいたロシアのテレビクルーが、興味深いものを発見した。
サッカー場の半分ほどの大きさの深いクレーターが、凍った大地にぽっかりとあいていたのだ。
クレーターの周囲には数百メートルにわたって氷や土の塊が飛び散っていて、それらが地中から噴出したものであることは明らかだった。
シベリアの北極圏では、2014年以来、こうしたクレーターが続々と見つかっている。
科学者たちは、このクレーターは泥と氷の丘の下に閉じ込められたメタンガスや二酸化炭素が爆発してできたもので、今後、地球温暖化とともに増えていくだろうと予想している。
とはいえ、この現象については、わからない部分が多い。
「何が起きているのか、まだよくわかりません」と、米ウッドウェル気候研究センターの永久凍土の専門家スー・ナタリ氏は言う。
「シベリア以外の場所でも同じ現象が起こることはあるのでしょうか?」
ほかのクレーターに関する最近の研究は、これが「氷火山」である可能性を示唆している。
ふつうの火山は高温の溶岩を噴き出すのに対し、氷火山から噴き出すのは氷が混ざった泥だ。
氷火山は、土星の衛星エンケラドスなどではよく知られているが、地球では珍しいと考えられている。
科学者たちは地球温暖化の影響を解き明かそうと努力しているものの、シベリアの巨大クレーターは、未知の要素がまだあることを教えてくれる。
「私たちが考えたこともないような現象が、ほかにもあるかもしれません」とナタリ氏は言う。
【シベリアの巨大クレーター】
2014年7月にシベリアで初めてこのタイプのクレーターが発見されたとき、その原因をめぐって、隕石の直撃だ! ミサイルの爆発だ! 宇宙人の襲来だ! など、さまざまな噂がたちまち世界を駆けめぐった。
研究者たちはその後、同様のクレーターをさらに15個確認した。
ロシア、スコルテック炭化水素回収研究所の永久凍土の専門家エフゲニー・チュビリン氏は、今回発見された17番目の穴は、これまでで最も大きいかもしれないと言う。
北極圏のクレーターの研究は容易ではない。
爆発後、数カ月から数年もすると水で満たされ、この地域に点在する多くの湖のような外見になってしまうからだ。
今回の発見を受け、チュビリン氏らは早速、シベリア北西部のヤマル半島にある氷のクレーターのサンプルを採取しに行った。
灰色や黄色や緑色のツンドラにできたクレーターは、「場違いな感じがしました」とチュビリン氏は言う。
「クレーターに近づくと、まずはその大きさに驚かされます」。
クレーターの縁はほぼ垂直に切り立っていて、凍った土が徐々に解けて穴の中に落ちていく。
「その音を聞いていると、クレーターが生きているような気がしてきます」
研究チームは現在、科学雑誌に論文を発表するため、採取したサンプルを「大急ぎで分析」しているところだという。
彼らはこの研究により、爆発の背後にあるプロセスの理解を深めるだけでなく、将来爆発する可能性のある場所を予測したいと考えている。
ほかのクレーターを調べたことがあるロシア、ロモノーソフ記念モスクワ国立大学の地質化学者アンドレイ・ビシュコフ氏は、クレーターが発見された場所の近くでは地元の人々が爆発音を聞いたり炎を見たりしていることから、シベリアの人々が危険にさらされるのではないかと心配している。
2017年には、先住民ネネツのトナカイの放牧地の近くで爆発が起き、クレーターができたと報告されている。
潜在的な脅威は、この地域の石油・天然ガス施設にも及んでいる。
【氷の爆発】
シベリアではいったい何が起きているのだろうか?
既存のクレーターで氷の壁のサンプルなどを分析した結果、いくつかの手がかりが得られている。
ビシュコフ氏らは2018年に、この爆発は、ガス、氷、水、泥が混ざって一気に噴出する氷火山の一種によるものではないかと提案した。
クレーターができるのは永久凍土だ。
永久凍土は夏の間も凍ったままの土で、北半球の約2300万平方キロメートルを覆っている。
クレーターは、永久凍土の下のタリクと呼ばれる融解層から始まるようだ。
タリクが形成されやすい場所の1つは湖の下だ。
湖の水は、その下の土を温め、断熱するからだ。
しかし、湖はたえず変化する。
周囲の永久凍土が凍ったり解けたりを繰り返す中で、湖の水量も増えたり減ったりする。
湖が干上がることがあれば、融解層は氷に取り囲まれる。
「下からも、側面からも、上からも、あらゆる方向から凍ってくるのです」と、米アラスカ大学フェアバンクス校の生態学者ケイティー・ウォルター・アンソニー氏は言う。
水が凍ると体積が増えるので、まだ凍結していない部分を圧迫する。
こうしてガスと水の圧力が高まり、地表がドーム状に膨らんで、ピンゴと呼ばれる小さな丘になる。
ナタリ氏によると、すべてのクレーターが湖と関係があるわけではないという。
タリクは、塩分濃度が高くて水が凍る温度が低い地下水域でも形成されることがある。
ピンゴの中には、地下水の上昇によって膨らみ続けているものもある。
ピンゴは北極圏の各地で見られ、1万1000個以上確認されている。
しかし、爆発してクレーターを形成するピンゴは珍しいようで、シベリアのヤマル半島とギダン半島でしか確認されていない。
そして、こうした爆発を起こすためには地中に大量のガスがなければならない。
西シベリアには天然ガスが豊富に存在し、その一部は地中の亀裂や多孔質層に沿って浸透し、タリクの中に入り込んでいる。
ガスの発生源はほかにもある。
微生物が有機物を食べてメタンや二酸化炭素を排出するのだ。
また、メタンハイドレートと呼ばれる結晶が解けて発生するガスもある。
「ガスは1種類ではないかもしれません」とナタリ氏は言う。
ガスの発生源はピンゴごとにわずかに違っているのかもしれない。
しかし、圧力を上昇させる点ではどれも同じだ。
最終的には、ガスの圧力が高まるか、表面の氷が不安定化して爆発し、表面に泥が飛び散り、側面が切り立ったクレーターが残る。
「シャンパンのようなものです」とビシュコフ氏は言う。
