2024年1月7日17時30分にYAHOOニュース(CNN)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
米オレゴン州のポートランド国際空港当局者は5日、アラスカ航空の旅客機が離陸直後に機体の一部が吹き飛ばされる異常事態に遭遇し、同空港に緊急着陸を強いられたと述べた。
ポートランド空港からカリフォルニア州オンタリオへ向かった1282便機で、機種は米ボーイング社製の737MAXシリーズの9型機。
同機は空港へ無事に戻った。
同航空によると、乗客171人と乗務員6人が搭乗していた。
地元の消防当局などによると、重傷を負った乗客らはいないが、1人が病院へ搬送された。
米連邦航空局(FAA)によると、同機の乗務員は空港へ引き返す前、「機内の与圧の問題を報告していた」という。
飛行状況の追跡サイト「FlightAware」によると、同便は現地時間の5日午後5時07分ごろに離陸し、空港に戻ってきたのは同5時27分ごろだった。
離陸後には一時、高度約1万6000フィート(約4800メートル)に到達していたという。
乗客の1人はCNNの取材に、離陸直後に窓や壁部分などが吹き飛んだと証言。
SNS上には、窓部分が消え、大きく開いた穴を通じ乗客が外気に直接さらされる格好になっている様子をとらえた動画が流れた。
この被害が起きた場所の数列後方から撮影したものとみられ、機内のあちこちで酸素マスクが頭上から垂れ下がっていることも確認された。
破損した場所のすぐ後ろには、少なくとも乗客2人が着席してもいた。
別の乗客は地元テレビ局に、大きな爆発音のようなものが機内後部の左側で聞こえたと述べた。
機内に出現した穴の影響でシャツが脱げそうになっている少年の体を押さえる母親の姿も目撃されていた。
非常ドアも吹き飛ばされたとの情報もある。
航空無線サイト「Liveatc.net」上の交信記録によると、1282便の操縦士は管制塔に「降下したい。緊急事態を宣言している。1万フィートまで高度を下げる必要がある」と伝えていた。
この許可が下りると「減圧している」とも報告していた。
アラスカ航空は今回の騒ぎを受け、保有する同型機の運用を一時的に停止することを決めた。
FAAも同型機の緊急点検が必要として、暫定的な運航停止を命じた。
同型機は計約171機あるという。
MAXシリーズはボーイング社の稼ぎ頭でもある旅客機。
同シリーズの8型機は以前、海外で墜落事故を2起こし、約2年の運航停止を命じられてもいた。
FAAなどのデータによると、問題が今回起きたアラスカ航空の9型機の路線での利用は過去3カ月間のみとなっており、昨年10月以降での飛行回数は約150回となっている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/59f3a0a63c8ba558121f43ae8c8a53b0c472ccea
1月8日14時2分にYAHOOニュース(BBC)からは、吹き飛んだのが離陸直後でなければ死者が出ていた可能性あり、事故機は燃費の点で人気機種だが安全性に疑問符がついていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
フライトのもっと遅い段階で不具合が起きていたら、様相は大きく違っていた可能性がある。
737MAXの巡航高度は約3万8000フィート(約1万1600メートル)となっている。
この高さだと機内と機外の気圧差ははるかに大きい。
もしここでドアが吹き飛んでいたら、突然の空気の流れはもっと激しく、死者を出した可能性があった。
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機内の温度も劇的に低下したはずだ。
このような高度の空気は通常、非常に冷たく、零下57度前後となっている。
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事故があった航空機は、ボーイングの主力機737の最新世代である737MAXの改良型だった。
この型は以前の型よりはるかに燃費がよくなるよう設計されており、航空会社にとっての人気機種となっている。
だが、安全に関する記録はひどく傷ついている。
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これらの事故により、全世界の737 MAXは1年半以上にわたって運航停止となり、問題の修正とさらなる安全性チェックが実施された。
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https://news.yahoo.co.jp/articles/f64f70e307602095991f912ff449d43cf3734d25
1月9日7時39分にYAHOOニュース(中央日報)からは、音声記録装置は2時間で上書きされるタイプ、自動遮断装置が作動していなかったため事故時の音声は消えていた、直前3回の運航でも気圧異常警告があったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
