2024年2月5日22時37分に北海道新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
石狩市新港西2で昨年7月に発生した倉庫火災で消火作業に当たっていた石狩消防署の消防司令の男性=当時(56)=が死亡した火災で、石狩北部地区消防事務組合の事故調査委員会は5日、調査報告書を公表した。
煙が充満する建物内で消火作業を行う際は隊員同士の体をロープでつなぐと内規で定めているが、消防司令と同僚はロープを付けておらず、消防司令が逃げ遅れた可能性があると結論付けた。
消防司令は、石狩市の高井さん。
報告書によると、高井さんは同僚との2人一組の隊長として、空気ボンベを背負い、倉庫2階の窓から進入した。
活動予定時間は20分間だったが、同僚は室内の熱気が強まり、活動継続は危険と判断して高井さんに退避を進言したが返答はなく、進入から約10分後には先に外に出た。
高井さんは1人で活動を続け、その後、無線交信が途絶えた。
同組合が定める「警防活動要領」は、煙が充満する建物内では2人以上の一組で活動し、ロープを装着すると定める。
1人で自由に動くことは原則、できないが、2人は未装着だった。
同組合は未装着だった理由について、進入当初は煙が充満しておらず、高井さんがロープが必要な状態と判断しなかった可能性があるとしている。
報告書では、活動予定時間を20分間としながら、2人が約25分間分のボンベ残量で進入したことについて、広い倉庫で退出に必要な時間を考慮すると、活動時間をより短く設定するべきだったと指摘した。
再発防止策として、ロープなど資機材の適正使用など7点を挙げた。
同組合の高橋消防長は、「二度と同じような痛ましい事故が起こらないよう再発防止に努める」とのコメントを出した。
道警によると、火災は昨年7月19日夕、鉄骨2階建ての運送会社倉庫で発生した。
高井さんは倉庫2階で遺体で見つかり、死因は窒息死だった。
道警は火災原因について、特定に至らなかったとしている。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/971991/
2月6日10時42分にYAHOOニュース(北海道放送)からは、延焼拡大の予測が十分でなく火勢が急激に増して身動きがとれなくなったらしいなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
去年、倉庫火災で消火活動中の消防士が死亡したことを受けて、石狩北部地区消防組合は、再発防止策などをまとめた調査報告書を公表しました。
去年7月、北海道石狩市新港西の倉庫で起きた火災では、消火活動にあたっていた56歳の男性消防士が、火元の倉庫2階の部屋で死亡しました。
第三者委員会がまとめた調査報告書では、死亡した男性消防士が倉庫2階の部屋に入った際、火元を確認するために携帯していたホースから離れたことで退路を見失ったと推定。
さらに、延焼拡大の予測が十分ではなく、炎の勢いが急激に増したことで身動きが取れなくなり、退出できなくなったと指摘しました。
再発防止策としては、倉庫火災では中にある物の位置関係などの情報が確認できるまでは、消防隊の進入を制限することや、ロープとホースによる二重の退路確保などを徹底するとしています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/7b4ac4f7fcfd3dac02ef59e6d691d1e8d2d15604
2月6日17時58分にYAHOOニュース(HTB)からは、ホースが届く範囲よりも広範囲で火元をさがしていたらしいなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
報告書では、高井さんの遺体が倉庫の中でホースと離れた位置で発見されていることから、事故の原因はホースが届く範囲よりも高井さんが広範囲で火元を探し、退路を失い熱中症のような状態になったことが考えられるとしています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/57e86b218f307356ddc3d96817c3f99d9d198fca
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。