【チェダーチーズがスイスチーズに?】
・・・・・
シベリアのクレーターについてもまだわからない点がある。
1つは気候変動との関係だ。
北極圏ではここ数年、異常な高温が記録されている。
今年の6月20日には、ロシアのベルホヤンスク市で、1885年の観測開始以来の最高気温となる38℃を記録した。
2014年の発見以来、シベリアのクレーターは増えているように見えるが、「この現象は何千年も前から起きていて、私たちはつい最近になって気づいたのかもしれません」とウォルター・アンソニー氏は言う。
この地域の上空を通る飛行機は増えていて、ヤマルの人口は大きく増加している。
「鉄道が開通し、巨大な町もできました」とビシュコフ氏は言う。
けれどもやはり、地球温暖化によって爆発の回数が増える可能性はある。
気温の上昇により永久凍土が解け、ガスがたまったポケットに蓋をしている氷が不安定化し、爆発するのだ。
ウォルター・アンソニー氏は、永久凍土の融解により地中から地表につながる穴が増え、地中のガスがタリクの中を上がってくる「煙突」ができる可能性もあると指摘する。
地球全体の温室効果ガスの排出量を考えれば、1回の爆発で放出されるメタンや二酸化炭素の量は取るに足らないものだろう。
しかし、この爆発は「長期的な現象を短期間で見せてくれます」とウォルター・アンソニー氏は言う。
気候変動の影響は北極圏にも及んでいて、北極圏はほかの地域の2倍以上のペースで温暖化している。
融解する永久凍土は年々増加していて、場所によっては冬になっても再凍結しない。
永久凍土が融解すると、氷結から解き放たれた有機物を微生物が食べて二酸化炭素やメタンを排出するが、問題はそれだけではない。
地質学的プロセスによって排出されるメタンガスもある。
永久凍土は地中深くに蓄えられたメタンガスの蓋となり、大気中に出ていくのを遅らせている。
永久凍土が融解すると、この蓋が穴だらけになり、メタンがどんどん大気中に漏れ出してしまうのだ。
北極圏の湖でこの現象を調べているウォルター・アンソニー氏は、クレーターの形成に関する最近の研究成果は、深部のガスがすでに地表に噴出している証拠かもしれないと指摘する。
「チェダーチーズの塊のようだった永久凍土が、穴のできやすいスイスチーズに変化すれば、爆発はもっと増えるでしょう」と彼女は言う。
「気候変動の物語の中で、これがどのようなふるまいをするのか、予測は困難です」
https://news.yahoo.co.jp/articles/fa3b60333de57e4974abbcdf5361cccbcf341d38
(ブログ者コメント)
ネット上では、関連記事が2014年ごろから何件か掲載されている。
2020年9月25日付で労働新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
愛知・名古屋南労働基準監督署は、無資格者に玉掛け作業を行わせたとして、設備工事業のM工業(愛知県安城市)と玉掛け作業を行っていた同社作業員を、労働安全衛生法第61条(就業制限)違反の疑いで書類送検した。
落下した荷が下請の労働者に激突し、頚椎を損傷する労働災害が発生している。
労災は令和元年7月23日、同社に仕事を発注していた会社の工場内で発生した。
同社作業員は、補助作業員と2人で荷重2.9トンの天井クレーンにスリングベルト4本を使用して荷を吊り上げ、移動させていた。
移動中に荷がラックに引っ掛かり、スリングベルト4本のうち2本がクレーンのフックから外れて荷が落下。
荷が激突した20歳代の下請労働者は頚椎を損傷し、現在も治療を受けている。
労働安全衛生法第61条では、資格を有する者以外がクレーンの玉掛け業務を行ってはならないとしているが、同社は無資格者に行わせていた疑い。
https://www.rodo.co.jp/column/94262/
2020年9月1日に掲載した元記事がブログサイト運営会社の字数制限に抵触しましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
第1報は下記参照。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/10960/
(2020年10月2日 修正2 ;追記)
2020年9月25日付で毎日新聞東京版からは、タンク跡付近の状況など、下記趣旨の補足説明的記事が現場の断面概要図付きでネット配信されていた。
横浜市金沢区の旧米軍施設「小柴貯油施設跡地」の工事現場で重機を運転していた男性(62)が貯油タンク跡に転落死した事故は、25日で発生から1カ月を迎える。
重機の重みでタンク跡のふたが崩落したとみられるが、発注元の横浜市は「あらかじめ決められたルート以外は通らない指示になっていた」と、重機がルートをそれなければ転落しなかったことを強調する。
重機がふたの上を走行した理由は何か。
ふたの危険性はどこまで共有されていたのか。
神奈川県警は業務上過失致死容疑で捜査を進めている。
【横浜市「想定外」を強調】
事故は8月25日夕に発生した。
タンク跡は直径約45メートルで深さ約30メートル。
内部には水がたまっており、転落直後は沈んだ重機すら見えなかった。
横浜市の建設会社社員で重機を運転していた男性の遺体が見つかったのは、排水作業が進んだ28日。
窒息死だった。
市によると、ふたは円形のコンクリート製で、事故当時は表面に土がかかっていた。
タンク跡の存在を目視で確認することは難しく、「落とし穴」のような状態になっていた。
林文子市長は今月2日の定例記者会見で、「市としては工事の受注にあたって危険性を示していたと思う」と述べ、タンク跡やふたの状態を業者側に説明していたとの見解を示した。
市公園緑地整備課は「具体的には答えられない」と慎重だが、重機を運転していた男性の行動は「想定外」だったとしている。