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米国家運輸安全委員会(NTSB)のホメンディ氏は、操縦室内での会話の内容や管制機関との交信内容を記録するCVRを分析した結果、事故当時の音声の上に別の録音が重なっていて、いかなる資料も捜すことができなかったと明らかにした。
ホメンディ氏はフライトレコーダーとCVRをNTSB研究室に送って判読を試みたが、CVRの以前のデータは消され、録音が再び始まる2時間地点までの資料が見つからなかったと説明した。
ホメンディ氏は「非常に混乱している」とし「CVRの自動遮断機が作動していなかった」と述べた。
航空機のブラックボックスの一つであるCVRは過去の録音が消されて、新しい音声が記録されるタイプのものであるため、NTSは録音時間を25時間まで延長する案を推進してきた。
あわせて今回の事故機は直前3回の運航でも気圧装置の異常警告灯の点灯が報告されていたことが分かった。
この表示灯点灯と事故の間に関連があるかどうかはまだ明らかになっていない。
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https://news.yahoo.co.jp/articles/576efb4bd3194676d531d70b7f65dadc1aec4a4f
1月8日21時1分にYAHOOニュース(AFP)からは、事故機のドアプラグが発見されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
米国家運輸安全委員会(NTSB)は7日、オレゴン州の学校教師が自宅の裏庭で事故機のドアの一部を発見したと発表した。
発見されたのは「ドアプラグ」だと述べた。
ドアプラグとは、座席数が少ない機体で不要な非常口をふさぐためのカバーパネル。
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NTSBはパネルに近い二つの座席には誰も座っていなかったと説明しているが、現地紙オレゴニアンは乗客の話として、この列に座っていた少年が突然の減圧でシャツを裂かれ、軽傷を負ったと報じた。
航空業界誌アビエーションウィークによると、航空会社が同型機で座席配置数の少ないモデルを選択した場合は、この部分の非常ドアを密閉することができる。
内側からは普通の窓のように見える。
737MAXシリーズは、2018年と19年に相次いで墜落事故を起こし、計346人が死亡。
世界中で運航が一時停止されていた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/547fbc6e1b57a18e86080e272553c01907b825b5
1月9日8時50分にYAHOOニュース(日テレNEWS24)からは、他社が同型機を点検したところ窓などを固定するボルトが緩んでいた機体が10機近くあったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同型機を79機保有するユナイテッド航空は8日、機体の検査を行った結果、窓などを固定するボルトの緩みが見つかったと発表しました。
ロイター通信によりますと、ボルトが緩んでいた機体はこれまでのところ10機近くにのぼり、さらに増える可能性があるということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/9a327416f588368c04b17ca55b76caefb717b505
1月9日22時14分にYAHOOニュース(Bloomberg)からは、まだ見つかっていない4本のドアパネル固定ボルトが原因究明の焦点となっているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
米当局による調査では、所在を確認できていない4本のボルトが焦点に浮上している。
このボルトは、今回の事故で突然緩んだドアパネルを固定するためのものだった。
適切に締めてあれば、パネルを機体に固定する12個のストッパータブを越えてパネルが上方にスライドするのを防ぐ。
米運輸安全委員会(NTSB)のエンジニア、クリント・クルックシャンクス氏は8日夜の記者会見で、「パネルが垂直に動くのを抑える4本のボルトをまだ回収していない」と説明。
「ボルトがそこに存在したかどうか現時点で分からない」として、プラグを研究所に持ち帰ることで判明するだろうと述べた。
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NTSBの調査官によると、今回の事故ではドアパネルが上方に移動して外れ、機体の急速な減圧を引き起こしたと断定された。
https://news.yahoo.co.jp/articles/830bff35b70fcb221268ac421eba04b1ab2b704b
(2024年1月30日 修正1 ;追記)
2024年1月25日5時38分にYAHOOニュース(ロイター)からは、当該ドアプラグはボーイングが修理目的で取り外し、再度取り付けていたなど下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ボーイングが同機のドアプラグを修理目的で取り外し、再度取り付けていたことが分かった。
米紙シアトル・タイムズが24日、関係筋の情報として報じた。
