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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2018841751分に日本経済新聞電子版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

東京都多摩市の建設現場で5人が死亡した火災は、断熱材として吹き付けられたウレタンへの引火が出火原因とされる。

 

石油素材のウレタンにいったん火が付くと、一気に燃え広がる「爆燃」と呼ばれる現象が発生する。

 

急な延焼で逃げ遅れの死者が出た火災は過去にもあり、業界団体などは、安全管理の徹底を改めて呼びかけている。

 

 

【黒煙一気に】

 

「化学品が燃えるような変なにおいがして、黒煙が一気に広がった。死ぬかと思った」。

火災ビル現場の地下で作業していたとび職の男性(21)は振り返る。

 

5人の死者を出した7月26日の火災は、地下3階で鉄骨を切断する際に出た火花が、地下4階の天井部分に断熱材として吹き付けられていたウレタンに引火したのが出火原因とみられる。

 

ウレタンフォーム工業会などによると、熱を伝えにくい特殊な気体をとじ込めた硬質ウレタンは主に建物の断熱材に使われ、クッション性が高い軟質ウレタンは皿洗い用のスポンジやソファの中身に使われる。

 

硬質には燃えにくい処理を施したものもあるが、完全な不燃化はできないという。

 

 

【危険性は認識】

 

硬質も軟質も、木材などと比べて特に引火しやすいわけではなく、火花を多少浴びた程度では燃えない。

 

ところが、いったん引火してしまうと、ウレタンが分解されて燃えやすい揮発性ガスを噴出。

一気に燃え広がる「爆燃」が起き、火の回りは早い。

 

元東京消防庁消防官で防災アナリストの金子富夫氏は、「今回の現場は地下だったうえに、天井に断熱材のウレタンが貼ってあって熱がこもりやすく、爆燃現象が起きた可能性が高い」とみている。

 

2009年に発生した神戸市の倉庫火災では、天井のウレタン製の断熱材が原因で爆燃現象が起きたとされ、消防士1人が死亡した。

 

15年には、北海道のきのこ工場で工事中にウレタンに引火し、4人が死亡した。

 

今回のビルの建設を請け負った安藤ハザマも、17年に東京都江東区の物流施設の解体工事でウレタンに引火し約5000m2を焼いており、危険性は認識していた。

 

 

【階上で火出る作業】

 

警視庁によると、同社は鉄骨の切断作業前に床にベニヤ板と不燃性のシートを敷き、周辺には水もまいて、ウレタンへの引火を用心していたという。

 

しかし、作業した地下3階の床には複数の隙間があり、地下4階の天井部分のウレタンに火花が降りかかって引火したとみられる。

 

大手ゼネコン関係者は、「火気の出る作業は、ウレタンの吹き付け前に済ませるのが一般的」と指摘。

「なぜ、ウレタンがある状態で鉄骨の切断作業をすることになったのか疑問だ」と工程に首をかしげる。

 

ウレタンフォーム工業会の大川専務理事は、「ウレタンがある場所では火気の出る作業をしないように、何10年にもわたって呼びかけてきた。火災の犠牲者を出さないために、建設現場での安全管理を徹底してほしい」と訴えている。

 

出典

ウレタン火災、「爆燃」で急延焼 業界団体が注意促す

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33819760U8A800C1CC1000/?n_cid=NMAIL007 

 

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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