同課によると、重機は跡地内の決められたルートで土を運ぶことになっており、ルート通りに作業をしていればふたの上部を通過することはないという。
しかし、ふたについては工事後に撤去する予定だったため、強度などの確認はしていなかったとも明かした。
同課は「そもそも上に重機や人が乗ることは想定していない」と釈明するが、重機が通過すれば、ふたが崩落するほど危険な状態だったことを業者側にどこまで伝えていたのかについては明言を避ける。
市によると、もともとタンク跡は25メートルが地中に埋まっていたが、5メートルほどは地上に出ており、その周囲には土が盛られている状態だった。
今年5月の時点ではタンク跡は丘のようになっており、ふたは地上から5メートルの高さに位置していた。
一方、今年5月以降、事故のあったタンク跡から14メートル離れた平地に土の仮置き場がもうけられ、別のタンク跡を埋めるための土を運び入れる作業が行われていた。
その後、仮置き場の土が増え始め、タンク跡のふたと同じ程度の高さまで積み上げられ、同じ平面上で行き来できるようになっていた。
市によると、転落した重機の男性もこの作業に加わっていたという。
工事を受注した共同企業体(JV)のうちの1社で、元請けの飛島建設(東京都港区)の広報担当者は「警察の捜査の結果が出るまで、先走った話はできない」と話す。
下請けで、亡くなった男性が勤めていた建設会社は取材に応じなかった。
小柴貯油施設は戦前、旧日本海軍が燃料を貯蔵する施設として建設された。
ふたも当時の日本海軍が設置したとみられる。
戦後、米軍に接収され、航空機燃料の備蓄基地として使用された後、2005年に返還された。
横浜市は08年に「跡地利用基本計画」を策定。
都市公園として再利用することを決めた。
国は市が敷地内に34基あるタンク跡の撤去や土壌汚染の処理をすることを条件に13年、市に無償貸与した。
市はタンク跡の撤去には多額の費用がかかると判断し、タンク跡そのものを土で埋めることにした。
https://mainichi.jp/articles/20200925/ddm/041/040/114000c
9月26日付で毎日新聞東京版からは、市が業者に渡した図面にはタンク位置が記載されていなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
市は25日の市議会で、工事を受注した共同企業体(JV)側に示した図面には、タンク跡の位置が明記されていなかったことを明らかにした。
市職員が口頭で伝えていたかについては、警察の捜査などを理由に言及しなかった。
共産党の古谷靖彦氏の質問に市幹部らが答えた。
答弁などによると、市とJVの担当者は5月14日、タンク跡を埋めるための土を搬送する作業について現地で打ち合わせをしたが、市側が示した図面に今回事故が起きたタンク跡の位置は示されていなかった。
市側は答弁で「(担当)部局ではしっかりとタンクの位置を認識していた」と回答したが、この図面以外にJV側に提供した図面がなかったことも明かした。
https://mainichi.jp/articles/20200926/ddm/041/040/116000c
(2021年3月26日 修正3 追記)
2021年3月24日19時58分に神奈川新聞からは、労安法で義務付けられている現場巡視を35日間怠っていたとして現場監督が書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
横浜南労働基準監督署は24日、労働安全衛生法違反の疑いで、東京都港区の土木・建築工事業者と現場責任者の40代男性を書類送検した。
書類送検容疑は、昨年6月15日~8月24日の間の計35日間、現場の巡視を行わなかった、としている。
労基署は認否を明らかにしていない。
当時、現場責任者は横浜市戸塚区の現場に常駐していたという。
労働安全衛生法では、下請け業者に作業を請け負わせるに当たり、元請け業者に作業場所の巡視を義務付けている。
https://www.kanaloco.jp/news/social/article-443043.html
3月24日23時33分にYAHOOニュース(日テレNEWS24)からは、現場監督は毎日巡視すべきところ数日間しか巡視していなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
横浜南労働基準監督署は、この事故に関連して、本来、作業日に毎日行うことが義務づけられている現場の安全確認の巡回を、35日間行わなかった疑いがあるとして、工事の元請け業者である飛島建設と現場責任者の男性社員を、労働安全衛生法違反の疑いで書類送検しました。
現場責任者は数日間しか巡回をせず、事故当日は亡くなった作業員が1人で作業をしていたということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/383106a97eba52a65313057cfc6f2635de7c4242
3月24日13時24分にYAHOOニュース(テレビ神奈川)からは、6月から8月までの間、少なくとも35日巡視を怠っていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
横浜南労働基準監督署によりますと、飛島建設などは去年6月から8月までの間、現場で作業員に残土処理を行わせるにあたり、作業現場が安全に保たれているかなどの巡視を、少なくとも35日間行わなかった疑いが持たれています。
横浜南労働基準監督署は、飛島建設と現場責任者の男性のそれぞれの認否について明らかにしていません。
https://news.yahoo.co.jp/articles/10315d986833a7e34131c72c174f97c85405cea9