ドアプラグは使わない非常口をふさぐための部品。
ロイターも先に、米航空機部品大手スピリット・エアロシステムズが製造した部品の取り付けと検査でボーイングが重要な役割を果たしていたと報じていた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/8b4ed9f1db9d2781a195b3d73817cce4bcfa7524
1月30日6時7分にYAHOOニュース(共同通信)からは、ドアプラグをボルトで固定していなかったらしいなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
米紙ウォールストリート・ジャーナル電子版は29日、飛行中に胴体側面の部品が吹き飛んだアラスカ航空のボーイング製小型機737―9(MAXシリーズ)について、昨年10月末に納入された時点で部品を固定するボルトがなかったとみられると報じた。
ボーイング社などの関係者の話としている。
吹き飛んだ部品は、設計上非常口となっているが、座席の配置などの関係で非常口として使わない開口部をふさぐ「ドアプラグ」。
同紙によると、ボルトで固定された痕跡がなかった。
ドアプラグは西部ワシントン州の工場での最終工程でいったん取り外され、その際の作業で不適切な点があったという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0122100f3a99c507a371531c9d3fd3f2d2931c33
1月30日4時41分にYAHOOニュース(日テレNEWS24)からは、取り外したドアプラグを復旧する際にボルトを戻さなかったらしいなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
アメリカの有力紙、ウォール・ストリート・ジャーナルは29日、工場から出荷した時点で、必要なボルトが取り付けられていなかった可能性があると報じました。
関係者の話として、ボーイング社などは、同社の従業員が機体の一部を取り外し、再び取り付ける際にボルトを戻さなかったとの見方を強めているということです。
FAA=アメリカ連邦航空局は、事故を受けて同型機の一斉点検と運航の一時停止を命じていましたが、24日、検査後の機体について運航再開を認めています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/47a0fc771eeef3d6bebc06e98a41892a0a6ce1f3
(ブログ者コメント)
ボーイング社の修理ミスが原因だった可能性が出てきた。
もし、そうだったとすれば、圧力隔壁の修理ミスが原因だった御巣鷹山日航ジャンボ機墜落事故とイメージは重なる。
(2024年8月8日 修正2 ;追記)
2024年8月7日11時33分にYAHOOニュース(CNN)からは、運輸安全委員会の聴き取りによれば工場の作業量が膨大だったり、機体製造会社の従業員とボ社従業員間の意思疎通に不具合などがあったらしいなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
今年1月に飛行中の機体からドアプラグが吹き飛ぶ事故が発生した米航空機大手ボーイング「737MAX」の製造に携わった作業員らが、米国家運輸安全委員会(NTSB)による聴き取り調査に参加し、勤務の実態について明らかにした。
6日に公開された証言内容からは、迅速な作業を要求される現場の圧力の中、ミスが必然的に生じかねない状況だったことが示唆される。
NTSBの調査員らはボーイングの作業員に対し、同社の安全にまつわる問題について質問。
それが同社の機体を利用する乗客にとって何を意味し得るかを尋ねた。
NTSBは以前、ドアプラグが吹き飛んだ機体について、必要なボルト4本を装着しないまま工場を後にしたと述べていた。
聴き取り調査は事故後の7カ月をかけて行われた。
名前を伏せたある作業員は、工場での作業量が膨大でミスを防げないと主張。
過度に迅速な作業を目指すため、事故機を扱っていた際も多忙な状況だったと振り返った。
737MAXの胴体は、スピリット・エアロシステムズが製造してボーイングに供給している。
ボーイングの工場にはスピリットの従業員も作業しているが、聴き取り調査の記録によれば、彼らとボーイングの従業員との意思疎通はうまくいっていなかったという。
身元を明かさないスピリットの従業員は、NTSBの調査員に対し、「基本的に、我々は工場のゴキブリだ」と語った。
また工場の指揮を担うボーイング側の従業員も、調査員に対し、従業員のモラルの低さや離職率の高さといった問題が存在するのを認めた。
離職率が高いのは過重労働によるストレスに起因する可能性があるという。
事故につながった作業ミスについては、刑事訴追に発展する可能性もある。
米連邦捜査局(FBI)は既に、当該の機体の乗客と乗務員に対し、刑事事件の被害者として扱う可能性があると通知している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b0c5afaaac2389611eb654067bbecebd27f7d1ee
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。