2015年8月24日13時17分に毎日新聞から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
8月24日10時39分にNHK首都圏NEWS WEBから、8月25日5時0分に朝日新聞からも、同趣旨の記事が掲載されていた。
24日午前0時45分ごろ、相模原市中央区の在日米陸軍施設(相模総合補給廠)から、同市消防局に「爆発があった模様で、危険物の倉庫で火災が起きた。消火の応援がほしい」との連絡が専用線であった。
消防局が消防車14台を出動させ、米軍消防の指揮下で消火活動を実施、同7時10分ごろ鎮火した。
この爆発火災で鉄筋コンクリート造り平屋建て倉庫900m2が全焼し、火元の倉庫から飛び出したボンベや破片などが半径約200mの範囲に飛び散ったが、延焼やけが人はなかった。
米軍施設内の事故のため、在日米軍が爆発の原因を調べているという。
米軍側の説明を受けた市消防局によると、倉庫には窒素や酸素、フロンなどのボンベ数100本や酸化物が保管されており、酸化物などに引火したとみられるという。
倉庫の周辺には酸素ボンベなどが散乱しており、市消防局は、爆発で飛散した可能性があるとみている。
出火した当初は、保管物が不明だったことや延焼の危険性が小さかったため、放水を見合わせていたが、火勢が衰えた後に、倉庫内を調べた米軍側から「危険物はない」との説明があり、午前6時56分から放水して鎮火した。
米軍から現場への接近を制限されることはなかったという。
補給廠の周囲には小中高校や病院が集まり、民家も多い。
爆発や火災に関する消防への通報は、付近住民からも相次いだ。
「相模総合補給廠」
終戦直後に旧日本陸軍相模造兵廠を占領軍が接収、在日米陸軍の補給廠となった。
面積196.7haの極東最大の後方支援基地とされ、工作車両や燃料などの物資を保管。
ベトナム戦争では、戦車の修理工場となった。
2008年の日米合同委員会で、基地西側地区のJR相模原駅に隣接する17haの返還と、12年には35haの日米共同使用区域について正式合意した。
一方で、戦地での戦闘や戦闘指揮を訓練する任務指揮訓練センターが設けられるなど、基地機能の強化と恒久化が進められている。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20150824k0000e040162000c.html
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20150824/4355701.html
http://digital.asahi.com/articles/ASH8S4RSNH8SULOB018.html
8月26日付で毎日新聞神奈川版からは、ボンベは酸素だけだったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
相模原市は同日夜、米軍側から「原因究明にあたって市消防局にも調査に加わっていただき、協力を得ながら進めたい」と要請があったことを、市のホームページに掲載した。
市によると、24日に市役所を訪れた在日米陸軍基地管理本部緊急業務局長のJ・ダレル・サイズ中佐が、市幹部に「透明性を最大限重視して対応する。消防にも調査に加わっていただく」と話したという。
ただ、具体的な期日は示されておらず、調査の範囲や協力の程度も明確にされていない。
現場では既に米軍側の調査が行われているとみられているが、25日に要請はなかった。
日米安保条約に基づく日米地位協定では、米軍施設内で起きた事件や事故については、日本側の立ち入り調査権や捜査権は及ばない。
今回、実際に米軍側から協力要請があれば、異例の対応となる。
また、在日米陸軍は同日、事故当時、現場でボンベに保管されていたのは酸素と消火剤だけで、医療や溶接作業に備えたものだったと発表した。
「窒素やフロン、圧縮空気も入っていた」とした24日の発表内容を訂正した。
爆発の原因は分かっていないが、事件性はないとみている。
最終調査結果は日本政府に提出するという。
出典URL
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20150826ddlk14040327000c.html
8月27日19時14分に朝日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
消防局幹部によると、倉庫内には長さ約1.2mの酸素ボンベや消火器が計1000本近くあり、ボンベは先端が吹き飛んだり、穴が開いたりしていた。建物も鉄骨の変形が見られた。
倉庫の扉は施錠されていたとみられ、なぜ倉庫内から火が出たのか、現段階ではよくわからないという。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/ASH8W636MH8WULOB015.html
(2015年12月11日 修正1 ;追記)
2015年12月5日付で毎日新聞神奈川版から、ボンベから噴出した水素が発火したとする報告書が提出されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
防衛省と外務省は4日、米軍から政府に提出された火災原因調査内容の報告書を、相模原市に提供した。
報告書には、倉庫に保管されていた酸素ボンベ1本に欠陥があり、酸素が漏れて火災につながった可能性が高いとの記載があった。
報告書によると、欠陥があったと推測されたのは、酸素ボンベの「バルブ」もしくは「ガスケット」と呼ばれる部分。
この部分に小さな穴が開き、噴出した酸素が金属と摩擦して発火したとの見解が示された。
防衛省には、外交ルートを通じて10月に報告があったが、詳細な事故原因について米軍に問い合わせをしていたため、市への提供が遅れたという。
防衛省と市は、この調査結果を中間報告と受け止めている。
基地担当の小池裕昭副市長は、引き続き原因究明に努め結果を報告することを同省に要望。
基地内の安全対策と再発防止についても、米軍の立ち会いの下で消火設備などの安全点検状況を市消防局に確認させることを求めた。
補給廠の動向を追跡する市民グループ「相模補給廠監視団」の沢田代表は、「普段の保守点検がきちんとされているのか疑問。高圧ガスなどの保安を所管する県と市が連携し、基地内の保管物を点検する仕組みをつくるべきだ」と、基地への立ち入りの必要性を訴えた。
出典URL
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20151205ddlk14040194000c.html
(ブログ者コメント)
酸素ボンベの危険性や火災爆発事例については、下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/423/
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/422/
報告書に記載されたようなことが原因だったのかもしれない。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。