2020年9月25日20時44分にNHK秋田から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
25日午後3時すぎ、横手市山内大松川にある大松川ダムで、塗装作業をしていた男性が転落したと、同僚から消防に通報がありました。
消防が駆けつけたところ、50代の作業員の男性がダムの奥にある水門付近の水路で倒れていて、病院に搬送されましたが、まもなく死亡が確認されました。
警察によりますと、男性は午後2時ごろから水路の上に設置した足場にのぼり、塗装作業をしていたということです。
警察は、何らかの原因で、男性が転落したものと見て、詳しい状況を調べています。
現場のダムは、JR横手駅から東に7キロほど離れた山あいにあります。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/akita/20200925/6010008324.html
9月26日0時58分に産経新聞からは、金属製ゲートの塗装作業をしていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
25日午後2時45分ごろ、秋田県横手市の大松川ダムで作業中だった会社員の近藤さん(53歳)=秋田県湯沢市=が高さ約4・5メートルの足場から転落し、病院へ搬送されたが、死亡が確認された。
死因は脳挫傷。
横手署によると、近藤さんは放水口にある金属製ゲートの塗装作業をしていた。
着用するはずのヘルメットが足場に残されており、同署が状況を調べている。
https://www.sankei.com/affairs/news/200926/afr2009260008-n1.html
9月26日6時37分に秋田魁新報からは、同僚と2人で塗料飛散防止シートをゲートに貼り付けていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
25日午後2時45分ごろ、秋田県横手市山内大松川の大松川ダムで、放水ゲートの塗装作業をしていた湯沢市西愛宕町の会社員の男性(53)が、高さ約4・5メートルの足場からコンクリート面に転落した。
男性は頭などを強く打ち、搬送先の病院で約2時間55分後に脳挫傷で亡くなった。
横手署によると、男性は午後2時15分ごろから同僚と2人で、塗料の飛散を防止するシートをゲートに貼り付ける作業をしていた。
ドンという音を聞いた同僚が、足場の下に倒れている男性を発見した。
https://www.sakigake.jp/news/article/20200926AK0002/
2020年7月13日に掲載した元記事がブログサイト運営会社の字数制限に抵触しましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
第1報は下記参照。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/10834/
(2020年10月1日 修正2;追記)
2020年9月24日20時25分にYAHOOニュース(LIMO)から、今回の事例発生メカニズムを鍾乳石に喩えるなどした下記趣旨の解説記事がネット配信されていた。
今年7月6日、大分県臼杵市の高齢者施設で、湯冷ましの水が入っているやかんにスポーツドリンクの粉を溶かして作った清涼飲料水を飲んだ入所者13人に、吐き気や嘔吐の症状が出たとのニュースが流れました。
原因物質は後述のように推定されていますが、そもそもの原因は、毎日同じやかんで長期にわたって(10年以上と報道)お湯を沸かしたこと、そしてスポーツドリンクをそのやかんで作ってしまったことにあります。
この時どのような化学反応が起こっているのかに関しては、ほとんど知られていません。
そこで本稿では、今回の事故発生の理由と、それに関連する科学(化学)について、できるだけ化学式を用いず言葉で紐解きたいと思います。
【水を温めた時の化学反応。水あかはどうしてできるのか?】
まず、少し長くなりますが、水あかとは何かを明らかにしましょう。
意外かもしれませんが、この話は、鍾乳洞の形成や日常の洗濯とも密接に関係しています。
水道水に含まれる代表的なミネラルはカルシウム(その他にナトリウム、マグネシウム、カリウムなど)です。
カルシウムイオン(Ca2+)として存在しますが、正確には炭酸水素カルシウム(Ca(HCO3)2)として水に溶けています。
鍾乳洞ができるのは岩石中の炭酸カルシウム(CaCO3)の隙間に、二酸化炭素(CO2、炭酸ガス)を含んだ水が流れ、炭酸水素カルシウムとなって岩石が溶けるからです(反応1)。
もちろん、これには長い年月が必要です。
鍾乳洞に入ると、天井から垂れ下がる鍾乳石のツララをよく見かけます。
これは、岩石が溶けるのとは逆反応、すなわち炭酸水素カルシウムを含んだ水が天井から滴下する間に、二酸化炭素が空気中に放出されると元の炭酸カルシウムに戻るからです(反応2)。
長い年月をかけて、これが繰り返されると石のツララが成長します。
水道水を温めた時の化学反応は、反応2に相当しますので、水に溶けない石ができることになります。
同じやかんや電気式ポットを使って長期間お湯を沸かしていると底に石が溜まります。
これが水あかの正体です。
この水あかを出す反応2では、水中のカルシウム濃度が減少するわけですから、水はより軟水になります。
一方、カルシウムなどの濃度が高い硬水は洗濯には適さない水です。
理由は、石けんがカルシウムなどと反応して水に溶けない沈殿物(石けんカス)を作り、洗浄力が落ちるからです(最近は石けんカス生成を抑える洗剤もある)。
つまり、加熱した水を使った方が洗濯の効率が上がるわけで、「洗濯にはお風呂の残り湯を使え」と昔から言われているのはこのためです。
このように、洗濯でもやかんの水あかができるのと同じ反応が見られます。
【水あかを溶かすには】
