本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。 それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。 本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。 一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。 (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2011年7月20日23時32分に、神戸新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4日に開院した神戸市立医療センター中央市民病院は20日、患者に誤って二酸化炭素を吸入させ、心肺停止にさせる事故があった、と発表した。患者は重篤な状態。
病院によると、患者は神戸市内の80歳代の男性。13日午後、腹部大動脈瘤が破裂寸前となり緊急手術を受けた。終了後の14日未明、男性を集中治療室に移動させる際、女性の麻酔科医が、本来吸入させる酸素ではなく、誤って二酸化炭素を吸入させたという。 男性は数分後に心肺停止となり、一度は容体が改善したが20日、再度心肺停止に陥った。
酸素ボンベは黒色で二酸化炭素ボンベは緑色。当時、手術室には二酸化炭素のボンベだけが置かれ、酸素ボンベは手術室の外に保管されていた。手術室には、ほかに医師ら7人がいたが、取り違いには気付かなかった。 院長は「男性と家族に大変申し訳ない」と謝罪。医療事故調査委員会を設置する。
出典URL■■■
(ブログ者コメント)
なぜ間違ったのか、どうも釈然としない。手術室に本来は酸素ボンベだけを置くべきところ、間違って二酸化炭素ボンベを置いてしまったということだろうか?それなら、7人のうち、1人ぐらい気が付いてよさそうな感じがするが・・・。
(2011年7月24日 修正1 ;追記)
2011年7月21日付の朝日新聞(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
麻酔科医が看護師に酸素ボンベを取ってくるよう指示したところ、看護師は「そこにあります」と答えたため、麻酔科医は手術室にあった二酸化炭素ボンベを使用したという。 手術室には、通常、酸素ボンベは置いてないという。
(2011年10月3日 修正2 ;追記)
2011年10月2日に毎日新聞兵庫版から、10月1日にMBS毎日放送から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同病院の事故調査委員会は9月30日、初歩的なミスが重なったことが原因で、直前の新病院移転で安全管理体制に不備があったことも事故の背景、とする調査結果を発表した。
病院は当初、「移転による影響はない」と説明していた。
病院の事故調査委員会は30日夜、会見を開き、そもそも手術室に酸素ボンベが準備されておらず、代わりに事故10日前に病院が移転したばかりで保管場所が決まっていなかった二酸化炭素ボンベがあったという。
そして、看護師が二酸化炭素ボンベを酸素ボンベと間違って医師らに示すなど、初歩的なミスが重なったことが事故の原因と報告した。
旧病院では手術で使用した二酸化炭素ボンベは倉庫に収納していたが、移転後は保管場所が決まっておらず、使用済みの二酸化炭素ボンベが手術室に残されたままでミスの原因になったという。
また、術後に病棟に移る際、酸素ボンベを準備する手順も徹底されていなかったと指摘した。
同病院の医療安全管理室長は「危機管理の意識が不十分だった」と謝罪した。
男性は9月下旬には集中治療室を出て、意識も回復しているという。
出典URL■■■
■■■
(ブログ者コメント)
変更管理の重要性を教えてくれる事例だ。
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プロフィール Profile
HN:
魚田慎二
性別:
男性
自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。
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