2022年1月5日13時18分にYAHOOニュース(FNN PRIME)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
【死亡事故多発「着衣着火」火花の危険性】
料理中にコンロの火が袖口に燃え移るなど、身に着けている衣類に火が付く事故。
それが「着衣着火」です。
いま、ある事故をきっかけに、この「着衣着火」の危険性を呼びかける声が広がっています。
※アナウンサーの実演画像
2021年12月22日、栃木県の文星芸術大学で女子大学生が作品制作のため、グラインダーという電動工具で鉄板を切断中、火花が衣服に引火。
その後、亡くなりました。
大学によると、作業していた学生は、引火しにくい作業着や厚手の手袋を身につけるなど、安全対策は取っていたということですが、詳しい原因は調査中です。
消防庁によると、毎年約100人が「着衣着火」により死亡しているといいます。
では、どのように着衣着火を防いでいけばいいのでしょうか?
【アメリカ発「ストップ、ドロップ&ロール」とは】
この着衣着火、家庭内ではコンロが最も多い原因と言われています。
もちろん、引火しない事が大事ですが、万が一、着ている服に着火してしまうこともあります。
その時は、すぐに服を脱いだり着火部分に水をかけるのがいいのですが、それができない場合もあります。
そんな時の対処法が、アメリカ発の「ストップ、ドロップ&ロール」です。
アメリカの消防士が考案し、これを合言葉に、アメリカでは子どもの頃から教育されているといいます。
そして、日本でも徐々に広まりつつあるんです。
「ストップ、ドロップ&ロール」とは、一体、どのようなものなのでしょうか。
●「ストップ」;走らずその場で止まる
まず「ストップ」。
パニックになって走ってはいけません。
その場に止まりましょう。
●「ドロップ」;地面に倒れ込み着火部分を押しつける
次に「ドロップ」。
地面に倒れこみ、燃えているところを地面に押しつけるように、体と地面をくっつけます。
●「ロール」;地面に倒れて左右に転がる
(※顔を手で覆いながら)
最後に「ロール」。
地面に倒れたまま左右に転がります。
転がることで、洋服についた火を窒息消火させます。
転がる際、両手で顔を覆うのを忘れずに。
顔への火傷を防ぎましょう。
いざというときのために、こうした行動も頭のどこかに入れておく必要がありそうです。
(めざまし8「#NewsTag」1月5日放送より)
https://news.yahoo.co.jp/articles/61bfbb4e5ef57326655d1717cac2f85f927d9d07
(ブログ者コメント)
〇関連情報調査結果、消防技術安全所が実験し、効果があった
とする報文が見つかった。
『ストップ、ドロップ アンド ロールに関する検証』
(消防技術安全所報 50号(平成25年))
概 要
本検証は、着衣着火時における消火方法であるストップ、ドロップ アンド ロールの具体的かつ効果的な実施方法等の提言を目的とした。
着衣着火の実態調査及び小児に対する指導を主眼とした消火実験を行った。
その結果、着衣に着火した場合、その場で着火部位を人体と床面で挟み込むように倒れ、接触面積の大きい「腕を足部方向に伸ばした姿勢」をとると効果的な消火が期待できることがわかった。
また、着火部位が広範囲である場合や着火部位を確認し難い場合は、回転速度に関係なく、体をなるべく床面と接触させるようにして転がることが有効であることがわかった。
・・・
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/hp-gijyutuka/shyohou2/50/50-13.pdf
〇栃木県の大学で起きた事例については本ブログでも紹介スミ。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。