工場などで水が通っている細い蛇管の内部に溜まった水あかを掃除するのには、古くからリン酸のような酸性物質が使われてきました(塩酸や硫酸は強い酸で管を腐食させるため使われない)。
これと同じで、家庭でやかんや電気式ポットの内部に溜まった水あかを溶かすには、台所にある酸性物質のお酢やレモン(クエン酸)を使います(反応3)。
これは、れっきとした化学反応です。
ちなみに、地球環境問題で話題になる酸性雨が、石仏の顔がぼけるほど溶かすことはよく知られたことです。
これは、水あかを酸性物質を用いて溶かすことと同じ反応です。
【やかんの水あか中毒の原因物質と、そもそもの原因】
今回のやかんの水あか中毒のそもそもの原因は、水の煮沸(反応2)と水あかを溶かす(反応3)ことが偶然にも重なってしまったことにあります。
しかし、水あかが溜まるのは防ぎようがありません。
問題なのは、反応3、すなわち水あかを溶かしてしまったこと、そして飲んでしまったことです。
科学(化学)的知識があれば(そうは言っても難しいことですが)この事故は防げたかもしれません。
大分県食品・生活衛生課によれば、今回の“やかん食中毒”の直接の原因は、やかんの内部に付着していた水あかに、水道水に含まれる微量の銅が長期間にわたって蓄積し、それが酸性のスポーツ飲料と反応して溶け出したことだといいます。
ちなみに、飲まれたスポーツドリンクを調べたところ、1リットルあたり200ミリグラムの銅が検出されたとのこと。
水道水の水質基準では銅は1mg以下となっているので、かなり高濃度であったことは間違いありません。
ただし、銅以外の原因物質がなかったのかは不明で、詳細な分析が必要な気がします。
【酸性飲料は入れ物に注意】
この事故を受け、厚生労働省は、やかんや水筒など金属製の容器でスポーツ飲料などを飲む際には注意するようツイッターなどで呼びかけました。
金属製の容器(やかんや水筒)は酸性の飲み物と反応し、金属が溶けだすことも考えられるので、スポーツ飲料、炭酸飲料、乳酸菌飲料、果汁飲料、ビタミンCやクエン酸を含んだ清涼飲料水などを入れる場合には注意が必要です。
容器内部にさびや傷がないかの確認はもとより、長時間入れたままにしないよう気をつけること。
また、上述のようにお酢・レモン(クエン酸)でやかんなどの水あかを時折掃除することも大切です。
ポカリスエットを製造・販売している大塚製薬の友人は、「金属製容器でポカリスエットを保存することは、基本的に推奨していない。スポーツ飲料対応の水筒ならOK」と話してくれました。
最近の水筒の内部はフッ素樹脂でコーティング加工されているものが多く、安心して使えることを売りものにしていますが、一方で、そのコーティング樹脂は人体に悪影響を与えないのかという心配もあります。
これらについては別の機会に述べたいと思います。
今回のやかんの水あか中毒事故は、かなり稀なケースかもしれません。
しかし、少しでも科学(化学)的な発想を持ち合わせれば、防ぐことができた可能性はあったように感じます。
これだけ身の回りに化学物質を含む製品が存在していることを考えると、身の回りの生活と科学(化学)の距離を縮めなければならないと痛感します。
https://news.yahoo.co.jp/articles/8d6c3a1550693e0aaa5859c1f2b4a6a76f6df395
2020年9月24日7時9分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
高知県内の警察署で6月、逮捕・勾留された男が留置場内にスマートフォンを持ち込み、「自撮り」した留置場内の画像を複数の知人に送信していたことが、県警への取材でわかった。
男は下着の中にスマホを隠しており、勾留前の身体検査で金属探知機が鳴ったが、署の当直責任者ら5人は近くの金属製の机に反応していると思い込んで見過ごしており、県警は5人を本部長注意などの処分とした。
スマホなどの携帯電話は証拠隠滅などを防ぐために留置場への持ち込みは禁止されている。
県警によると、男は6月、署内の留置場で勾留された際、持ち込んだスマホで自分の姿やトイレの小窓などを撮影し、複数の知人に無料通信アプリ「LINE」などを使って画像を送信。
男がトイレに長時間いることを不審に思った署員が確認し、スマホの持ち込みが判明した。
県警によると、送信された画像は県警の要請で知人が削除しており、拡散はないとしている。
県警は、留置業務が不適切だったとして、今月7日付で当直責任者だった50歳代の男性警部を本部長注意、留置管理課員4人を所属長注意の処分とした。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20200924-OYT1T50104/
9月24日14時35分に高知新聞からは、机の金属部品に反応したと思ったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
高知県内の警察署で6月、逮捕された男が留置場にスマートフォンを持ち込み、撮影した画像を知人らに送信していたことが24日、分かった。
男はパンツにスマホを隠していたが、身体検査をした署員は気付かなかったといい、県警は立ち会った警部ら5人を本部長注意などの処分にした。
監察課によると、署員5人(当直責任者1人、留置管理課員4人)で留置する際、下着姿の男を手持ち型の金属探知機で検査。
探知機が鳴ったが、近くにあった机の金属部品に反応したと思い、確認しなかったという。
https://www.kochinews.co.jp/article/399937/
(ブログ者コメント)
1人や2人ならともかく、5人が5人、全員が思い込むとは、どうしたことだろうか?
しょっちゅう、机の金属部品に反応していたからだろうか?
それとも、上司の思い込みに他の人が従ったということだったのだろうか?
