2022年4月4日20時49分に長崎国際テレビから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
都市ガスを供給する「九州ガス」の工場で3日夜、トラブルがあり、諫早市全域でガスの供給がストップした。
ほとんどの地域でガスの供給は再開している。
4日正午頃、九州ガスを利用する諫早市の家庭では、午前8時頃の朝食のときにはガスが使えたそうだが、その後、使用できない状況に。
諫早市、大村市を中心に都市ガスを供給する「九州ガス」。
諫早市の津久葉工場で3日午後11時半頃、ガスの製造を制御する「コンプレッサー」が故障し、予備の機器も作動しなかったため、製造できなくなったということだ。
さらに、ガスをためておくタンクも建て替えに向けた解体中で使用できず、諫早市内で九州ガスを利用する約2万世帯で供給が停止。
利用者から使用できないといった問い合わせが午前6時半頃から相次いだ。
工場では予備の機器を稼働させて午前10時過ぎからガスの製造を再開。
供給も順次再開されていて、午後4時までには貝津地区を除き復旧したという。
九州ガスでは職員120人態勢で電話による問い合わせや各顧客の家を回り、メーターを復帰させる作業などにあたっている。
栗林社長は、「安定してガスを供給するという信用を損ね、深くおわびを申し上げる。再発防止策を徹底したい」と話している。
https://www.nib.jp/nnn/news1062p9ic6874uwp3hci.html
4月4日18時10分にNHK長崎からは、予備のタンクが解体中でなければ5時間以上供給できるはずだったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ガスの供給が停止したことについて九州ガスは、4日午後諫早市内で会見を開きました。
この中で、栗林社長は「今回の供給不良は、都市ガス会社の重大な責務である、安心・安全・安定供給に対するお客様の信頼を大きく失墜させてしまう重大インシデントだと深く反省し、2度とこのようなことがないよう、再発防止と信頼回復に全精力を注いでいく」と陳謝しました。
そのうえで、今回のトラブルの原因については、諫早市津久葉町にある都市ガスの製造工場のコンプレッサーがトラブルで停止したうえ、予備のコンプレッサーも正しく作動しなかったためだと考えられるということです。
会社では通常、ガスの供給が停止した場合でも最短でも5時間以上、ガスを供給できる予備用のガスタンクを備えていたものの、老朽化による設備更新で3月から解体作業を進めていたため、利用できなかったということです。
九州ガスは今後、詳しい原因究明を進めるとしています。
また、現在も、貝津町の一部ではガスが使えない状態が続いていることについては、5日までの全面復旧を目指しているとしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/20220404/5030014464.html
(ブログ者コメント)
よりによってこんな時に・・・。
偶然といえばそれまでだが、そういった安全のスキを突くような事故も、過去には数多くある。
特に印象に残っているのは東日本大震災時のLPGタンク火災だ。
(2022年4月29日 修正1 ;追記)
2022年4月28日6時58分にNHK長崎からは、計装用空気コンプレッサーの固定?ボルトが緩んでいたためコンプレッサーが破損したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
今月上旬、長崎県諫早市内の都市ガスの製造工場で機械の一部が破損し、一時、およそ2万戸でガスが利用できなくなった問題で、機械に使われていた2つのボルトが緩んでいたことが破損の原因だとみられることがガス会社への取材で分かりました。
ガス会社は原因や再発防止策について報告書をまとめ、28日、経済産業省に提出する方針です。
今月4日、諫早市に本社がある「九州ガス」で都市ガスが製造・供給できなくなり、一時、市内のおよそ2万戸でガスが利用できなくなりました。
九州ガスによりますと、ガスを製造する工場内でパイプの調節弁を動かすために空気を圧縮する「コンプレッサー」が破損していたため、メーカーに送るなどして事故の原因を調査していました。
その結果、コンプレッサーに使われていた2つのボルトが何らかの理由で緩んでいたために破損を招いたとみられることがわかったということです。
九州ガスでは原因や再発防止策について報告書をまとめ、28日、ガスの保安業務にあたる福岡市の経済産業省九州産業保安監督部に提出する方針です。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/20220428/5030014641.html
(2022年6月9日 修正2 ;追記)
2022年6月8日付で九州産業保安監督部からは、遠隔監視していた支店で警報スイッチを切っていたため覚知が遅れたなど、下記趣旨のお知らせが、おそらくはHPに掲載されていた。
1. 概要
事故は、計装空気用コンプレッサーの破損により計装空気圧が低下し、 プラントの自動弁が駆動出来ずガスの製造が停止し供給停止に至ったものです。
また、ガス製造設備(津久葉工場)を遠隔監視していた諫早支店において、警報盤のスイッチを「切」にしていたため事態の覚知が遅れました。
https://www.safety-kyushu.meti.go.jp/toshigas/oshirase/r4kyushugas_chui.pdf
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。