キーワード;ヒューマンエラー
2020年9月24日7時4分に秋田魁新報から下記趣旨の記事が、件数棒グラフと比較検証写真付きでネット配信されていた。
2015~19年の5年間に秋田県内で発生した夜間の交通事故で、死亡した歩行者の約9割が反射材を着けていなかったことが、県警への取材で分かった。
反射材の着用は、運転手がいち早く歩行者を認識する上で有効だが、「着けるのが面倒くさい」といった理由から定着していない実態もうかがえる。
県警交通企画課によると、15~19年に夜間の交通事故で亡くなった歩行者は51人で、反射材を着用していたのは11・8%に当たる6人だった。
一方、日中の事故で亡くなった歩行者は20人で、死亡のリスクは夜間の方がはるかに高い。
県警は、夜間の事故防止に反射材が有効だとして、県内各地で着用を呼び掛ける活動に力を入れている。
秋田臨港署は先月6日、反射材普及に関する協定を結ぶ秋田市寺内の東京靴流通センター新国道店でキャンペーンを行った。
店内には反射材付きの靴を陳列した特設コーナーが設けられ、反射材の効果を説明した同署作製のポスターを掲示してPR。
来店者には反射材を無料で配り、着用を呼び掛けた。
同署の米沢交通課長は、「反射材を着けていれば、運転手に遠くからでも早く発見してもらえ、事故防止に役立つ」と強調する。
県警交通企画課によると、車のヘッドライトが下向き照射の場合、運転手が歩行者を視認できる限界の距離は、歩行者の服が暗い色だと約26メートル、明るい色では約38メートル。
これが、反射材を着用した場合は約57メートルまで伸びる。
全日本交通安全協会発行の交通教本によると、乾燥した路面を時速60キロで走行した場合、運転手が危険を認知してからブレーキをかけて止まるまでの距離は約44メートルとされる。
歩行者が反射材を身に着けている場合、歩行者に気付いてからブレーキをかけても、歩行者にぶつからずに車を止められる計算になる。
事故防止に有効な反射材だが、着用が定着しているとは言い難い。
同協会が2010年に行ったアンケート調査では、反射材を実際に使用している人は全体の約2割にとどまった。
着用しない理由では「身に着けるのは面倒くさい」が最も多く、次いで「自動車などがライトを点灯しており、歩行者を簡単に見つけられるので必要ない」が多かった。
夜間にウオーキングする際には欠かさず反射材を着けているという秋田市土崎港の女性(51)は、「暗い道で車に姿を認識してもらえず、怖い思いをしたことがあった。反射材を着けていれば、車も自転車も早めに気付いてよけてくれる」と話した。
【反射材着用・非着用で大きな差 記者が検証】
反射材を着用した場合と着用しなかった場合とで、視認性にどの程度差があるのか、記者が夜間に秋田市内で検証した。
9月上旬の午後9時ごろ、横断歩道から約50メートル離れた位置で車のヘッドライトを下向きに照射。
上下黒っぽい服を着た記者が横断歩道を渡る際にどのように見えるか比べた。
反射材を着けていない場合、記者の姿は背景の闇に溶け込み、人影と認識するのは困難だった。
両手にリストバンドタイプ、上半身にたすきタイプの反射材を着用すると、ヘッドライトに反射した光が体の動きに合わせて動くのが見て取れた。
県警交通企画課は、「反射材を着用することで運転手が歩行者を見つけやすくなり、回避行動を素早く取れる。万一ぶつかったとしても被害の軽減につながる」と指摘。
反射材とともに白っぽく明るい服を着ると視認性が高まり、より効果的という。
また、家族が夜間に外出する際は、着用するよう声を掛けてほしいとしている。
https://www.sakigake.jp/news/article/20200924AK0002/
(ブログ者コメント)
〇上記記事の6日前にも、福井県では夜間に外出する高齢者の3割しか反射材を身に着けていないなど、同趣旨の記事がネット配信されていた。
(2020年9月18日18時16分にYAHOOニュース;福井放送)
9月に入り、日没時間が日に日に早くなる中、夜間の外出の際に反射材を身に付けている高齢者は全体の3割にとどまっていて、県警では反射材の無料配布も含め、一層の普及を目指すことにしている。
(9月18日) 県警は65歳以上の高齢者を対象に、反射材についてのアンケートを行い、およそ1200人が回答した。
反射材は靴に貼るものやリストバンドなど様々な種類が対象で、「夜間の外出の際に身に付けている」と答えた人は全体の3割にとどまった。
県警によると、今年に入ってから先月末までに4人が夜間の歩行中に事故にあい死亡したが、いずれも反射材を付けていなかった。
また、アンケートでは全体の8割の人が「無料配布があれば着用する」と答えていて、県警では、今後、反射材の無料配布を含め、一層の普及を目指すことにしている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ea1706eae9607a18a78579d6c3a92f102213d767
〇「無料配布なら身に着ける」という回答が8割もあった点が
気にかかる。
それでは、まるで自分の安全は他人まかせだ。
「無料」という点に関しては、100円ショップに行けば、
様々な反射材を売っているので、それほど経済的負担には
ならないはず。
「配布」という点から考えるに、買いに行くのが面倒という
理由のほうが強いのだろうか?
2020年9月24日15時11分に神戸新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
24日午前10時15分ごろ、兵庫県三田市長坂の建築会社倉庫で、市内の建設会社役員の男性(72)が屋根の上で改装工事の作業中、約4メートル下の地面に転落して重傷を負った。
三田署によると、男性は当時屋根の張り替えをしており、アクリル板の天窓に乗ったところ、劣化部分が割れて落下したとみられる。
下で作業していた男性(57)が転落するのを目撃し、別の作業員を通じて119番した。
頭部から出血が見られるが、意識はあるという。
https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/202009/0013725008.shtml
2020年9月23日17時52分にYAHOOニュース(瀬戸内海放送)から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
用水路への転落事故を防ごうと、夜間に道路と用水路の境目を確認できる「反射びょう」が高松南警察署に贈られました。
23日は高松南交通安全協会が反射びょう30個を贈りました。
反射びょうは内蔵されているLEDが1分間に約240回点滅し、約100メートル手前からでも道路の端がどこか確認できます。
今年7月、高松市多肥下町で三輪自転車が用水路に転落し、80歳の男性が死亡しました。
贈呈された反射びょうは10月下旬ごろ、その現場近くの市道90メートルに約3メートルおきに設置します。
交通事故の減少など効果があれば、今後、設置する範囲を広げることを検討するということです。
(高松南警察署 交通第二課/山本課長)
「この道路を通行する自転車、歩行者をはじめ、通行する車両の方々にも用水路の存在を示して転落防止になればと思います」
https://news.yahoo.co.jp/articles/5d3dbaa71b44c9234abb77cd8a5a740bab819d97
9月23日12時2分にNHK香川からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
ことし7月、高松市の用水路に男性が転落して死亡した事故を受け、道路の端の位置を光って示す「道路びょう」が地元の警察に寄贈されました。
高松南警察署では23日、地元の交通安全協会の代表者が縦横およそ12センチの「道路びょう」を署長に手渡しました。
警察に贈られた「道路びょう」は30個あり、太陽光パネルで発電した電力を使って発光ダイオードを点滅させることで、夜の間、ドライバーや歩行者に道路の端の位置を知らせることができます。
高松南警察署が管轄する高松市多肥上町では、ことし7月、電動自転車に乗っていた80歳の男性が市道沿いの用水路に転落して死亡しました。
現場周辺には事故の直後に高さおよそ1メートル20センチの柵が設置されましたが、柵の設置が難しい場所もあるため、警察は贈られた「道路びょう」を来月下旬ごろ、近くの市道沿いの用水路のふちに3メートルおきに設置することにしています。
高松南警察署の山本眞交通2課長は「管内には多くの用水路があり、まだ対策が施されていないところがほぼ全域だと言っても過言ではない。今後は通行量や過去の事故の発生状況を分析し、設置できる場所があれば、こうした器具を設置していきたい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/20200923/8030008075.html
2020年9月23日14時33分にNHK静岡から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
22日午後3時50分ごろ、富士宮市北山にある産業廃棄物を処理する工場で、この会社の男性社員がフォークリフトのフォークの部分を使って廃棄物を圧縮する作業をしていたところ、重りとして取り付けられていた鉄柱が落下しました。
この事故で、近くにいた別の社員で富士宮市北山の坂本さん(男性、53歳))が鉄柱の下敷きになって胸を強く打ち、病院に搬送されましたが、2時間後に死亡が確認されました。
警察によりますと、鉄柱は長さ150センチ、直径60センチの円柱形で、重さはおよそ1.2トンあるということです。
坂本さんと男性社員は、2人で廃棄物を圧縮する作業をしていて、鉄柱が落下したとき、坂本さんは自分が操作する別のフォークリフトから降りた状態だったということです。
警察で、作業の状況やなぜ鉄柱が落下したのかなど、事故の原因を詳しく調べています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/20200923/3030008573.html
9月23日17時50分にYAHOOニュース(静岡放送)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
9月22日、午後3時半ごろ、富士宮市北山のリサイクル工場で、フォークリフトに重りとなる鉄柱を乗せ、紙のゴミを圧縮していたところ、鉄柱が落下しました。
鉄柱は、フォークリフトの横で作業していた従業員の男性(53)を直撃し、下敷きになった男性は病院に運ばれましたが、死亡が確認されました。
警察によりますと、鉄柱は直径60センチ、高さ150センチで、重さは1.2トンあったということです。
警察は、鉄柱を安全に固定していなかった可能性もあるとして、業務上過失致死の疑いも視野に事故の原因を調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1bab9800260b86f1ef135d8ecb4df7ea349b49c6
(ブログ者コメント)
以下は、静岡放送映像の2コマ。
2020年9月23日12時13分にYAHOOニュース(富山テレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
22日午後、南砺市大鋸屋地内で送電線の張り替え工事をしていた男性作業員が鉄塔から転落し、死亡しました。
死亡したのは滋賀県大津市の電気工事作業員、山崎さん(男性、45歳)です。
山崎さんは、22日午後2時55分ごろ、送電線の張り替え工事で器具を取り付ける作業をしていたところ、鉄塔から転落し、およそ2時間半後に死亡が確認されました。
北陸電力送配電によりますと、山崎さんは愛知県にある孫請け会社の従業員で、安全ベルトとヘルメットを身に付けて作業を行っていたということです。
鉄塔の高さはおよそ60メートルで、山崎さんは地上30メートル付近から転落したとみられ、警察は詳しい事故原因を調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f0c389c05be4cdeac7e197aff281ca5407eababd
9月23日19時38分にNHK富山からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
22日午後3時ごろ、南砺市大鋸屋の北陸電力の鉄塔で、電線の張り替え作業をしていた大津市の請負会社の社員、山崎さん(45)が高さ約30メートルの高さから転落したと、消防を通じて警察に通報がありました。
山崎さんはドクターヘリで病院に運ばれましたが、全身を強く打っていて、約2時間半後に死亡が確認されました。
警察によりますと、現場では山崎さんのほか、9人が出て電線を張り替える作業を行っていて、このうち山崎さんは絶縁体の「がいし」と呼ばれる部品を取り付ける作業中だったということです。
山崎さんはヘルメットを着用していたほか「安全帯」と呼ばれる転落防止用のベルトを付けていたということですが、警察は、事故の原因を調べるとともに、安全管理に問題がなかったか調べています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/toyama/20200923/3060005526.html
(ブログ者コメント)
以下は、富山テレビ映像の1コマ。
2020年9月26日20時38分に茨城新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
神栖署は26日、神栖市波崎の空き家で22日に蜂の巣の駆除作業をしていた同所、農業、男性(62)が脚立から転落した事故で、意識不明の重体だった男性が脳挫傷のため死亡したと発表した。
同署によると、男性は約2メートル下のアスファルトに転落、後頭部を強く打ち、病院に搬送されたが、25日に死亡が確認された。
空き家は2階建てで、蜂の巣は2階ベランダの床下付近にあったという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/39fb4dc61d2741fd55fe398ec5fa6775e42da46f
9月22日23時24分にYAHOOニュース(茨城新聞)からは、1人で作業していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
22日午前8時半ごろ、神栖市波崎の空き家で、脚立に上って蜂の巣の駆除作業をしていた同市、農業、男性(62)が約2メートル下のアスファルトに転落した。
同署によると、男性は1人で作業をしていた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/017f95312b76bcb490297b09870b4a4d440a6cc7
今年7月、エチレン装置火災炎上事故の発端となったバルブ誤操作のいきさつなどを当事者の体験談として記事化したが、あの事故以外、ブログ者の心にひっかかったままの事故が、もう一つある。
それは17年前の今日、わが国で初めて起きた、危険物貯蔵タンク全面火災事故の着火原因に関することだ。
着火源は静電気ということで、これは疑いようがない。
心にひっかかっているのは、どこからどこに放電したのか、その放電メカニズムに関することだ。
最終的には、「ナフサ液面を浮遊していた消火泡の帯電が原因」という結論になった。
しかし、当時、現地に応援部隊として派遣されていたブログ者は、着火の瞬間を目撃した人から「泡放出口からポタポタと雫が垂れており、その付近から火が出た」という話しを、たまたま聞くことができ、その内容から、着火には雫が関係していたのではないかとの疑いを持った。
そこで、事故原因調査班には所属していなかったものの、雫が原因の可能性も考えられると意見具申したが、その説が採用されることはなかった。
しかし今でも、あれは雫が原因だったのではないかと思っている。
もう起きることはないであろう、あのような事故。
しかし、泡をタンク内に放出することは、またあるかもしれない。
原因が泡か雫か、定かではないが、雫だったとすれば、また同じような事故が起きる可能性がある。
事故の再発防止を図るためには、泡に着目した対策以外、雫に着目した対策も考慮しておいたほうがよいのではないだろうか?
その思い捨てがたく、今回、ブログ者が雫説を唱えた経緯などを本ブログで紹介することにした。
ただ、エチレン装置火災事故のほうは、当事者だったこともあって、50年近く経った今でも記憶は鮮明なのだが、ナフサタンク火災事故のほうは、本来の業務ではなかったこともあってか、記憶がおぼろげな点が多いことを、最初にお断りしておく。
【プロローグ】
2003年9月26日未明、十勝沖地震の直後にI社北海道製油所の原油タンクで火災が発生した。
それは、浮き屋根の周辺にあふれた油に火が着いたリング火災で、まあ、想定範囲内の事故だった。
ところが、それから2日後の9月28日、今度は直径40mのナフサタンク(容量3万kℓ)で火災が発生した。
こちらの事故は、地震で浮き屋根が損傷して沈み、ナフサ液面が露出していたところに火が着いた、わが国初の危険物貯蔵タンク全面火災で、全くの想定外事故だった。
当時、I社の子会社で安全とは関係ない仕事をしていたブログ者は、その報道に接した際、「あれ?2日前の火災を、何故また、大々的に報道しているのだろう?」と思ったことを覚えている。
地震から2日後に、なぜ、またタンク火災が発生したのだろう?
それも、別のタンクで・・・。
わけが分からない。
しかし、親会社での出来事であり、安全とは関係ない仕事をしていたこともあって、テレビ新聞以外の情報は全く耳に入らず、気にはなっていたものの、普段どおりに仕事していた。
それから何日経っただろうか・・・。
顔見知りだが、さほど話したことはなかった工務部門のK氏から突然、会社に電話があった。
聞けば、北海道製油所応援部隊の一員として、タンク内に残ったナフサや灯油などを抜き出す方法を検討しているのだが、安全面で分からない点があるので助言して欲しいとのことだった。
なんとなれば、K氏、ブログ者が静電気をはじめとした安全工学的知識を、他の人よりは多く持っていることを知っていたからだ。
K氏からの電話は1度や2度でなく、夜間、自宅にかかってくることもあった。
そんなある日の朝、いつものように出社すると上司から手招きされ、「今から北海道に応援に行け」と言われた。
これ、青天の霹靂。
聞けば、タンクに残っているナフサなどの抜き出し方法をいろいろ検討しているが、また火災を起こすわけにはいかないので、ブログ者を派遣するよう求められたとのこと。
後になってK氏から聞いた話しでは、電話相談だけではラチが開かないので、ブログ者を北海道に呼ぶよう、K氏が現地の責任者に要請したとのことだった。
思いもかけなかった北海道行きだが、業務命令とあれば行くしかない。
その日のうちに北海道製油所に着けということで、現在の業務を概略、同僚に引継ぎ、静電気関係の資料を製油所に送る手配を終えた後、一旦、家に帰って旅装を整え、午後2時ごろ、羽田から千歳に飛んだ。
当日購入につき、チケットはブチ高い。
一番早い便は、当時、まだ就航していたジャンボ機だ。
係員から「2階の窓側席も空いていますが・・・」と言われ、滅多にない機会ゆえ、2階席を選ぶ。
まあ、狭いだけで、外の景色がよく見えるということもなく、乗ってみればなんということもない席だったが・・・。
【北海道製油所での応援業務】
北海道製油所に着いたのは、その日の夕方。
玄関を入ると応援班の受入れ窓口が設けられており、氏名を告げると、担当者からホテルや通勤方法などの説明を受けた。
注意点として告げられたのは、苫小牧市民の方に大きな迷惑をかけているので夜の街には出ないことなど。
そりゃあそうだろう。納得だ。
それゆえ、滞在中はコンビニに数回行っただけで、あとはホテルと製油所の往復に終始した。
安全助言業務は、その日から開始。
助言業務といっても、毎日ルーチン業務があるわけでなく、相談があった場合に検討し、助言するという、比較的束縛の少ない役割だった。
具体的な業務内容はほとんど覚えていないが、中で1件、覚えていることがある。
それは、検討した工事内容を消防に説明する席に同席を求められた時のことだ。
担当者が消防に説明中、消防から、この方法で静電気着火の危険はないかと聞かれたので、ここぞ出番と、ブログ者は「その場所ではファラデーケージが構成されるので問題ありません」と答えた。
その際、答えつつも、どういうことか分からないだろうから補足説明しようと心づもりしていたのだが、意外にも消防はアッサリ「なるほど、わかりました」と言って、それ以上の説明は求められなかった。
こう言っては何だが、地方都市の消防担当官、静電気の基礎知識はあっても、ファラデーケージの知識まであろうとは思ってもいなかった。
それも、キーワード一つで全てを理解するほどの深い知識。
仕事柄、必須ではあろうが、そこまで勉強している人もいるのだなあと、心の中で大いに感心したことを覚えている。
そんな感じで、1ケ月だったか2ケ月だったか、応援業務に就いていた。
(2/2に続く)
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。